筋トレすると発熱することが多い…。
筋トレをした後に筋肉痛ととともに体温が上昇することがあります。体がだるく体温が37度や38度まであがると、風邪かもと心配になりますね。
筋トレをした日や翌日におこる筋肉痛・発熱の多くは代謝の活発化によるもので、数日でおさまれば心配する必要はないでしょう。問題なのは筋トレのやりすぎで体温が大きく上昇する場合で、何らかの対策が必要な発熱もあります。
筋トレをして発熱する理由
ここでは筋トレ後に発熱する原因をみていきましょう。
エネルギー代謝による発熱
筋トレは抵抗(負荷)をかけながら筋肉を収縮させて、筋肉の肥大化や持久力の向上などを目指すトレーニングです。筋肉が収縮する動作を繰り返す筋トレでは筋肉が必要とするエネルギーを代謝によって生み出しますが、その際に熱が一緒に発生します。
我々の身体の中で、筋肉が熱産生をする仕組みはエネルギー代謝と深く関わります。車が走るためにガソリンが必要なように、筋肉が力を発揮する(収縮する)際にはエネルギーが必要です。体内でそのエネルギーを産生する際に熱が発生します。n特に運動中には筋肉にはたくさんのエネルギーが必要となりますので、エネルギー代謝が活発になります。発汗などによって、熱を下げようとする働きも起こりますが、これを上回るエネルギー代謝が起こるような運動を行った場合、筋肉にたくさんの熱が発生することになります。運動すると身体が熱くなったように感じるのはこのためです。
引用元:https://www.city.noda.chiba.jp/kurashi/fukushi/hoken/1017562/1018185.html
激しい筋トレをするほど筋肉はより多くのエネルギーが必要な状態に陥ります。たくさんのエネルギーを産生するために代謝が活発化すると、熱の発生が増えるでしょう。体は発汗するなどして熱を下げ体温を37度以下に保とうとしますが、発汗の働きを上回る発熱があると体温が37度を超える場合があります。
筋肉を修復する際の炎症反応による発熱
筋トレで傷ついた筋肉を修復する際の炎症反応が原因で、発熱するケースがあります。筋肉は筋線維と呼ばれる細い糸状のたんぱく質繊維の集まりです。強度の高い筋トレを行うと筋線維が傷つき、繊維の束がバラバラに破壊されます。
人間には壊れた組織を治そうとする力があり、破壊された筋線維は休息をとることでより強く大きな筋肉へと修復されるのです。この修復過程で炎症反応が起き筋肉痛になったり、ひどいときは筋肉がパンパンに腫れ上がったり発熱したりします。
免疫力の低下による発熱
ハードな筋トレをするとエネルギー消費や疲労物質の産生が盛んになり、体内環境が大きく変化します。このような体内で起こる環境変化は、体からするとストレスの一種です。ストレスを感じると体内ではコルチゾールと呼ばれるストレスホルモンの分泌が増えます。
筋肉の緊張を高め血糖・血圧を上昇させて、ストレスに対抗できる体内環境を整えるのがコルチゾールの役割です。ただしコルチゾールには免疫機能を抑制する作用があります。ストレスに対抗するためにコルチゾールの分泌が増えると免疫力が低下し、風邪や細菌などに感染しやすくなり発熱することがあります。
筋トレでの発熱はオーバートレーニング症候群かも?
筋トレ後の発熱の中には、オーバートレーニング症候群によるものがあります。ここでは、オーバートレーニング症候群とはどのようなものかをみていきましょう。
オーバートレーニング症候群とは
厚生労働省の健康情報サイト「e-ヘルスネット」では、オーバートレーニング症候群とは以下のような状態を指すとしています。
スポーツなどによって生じた生理的な疲労が十分に回復しないまま積み重なって引き起こされる慢性疲労状態。nnスポーツの実施などによって生じる生理的な疲労が、十分に回復しないまま積み重なって起こる慢性疲労状態のことを指します。
引用元:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-016.html