筋トレで『はげる』って嘘？むしろ生える？論文を元に薄毛・抜け毛の関係を解説！

結論から言うと、医学的には筋トレがはげるという事と直接的な関係があると立証されていません。そのため、筋トレが薄毛に繋がると言い難いと言えるでしょう。では、一体なぜこのような噂が広まったのでしょうか？

筋トレと髪の毛がはげるという二つの事柄は一見、なんの関連性の無いものだと感じられます。しかし筋トレ＝はげるという噂が広待ったには理由があります。ますはじめに筋トレするとはげると言われる理由についてご紹介していきます。次に反対の立場である、むしろ生えるという意見に着目して解説していきます。

筋トレするとはげるという噂が始まったのは、今に始まった話ではありません。このような噂が始まったのは以下の3つの理由が関係していると推測されます。

一般的に筋トレをすると男性ホルモン分泌が活発になります。男性ホルモンはAGA(男性型脱毛症)の要因の一つとされています。そのため、筋トレをすることによって男性ホルモンの分泌を促され、薄毛につながるという認識につながったと見られます。しかし実際のところ、はっきりとした確証はなく筋トレが薄毛に関係するという事は分かっていません。

（男性ホルモンについて以下の記事を参考にしてください）

筋トレを日常的に行なっている方にとっては、タンパク質は筋肉にとって大事な栄養素として積極的に摂取しているのではないでしょうか？しかしながら、筋トレで傷ついた筋肉を回復することによって、体内でタンパク質が過度に使われ、タンパク質不足が起きるのではないかという疑惑を持っている方も少からずいるのでしょう。

皆さんもご存知のように、髪も筋肉もタンパク質を必要とします。そのため、筋肉の回復ばかりにタンパク質が費やされると懸念されたことからこの噂が始まったのだと考えられます。過度な食事制限をしていない限り、タンパク質不足になる事はないので、バランスの取れた食事をする事を心掛けましょう。

（筋トレとタンパク質の関係について以下の記事を参考にしてください）

運動の中には酸素を取り込んで運動を行う有酸素運動と、酸素を取り込まず短い時間で体に負荷をかける無酸素運動があります。筋トレはどちらかというと後者の無酸素運動に当てはまります。無酸素運動は活性酸素を多く発生させ老化促進することから、はげるという考えに繋がったものと考えられます。

しかし活性酸素は、酸素を取り入れることによって代謝を促し、細胞の健康を守る役割があるのです。逆に運動不足や肥満体質の方は薄毛を促進する可能性があるので、自分に合った適切な筋トレのメニューをこなす方が髪の健康にいいと言えます。

（活性酸素については以下の記事を参考にしてください）

筋トレするが薄毛に直接的に関係しているという事は確証のない風説だという可能性が高いです。あくまでも筋トレをしてはげるという事は噂であり直接的に関係していないので、過度に心配する必要はないでしょう。逆に筋トレをする方が、薄毛を防止する効果を期待する事が出来る可能性があります。

ここでは、信憑性が高いエビデンスを基に筋トレが薄毛を防ぐ効果について解説していきます。

筋トレの際にざまざまなホルモンと共に、成長ホルモンという脳内物質も分泌されます。成長ホルモンは頭皮の毛細血管を活性化し育毛を促す働きがあります。筋トレによって成長ホルモンの分泌量が増加すると、髪の毛を作り出す力を促進することになり、結果的に薄毛を防止することが出来るのです。

20代から徐々に成長ホルモンの分泌量が少なくなると言われいるため、筋トレをして成長ホルモン分泌し髪の毛に刺激を与える事が大事です。

（成長ホルモンについては以下の記事を参考にしてください）

実は血流と育毛には密接な関係があるのです。髪に必要な栄養素は血流に乗って頭皮に送られてきます。血液の流れが悪くなると、十分に頭皮や髪に栄養が行き渡らなくなり髪の毛が細くなったり、抜け毛が増える原因になりうるのです。薄毛防止には頭皮にある毛細血管に血液を送る必要があります。

血流を良くするには、運動をし体を動かす事が大事だと言われています。筋トレによって血流を良くし頭皮に栄養を送り出す事が期待できます。また、ストレスによっても血流が悪くなるので筋トレによるストレス解消をし血の巡りを良くすることもできるのです。結果的に筋トレは育毛に良いと言えます。

（筋トレによる血流改善は以下の記事を参考にしてください）

筋トレすることによって、生活習慣が整えられ薄毛を防止する事ができます。というのも薄毛は、食生活の乱れ・睡眠不足も頭皮の健康に悪影響を及ぼす要因と考えられています。しかし、筋トレといった運動を習慣として日々の生活に取り入れることによって、健康的な生活へと意識が変わっていくものと言えます。

筋肉を肥大するためにもバランスの取れた食事や睡眠が必須なので、筋トレの為の心掛けが結果的にAGA予防にもなるという嬉しい効果も狙えます。

（生活習慣については以下の記事を参考にしてください）

筋トレによる薄毛に関して、両極の意見をご紹介しましたが実際のところ筋トレをしている方の声が気になるのではないでしょうか？今回は、実際に筋トレを経験をしている方の声を聞いて見ましょう。

筋トレ歴18年の方ですが、薄毛に困る事なく筋トレを続けられています。一般的に抜け毛の要因の一つに男性ホルモンが考えられています。筋トレ時にも男性ホルモンの一種であるテストステロンが増加します。このテストステロンがジヒドロテストステロンに変化することによって、抜け毛が引き起こされるという仕組みです。

しかし、筋トレによってテストステロンが多く分泌されたとしても、ジヒドロテストステロンに変化しない場合もあります。これには体質や遺伝の影響もあるので、筋トレによって分泌された男性ホルモンが抜け毛を招いたと考えられない理由です。

加齢と共に薄毛になる可能性も高くなります。しかし数年間の筋トレを継続されているという方であっても、一概にはげるという事は無いようです。やはり遺伝や体質による原因が大きいと考えらえます。

一方で、筋トレで薄毛を感じる方もいるみたいです。20代後半の方ですが、頭頂部の髪の毛の薄さが気になるとの事。筋トレ内容としては、負荷のかかるハードな内容にバランスの悪い食生活を行なっていたと語っています。また、はげる遺伝もある事も突然の薄毛の要因では無いかと考えているそうです。

筋トレを一時中断して、栄養の取れた食事を心掛けているそうですが、未だ薄毛は改善されていないそうです。この例から見ると、やはり遺伝の可能性が有力と見る事ができます。

元々はげる家系でも無いとの事で、遺伝の他に薄毛の要因が考えられるパターンです。詳しい筋トレの内容や、生活習慣については語っていませんが、1ヶ月程の筋トレが原因ではげたとは考え難いです。その為、当時の生活習慣や体調、ストレスなどが原因では無いかと考えられます。

筋トレ後から薄毛が気になってきたという40代男性の方。年齢から見ると加齢のための薄毛と考えられますが、筋トレがはげる原因という噂から筋トレが要因ではないかと疑っている様子です。しかし、こちらの男性の父親も50代ごろから薄毛になっていたと語っていることから、遺伝による薄毛が考えられます。

薄毛が気になる方は、早い段階から育毛について考えAGAの専門家の元で治療する事をおすすめします。

いかがでしたでしょうか？筋トレは薄毛に関係しているのかについてご説明しました。なぜ巷では筋トレによってはげるという噂が広まった理由には、筋トレ時に分泌される男性ホルモンが薄毛の直接的な要因といった誤った認識が広まったからでした。結果的には、医学的な証拠はありません。しかし薄毛が気になる方は、AGAの治療を早めに行う事をおすすめします。