ジーンズをエイジングして理想の1本に育てる。生デニムの色落ち例も紹介

生デニムジーンズとはシワがなく、色落ちもないまっさらなジーンズを指します。まだ何も手が加えられていないため、自分好みの加工を施すこと（エイジング）ができ、色合いや硬さなどを好きなようにつけることで自分だけのジーンズを作れます。

現在、生デニムジーンズはリーバイスやエドウィン、ユニクロなどのメーカーでも安いものが出回っているため、エイジング用のジーンズが購入しやすくなっています。もしジーンズが好きで世界に一つしかない自分だけのジーンズが欲しい方は生デニムジーンズを購入し、自分専用のジーンズを作ってみましょう。

生デニムジーンズを使ったエイジングについて紹介していきます。自分の理想とするジーンズに育てるためにはそれに適した育て方があり、当然気をつけなければいけない点もあります。

生デニムジーンズには糊落としをしていないリジッドデニムか、糊落としをしているウォッシュ加工の終わったワンウォッシュデニムの2種類があります。どちらも未使用であることに変わりはないのですが、自分でエイジングを楽しみたいのであればリジッドデニムを選ぶようにしましょう。

なぜなら、自分好みのジーンズを育てる上で、糊落としのタイミングが重要だからです。先に糊を落とすのか、履き込んでから落とすのかでジーンズの雰囲気を変えることができるため、エイジングするならリジッドデニムの購入をおすすめします。

先ほど触れたように、糊落としのタイミングによってジーンズの雰囲気が変わります。糊落としをする前に履き込むとシワができやすく、糊落としをした後に履き込むと色落ち具合にメリハリがつきます。しかし、糊落としをするとジーンズが縮んでしまい、せっかく好みの位置につけたシワがずれてしまう恐れがあるため、糊落としの際は注意が必要です。

また、シワや色落ち具合はジーンズの雰囲気に関わる重要な点です。自分にとってジーンズにメリハリのある色落ちを求めるのか、好みの位置にシワを残すのかを考え、糊落としのタイミングを見極めましょう。

「洗濯すると色落ちするためジーンズはなるべく洗わないほうがいい」これは誰もが一度は聞いたことがあるジーンズの定説です。生デニムジーンズを洗わずに履き続ける行為はいわゆる『根性履き』と呼ばれるもので、確かにジーンズの色を保つならば洗濯回数は少ないほうがいいです。

しかし、だからと言って洗濯をしないと不潔で衛生面的にもよくありません。色も濃い青が黄色くなったり、くすんだ茶色になってしまいます。また、洗濯をしないことでデニム生地の繊維が伸びた状態になるため、生地の寿命を縮めてしまいます。

長く使用し、ジーンズのエイジングを施すためにも適度に洗濯は必要です。また、ジーンズにメリハリのある色落ちをさせるため、洗剤は漂白剤の入っていないものを選びましょう。今ではジーンズ用の洗剤も販売されているため、そちらを使うとより安心です。

ジーンズはよく履き、しゃがんだり座ったりとした動作を行うことでシワをつけることができます。このシワがジーンズを脱いだ後も跡となってつくことをヒゲといい、履き続けることでよりくっきりとさせることができます。

また、関節部分以外、例えばポケット付近にヒゲをつけたい場合はポケットにスマートフォンや財布、たばこといった形がはっきりしている小物を入れておけばヒゲを作り出せます。

ジーンズの裾上げは購入時ではなくデニム生地が縮んでから行いましょう。というのもデニム生地は洗濯と乾燥を行うことで縮んでいきます。そのため購入時の生デニムジーンズで裾上げをすると、自分が思っていたより短くなってしまう場合があります。せっかく買った生デニムジーンズをおしゃれに着こなしていくためにも裾上げは乾燥の後にしましょう。

それではエイジングを楽しめる生デニムジーンズについて見ていきましょう。未洗いのリジッドデニムは硬くて履きづらいですが、エイジングを楽しむうえでは外せません。リジッドデニムでも履きやすいもの、エイジングのしやすいものを含めて紹介するのでぜひ参考にしてみてください。

ジーンズのブランドといえばリーバイス、と言われるほど有名なブランドです。様々なジーンズが揃うなか、未洗いの生デニムも扱っています。生だからこその生地の濃い青色が印象的です。うまく色落ちをさせて薄い色にしたり、ヒゲをつけたりとエイジングの楽しみがいのあるジーンズです。

▼基本情報

値段:\6,980
サイズ:W30~W42
カラー:ブラック、青

A.P.Cはフランスのデニムブランドです。こちらの生デニムジーンズはゆとりのあるレッグラインのため、未洗いでもタイトなジーンズに比べ履きやすいものがあります。エイジングをする際に未洗いの状態で履いてシワをつけたい人は、こちらを購入するといいでしょう。

▼基本情報

値段:\22,000
サイズ:29inch~32inch
カラー:インディゴブルー

ラングラーはリーバイスやリーと同じようにジーンズの有名ブランドの一つです。ラングラーのデニムは昔から愛用している人が多く、当時はカウボーイ達を中心に広まったため、今でも商品にカウボーイのイラストが使われます。他にはない濃くて明るいデニムブルーのカラーが特徴的なため、コーデの幅も広がります。

▼基本情報

値段:\6,400
サイズ:W28~W42
カラー:デニムブルー

スリムなシルエットと濃紺が特徴の生デニムです。生地に柔らかい素材を使っているためストレッチが少し効いており、動きやすい仕上がりになっています。ただ。色落ちしやすいため半年は洗わないようにしましょう。

▼基本情報

値段:\23,100
サイズ:W32~W38
カラー:濃いインディゴブルー

こちらはリジッドデニムでありながら柔らかい履き心地を実現させたジーンズです。スキニーデニムのため細身に見せることができ、蒸れにくく暑い季節でも快適に履けるという特徴を持っています。

色は濃い青、薄い青と幅があるため自分好みのデニムをチョイスしましょう。値段も手ごろなため初めてエイジングに挑戦したい方におすすめのアイテムです。

▼基本情報

値段:\6,270
サイズ:W28~W34
カラー:サックスブルー、ブラックブリケット

ジーンズブランドとして有名なリーのリジッドデニムです。こちらは1945年モデルの復刻版で、当時のデザインが好みの人におすすめです。ただ、生デニムなので洗濯と乾燥によって縮んでしまうのですが、購入サイトによっては購入時に裾上げを聞かれてしまいます。

生デニムがどれだけ縮むかわからない人は購入のタイミングでは裾上げをせずに注文し、洗濯を繰り返してジーンズが縮んだ後に裾上げをするようにしましょう。

▼基本情報

値段:\20,900
サイズ:28inch~36inch
カラー:インディゴブルー

BEN DAVIS BLACKOUT COLLECTIONを代表するストレートジーンズです。他にもスキニータイプやスリムタイプといった細身のジーンズもあるので、興味のある人は探してみてください。

ストレートジーンズはゆとりがあるため洗濯する前でも履きやすく、エイジングに向いています。カラーも濃いインディゴブルーで、ほかの服と合わせやすく着こなしやすいジーンズとなっています。

▼基本情報

値段:\12,320
サイズ:30inch,34inch
カラー:インディゴブルー

イーグルスターのデニムフラップは、ゆとりのあるストレートタイプのリジッドデニムです。色は濃紺で深みがあり、色落ちによっての変化が楽しむことができます。日本製のすっきりとしたデザインなのでジャケットスタイルやキレイ目のコーデと相性のいいジーンズです。

▼基本情報

値段:\5,940
サイズ:S~LL
カラー:ネイビー

濃いインディゴブルーが特徴のカケヤジーンズの生デニムです。色が濃いためヒゲやエイジングによる見た目の変化が大きく、育てがいのあるジーンズです。サイズ感はやや小さいので、ゆとりのある大きさのものを選ぶようにしましょう。

▼基本情報

値段:\14,080
サイズ:股下70㎝~90㎝
カラー:ダークネイビー

細身のシルエットが売りのテーパードジーンズです。足首に行くにつれ細くなっていくので、ラフに着こなしたい人はワンサイズ上のものを購入するといいでしょう。未洗いのため糊の独特な光沢がいい味を出しており、洗濯する前でもおしゃれに着こなしが出来ます。

▼基本情報

値段:\14,080
サイズ:M~XL
カラー:インディゴ

こちらは太めのセルビッジリジッドデニムです。生地自体に伸びが出るようスパンデックスを加えているため、リジッドデニムながら多少は動きやすく加工されています。また、ヒップも余裕が生まれるように大きめに設計されているので、未洗いの糊付きの状態でも履きやすいように設計されています。日常的に着用しながらエイジングを楽しみたい人におすすめです。

▼基本情報

値段:\7,150
サイズ:W30~W34
カラー:インディゴ

実際にエイジングの成果と実際のコーデについて見ていきましょう。実際のコーデを見ることでエイジングによる色落ち具合や、それに似合う服の組み合わせについて知ることができます。

まずはまだ糊のついている生デニムを使ったコーデです。こちらはデニムジャケットとそろえており、生デニムジーンズの糊の光沢を生かしたコーデとなっています。色もまだ濃く青々としており、ヒゲや色落ちは全くしていません。

▼着用アイテム

・デニムジャケット：EDWIN
・ジーンズ：EDWIN

履き始めて2ヶ月たったデニムです。色落ちはまだほぼしていなく、股関節の部分に若干のヒゲが見られます。この段階はまだキレイ目な見た目なので、革ジャンやジャケットといったアイテムと合わせたコーデが良く似合います。

▼着用アイテム

・スウェット：Schott(\11,800)
・ジーンズ：Schott(\25,300)

生デニムジーンズも半年ほど着用していると、度重なる洗濯と乾燥で徐々に色が薄くなってきます。膝のほうにもヒゲが現れ、カジュアルな雰囲気が出てきました。この状態になるとラフな格好との相性もよくなり、カジュアルながらもおしゃれな印象を受けます。

▼着用アイテム

・シャツ：TOWNCRAFT(\14,300)
・ジーンズ：Lee(\19,800)
・革靴：FLORSHEIM

半年以上履いてくると膝や足首、股関節などの曲る部分のヒゲがくっきりとついてきます。また、乾燥によりジーンズが縮み、色合いもどんどん薄くなってきます。

ここまでくるとゆったり目のトップスとの相性が良くなり、柔らかい素材のものと合わせることでYラインのシルエットが生まれます。エイジングのジーンズを引き立たせることができ、おしゃれなジーンズの着こなしができます。

▼着用アイテム

・ロングTシャツ：yohki(\6,930)
・ジーンズ：FACTOTUM(\22,000)
・靴：MAISON KITSUNE(55,000)

一年を過ぎると洗濯と乾燥によるデニム生地の色落ち具合がはっきりとわかり、濃い青色と薄い青色のグラデーションがわかりやすくなります。

また。太ももの青色の薄まり加減が目立ち、股関節のヒゲがはっきりとしてくるため味のある渋いジーンズに変化してきます。おすすめコーデはスエードシャツのようなシンプルなシャツを合わせて、デニムを目立たせるような着こなしがいいでしょう。

▼着用アイテム

・シャツ：Beno
・ジーンズ：ASOS
・スニーカー：CONVERSE(\6,930)

2年も履き続けると乾燥の影響でさらに全体的な色合いが薄くなってきます。1年ものよりヒゲもグラデーションも強くなりつなぎ目の色も変わってきました。これにより、さらにカジュアル要素の強いアイテムに仕上がっていきます。Tシャツと帽子、スニーカーを組み合わせてカジュアルコーデの着こなしが似合うジーンズです。

▼着用アイテム


・ニット帽：ORCIVAL(\5,280)
・Tシャツ：HOME GROWN
・ジーンズ：ZARA
・スニーカー：Reebok(\19,800)

3年以上履いたジーンズがこちらです。洗濯と乾燥の繰り返しで色が落ち、青色が抜け薄くなったジーンズです。ここまでくると他にはない味がある一品で、自分以外の誰も持っていないアイテムになります。コーデは全体的にカジュアル寄りが相性が良く、シャツやデニムジャケットと合わせることでジーンズを中心とした着こなしが楽しめます。

▼着用アイテム

・デニムジャケット：REMI RELIEF
・ジーンズ：N.HOOLYWOOD
・ブーツ：VINTAGE

エイジングが楽しめるリジッドデニムはまだまだ種類があります。今回紹介しきれなかったもの以外にも販売されているため、興味のある方はこちらのサイトもチェックしてみてください。

今回は生デニムジーンズのエイジングについて紹介させていただきました。エイジングは奥が深く、エイジングを行ったジーンズはそれぞれに個性があり、色の落ち具合やシワの感じなど、同じものはできません。だからこそ自分にとって一番のジーンズが欲しい方はぜひジーンズのエイジングに挑戦してみましょう。