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筋トレの味方『サラダチキン』を徹底解説!
筋トレで筋肉の肥大を目指す人にとってタンパク質は欠かせないものです。タンパク質を多く含むものといえば鶏肉ですが、その中でも鶏むね肉が代表的です。しかし、むね肉はパサパサしていて食べにくい、とのイメージがある人も多いでしょう。そこで、手軽に利用されているのが各コンビニにも置かれている鶏むね肉を原料とした「サラダチキン」です。
また、サラダチキンは脂肪分が少なくカロリーを抑えて痩せたいというダイエッターの味方でもあります。ここではサラダチキンの栄養素や、本当にダイエットや筋肉肥大に効果があるのかについて解説していきます。
サラダチキンが筋トレに効果的と言われる理由
肉類の中でも低脂肪の鶏肉ですが、とりわけ低脂質・高タンパク質の代表なのが鶏むね肉です。ここでは鶏むね肉が、筋肉の肥大効果やダイエットの痩せ効果があると言われる理由を改めて解説します。まずはこの鶏むね肉を使用しているサラダチキンの栄養素について見ていきましょう。
サラダチキンの栄養素
▼ファミリーマートのサラダチキン(淡路島藻塩の国産鶏サラダチキン)であれば
100gあたり
・エネルギー 105kcal
・タンパク質 21.1g
・脂質 1.7g
・炭水化物 1.3g
・食塩相当量 1.6g
▼セブンイレブンの糖質0gのサラダチキン プレーンでは、
100g当たり
・エネルギー 114kcal
・タンパク質 24.1g
・脂質 1.2~2.5g
・炭水化物 0g
・糖質 0g
・食物繊維 0 g
・食塩相当量 1.1 g
どちらも1パック約110gですので1パックで換算すると、ファミリーマートのものがタンパク質が23.2g、エネルギーが115.5kcal、炭水化物が1.4g含まれます。セブンイレブンのものはタンパク質が26.5g、エネルギーが115.5kcal含まれ、こちらの糖質は0gです。
このように、同じ鶏肉のむね部分でも種類によっては成分や栄養素は少しづつ違っていますので注意が必要ですが、筋肉の肥大のために必要なタンパク質を十分に摂取できるという点では共通しています。糖質ゼロの商品が登場してきているのは痩せるためにカロリーを抑えたいという方々には嬉しい話ですね。
筋トレに必要なタンパク質の摂取量は?タイミング〜効果の高い食材まで紹介!
出典:Slope[スロープ]
低糖質・高タンパク質が筋トレに効果的
そもそもタンパク質は身体を作る材料になる栄養素であり、筋肉だけでなく皮膚や内臓、血管などの組織やホルモンといった人間の生命維持に欠かせない物質を作ります。本来タンパク質は肉や魚、大豆製品などに含まれますが、多くの場合タンパク質とともに脂肪分である脂質も多く摂取してしまうのがデメリットでした。
他の肉類に比べても鶏肉は脂肪分が少ないですが、さらに鶏むね肉であるサラダチキンはより低糖質であるので、タンパク質を集中的に摂取することが可能になるのです。筋トレ後にタンパク質を摂取すると筋肉を肥大させるのに特に効果があると言われますので、サラダチキンは筋トレの大きな味方と言えるでしょう。
また、脂肪分が少ないという特徴を考えると、ダイエットで痩せたいという目的の方々にも効果的と言えるでしょう。
(筋トレ前中後の栄養摂取については、以下の記事も参考にしてみてください)
筋トレのタイミングは食事の前?後?NG例〜筋トレ前中後の栄養摂取についても解説!
出典:Slope[スロープ]
サラダチキンには筋トレへのデメリットもある?
タンパク質が手軽に取れてなおかつ脂肪が少ないサラダチキンですが、筋トレへのデメリットはないのでしょうか。ここではデメリットについて考えていきます。
デメリット①脂質・糖質・塩分の摂りすぎとなることも
最初にお伝えしたように、サラダチキンと一言に言っても栄養素は少しずつ違っており注意が必要です。糖質が0gでも脂肪分である脂質は含まれています。上で紹介したサラダチキンの脂質は1.3~2.8gですが、普通の鶏肉(むね肉)だと100gあたり1.5g前後(皮なしの場合)なので、未調理の普通の鶏むね肉よりも脂質が高いのです。
また、塩分(食塩相当量)も、1.1~1.6g程度あります。成人男性の食塩摂取量の目安は1日8g未満ですので、サラダチキンの食べすぎによる塩分過剰にも注意が必要です。
サラダチキンも摂取しすぎると、痩せるどころか脂質過剰や塩分過剰となり、健康を害したり太る原因となる恐れがあります。
デメリット②内蔵への負荷
サラダチキンだけでなくタンパク質全般に言えることですが、タンパク質には窒素という成分が含まれており、これがは肝臓や腎臓で吸収・分解されます。そのため、タンパク質の摂りすぎは通常よりも肝臓や腎臓を働かせることになり、内臓に負荷がかかります。
デメリット③排泄物への影響
プロテインを飲んだ後もそうかもしれませんが、便のにおいがきつくなることがあります。これは、窒素が腸内の悪玉菌のエサになるからです。タンパク質の摂りすぎは悪玉菌を増やしてガスや便のにおいに影響するのです。
また、悪玉菌は便通にも影響し下痢を引き起こすことがあります。この予防のためには食事の際にタンパク質だけを摂取するのではなく、食物繊維をしっかり摂取することが必要です。つまり食事における食べ合わせが大切なのです。食べ合わせについては、後のレシピで紹介します。
(プロテインと下痢の関係については、以下の記事も参考にしてみてください)
プロテインで腹痛・胃痛・下痢に…。原因〜即効性のある対策を解説!
出典:Slope[スロープ]
デメリット④添加物が含まれる
原材料表示には、食品原料に続き添加物が書かれています。こちらのサラダチキンの場合の添加物は
・マルトデキストリン
・加工でん粉
・ポリリン酸Na
・調味料(アミノ酸)
・pH調整剤
・グリシン
・香料 ということになります。
どれも粘りを出したり日持ちをよくするために加工品にはよく入っているものです。この中でもポリリン酸Naはミートボールの結着剤にも使われますが、食べすぎると体に悪い毒性をもつことがあるので注意が必要です。
デメリット⑤値段が高い
サラダチキンは1パック220円前後が相場です。味によってはもっと高い場合もあります。しかし、スーパーで売られている鶏肉は、もも肉で100gあたり100円前後、むね肉だともっと安く50円前後で売られていることもあります。そう考えるとサラダチキンはかなり割高ですので、コスパはかなり悪いと言えます。
筋トレ効率を上げるサラダチキンの正しい食べ方
いつ食べる?
サラダチキンの摂取タイミングは、筋トレ後が筋肉の肥大に最も効果的です。運動後はエネルギーを消耗した筋肉が栄養を取り入れ回復しようとし、この時に筋肉は肥大します。特に運動後30~45分以内は、筋肉へ送られるアミノ酸が大幅に上がるのでタイミングとしてはとてもよいです。
またこの時気をを付けるのが食べ合わせです。筋トレ後は運動によって肝機能が低下していることがあり、この時にタンパク質だけ摂取すると吸収されづらく筋肥大が制限されてしまいます。効率的に筋肉を肥大させるにはミネラルやアミノ酸などタンパク質の分解・吸収を手助けする成分と摂取するほうが効果的です。
またサラダチキンは食事のおかずにもしやすいので、朝・昼・夕の食事に組み合わせるのもよいでしょう。特にダイエットで痩せたいというときの食事では、メインをサラダチキンにして工夫して調理することで、全体のカロリーを抑えて痩せ効果につなげることができます。
1日の量は?
1日のタンパク質必要量は、普通の人で体重1kgあたり1gが目安と言われます。ダイエットしようとする方はこの普通の量で充分です。しかし筋トレ習慣のある人やアスリート、また筋肥大を目的としている人では体重1kgあたり1.2〜2.0gが必要です。つまり、体重60kgの人なら72〜120gとなります。
1日のタンパク質をすべてサラダチキンから摂取することはないでしょうが、もし100gのタンパク質を摂るとすると5パック食べることになります。こうなると食塩などの摂りすぎなどが心配になりますのでおすすめしません。また栄養の面からも大変バランスが偏ってしまうので控えたほうが良いです。
毎日食べていると痩せたり鍛えられるどころか太るのではと思う方も多いかもしれません。毎日食べても問題はありませんが、添加物やなども入っているのであくまで補助的、おかずの一つとして考えてみてください。
サラダチキンが飽きた人向けのアレンジレシピ
サラダチキンは各社からいろいろな味をつけて販売されていますが、いずれにしても脂肪分が少ない鶏肉、しかも鶏むね肉そのものなので、飽きてしまうかもしれません。そんなときに味方になる、アレンジレシピをいくつかご紹介します。食事の食べ合わせにも注目です。
またダイエットには、脂肪分やカロリーを減らしコントロールすることが重要です。痩せるためにカロリーは取りたくないけれどしっかり食事は摂りたい、という方にもサラダチキンは人気なのです。またダイエット継続のためにも食事のバリエーション多いほうがよいですよね。
おろしきゅうりとサラダチキンの冷奴
▼材料
・サラダチキン 1/2個
・豆腐 1/2丁
・きゅうり 1本
・みょうが 適量
・ポン酢 お好み
・しょう油 お好み
・ラー油 お好み
▼作り方
①豆腐はパックから出し皿にのせ水切りしておく
②きゅうりはすりおろして水切りしておく
③サラダチキンは手で細かく裂き②と混ぜる
④①から出た水を捨て③をトッピングする
⑤刻んだみょうがとポン酢等をかける
食欲増進させるみょうがを使ったさっぱりした一品ですので、夏でもしっかり栄養がとれる食事になりそうです。またきゅうりをすりおろすことで、また違った食感も楽しむことができます。
出典:レシピ
サラダチキンのネバネバ丼
▼材料
・サラダチキン 1個
・ごはん 丼に1杯
・納豆 1パック
・キムチ 30g
・オクラ 1本
・山芋 30g
・卵黄 1個分
・醤油 適量
・海苔 適量
▼作り方
①サラダチキンは手で割いておく
②山芋は擦りオクラは茹でて輪切りにする
③ごはんの上に具材を並べていく
④中央に卵黄を落とし醤油を適量かける
納豆やオクラなどのネバネバ食材は、ペクチンという食物繊維とムチンという糖タンパク質を含み健康にとてもよいです。ペクチンは腸内の善玉菌を増やして整腸作用を持ち、ムチンはタンパク質の分解を促進する酵素を含んでいるため、筋トレでプロテインを摂取する人々には持って来いの食べ合わせなのです。
栄養満点!サラダチキンのねばねば丼 作り方(和食/ごはん) – レシピ| 日本ハム
出典:栄養満点!サラダチキンのねばねば丼 作り方(和食/ごはん) – レシピ| 日本ハム
サラダチキンとたたききゅうりのさっぱりポン酢和え
▼材料
・サラダチキン(プレーン)1/2個
・きゅうり 2/3本
[タレ]
・長ねぎ 3cm程度
・ポン酢 大さじ1
・ごま油 大さじ1/2
・ラー油 適量
・いりごま 適量
▼作り方
①きゅうりは叩いて食べやすい大きさにする
②①は塩もみしておく
③長ねぎはみじん切りにし[タレ]と混ぜる
④サラダチキンは食べやすく割く
⑤④は水気を切った①と②と和える
⑥お好みでいりごまをかける。
こちらはラー油とポン酢でスパイシーにさっぱり仕上げた一品。鶏肉ときゅうりの組み合わせはバンバンジーのように相性がいいのです。きゅうりにはカリウムという成分が含まれており、利尿作用を持ちます。むくみや夏バテの改善にも効果的です。
サラダチキンと豆腐のグラタン
▼材料
・サラダチキン(プレーンまたはハーブ) 1/2個
・豆腐 1/2丁
・かぼちゃ 30g
・ブロッコリー 50g
・オリーブオイル 小さじ1/2
・ピザ用チーズ 25g
[トマトソース]
・トマト缶 1/4缶
・玉ねぎ 1/4個
・にんにく 1/4かけ
・オリーブオイル 小さじ1/2
・塩 少々
・こしょう 少々
▼作り方
①サラダチキンと豆腐は水切りし食べやすく切る
②玉ねぎとにんにくをみじん切りにする
③かぼちゃは2cm角に切っておく
④オリーブオイルとにんにくを入れ弱火にかける
④中火にして玉ねぎ→かぼちゃの順に炒める
⑤トマト缶を加え塩・こしょうをふる
⑥沸騰したら弱火にしで5分煮る
⑥フライパンで豆腐とブロッコリーを焼く
⑦グラタン皿に豆腐とチキンを並べる
⑧⑦の上から③をかけ上からチーズを散らす
⑨230℃のオーブンで10分程度焼く
すこし工程が多くなりますが、食事のメインデッシュになる一品です。豆腐が入っているので植物性タンパク質も摂取することができ、ブロッコリーにはビタミンCが豊富に含まれているのでタンパク質の吸収効果アップも期待できます。また脂肪を分である油を使うわけではないので、ダイエットしたいけどがっつり食べたいという人にもおすすめの食事です。
照り焼きサラダチキン
▼材料
・サラダチキン 1/2パック
・小麦粉 少々
・エリンギ 1/2本
・ししとう 2本
・酒、みりん 各大さじ1
・醤油 小さじ1
▼作り方
①サラダチキンは半分に切り水気を拭く
②エリンギは縦4~5等分に割く
③ししとうは包丁で切込みをいれる
④フライパンに小麦粉をまぶした①と②をいれる
⑤焼き目がついたら調味料をあわせ③に入れる
⑥時々裏返し煮からめる
最後はフライパンで焼くメインディッシュです。エリンギなどのきのこ類にはビタミンDや食物繊維が含まれるので、組み合わせ食材としてもよいです。ダイエットで痩せるために揚げ物は脂肪であるから控えているという人たちにおすすめです。
サラダチキンを家で作る簡単レシピ
サラダチキンはコンビニで手に入りますが、コスパが悪いのはデメリットでも紹介しましたが。スーパーに行けば鶏肉は安く手に入るので、調理する手間は必要ですが、家でむね肉を調理してサラダチキンを作るほうが安く、そして添加物も使わずに作ることができます。そこで、家でサラダチキンを手軽に作る方法を動画で紹介します。
▼材料
・鶏むね肉 1枚(約360g)
・塩 3.5g
・砂糖 4~5g
・料理酒 80ml
▼作り方
①鶏むね肉を観音開きに切る
②塩と砂糖を揉みこむ
③深い鍋などに皮面を下にして入れる
④酒80mlを入れアルミホイルをかぶせる
⑤中火で5分蒸し焼きにする
⑥裏返して2分弱火で蒸し焼きにする
⑦火を止め余熱で10分置く
▼作る際の注意
・観音開きにするときは数回に分け包丁を入れる
・全体としては半分の薄さにするイメージ
・包丁は長いほうがやりやすい
・塩は鶏肉の重さの1%が目安
・塩と砂糖は、肉がつやつやするまで揉む込む
・アルミホイルは大きめにべたっとかぶせる
鶏肉はタンパク質なので細い繊維の集まったものなのですが、これは高い温度で火を入れると固くなってしまいます。しかし低い温度で加熱すると適度に脂肪分が残りしっとり仕上げられるのです。さらに、調味料をしっかり揉みこむことで鶏肉でもパサつかずにやわらかく仕上がります。ぜひ試してみてください。
サラダチキンを活用して筋トレの成果を早く出そう
サラダチキンは鶏肉の中でも高タンパク質、低カロリーであり筋肉を肥大させるのに効果があることがわかりました。正しく摂取してダイエットやトレーニングの味方にしましょう。また低カロリーなので痩せたいというダイエッターにも効果的です。筋肉を肥大させたりダイエットで痩せるために、サラダチキンを賢く使ってみてください。