レストポーズ法とは?
レストポーズ法とは意図的に重量や目標回数を高く設定し、セットの途中で限界を迎えたら一度数十秒のインターバルを挟み、再度開始して目標回数まで行う筋トレ方法です。今回は、レストポーズ法の効果や、目的別の組み方、メリット・デメリットなど初心者にもわかりやすく詳しく解説していきます。
まずは、レストポーズ法の効果から確認していきましょう。
レストポーズ法の効果
筋肉は筋トレでの刺激に慣れてしまうと、いくら高負荷・高頻度で筋トレに励んでいても何処かで停滞期を迎えてしまいます。そこで、普段は数セット行うことを前提とした負荷・回数設定を行いますが、1セットで限界を迎えるレストポーズ法を取り入れることによって、異なる刺激が与えられて筋肉の成長が促進される効果を期待できるのです。
レストポーズ法では、インターバルを短く設定して筋肉が回復できていない状態で動作を続けます。このことにより、血流が圧迫されて酸素や栄養素が筋肉に行き渡りにくくなることで、筋肉に化学的ストレスがかかります。実は、筋肉はこのような化学的ストレスを受けることによってホルモン分泌が活性化されて、筋肉の成長が促進されるのです。
それでは早速、レストポーズ法のセットの組み方について確認していきましょう。
(筋トレのスケジュールの組み方については以下の記事も参考にしてみてください)
筋トレのスケジュールの組み方!効率の高い頻度〜1週間メニュー例について解説!
出典:Slope[スロープ]
レストポーズ法のセットの組み方
今回はベンチプレスを例として、レストポーズ法のセットの組み方について解説していきます。
①MAX重量の80〜90%の重量設定をする
②6〜8回挙げる
③20〜30秒インターバルを挟む
④限界まで挙げる
⑤20〜40秒インターバルを挟む
⑥限界まで挙げる
⑦セット完了
このように最初は限界まで挙げて、 短いインターバルを挟んでわずかに残っている余力を出し切るのがレストポーズ法です。この際、最初に限界まで力を出し切らなければいつまでも1〜3回はできてしまいます。したがって、3セット目で限界を迎える重量・回数設定を行い、4セット目では良くて1回挙げられるかどうかまで追い込むことが重要です。
レストポーズ法は①〜⑦までを1セットとカウントします。重量を落として複数セットを行うのもいいですが、レストポーズ法は最後のセットの追い込みに使用されるのがほとんどです。したがって、最初は通常通りのインターバルで行い最後のセットでレストポーズ法を用いて余力を絞り切るといった使い方が効果的です。
レストポーズ法のメリット・デメリット
次に、レストポーズ法のメリット・デメリットについて詳しく確認していきましょう。
レストポーズ法のメリット①筋肉の成長を促進する
レストポーズ法のメリットは、前途した通り筋肉の成長の停滞期を打破することができ、効率よく筋肥大効果を得られる点です。レストポーズ法は、限界まで筋肉を追い込んで血流を圧迫することにより成長を図る方法なので、筋肥大・筋力UP目的で筋トレを行っている方に推奨されています。実際にレストポーズ法を用いてみると、パンプアップを感じて筋肥大効果を実感できるでしょう。
ただ、レスポーズ法は筋肥大・筋力UP目的に特化した方法なので、ダイエット目的などで低重量・高回数で行う場合には適さないので注意しましょう。
野上 鉄夫パーソナルトレーナー
この科学的ストレスにより筋肉を刺激するトレーニングの代表にあるのが加圧トレーニングです。加圧トレーニングの効果は数々のエビデンスで証明されています。一つの筋肉に複数の種目を行なっている方は、最初の種目ではなく、最後の種目の最後のセットでこの手法を取り入れるようにしましょう。最初の種目で取り入れると、後の種目が満足に行えない危険が伴います。特にこのレスト法は筋肥大を目的とした場合に適したトレーニングです。筋力アップを目的とした場合は、回数はもう少し少な目に実施し、その分やや重量を重めに設定します。
(金肥大については以下の記事も参考にしてみてください)
筋肥大とは?メカニズム・トレーニング方法・食事・サプリ・期間など徹底解説!
出典:Slope[スロープ]
レストポーズ法のメリット②筋トレの時間短縮ができる
レストポーズ法は最後のセットの追い込みとして用いると解説しましたが、時間がない場合は1セットのみ行うだけでも筋肥大・筋力UP効果を得ることができます。通常のセットで追い込もうとするとインターバルが平均3分かかってしまうので、3セット行うだけでも15分以上かかってしまうでしょう。この場合、15分で1部位しか鍛えられません。
しかし、レストポーズ法を使えば数分で1部位を追い込むことができるので、もう1〜2部位の筋トレを行うことができます。もちろん本格的に筋トレを行っている方にとっては、これだけだと効果が薄いので推奨しませんが仕事などでまとまった時間が取れない方は、隙間時間などで取り入れると効率がいいでしょう。