抜け毛は『毛根』で危険度を判断!正常・異常の見分け方〜対策まで解説!

抜け毛を見つけたとき、毛根にも目を向けていますか?実は、抜け毛の危険度は毛根で判断することが可能なのです。この記事では「白い」「毛根がない」といった毛根の状態による抜け毛の正常・異常の見分け方や、危険な抜け毛を見つけた場合の対策などについて解説します。

監修 |美容師 横井拓徹
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Instagram(本垢)Instagram(芸能人ものまねヘアセット垢)美容師免許Amoute(アムティ)恵比寿店に勤務。21歳で専門学校卒業と同時にスタイリストデビュー。美容業界最速。学内ウィッグコンテストでは優勝。24歳で店長に就任。SNSを駆使し、メディアでも多岐にわたって活躍している。インスタグラムでは100人以上の芸能人ものまねセットを投稿し、話題性を呼んでいる。

目次

  1. 抜け毛の危険度は毛根を見れば分かる?
  2. そもそも抜け毛の危険度って何?
  3. 自然抜け毛
  4. 異常抜け毛
  5. 健康な抜け毛の毛根の状態
  6. 毛根が楕円形に膨らんでいる
  7. 毛根に半透明の膜が付着している
  8. 毛根が白い
  9. 危険な抜け毛の毛根の状態
  10. 毛根が細くなっている
  11. 毛根が尖っている
  12. 毛根の先端に毛がある
  13. 毛根が黒い
  14. 毛根がない
  15. 危険な抜け毛の毛根を放置するとどうなる?
  16. 危険な抜け毛の毛根だった場合の対策
  17. 食事の栄養バランスを整える
  18. 頭皮マッサージをする
  19. 正しい方法でシャンプーをする
  20. ストレスを発散する
  21. 育毛剤を使う
  22. 専門クリニックで相談する
  23. 抜け毛を発見したら毛根を見る癖をつけよう

根元が膨らんでいる楕円形の毛根であれば、正常なヘアサイクルのなかで脱落した健康な状態の抜け毛です。十分に栄養も行き渡り、成長しきった後の自然抜け毛なので特に心配の必要はありません。「抜け毛自体がマッチ棒のような形状になっていれば健康的」と覚えておくと良いでしょう。

毛根に半透明の膜が付着している

出典:http://www.nukeken.jp/m-1.html

毛根に半透明の膜が付着している場合も、健康な抜け毛である可能性が高いです。この膜は毛根を取り囲んでいる「毛根鞘(もうこんしょう)」という組織で、しっかりと成長している髪の毛に付いています。つまり、毛根鞘が付着した抜け毛は、ヘアサイクルのなかでしっかりと成長しきった後に抜け落ちた正常なものだということです。

毛根が白い

意外に感じる方もいるでしょうが、毛根が白い抜け毛も正常なものです。毛根が白い髪の毛が健康的であることについては、新たに作られた髪の毛が黒くなる仕組みが関係しています。

我々の髪の毛は,黒髪や金髪のような色調を持ち,個体の識別に役立っている。これは毛の根元に位置する毛母と呼ばれる場所に局在する色素細胞が産生するメラニン色素が,髪に供給されるためである。

作られたての髪の毛は、成長する際に毛根から髪を黒くする素となるメラニン色素を吸収します。そのため、色素が行き届いて健康的に成長した髪の根元は白くなっているのです。「毛根が白いと髪の毛が衰えているのでは?」と不安になりがちですが、気にする必要はありません。抜け毛の毛根が白く楕円形であれば、それは非常に健康的な髪の毛だと言えます。

ただ、毛根そのものが白いわけではなく、毛根の周りに白い塊が付着しているときは注意しなければなりません。毛根に付着している白い塊は過剰に分泌された皮脂で、頭皮トラブルのサインのひとつです。毛根が白いからといってすぐ安心せず、皮脂の塊が付着していないかどうかを確認してみてくださいね。

(頭皮トラブルについては以下の記事も参考にしてみてください)

頭皮の臭いが治らない…。原因は生活習慣?短期間で改善する対策&アイテムを紹介!

危険な抜け毛の毛根の状態

続いて、危険度の高い抜け毛の毛根がどういった状態のものなのか解説していきます。抜け毛の毛根がこちらで紹介するような状態になっている場合は、早急に原因を突き止めて対処するようにしましょう。

毛根が細くなっている

危険度が高いと言えるのは、毛根が細くなっている抜け毛です。毛根周辺の組織が弱ると毛根が細くなり、髪の毛自体も弱々しくやせ細った状態になります。特に毛根や髪の毛が細く、長さが10cm以内の抜け毛がある場合は慢性的なものになっている可能性があるため注意が必要です。

慢性的な抜け毛は髪の毛の成長期がかなり短くなっている状態で、薄毛の進行につながります。また、新たに生えてくる髪の毛も産毛のように弱々しいものになりがちです。薄毛がどんどん進行していく慢性的な脱毛症の定義は、以下のように定められています。

髪の毛や毛根に出る異常は誰にでもあるのですが、健康な方の場合5%程度ですが、10%を超えると要注意、15%を超えると慢性脱毛症といえます。

上記のような定義はあるものの、どの程度の割合の抜け毛に異常があるのかを自力で調べるのは非常に困難なものです。「毛根や髪の毛がやせ細った抜け毛が止まらない」と感じたら、抜け毛専門クリニックで慢性脱毛症に当てはまるかどうか相談してみることをおすすめします。

毛根が尖っている

出典:http://www.nukeken.jp/m-26.html

毛根が尖っている抜け毛も、危険度が高いと言えます。尖っている毛根は円形脱毛症にみられる特徴のひとつです。円形脱毛症になると毛穴周辺の組織に炎症が起こり、それによって破壊された毛根は尖った形状になってしまいます。円形脱毛症は育毛剤や一般的な脱毛症の薬での治療ができないため、原因を見つけて改善していかなければなりません。

円形脱毛症の原因については、治療ガイドラインにおいて以下のように考えられています。

毛包組織に対する自己免疫疾患と考えられている.HLA遺伝子タイプのアリル,免疫に関わる分子の遺伝子多型を背景にして,疲労や感染症など肉体的,精神的ストレスが引き金となるとされるが,実際には明らかな誘因がないことも多い.