ピラミッドセット法とは?
ピラミッド法とは、1セットごとに負荷・重量を変化させていく筋トレ方法です。ピラミッド法には徐々に負荷・重量を上げていくアセンディング法、徐々に負荷を下げていくディセンディング法があります。そして、一般的に『ピラミッド法』と呼ばれているものは、これら2つを組み合わせた『ダブル・ピラミッド法』法です。つまり、『低中負荷→中負荷→高負荷→中負荷』のように負荷・重量を変えていく形となります。
それでは、ピラミッド法のやり方を詳しく確認していきましょう。
ピラミッドセット法のやり方
ピラミッド法の基本セットは、下記の通りに設定します。
1セット目:MAX重量の60%×8〜10レップ
2セット目:MAX重量の70%×6レップ
3セット目:MAX重量の80%×4レップ
4セット目:MAX重量の90%×2レップ
5セット目:MAX重量の70%×限界まで
6セット目:MAX重量の60%×限界まで
4セット目までは徐々に負荷・重量を上げていき予備疲労を蓄積させて、5〜6セット目で限界まで追い込んでオールアウトさせることがポイントです。インターバルは重量が上がっていく4セット目までは3分ほど、下がっていく4〜6セットは1分いないに設定して行いましょう。最終セットは、20秒ほど休んで再度開始を繰り返して限界まで追い込むレストポーズ法を用いてオールアウトさせるのも効果的です。
(筋トレのセット数・回数の最適解については以下の記事も参考にしてみてください)
筋トレのセット数・回数の最適解はコレ!目標別に成長効率を上げるコツを解説!
出典:Slope[スロープ]
ピラミッドセット法の効果
それでは、ダブル・ピラミッド法にはどんな効果が期待できるのか確認していきましょう。
筋力UPさせながら筋肥大も狙える
筋トレには大きく分けて『①筋力UP』『②筋肥大』『③持久力UP』の3つの目的があります。そして、筋トレをする際の重量・回数もこの目的に合わせて変えていく必要があるのです。3つの目的に合った重量・回数は下記の通りとなります。
①筋力UP:3〜6回扱える重量
②筋肥大:10〜12回扱える重量
③筋持久力UP:15回以上扱える重量
上記のことからピラミッド法では、特に筋力UPと筋肥大に効果的であることがわかります。さらに、ピラミッド法を用いれば筋力UPをしながら筋肥大も出来るのでコスパが抜群です。
(筋肥大については以下の記事も参考にしてみてください)
筋肥大とは?メカニズム・トレーニング方法・食事・サプリ・期間など徹底解説!
出典:Slope[スロープ]
停滞期の打破
筋肉は筋トレによる刺激に慣れてしまうと、いくらハードなトレーニングに励んでいても停滞期を迎えてしまいます。基本的には、上記で解説した3つの目的に合わせて重量・回数を設定して継続しているでしょう。それでは筋肉が刺激になれてしまいます。そこで、ピラミッド法などのプログラムを挟んで異なる刺激を与えていくと成長が促進されるのです。
(筋トレの停滞期の原因については以下の記事も参考にしてみてください)
筋トレの停滞期の原因は?即効性のあるプラトー打破の方法を徹底解説
出典:Slope[スロープ]
ピラミッドセット法のバリエーション
ピラミッドセット法は要点を理解していれば、様々なセットの組み方ができます。そこで今回は、筋肥大効果も得ながらも筋力UPに比重を置いたピラミッドセット法を紹介していきます。
強度の高いピラミッドセット法
1セット目:60%×8〜10レップ
2セット目:70%×6レップ
3セット目:80%×4レップ
4セット目:90%×2レップ
5セット目:100%×1
6セット目:5セット目以下×限界まで
7セット目:6セット目以下×限界まで
8セット目:7セット目以下×限界まで
上記のように基本のピラミッドセット法よりセット数を増やし、間に100%を挟むのが特徴です。さらに、6セット以降も重量はなるべく下げずに限界まで行いましょう。筋肥大も狙いたい場合は、6セット目以降で追い込みテクを使用して高重量をキープしつつ回数をこなせることが重要です。
重量設定はMAX重量に対するものでもいいですし、その日の100%に設定した重量に合わせて決めてもOKです。
追い込みテクの種類
先ほどの解説で出てきた『追い込みテク』とは何?と疑問に思った方もいるでしょう。そこで、いくつかおすすめの追い込み法を紹介していきます。
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出典:Slope[スロープ]
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出典:Slope[スロープ]
筋力UP目的のアセンディング・ピラミッド法
1セット目:50〜60%程度でウオームアップ
2セット目:70%×5〜8レップ
3セット目:80%×3〜4回
4セット目:90%×2回
5セット目:100%×1回〜
6セット目:100%〜90%×1回〜
7セット目:100%〜90%×1回〜
筋力UP目的の場合は回数よりもとにかく高重量を扱うことが重要なので、どんどん重量を上げて行って最後は100%の重量が一回も持てなくなるまで追い込みます。インターバルはしっかり回復させて高重量を扱い続けることが重要なので、3〜5分と長く取りましょう。
筋肥大目的のディセンディング・ピラミッド法
1セット目:60%×8〜10レップ
2セット目:70%×6レップ
3セット目:80%×4レップ
4セット目:90%×限界まで
5セット目:4セット目以下×限界まで
6セット目:5セット目以下×限界まで
7セット目:6セット目以下×限界まで
筋肥大目的の場合は、高重量を扱いながらも回数を重ねて筋肉に疲労を溜めていくことが重要です。そこでディセンディング・ピラミッド法では、3セット目まではウォームアップ感覚で行い4セット目で高負荷をかけて事前疲労を極力溜めておきます。筋肥大を狙う場合はここからが本番で、5〜7セット目は重量をキープしつつ限界回数を各セット行っていくことが重要です。先ほど紹介した追い込み法を用いると効果的なので試してみましょう。
インターバルは疲労を溜め続けることが重要なので、1〜2分程度と短く取りましょう。
ピラミッドセット法で筋トレ効率UP!
ピラミッドセット法のやり方〜効果、バリエーションなど詳しく解説してきました。通常は同じ重量や回数でセットを組んでいきますが、ピラミッドセット法では各セットで重量や回数が変わっていく特徴があります。これは、前途した通り慣れを覚えてしまった筋肉の成長促進にとても効果的なので、停滞期を迎えた方は試してみるといいでしょう。