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筋トレ・運動の知識

筋トレで追い込みすぎはNG?科学的に正しく追い込むコツ〜テクニックまで紹介!

2020年09月10日

筋トレを本格的に行っている場合は吐き気を伴うほどの追い込みが必要?といった疑問を持つ方も少なくないでしょう。そこで今回は、筋トレで追い込みすぎるのはNGな理由や、どのくらい追い込む必要があるか、正しい追い込み方まで詳しく解説していきます。さらに、追い込めない際の追い込みテクニックまで紹介するので、参考にしてみてください。

【監修】パーソナルトレーナー Riku

法政大学スポーツ健康学部出身。パーソナルトレーナー兼ミラーフイットコンテンツディレクター。2021年6月にパーソナルトレーニングジム『SPICE GYM』を中目黒・恵比寿エリアにて開業予定。
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筋トレで追い込みは必要?

筋肥大を目的に筋トレをしている方は、とにかく高重量で限界まで追い込む必要があると思っていませんか?実は、筋肥大目的の場合は、追い込みすぎる必要はなく『総負荷量』が上がっていれば、筋肉が成長するという研究結果が多数の論文で発表されているのです。総負荷量とは『重量×回数×セット数』で表します。

このことから無理に重量などを上げて追い込み、オールアウトするまで筋トレをする必要がないことがわかります。重量・回数・セット数の一つを上げ続けるのではなく、全体的にうまく調整して総負荷量をあげることを考えればいいのです。

それでは、筋トレでの正しい追い込みのについて確認していきましょう。

筋トレでの正しい追い込み

前途した通り、筋トレの効果的な『追い込み』とは動けなくなる限界まで行うことではありません。しかし、勘違いしてはいけないのは無闇に追い込む必要がないだけで、決して追い込みが全く必要がないということではなく、総負荷量が足りていなければ追い込みが必要ということです。そこで、どれくらい追い込みが必要?と疑問を抱くでしょう。

例えば、前の筋トレでベンチプレス『70kg×10回×3セット』できたのであれば、次の筋トレでは『72.5〜75kg×10回×1セット+70kg×10回×2セット』などを目標に設定してクリアしていきます。重量UPがキツければ、回数・セット数で調整しても構いません。前回の総負荷量を超えられればいいので、目標を達成できたらそこからは追い込みをかける必要はありません。

追い込みすぎてもダメ、追い込みが足りなくてもダメと『追い込み』の線引きは難しいですが、総負荷量をベースにして1日の目標を設定すれば効率よく追い込むことが可能です。しかし、その日のコンディションによって目標を超えることができない日もあるでしょう。そのような時は、次の紹介する複数のテクニックを使って目標をクリアしていく必要があります。

(追い込みにも最適なダンベルアップライトロウについては以下の記事も参考にしてみてください)

筋トレでの追い込みテクニック

それでは、コンディションが悪く目標の総負荷量に達することができなかった場合での追い込みテクニックを紹介していきます。

ドロップセット

ドロップセットは最後のセットで使用すると効果的な追い込みテクニックです。最後のセットで目標の回数ができなかった場合、8割の重量に落としすぐにセットを開始して目標の総負荷量に達するまで行います。

例えば『70kg×10回×3セット(総負荷量2100)』が目標で、最後のセットが6回しかできなかった場合には、総負荷量が1820となり280不足してしまいます。その場合は、最後のセットを終えたら休まずに重量を8割の55kgまで落として7回行えば、385をプラスできるので目標の総負荷量をクリアできていることになるのです。もちろん回数を調整しても構いません。とにかく不足した280をギリギリできるかどうかのラインで負荷を調整することが重要です。

ドロップセットは最後限界を迎えた後に休まずに行うので、気持ち的にも追い込みを行った満足感を得られやすいのでおすすめです。

(ドロップセット法については以下の記事も参考にしてみてください)

レストポーズ法

レストポーズ法とは目標回数に達する前に限界を迎えたら、20秒以内の休憩を挟んですぐに再開し目標回数まで行う方法です。例えば、目標が10回なのに7回で限界を迎えたら一旦20秒以内の休憩を挟んで10回まで行います。残り3回の中2回で限界を迎えたら、再度休憩を挟んでも構いません。とにかく目標回数まで同じ重量で行うことが重要です。

しかし、この方法は使いすぎると負荷が少なくなり、セット数を増やさなくては総負荷量に達すことができなくなる可能性があります。したがって、基本的には使わずに目標に達せられるようにすることが重要です。一度使い慣れてしまうと妥協する癖が付いて筋肥大に影響がでるので注意しましょう。

(レストポーズ法については以下の記事も参考にしてみてください)

ハイレップトレーニング

ハイレップトレーニングとは重量に捉われず回数を増やすことによって、総負荷量を増やしていく方法です。一見、重量を上げていかなくては効率が悪いと感じますが、重量が低い分回数を増やして調整すれば、高重量の場合と同等の効果を得られるという研究結果も出ています。回数は20回以上で3セット目でクリアできるかどうかといったラインで設定します。

重量を上げすぎず回数でカバーするメリットは、フォームが安定し狙った筋肉部位に確実に効かせられ、怪我のリスクが少なくなる点です。しかし、ハイレップトレーニングで行うと時間がかなりかかってしまうデメリットもあります。したがって、各種目の最終セットのみハイレップトレーニングを採用して追い込むといった工夫をするといいでしょう。

ノンロック法

ノンロック法とは筋トレの動作を行う際に、関節を伸ばしきらないようにして常に負荷を与える方法です。筋トレの動作を行う際に関節を伸ばし切ってしまうと、その瞬間は負荷が抜けてしまいます。

したがって、関節を伸ばしきらないで目標回数やセットをこなすことが、筋肉を成長させて筋肥大するポイントとなります。関節を伸ばし切って動作を行っていたという方は、普段設定していた重量で目標回数・セット数がこなせなくなるでしょう。しかし、ただ重量を上げるよりも正しいフォームで確実に効かせることの方が重要なので、重量を落としても問題ありません。

総負荷量をベースに目標設定する際は、ノンロック法を意識した際の限界を想定して考えましょう。

筋トレで筋肥大を狙うには総負荷量を意識しよう

筋トレで追い込みを行う必要性〜正しい追い込み方、追い込みテクニックまで詳しく解説してきました。これまでの解説により筋肥大をしたければ、高重量で吐き気を伴うほど行うといったことが間違いであることがよく分かったでしょう。これからは筋トレでの追い込みを『総負荷量』で考えていくことが重要です。

短期間で筋肥大をするには、闇雲に追い込むのではなく論理的な筋トレを知識を身につけて、正しい方法で行うことがポイントなのです。筋肥大を目的に筋トレを行っている方は、今すぐに自身の筋トレに対する考え方を変えていきましょう。