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筋トレBIG3「デッドリフト」と「スクワット」の違いは?
筋トレBIG3として有名なデッドリフトとスクワットは共に体を上下に動かすトレーニングということもあり、初心者によく混同されてしまうトレーニングです。
違いをよく理解せずにトレーニングを行えば、筋トレの効果は最大限発揮されず、最悪の場合には怪我にも繋がってしまうので、トレーニングは1つ1つ理解して行うようにしましょう。
今回は両者の違いだけでなく、正しいやり方や効果、注意点をご紹介していきます。
デッドリフトの効果&やり方
まずはデッドリフトを解説ていきます。初心者はこの種目の名前すら聞いたことがない人も多いでしょう。それゆえに間違ったやり方でトレーニングしてしまう人も少なくないです。
デッドリフトは一度に複数の筋肉を鍛えることができるお得なトレーニングですが間違ったやり方でやると大きな怪我に繋がるトレーニングです。鍛えられる部位、正しいやり方をしっかり学んで効果的に実践しましょう。
デッドリフトの効果
デッドリフトは脊柱起立筋群、ハムストリング、大臀筋といった脚からお尻、背中にかけた体の背中側全体の筋肉を効率的に鍛えるトレーニングです。
さらに腹直筋や腹横筋などの腹筋群にも負荷をかけることができ、インナーマッスル(体幹)も併せて鍛えることができます。
(デッドリフトについては以下の記事も参考にしてみてください)
デッドリフトの正しいフォーム!種類別の効果UPのコツ&腰を痛めない注意点を解説
出典:Slope[スロープ]
デッドリフトのやり方
デッドリフトは床においたダンベルを持ち上げるトレーニングです。日常生活に例えると床に置いてある重いものを持ち上げる動作と言えます。普段からこの動作がきついと感じる方はやり方を学んで実践してみましょう。
今回は基本のナローデッドリフトをご紹介します。
▼ナローデッドリフトのやり方
①バーベルバーがスネに少し当たるくらいの位置に足幅を腰幅程度にして立つ
②肩幅よりも少し広いくらいの位置でバーを握る
③背中が曲がらないように上体を起こし膝を伸ばしながらバーを引き上げる
④直立したら上げた時と同じ軌道で背筋を伸ばしながらゆっくり下ろす
デッドリフトの最適な重量や回数は筋力アップ目的なら1~6回、筋肥大目的なら6~12回、筋持久力アップ目的なら15回以上の限界がくる重量でやりましょう。
初心者なら週1回3セット、上級者なら週2回6セットの頻度が最適です。
▼ナローデッドリフトのコツ&注意点
・バーを上げる時に息を大きく吸い、下ろす時に息を吐く
・背筋が曲がらないよう一直線をキープするため握る時に十分膝を曲げる
・バーを垂直に上げる
・バーが体のすぐそばを通る
ナローデッドリフトの他にも足幅を2倍にしたスモウデッドリフトやバーベルをダンベルに置き換えたダンベルデッドリフトなどがあり、それぞれ微妙に効果が違い、その種目にしか鍛えられない筋肉部位もありますが、まずはナローデッドリフトでフォームを固めましょう。
腰に痛みが出たりした時はすぐにやめ、痛みが無くなるなるまで安静にしておきましょう。
デッドリフトの目的
デッドリフトは体の背中側の筋肉を主に鍛えるトレーニングです。背中の筋肉を鍛えたい時や女性の場合、ヒップアップの効果があり、ボディラインを綺麗にデザインすることが可能なトレーニングと言えます。
また、背中側の筋肉(脊柱起立筋群、ハムストリング、大臀筋)は大きな筋肉なので鍛えると基礎代謝が上がり消費カロリーが増え、太りにくい体を作ることもできます。
スクワットの効果&やり方
次にスクワットについて解説していきます。デッドリフトよりも知名度では優っているスクワット。スクワットはこれ一つで全身を鍛えられる効率的なトレーニングとして有名です。
ウエイトをかけなくても十分負荷がかけられるので初心者にとっておすすめなトレーニングです。正しい知識でしっかり負荷がかけられるよう学んでいきましょう。
スクワットの効果
スクワットは大腿四頭筋や臀部、ふくらはぎといった主に下半身を鍛えられるトレーニングです。下半身の中でも大腿四頭筋という太ももの前側の筋肉に特に負荷をかけることができます。
デッドリフトと同じく体幹にもアプローチできるので体幹トレーニングの一環としても行うことができるでしょう。
(スクワットについては以下の記事も参考にしてみてください)
スクワットの効果&正しいやり方!13種類のフォーム、回数・重量などコツも解説
出典:Slope[スロープ]
スクワットのやり方
初心者にはデッドリフトよりも聞き馴染みのあるスクワットは日常生活でいう椅子から立ったり座ったりの運動の応用と言えます。やり方を間違えると負荷がうまくかからないのでしっかりとフォームを意識して取り組みましょう。
今回はよりフォームを重点的に意識するために重量なしのノーマルスクワットをご紹介します。
▼ノーマルスクワットのやり方
①足幅を肩幅にしてたつ
②膝の角度が90度になるまでゆっくりと腰を下ろす
③元に戻す
ノーマルスクワットは重りを使わない自重トレーニングです。回数は限界がくる回数までこなすのが良いです。フォームが崩れる直前くらいまでやると限界ギリギリで筋力向上にも効果的です。
▼ノーマルスクワットのコツ&注意点
・重心を足の真ん中に置く
・お尻を引きながら膝がつま先より前に出ないように腰を下ろす
・息を吸いながら下がり息を吐きながら上がる
ノーマルスクワットのフォームが固まり、慣れてきたらバーベルを使い重りを追加していきましょう。重りを追加すると怪我のリスクも高まるのでノーマルスクワットでしっかりフォームを固めてから実践しましょう。
膝や腰に痛みがでた場合はすぐにやめ、痛みが無くなるまで安静にしておきましょう。
スクワットの目的
スクワットは運動量が大きく、カロリー消費の大きいトレーニングです。下半身の引き締めはもちろん背中や腹筋にも効果があるので体全体をスタイリッシュにデザインすることが可能です。
ふくらはぎや太ももに加え腹筋周りまで意識して取り組めばぽっこりお腹解消にも効果があるので実践してみましょう。
「デッドリフト」と「スクワット」の違いまとめ
デッドリフトとスクワットの大きな違いはフォームと鍛える場所の2つにあります。デッドリフトは床に置かれた重りを、腰や背中の筋肉を使って真上に引き上げるようなイメージで脚、お尻、背中といった体の背中側を鍛えることができます。
対してスクワットはしゃがんだふくらはぎ、太もも、お尻といった下半身を中心に鍛えることができるのがスクワットです。初心者の人からはどちらもしゃがんだ状態から重りをあげるフォームであることからよく混同されるトレーニングであるようです。
これらの違いを各トレーニングごとに意識して取り組むことで各トレーニングの最大の効果を得られるので、筋トレごとにフォームや負荷がかかる部位を意識してトレーニングに取り組むようにしましょう。
初心者はデッドリフト・スクワットどっちからやる?
どちらが優先的とは一概には言えませんが、各々の目的にあった種目を選ぶのがいいでしょう。
体の背中側を鍛えたい時はデッドリフト、太ももの前側を鍛えたい時はスクワットをやるなどして自分の目的にあったトレーニングを選択していきましょう。
難易度で言えばスクワットの方が簡単で、スクワットであればダンベルやバーベルといった特殊な器具を必要としなくても行えるため始めたてで自宅でトレーニングしたい初心者の方はまずはスクワットから始めてみましょう。
デッドリフト・スクワットを行う際の注意点
一気に複数の筋肉を鍛えられる両者ですが、負荷がかかりやすいトレーニングゆえに、体への負担も多大です。誤った判断でトレーニングすると筋トレを続けられなくなる体になてしまう可能性もあります。ここで紹介する注意点はしっかり守って行いましょう。
デッドリフトとスクワットは別の日に分ける
デッドリフトとスクワットは体を効率的に鍛えられるトレーニングですが、それゆえに体への負担も大変大きい種目です。同じ日に両トレーニングをこなしてしまうと腰や腱、関節などに負担がかかりすぎて怪我をしてしまう可能性が高くなります。
筋肉疲労による肉離れを起こしてしまうこともあるので、できるだけデッドリフトとスクワットは間隔を空けてやるようにしましょう。同じ日や連日行う場合は回数やセット数、重りの重量を少なめにして行いましょう。
ウォームアップをする
筋トレをするなら事前にウォームアップは欠かせません。筋トレの効果が最大限発揮されないだけでなく、怪我のリスクも高まるので筋トレ前のウォームアップは習慣化させましょう。
トレーニング後のセルフケア
筋トレ後にはマッサージやストレッチでセルフケアしましょう。デッドリフトとスクワットを行うと脚や背中に大きな負荷がかかります。その負荷のかかった筋肉を放置すると筋肉の疲労を溜め込むこととなり慢性的に疲労が取れない体になってしまいます。
筋トレ後のセルフケアはウォームアップと併せて習慣化させるよう心がけましょう。
両者の重量の相関性を意識する
両トレーニングには高い相関関係があります。一般的に初心者はスクワットよりもデッドリフトの方がより重い重量をあげることができます。しかし上級者になるにつれて両者が一部同じ筋肉部位を鍛えられることもあり、例えばスクワットの重量が伸びればデッドリフトの重量も伸びているということが起こりうるでしょう。
デッドリフト・スクワットは初心者の筋トレにも効果的!
デッドリフトとスクワットの違いは理解できたでしょうか?もう一度おさらいするとデッドリフトは背中やお尻といった体の背中側を鍛えるトレーニング。スクワットはふくらはぎや太ももといった下半身、特に太ももの前側を鍛えるトレーニングです。いずれも脚、お尻、腰、背中を一気に鍛えることができる万能なトレーニングです。
両者はそれぞれ単体のトレーニングで多くの筋肉に負荷をかけることができる筋トレ初心者にもおすすめのトレーニングです。まずは少ない重量の重りからフォームを意識して取り組んでみましょう。