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抜け毛は病気のサインかも。正常・異常の見分け方は?対策〜受診の目安まで解説

2020年09月07日

抜け毛は病気のサインという話を聞いたことはありますか?今回は、甲状腺・バセドウ病などといった抜け毛が増えると考えられ流病気の種類や、抜け毛の症状の正常・異常の見分け方まで詳しく解説していきます。さらに、病気による抜け毛が考えられる場合の対策や、抜け毛で受診すべき目安についても詳しく解説しているので、参考にしてみてください。

【監修】美容師 横井拓徹

Amoute(アムティ)恵比寿店に勤務。21歳で専門学校卒業と同時にスタイリストデビュー。美容業界最速。学内ウィッグコンテストでは優勝。24歳で店長に就任。インスタグラムでは100人以上の芸能人ものまねセットを投稿し、話題性を呼んでいる。Instagram(本垢) / Instagram(芸能人ものまねヘアセット垢)

以上より、抜け毛には多数の病気の可能性があるということは理解できたでしょう。そこで次は、病気の可能性がある抜け毛の症状の見分け方について理解する必要があります。

それでは、病気の可能性がある抜け毛の見分け方について解説していきます。

男性型脱毛症(AGA)

男性型脱毛症は『AGA』とも呼ばれ、男性の薄毛の大半がこの症状です。前髪の生え際や頭頂部から徐々に抜け毛が進行し、最終的には横・後ろ以外の髪が全て無くなります。サザエさんに出てくる波平のような状態になってしまうのが特徴です。

AGAは毛根の奥にある5αリダクターゼが、男性ホルモンに含まれるテストステロンを髪の毛の成長を妨げる『ジヒドロテストステロン』に変換することにより発症します。本来はこれら全て男性機能を活発化させる重要な機能を持っていますが、男性ホルモンが過剰分泌されてしまうと抜け毛の原因となり薄毛を進行させてしまうのです。

上記の事柄は病気によるホルモンバランスの乱れの可能性もあるので、一度診断を受ける必要があります。早期の診断により病気でなくてもAGAによる薄毛の進行を止められるので、不安になったらすぐに病院に行ってみましょう。

円形脱毛症

円形脱毛症は自己免疫疾患によって引きを越される抜け毛の症状の一つです。自己免疫疾患とは体に入るウイルスを攻撃して倒してくれる免疫が、自分の細胞を敵だと勘違いをして攻撃してしまう病気になります。自己免疫疾患は、過度なストレスや、ホルモンバランスの乱れにより発症されると言われています。

さらに、抜け毛の症状が多数あるので覚えておく必要があります。円形脱毛症の症状は下記の通りです。

・単発型:頭髪の一部に円形・楕円形の抜け毛が発生します。

・多発型:頭髪の複数箇所に円形・楕円形の抜け毛が発生します。

・蛇行型:後ろ〜横の生え際に帯状の抜け毛が発生します。

・汎発型:髪だけでなく全身の毛がまばらに抜けていきます。

円形脱毛症は、髪を育てる為の機能が病気により阻害されていることが原因なので、すぐに病院にいくことをおすすめします。

脂漏性脱毛症(しろうせいだつもうしょう)

脂漏性脱毛症は、頭皮の皮脂が過剰分泌されて頭皮環境が悪くなることによって抜け毛を発症する病気です。多くの原因はシャンプーのしすぎによる過剰な皮脂の除去、シャンプーやワックスのすすぎ残しとなります。

しかし、睡眠不足や栄養不足、他の病気によるホルモンバランスの乱れによっても起こりえます。したがって、頭皮がオイリーで抜け毛が気になり始めた方は上記の原因を改善するだけでなく、根本の原因となりうる他の病気の可能性を疑う必要があるのです。

びまん性脱毛症

びまん性脱毛症は女性に多くみられる症状で、広範囲にわたって抜け毛を発症してしまうという特徴があります。びまん性脱毛症は『女性男性型脱毛症(FAGA)』の別名でもあり、女性ホルモンの分泌が減少する代わりに男性ホルモンが分泌することによって発症するのです。

びまん性脱毛症は、加齢による女性ホルモン分泌の減少、栄養・睡眠不足、過度なストレスなど原因は様々です。これらによるホルモンバランスの乱れが根本の原因なので、同時に発症している他の病気を疑う必要が出てきます。

分娩後脱毛

産後に抜け毛が気になっている方は、そこまで心配する必要はありません。人間は、分娩後の2~3ヵ月間に抜け毛が進行する仕組みになっており、半年ほどで自然と髪が生え変わります。

反対に妊娠中は健康な髪を維持する働きのあるエストロゲンが多く分泌されるため、抜け毛が発症しづらくなります。このような状態から分娩後にエストロゲンの分泌が一気に抑えられ、本来抜けるはずであった髪が抜けるので抜け毛が急に増えるのです。

したがって、人間の体の仕組みによるものなので抜け毛以外に変えあった症状がなければ、特に気にする必要はありません。

牽引性脱毛(けんいんせいだつもう)

牽引性脱毛とは、何らかの理由で髪が引っ張られることによる抜け毛です。これは日常から髪を束ねている女性に多い症状になります。

したがって、髪を引っ張っている原因さえわかればすぐに改善できるので、他の症状とは違って病気等を疑う必要はありません。体に不調が見当たらないのに抜け毛が多いといった場合は、牽引性脱毛を疑ってみましょう。思いもしなかったタイミングで、髪が引っ張られて抜け毛に繋がっていたということが多々あるので要注意です。

(毛根で抜け毛の危険度を判断する方法については以下の記事も参考にしてみてください)

病気の可能性がある抜け毛に対する対策

抜け毛が増えてきて病気の可能性がある場合にすべき対策は、基本的に生活習慣の改善です。抜け毛が増えてから病気を発症するのではなく『体の不調→病気→抜け毛』という順番で推移していくので、日頃の生活習慣の質が大きく関わってきます。この中でも重要な2項目を紹介するので参考にしてみてください。

①食生活を正す

栄養の偏った食事を摂っていると、健康な髪の毛を作る為の栄養が不足してしまいます。抜け毛が増えてきたらヘアケアでの改善を真っ先に行いがちですが、抜け毛の原因は内臓の不調によるものが多いのです。

そのためには、食生活を改善してバランスよく栄養素を摂取していくことが抜け毛を防ぐ対策となります。食事では補いきれない栄養素は、積極的にサプリメントなどを使用して摂取しましょう。

(抜け毛の予防策については以下の記事も参考にしてみてください)