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筋トレ・運動の知識

タバコは筋トレ努力を水の泡に…。デメリット〜うまく喫煙するコツまで解説

2020年11月29日

筋トレを日頃から行なっている人の中にも、禁煙できずにいる人は多くいます。「筋トレの効果とタバコは関係ない?」と気になっている方も少なくないでしょう。そこでこの記事では、筋トレ中にタバコのニコチンなどがホルモンに与える影響や、うまく喫煙するコツを解説します。

【監修】パーソナルトレーナー Riku

法政大学スポーツ健康学部出身。パーソナルトレーナー兼ミラーフイットコンテンツディレクター。2021年6月にパーソナルトレーニングジム『SPICE GYM』を中目黒・恵比寿エリアにて開業予定。
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タバコはやっぱり筋トレにも悪影響?

アスリートなど記録を求めるようなスポーツをする人にとっては、喫煙が記録に悪影響を及ぼすのは周知の事実です。

仕事もこなす上で、体づくりや健康のために日々筋トレに励んでいる人の中には、タバコを吸う人も多くいます。しかし、筋トレの努力も実はタバコを吸うことで効果が半減していることをご存知でしょうか。

なんとなく知っている方も、初めて知る方も喫煙しているなら、関係ないとは思わずにどのようなデメリットがあるのかみてみましょう。禁煙したいとは思っているけどなかなか思い切れない人もぜひ参考にしてみてください。

タバコが筋トレに与えるデメリット

せっかく日々筋トレに励んでいてもなかなか成果が出なかったり、辛くて続けられないのはタバコが原因かもしれません。ここでは具体的にタバコが筋トレに与えるデメリットを紹介します。自分に当てはまるところがないか確認してみてください。

有酸素系運動能力の低下

ランニングなど長時間に及ぶスポーツはもちろんのこと、筋トレでも有酸素系運動能力、いわゆるスタミナが必要とされます。

運動中に必要なエネルギーを作り出すには、酸素が必要です。この酸素を全身に運ぶのが血液中にあるヘモグロビンです。タバコの不完全燃焼した煙の主な成分である一酸化炭素は、酸素よりもヘモグロビン結びつきやすい物質で、その結合の強さは酸素の200倍といわれています。そのため一酸化炭素が酸素の運搬を妨害してしまうのです。

これにより酸欠状態となってしまい、筋トレ中疲れやすくなったり、後半のセットが出来なくなってしまいます。

(タバコの煙とその成分について詳しく知りたい方は以下も参考にしてみてください)

たばこの煙とその成分

出典: e-ヘルスネット(厚生労働省)

睡眠の質低下で筋肉の成長が妨げられる

筋肉は、トレーニングによって筋線維の一部が破断され、その後適切な栄養と休養を与えることによって筋肥大していきます。筋肉に必要な成長ホルモンや男性ホルモンのテストステロンは主に睡眠中に分泌されるため、質の良い睡眠が良い筋肉を作るためには重要です。

しかしタバコに含まれるニコチンには、交感神経を優位にする覚醒作用があり、睡眠を妨げます。これによって寝つきが悪い、睡眠が浅いなど睡眠の質が悪くなり筋トレの効果を最大限に享受できません。実際に不眠を訴える人の割合は喫煙者が非喫煙者の4~5倍だということもわかっています。良い筋肉を作るための良い睡眠にとってタバコは悪影響です。

(タバコと睡眠不足については以下も参考にしてみてください)

回復力の低下

有酸素系運動能力の低下するのと同じく、喫煙によって一酸化炭素を摂取し酸素の運搬量が少なくなくなることは、筋肉の修復や怪我、疲労の回復が遅くなることに繋がります。酸素が少ないと組織の新陳代謝に時間がかかってしまうからです。加えてニコチンによって睡眠の質も低下し、睡眠による回復の効率も悪くなってしまいます。

また、タバコは1本吸うだけで、ビタミンCの1日の必要量(100mg)の約半分(25~50mg)程度が使われてしまいます。ビタミンCは靭帯や腱、軟骨などを構成するコラーゲンの生成を促す役割があるので、減少することにより回復力を落とす要因です。

ストレスホルモンのコルチゾールが筋肉を分解する

人間はストレスを感じるとストレスホルモンを分泌します。ストレスホルモンのコルチゾールは分泌されることで筋肉を分解する作用があります。ストレスを感じるということは人間にとって体が危機を感じている状態ですので、ストレスを感じるとコルチゾールは筋肉を分解してエネルギーを身体に回そうとしてしまうのです。

ストレス発散のために喫煙をしているという人も多いと思いますが、喫煙者が感じるストレス軽減効果は、あくまでニコチン切れによる離脱症状の緩和にすぎません。何度もたばこを吸いたくなりイライラするなど、喫煙はストレスの原因になります。

(タバコとストレスについては、以下のも参考にしてみてください)

たばことストレス

出典:e-ヘルスネット(厚生労働省)

タバコは筋トレへのメリットもある?

ここまでタバコの筋トレへのデメリットを紹介しましたが、メリットはあるのでしょうか。人によってはタバコを吸わないとスイッチが入らない、筋トレ後にタバコを吸うとストレス解消になるので頑張れるという方もいます。

短期的にはモチベーションに繋がるのであればメリットとも言えますが、筋トレの効果に対してのデメリットが大きいので長期的には禁煙をするのが最も良い選択でしょう。

筋トレ中にタバコをうまく吸うコツ

どうしてもタバコを吸いたい場合、筋トレに悪影響を及ぼさないタバコの吸い方はあるのでしょうか。残念ながら筋トレに全く影響のないタバコの吸い方というのはありません。

1日5本以内にするなど本数を減らしたり、トレーニング中の酸欠を防止するためにトレーニング前は吸わない、睡眠をなるべく妨げないために就寝前に吸うのを控えることで、悪影響を少しではありますが軽減する事ができます。

また、上述した通り筋トレに悪影響を与えるタバコの物質であるニコチンを摂取しないために、ニコチンなしのタイプの電子タバコに変えるという選択肢もあります。一番良いのは禁煙ですが、難しい場合は無理のない範囲でタバコやニコチンを摂取する量を減らしましょう。

筋トレ中でもタバコを吸っているマッチョ達

とはいえ、タバコを吸う人の中にもマッチョな体型をしている人もいます。喫煙している人でマッチョな有名人にはどのような人がいるのでしょうか。

アーノルドシュワルツネッガー

出典:https://www.pinterest.jp/pin/50876670774199222/

元ボディービルダーで俳優、政治家と活躍するアーノルドシュワルツネッガー。彼は葉巻を愛する愛煙家としても知られています。ボディービルダー時代ももちろんですが映画でも筋肉に目が行ってしまうほどのマッチョです。

ブラッドピット

出典:https://www.pinterest.jp/pin/222787512795399747/

俳優のブラッドピットも喫煙者です。作品のためということもあると思いますが、かなり引き締まった体をしていますね。ブラッドピットはかなりのヘビースモーカーだったようですが、結婚を機にタバコを一度辞めました。しかし、禁煙に苦戦していたのか、妻に隠れて喫煙していたと報じられました。

糸井嘉男

出典:https://www.pinterest.jp/pin/572379433881980385/

プロ野球選手で超人とも呼ばれる糸井嘉男も喫煙者の一人です。ユニフォームを着ているとあまり見えませんが、トレーニングやキャンプだと鍛え抜かれている事がよくわかります。ファンから「キャビンマイルドのパッケージを片手にウロウロしていた」など目撃情報があるそうです。

市原隼人

出典:https://www.pinterest.jp/pin/317926054936082310/

俳優の市原隼人も喫煙者です。スポーツ系のドラマや映画の爽やかなイメージのある、いわゆるソフトマッチョです。ボディービルダーのようにガチガチな筋肉よりも、一般的に女性ウケする理想の体型の持ち主の一人でもあります。

筋トレ中にタバコを吸うなら自主管理が重要

筋トレ中にタバコを吸うことのデメリットを紹介しました。スタミナや回復力の低下など、筋トレの効果を低減させるようなデメリットがあることから、タバコはNGと考えたほうがよいでしょう。なかなか禁煙できない人も、筋トレの効果を発揮できるようにトレーニング中は自己管理をしてできるだけタバコは減らしましょう。