リーバイス（Levi’s）のジーンズ全種類の特徴。シルエットの違い〜コーデ例まで紹介

リーバイスは、1853年にリーヴァイ・ストラウス(Levi Strauss)が設立したデニムブランドです。アメリカのカリフォルニアの金鉱で働く人々の｢丈夫なパンツが欲しい」という要望に応えるかたちで、キャンバス地のワークパンツを作ったのがきっかけです。今や誰もが知るデニムブランドですが、その魅力について詳しく説明していきます。

リーバイスは、ジーンズの「原点にして頂点」と言われています。もともとは労働者のための服でしたが、今では多くの人から愛されるデニムブランドの代名詞的な存在となりました。ここではリーバイスのジーンズの魅力である多くの種類の仕様や形状について説明します。

パッチとは、ジーンズのヒップポケット上部に縫われた紙や革でできた品質保証書のことです。リーバイスのパッチは別名ツーホースパッチと呼ばれ、「二頭の馬がジーンズを両サイドに引っ張っても破れないほど丈夫」という意味が込められています。

現在では一般的にフロントの開閉部分に使われているのはファスナータイプのジッパーフライが主流ですが、リーバイス501では未だにボタンを使用したボタンフライを採用しています。機能面ではジッパーフライに劣りますが、ボタンフライはボタンと生地が擦れることでボタンの形に色落ちすることや、クラシカルなデザインがデニム通などから人気です。

さまざまなジーンズの原点を生み出しているリーバイスですが、その中でも代表的なのがポケットの仕様やデザインになります。5ポケットなど、今でも当たり前のようにジーンズで見るポケットの仕様やデザインについて説明します。

今でもジーンズでよく見るこのポケットは、もともとは懐中時計を収納するためのポケットでしたが、現在では腕時計が一般的になり小銭やZippoのライターなどを入れるためコインポケットと呼ばれるようになりました。

今でもジーンズでよく見かけるリベットもリーバイスが原点です。リベットとは負荷のかかるポケットを補強するための金具のことで、錆びにくく柔軟性があることから銅が採用されています。

アーキュエイトステッチとは、ヒップポケットの弓型のステッチのことでこちらもリーバイスを象徴するデザインです。もともとはポケットの裏地を補強するためのもので、裏地がなくなった今でもリーバイスのアイコンとして認知されています。年代によってカラーやデザインなど種類が異なります。

赤タブとは、ヒップポケットの脇に縫い付けられた赤い布のことです。このポケットに付いている赤タブは年代ごとにさまざまなデザインの種類があり、写真のようにLevi'sのeが大文字になっているものは通称「ビッグE」と呼ばれています。

セルビッチとは生地の両端のほつれ止めのことで通称「耳」と呼ばれます。特に赤い糸でほつれ止めが施されているものを日本では「赤耳」と呼んでいます。もともとは旧式の力織機で、職人さんが1点1点を手作業で製造していたことから、セルビッチデニムは高価なものとして知られていました。

リーバイスのジーンズは定番の501をはじめ、3桁の数字によって管理されていて多くの種類に分けられています。型番によってストレートタイプやテーパードタイプなど、それぞれシルエットの種類も異なるので、ここでは全種類細かく解説していきます。以下の表は、型番によって異なるシルエットの種類について簡単にまとめたものです。


型番　　シルエット
501　　ストレート
502　　ストレート
503　　ルーズストレート
505　　テーパード
508　　テーパード
510　　スキニー
511　　スリムテーパード
513　　スリムストレート
517　　ブーツカット
606　　スリムテーパード
646　　ベルボトム

501はリーバイスの定番中の定番であり、あらゆる世代から愛される代表作です。シルエットは股下が深めでヒップ周りもゆとりのあるストレートタイプです。フロント開口部はジップではなくボタンフライの仕様で、王道の一本として一着は持っておきたいパンツです。また年代で少しシルエットが変わっていて、現行モデルは少しスリムになっています。

502は、1954年に発売された501ZXXの後継モデルです。股上が浅めのストレートタイプで、501より若干太めなシルエットになっていて、ボタンフライではなくジッパーフライの仕様になっています。現行のモデルは、最近の流行であるストレッチが入ったテーパードシルエットにアップデートされています。

503はリーバイスの中でも一番太いルーズストレートシルエットで男性女性問わず人気なモデルです。ヒップ部分もゆるめで、筋肉質で下半身が太い方も抵抗なく履けますし、アメカジスタイルやスポーツMIXスタイルがしたい方にもおすすめです。しかし、503は2018年に廃盤となっているので、現在はリーバイスヴィンテージクロージングで復刻を購入できます。

505は作業服として開発された501を、よりファッション化するためにアップデートしたモデルになります。フロントはジッパーフライで、ヒップ部分はゆとりがあり太ももから足先に向かって細くなっていくテーパードシルエットです。太ももが太めの方でもスリムでキレイなシルエットで履けるのでおすすめです。

508は股上深めで、505よりテーパード気味のシルエットです。テーパードはヒップ周りがゆるめで、履くとキレイなシルエットに見えるのでどんなアイテムにも合わせやすいです。着回しがきく使いやすいタイプなので、ブーツなどで合わせるカジュアルな着こなしもおすすめです。

510はリーバイスの種類の中で一番細身のパンツで、別名「スーパースキニータイプ」と呼ばれています。ウエストは501と変わらないのですが、ヒップ周りは細身になっていてシルエットはスキニータイプの膝から足先にかけてさらに細くなっています。細身ですがストレッチが入っているためストレスフリーな履き心地になっています。

511は股上が浅くスキニーに近いスリムテーパードシルエットで、新定番として幅広い層から人気があります。リーバイスの種類で最も細い510の次に細身で、今っぽいモダンな美しいシルエットはスニーカーでも革靴にもハマる万能なタイプです。ホワイトデニムやチノタイプなど、素材のバリエーションが豊富なのも支持される理由の一つです。

513はスリムストレートシルエットです。細身なストレートですがストレッチもあるのでとても履きやすいです。また、ヒップ部分もスッキリとした作りでシルエットもキレイですし、どんなコーデにも合わせやすい万能なモデルです。

517は足先に向かって広がるブーツカットになります。カウボーイ用のジーンズとして開発されたのがルーツで、股上は深めでヒップ周りにゆとりがあり、文字通りブーツを履いたときにキレイなシルエットになるようにデザインされています。裾が広がることでの脚長効果もあり、スタイル良く見せることができます。

606は505と同時期に開発された、細すぎないスリムテーパードのシルエットになります。股上は深めで、ヒップ周りはゆるめ、裾に向かって細くなるテーパードなのでキレイなシルエットで履けます。細すぎないシルエットが今のトレンドにピッタリのパンツです。

646は、517のブーツカットのシルエットをより裾に向かって広くしたベルボトムのタイプになります。ベトナム戦争時のアメリカで、自由や反戦への思いなど、若者のカウンターカルチャーを象徴としたデザインになっています。

ここではリーバイスのジーンズを使った最新のおすすめコーデを紹介します。カジュアルからキレイめまで幅広い種類の着こなしのパターンを紹介するのでぜひ参考にしてみてください。

リーバイスの種類の中でも、ホワイトデニムを主役にしたコーデです。今年トレンドの白パンツを着こなしに取り入れることでオシャレ感がアップします。白パンツを合わせるときは、他のアイテムを全体的に落ち着いたカラーにすることがポイントです。

▼着用アイテム

・アウター：babour
・Tシャツ：無印良品
・リーバイス：Levi's
・シューズ：BEAUTY&YOUTH UNITED ARROWS(¥19,800)
・バッグ：Aeta(¥38,500)

リーバイスのネイビージーンズに全体を同系色のアイテムでまとめたコーデです。シューズやマフラー、キャップなどの小物も同系色でまとめることで大人なシックな雰囲気を演出できます。チェックのマフラーも同系色で統一することで、柄を上手く取り入れています。

▼着用アイテム

・アウター：ユニクロ(¥5,489)
・リーバイス：Levi's(¥11,000)
・シューズ：SPERRY TOP-SIDER X N.HOOLYWOOD（¥4,620）

リーバイスのジーンズにカーキのミリタリーアウターを合わせたコーデです。ロングアウターにはテーパードやスリムタイプのパンツを合わせると全体がスッキリとしたシルエットになるのでおすすめです。デニムはロールアップして、ソックスをチラ見せすることでオシャレ感もアップします。

▼着用アイテム

・アウター：C.E.L.STORE(¥63,800)
・ニット：PUBLIC TOKYO(¥17,600)
・リーバイス：Levi's（¥8,800）
・シューズ：HARUTA(¥8,800)

リーバイスのジーンズにダウンを合わせたコーデです。リーバイスはシルエットの種類がたくさんありますが、ボリュームのあるダウンにはテーパードのタイプを選ぶと全体のシルエットがスッキリと見えます。ダウンがカジュアル見えするアイテムなのでインナーにはシャツなどのキレイめなアイテムを合わせるのがおすすめです。

▼基本情報

・アウター：F/CE.×NANGA×Steven Alan(¥68,200)
・シャツ：carorie
・リーバイス：Levi's（¥7,150）
・シューズ：Paraboot（¥71,500）

リーバイスのジーンズに白のニットを合わせたシンプル王道コーデです。リーバイスのシルエットの種類はストレートタイプをチョイスして、白ニット、レザーシューズとシンプルに合わせることで大人っぽさが出て女子ウケも抜群。裾がもたついてだらしなく見えないように、軽くロールアップしてチラッとソックスを見せるところがポイントです。

▼着用アイテム

・ニット：FACTOTUM(¥28,600)
・リーバイス：Levi's（¥13,200）
・シューズ：HARUTA(¥8,800)
・マフラー：y/m by れぽすけ（¥4,400）

リーバイスのシルバータブにパーカーを合わせたストリートコーデです。シルバータブは、90年代に流行ったストリートラインの太めのパンツで、2017年に復刻しています。シルエットの種類はルーズタイプで、その名の通りタブがシルバーになっています。シルバータブには、パーカーやスニーカーを合わせるストリートコーデがおすすめです。

▼着用アイテム

・パーカー：Lafayette
・リーバイス：SILVER TAB(¥11,000)
・シューズ：NIKE（¥11,000）
・キャップ：Carhartt(¥5,940)

リーバイスのジーンズを使用した王道のアメカジコーデです。リーバイスの種類は王道の501をチョイスして、グレースウェットにワークブーツ、ミリタリージャケットと男臭い着こなしがカッコイイです。シンプルながらも、男らしさを感じる着こなしになります。

▼着用アイテム

・アウター：AVIREX（¥26,180）
・リーバイス：LEVI'S VINTAGE CLOTHING(¥33,000)

リーバイスのジーンズにデニムジャケットを合わせたデニムオンデニムコーデです。オーバーサイズのデニムジャケットには、リーバイスの種類はスッキリとしたテーパードタイプを合わせると全体がまとまります。テーパードのタイプは、ヒップ周りにゆとりがあるので下半身が太くて気にされている方でも問題なくキレイに履くことができます。

▼着用アイテム

・カーディガン：crepuscule（¥20,900）
・インナー：ORCIVAL（¥10,780）
・リーバイス：Levi's（¥7,150）

リーバイスのジーンズにロングコートを合わせたキレイめコーデになります。ジーンズの種類はスリムタイプを選ぶとロングコートとの相性も良いです。インナーにタートルネックを合わせて、シューズはレザーシューズを選ぶことでキレイめコーデの完成です。白ソックスのチラ見せがよりオシャレ感を演出します。

▼着用アイテム

・アウター：EDEL(¥14,300)
・カーディガン：agnes b.(¥16,500)
・タートルネック：ユニクロ(¥2,189)
・リーバイス：Levi's(¥15,400)
・シューズ：UNITED TOKYO(¥20,900)

リーバイスの多くの種類の中でもベルボトムをチョイスした上級者コーデです。個性的なデザインのパンツなので他のアイテムはシンプルにまとめるように意識します。ベルボトムのキレイなシルエットを出すためには、ロングコートなどは合わせないようにすることがポイントです。

▼着用アイテム

・ジャケット：beautiful people
・インナー：+J
・リーバイス：Levi's
・シューズ：Our Legacy
・アイウェア：Jacques Durand

リーバイスのジーンズは、今回紹介したもの以外にもまだまだ数多くの種類があります。日本の現行のものから復刻版、さらにはヴィンテージのものまで本当に多くの種類があるので、ぜひオンラインサイトをチェックして、お気に入りの一着を見つけてみてください。

リーバイスのジーンズは多くの型番がありシルエットの種類も豊富です。シルエットの種類の多さから、キレイめにもカジュアルにもどんなスタイルにも合わせることができる一本が見つかります。ジーンズの原点であるリーバイスのジーンズを手に入れて、オシャレを楽しみましょう。