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筋トレで急に力が入らない…原因は?神経の病気?オーバーワーク?対処法まで解説

2020年10月17日

この記事では、筋トレで力が入らなくなってしまった原因や対処法、実際に経験した方の声を紹介しています。もしかすると力が入らない症状が危険なサインかもしれませんので、この記事を最後まで読んでいただき原因を探してみてください。

【監修】パーソナルトレーナー 高津諭

トレーニング指導歴22年。大阪・兵庫を中心に活動するパーソナルトレーニングを提供しています。現在、全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会のマスタートレーナーとして、またJOTスポーツトレーナー学院の校長として後進の育成、指導にも尽力している。HP / ブログ / Twitter

筋トレで急に力が入らない…。

「筋トレをおこなっている最中に急に力が入らなくなった」「筋トレをしてから数日体に力が入らない日が続いている」など、コロナの影響でテレワークを導入する会社も増え、より自分自身の運動不足を意識する方も多いのではないでしょうか。

特に最近筋トレを初めた方は「力が入らない…」と感じたことがあるでしょう。筋トレが原因で体に力が入らなくなることは、しっかり筋肉に負荷がかかっている証拠ですので良いことではあるといえます。

しかし、力が入らない日が何日も続く場合や、息がしづらくなったり、フラフラするといった症状もある場合は注意が必要です。筋トレで力が入らなくなる原因や、対処法などを解説していきます。

筋トレで急に力が入らない原因は?

筋トレで力が入らなくなってしまう原因として、主に以下のことが挙げられます。正常な身体の反応である場合もありますが、トレーニングのしすぎや病気のサインである恐れもあります。不安がある場合は、医療機関などで相談しましょう。

筋肉の限界

まず筋トレ後に力が入らなくなる1番の原因は筋肉の限界です。当然ですが、筋トレをおこなうことで筋肉に過度なストレスを与え、筋繊維を破壊していきます。その破壊された筋肉を修復し、強化をしていく過程を繰り返すことで筋肉は肥大化し強化されていくわけです。

そのため、筋トレをおこなった翌日などでは筋肉が回復しきっていないので力が入りづらくなってしまうのです。ただ、筋トレ後に筋肉に適度な負担がかかること自体は良いことですし、2〜3日で回復する場合は問題はありません。しかし、筋トレが原因で力が入らなくなるケースは必ずしも良いことばかりではないのです。

オーバートレーニング症候群

「最近体に力が入らない」「近頃ずっと体が怠い」こういった状態の方はオーバートレーニング症候群の可能性もあります。オーバートレーニング症候群とは、過度なトレーニングをおこなった後、適切な休息を取らず筋肉に疲労が残った状態のまま、さらにトレーニングなどをおこなうことで疲労がどんどん蓄積し回復できなくなった状態のことをいいます。

オーバートレーニング症候群になってしまうと、日常的に体が重く力が入らなくなったりするような身体的症状のほか、不眠やうつ症状などの精神的症状も出てくる可能性があります。日々トレーニングをおこなっている方や、プロスポーツ選手などが発症するケースが多く、ライバルに勝つためなどの理由で休息よりも自分自身を追い込むことを優先してしまう方は注意が必要です。

オーバートレーニング症候群には明確な診断基準が存在しませんが、疲労が蓄積してくると起床時に心拍数があがります。日々起床時の心拍数を計測し、しっかりと自己管理をおこないましょう。

(オーバーワークの基準&対策については以下の記事も参考にしてみてください)

横紋筋融解症

「横紋筋融解症」も筋トレで体に力が入らなくなる原因の1つです。

「横紋筋融解症」とは、短時間の内に過度なトレーニングをおこなったり、トレーニング初心者など筋肉がまだ成長していない方が自分の体に合わないトレーニングおこなってしまったりするとなってしまう状態のことで、体に力が入らなくなるような倦怠感に襲われたり、破壊された筋肉細胞が血液中に流れ込んでしまい腎機能の障害がでてくる可能性もあります。

症状が重い場合は、コーラ色(茶色)の尿が出てくることもあり、そういった症状が出てきた場合は腎不全で命を落とす方もいるので、至急病院で検査を受けてください。水分補給を充分にせず脱水症状の状態で筋トレをおこなったりしても、「横紋筋融解症」になることもあるので、水分補給もしっりとおこないましょう。

神経の異常が原因の可能性も

体に力が入らなくなる原因は必ずしも筋トレだけではありません。その原因の1つに自律神経の乱れが挙げられます。自律神経とは、生命維持に欠かすことができない呼吸や排泄、血液循環などを無意識でおこなうことができるよう内蔵器官などをコントロールしている神経で、交感神経と副交感神経の2つで構成されています。

この2つの神経がバランスを保ちそれぞれ働いているわけですが、生活習慣が乱れてしまったり、睡眠時間が乱れてしまうとこのバランスが崩れてしまい自律神経が乱れてしまうわけです。これを「自律神経失調症」と言います。

「自律神経失調症」になると、体にも不調がでてくるのですが、その症状の1つに「体に力が入らなくなる」ということもあります。体に力が入らなくなる原因は、トレーニング以外にも考えられる要因はあります。中には命にも関わる脳卒中などもありますので、体に不調を感じた際はまずは医療機関を受診してましょう。

筋トレで力が入らない事が続いた時の対処法

筋トレが原因で体に力が入らない日が続く場合の対処法として、以下の方法がおすすめです。生活習慣の改善からトレーニング前後のストレッチなど、さまざまな視点から解説します。

睡眠をしっかりとる

体に力が入らなくなったり、体がだるく感じる場合はしっかりと睡眠をとり、体を休めることが1番効果的です。良質な睡眠を取ることで、筋肉の回復を促すホルモンが分泌され筋肉に溜まった疲労を回復させてくれます。ここで大事なことは「良質」な睡眠を取ることです。睡眠時間も大切ですが睡眠の質にも意識しなければなりません。

睡眠の質を上げるためには、眠る3時間前には食事を済ませ、眠る前にはスマホやPCを使用しないようにしましょう。そして7〜8時間ほど睡眠を取ることで良質な睡眠をとることができます。

(寝不足での筋トレのデメリットについては以下の記事も参考にしてみてください)