ピレネックスのダウンが大評判。人気モデルの特徴〜コーデ集まで紹介

ピレネックスは、創業1859年のフランスの老舗ダウンブランド。ピレネー山脈の麓のサン・セベ（Saint-Sever）という地域でダウンの加工販売や寝具の生産から始まった会社です。1960年代にはシュラフなどのアウトドア製品やジャケットなどのアパレル製品も手掛けるようになり、1990年代からは「PYRENEX」のオリジナルブランドを展開しています。

今ではフランスを代表するダウンブランドに成長したピレネックスですが、日本に進出してきたのは2016年のこと。日本での歴史はまだ浅いですが、その品質や機能性の高さから徐々に注目が集まり、おしゃれ好きなら知らない人はいない人気のブランドです。

おしゃれな人たちから注目を集めるピレネックスのダウンとは、一体どのようなものなのでしょうか。創業以来160年以上も羽毛を扱ってきたピレネックスの知識と技術が詰め込まれたダウンについて紹介します。

ピレネックスのダウンの1番の特徴は、使用するダウンの原毛の仕入れから仕上げまでを一括して行っていることです。フランスのピレネー山脈の麓にあるダックの飼育農場の近くに加工場を構え、供給された羽毛を素早く処理・加工しています。

刈り取られた原毛は時間が経つと繊維が壊れてしまうため、ダウン本来の性能を保つためにはこの素早い処理がとても重要なのです。ピレネックスのようにダウンを原毛から取り扱うブランドは極めて稀であり、この迅速に処理・加工されたダウンは本来の性能を維持した質の高いものになっています。

ピレネックスのダウンに使用するのは14～16週ほど育成され成熟したダックの羽です。ストレスのない環境で徹底して管理されたダックはとても大きく育ち羽毛の質も良く、ダウンボールも大きくなります。ダウンボールとは軸のない綿毛のような羽毛で、大きなダウンボールからはフィルパワーが高く保温効果の高いダウンが作られます。

フィルパワーはダウンの嵩高性（かさだかせい）を表すもので、この値が高いとダウンの膨らみが大きく保温性が高いということを示しています。未熟なダックのダウンボールは小さく保温性も不十分なため、フィルパワーの高いダウンを作ることはできないのです。ピレネックスのダウンに使用される羽毛は700フィルパワーから、一部の製品は850フィルパワーにもなります。

ピレネックスは最高品質のダウンを提供するため、羽毛の加工も徹底して行います。原毛に含まれる油分は臭いの原因となりますが、羽毛の組織を保つためにある程度の油分は必要です。ピレネックスでは洗浄とすすぎを繰り返し、15％ほど含まれていた油分を3％まで落とします。その後乾燥させ羽毛の状態を安定させてから、時間をかけて選別を行います。

厳選された羽毛をさらに洗浄・乾燥させ最終的には油分を1％まで落としますが、これで終わりではありません。工場に併設されているラボにおいてすべての羽毛の検査が行われるのです。洗浄具合やダウンとフェザーの混合率が正しいかなどのさまざまな検査がありますが、なんと日本向けの製品に使われる羽毛においては検査基準が厳しいのだそうです。

このように丁寧に加工され厳しく検査された羽毛の中から、すべてをクリアした羽毛だけがピレネックスのダウンとして製品になります。

使用する最高品質のダウンこそが最大の特徴であり魅力でもあるピレネックス。長く使える最高品質のダウンだからこそ、デザインもシンプルなものがメインです。流行に流されず、何年も使えるベーシックなデザインをバリエーション豊富に展開しています。本当にいいものを長く使いたい、そんな人に手にしてほしいのがピレネックスのダウンです。