筋トレをすると腹痛や下痢になる…。
筋トレを行うと腹痛や下痢が起こってしまう場合があります。適度な運動や筋肉をつけると胃腸の具合も改善されると言われていますが、逆効果になってしまう時があるのはなぜでしょうか?この記事では筋トレをすると腹痛や下痢など、体調を崩してしまう原因とその対策を解説します。
ランニング中の腹痛が辛い…。痛む部位別の原因〜対策&予防策まで解説!
出典:Slope[スロープ]
筋トレをすると腹痛や下痢になる原因
筋トレで腹痛や下痢になってしまう原因はこちらの4つです。当てはまる原因によって立てるべき対策も変わってきますのでまずは自分の不調の原因を確認しましょう。
上下運動による内臓の負担
筋トレで腹痛や下痢になってしまう原因の1つは体が上下するような動きによって内臓に負担がかかってしまうことです。上下運動を行うと内臓と腹膜がこすれたり腸間膜と胃腸の間が引っ張られたりします。そのようにして内臓が外からの刺激を加えられたことで便意を催させ、腹痛や下痢につながってしまうのです。
日頃から体を動かす習慣のない人が急に筋トレなどで激しい運動を行うと、腹痛や下痢になってしまいます。また普段から鍛えている人であってもランニングなど体が上下に大きく動くような運動は注意が必要です。
血液・酸素の不足
筋トレでは血液や酸素が不足することがあり、それも腹痛や下痢につながってしまいます。食後1時間で運動した時の脇腹の痛みや高温の場所での運動、女性の場合は生理中に起こりやすいです。
筋トレをする時、筋肉と肺が多くの酸素・血液を必要とし、消化管の血流は80%、高温だとさらに少なくなります。食後は本来なら消化のため血液や酸素を使わなければなりませんが筋肉に血液や酸素を使うことになると、消化不良になり腹痛や下痢を引き起こしてしまいます。
女性の場合ですが基本的には生理中の運動は問題ありません。ただし筋トレをやり過ぎると筋肉に血流が集中しやすくなってしまいます。もともと生理中は貧血になりやすいこともあり胃腸にまわる血液や酸素が不足し、腹痛や下痢の原因になるため注意しましょう。
過敏性腸症候群(IBS)
過敏性腸症候群(IBS)の人は筋トレも腹痛や下痢の原因になります。過敏性腸症候群とは明確な他な理由がないにも関わらず胃痛や下痢、便秘が続く不調です。
胃腸の弱い人は弱っているお腹を守るため背筋が丸まり腹筋が硬くなります。固くなっている腹筋に筋トレで外からの力を加えるとさらに腹筋がかたく過緊張になることで内臓の機能が下がってしまいます。
腹筋に負担のかかる運動はクランチなどの腹筋運動だけではありません。バーベル運動やスクワットなどあまり関係なさそうな筋トレでも腹筋に負荷がかかり、お腹の不調につながる原因になってしまいます。
横紋筋融解症
体質に問題はなし、運動メニューもいつも通り、それでもお腹の調子が悪くなってしまった時は横紋筋融解症が考えられます。横紋筋融解症とは破壊された筋肉細胞が血液中に流れ出し、腎臓などの臓器に悪影響を及ぼすものです。症状は吐き気や嘔吐・頭痛・痙攣・極端な筋肉痛・腎不全の原因になるミオグロビンを含んだコーラ色の尿が出ることもあります。
横紋筋融解症の原因は怪我や感染症、薬の副作用もありますが、大きな特色は筋肉の追い込み過ぎです。ランニングなど長時間の運動だけでなく、短い時間でも負荷の高い筋トレのやりすぎもリスクになります。
横紋筋融解症になりやすいのはトレーニング慣れしている人です。普通の人は体に悪影響を及ぼすまで筋トレをやりすぎてしまう体力はなく、無意識にブレーキがかかります。ところが筋トレ上級者やブランクのある人は筋肉を追い込もうとしすぎて体の限界を超えてしまうのです。また高温多湿の環境の運動などで脱水状態になるのもリスクになります。
筋トレで腹痛や下痢にならない為の対策
筋トレで腹痛や下痢にならないためにはどうしたらいいのでしょうか?ここでは腹痛や下痢にならないための事前の対策や工夫を紹介します。