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パーシャルレップ法は意味なし?可動域制限の効果〜やり方まで徹底解説!

2020年09月29日

パーシャルレップ法という筋トレ方法を知っていますか?今回は、可動域を狭くして動作するパーシャルレップ法の効果や、やり方を詳しく解説していきます。さらに、通常時のフルレンジとパーシャルレップ法での筋肥大・筋力UPの効果の違いまで紹介するので、パーシャルレップ法を知らない方は必見です。

【監修】パーソナルトレーナー Riku

法政大学スポーツ健康学部出身。パーソナルトレーナー兼ミラーフイットコンテンツディレクター。2021年6月にパーソナルトレーニングジム『SPICE GYM』を中目黒・恵比寿エリアにて開業予定。
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パーシャルレップ法とは?

パーシャルレップ法とは筋トレのセット終盤に限界を迎えた際に、可動域を狭くして動作をし続けることによって限界まで追い込む方法です。可動域を狭くしていると一見サボりのように思えますが、しっかりとした効果があります。

それでは、パーシャルレップ法の効果から確認していきましょう。

パーシャルレップ法の効果

パーシャルレップ法は可動域を意図的に狭くするので効果が薄いと思われがちですが、フルレンジとは違った目的や効果があります。パーシャルレップ法を用いるには、目的や効果をしっかりと理解して行うことが重要となります。

それでは、パーシャルレップ法の効果について解説していきます。

①限界まで追い込むことができる

筋トレで最後のセットまで追い込んだつもりでも、実は余力が残っていることがほとんどです。そこで、最後のセットで限界を迎えたら動作を停止せずに可動域を狭めて動作を続けることによって限界まで追い込むことができます。

ただ、最初からパーシャルレップ法を用いた筋トレを行うと筋肥大効果が薄くなってしまいます。詳しくは後述しますが、基本はフルレンジで行って、最後の追い込みのみ可動域を狭めるパーシャルレップを使用することがポイントです。

②高重量を扱える

パーシャルレップ法は可動域が狭いことから、かなりの高重量を扱えるようになります。例えば、ベンチプレスのMAX重量が100kgであれば、パーシャルレップ法だと200kg扱えるといった具合です。このことにより、高重量に耐えうる筋肉の神経系が鍛えられMAX重量の向上にも効果的になります。

パーシャルレップ法は筋トレの追い込み法として効果的とされていますが、MAX重量の成長が停滞してしまった時に神経系を鍛えて高重量を扱う為の練習としても効果的です。この場合も筋肥大効果はあまり得られず、あくまで神経系のトレーニングなので目的をしっかり理解した上で試してみましょう。

パーシャルレップ法のやり方

それでは早速、パーシャルレップ法のやり方について確認していきましょう。今回は、ベンチプレス ・スクワット・デッドリフトの筋トレBIG3を厳選してパーシャルレップ法のやり方について解説していきます。

まずは、ベンチプレスのパーシャルレップ法のやり方から確認していきましょう。

パーシャルレップ法のベンチプレス

パーシャルレップ法を用いてベンチプレスを行う方法は、2パターンあります。一つはバーベルを挙げきるポイント、二つ目はベーベルを胸まで下げ切ったポイントで細かく動作を繰り返す方法です。

バーベルを挙げ切るポイントで行う際は、通常のフォーム通り肘が伸び切って負荷が抜けないように少し曲げた状態で行いましょう。このポジションでパーシャルレップ法を行うと大胸筋の他に、上腕三頭筋や前鋸筋まで負荷をかけることができます。バーベルを胸まで下げたポイントで行う際は、実際に胸には付けずにギリギリのラインで小刻みな上下運動を行いましょう。このポジションで行うと大胸筋の他に、三角筋や小胸筋にも負荷が強くかかります。

胸までベーベルを下げたポジションでのパーシャルレップ法を最後の追い込みで用いると、限界を迎えた際にラックに戻せなくなって潰れてしまうので、サポートがいない方は一つ目の方法で行いようにしてください。

(ベンチプレスの日本記録については以下の記事も参考にしてみてください)

パーシャルレップ法のスクワット

パーシャルレップ法でスクワット行う場合も2パターンあります。一つ目はしゃがみ込んだポイントから上体を挙げきらずに動作を続ける、二つ目は挙げきった状態からしゃがみ込まずに膝を軽く曲げて行う方法です。

極限まで追い込みを行いたい場合は、しゃがみ込んだポジションで行う方が負荷が強いのでおすすめです。しかし、既に限界を迎えていて立ち上がることができないのでセーフティーバーにバーベルを落とす練習をしてから行いましょう。

上げきった状態で行う場合は、膝関節だけを使用して動作すると怪我をしてしまうので脚の筋肉を使えるように意識してください。挙げきった状態で膝関節主動で可動域を狭めすぎると怪我のリスクが高まる他、筋トレの効果も薄れてしまうのでできる限り上体を下げて行いましょう。高重量で行っている場合、潰れると危険ですので必ずセーフティーバーを使用してください。

(正しいスクワットの有益情報については以下の記事も参考にしてみてください)

パーシャルレップ法のデッドリフト

パーシャルレップ法のデッドリフトにも狙いたい部位別で変わる2パターンが存在します。デッドリフトで脚を狙いたい場合は床にバーベルをつけた状態から上体を挙げきらずに少し挙げて下げるを繰り返し、背中を狙い場合は挙げきった状態で背筋を使って、できるだけバーベルを下げて上下運動をします。

通常のデッドリフトをする際に上記2パターンで弱いと感じる方を選んで行うと、MAX重量UPの効果を短期間で期待できるでしょう。もちろん得意な方で追い込みをかけても効果的です。

(デッドリフトの平均については以下の記事も参考にしてみてください)

パーシャルとフルレンジの筋肥大効果

可動域の狭いパーシャルと十分な可動域をとって行うフルレンジでは、筋肥大効果がどれくらい変わるのか気になる方もいるでしょう。そこで、今回は論文をもとにパーシャルとフルレンジの違いについて解説していきます。

論文の研究内容

プリチャーカールを0〜130度の可動域で行うフルレンジ、50〜100度で行うパーシャルの2グループに分けて行わせます。そこで、筋肉量・筋力の成長具合を計測したところ下記のような結果が出ました。

●フルレンジ
筋肉量:9.52%増加
筋力:25.7%増加

●パーシャル
筋肉量:7.32%増加
筋力:16.7%増加

上記より筋肉量・筋力ともにフルレンジの方が成長している為、筋肥大・筋力UPの目的ともにフルレンジの方が効果的だということがわかります。したがって、筋肥大・筋力UPが目的の場合でパーシャルを行うのではなく、あくまで最後の追い込み、神経系のトレーニングとして理解することが重要です。

パーシャルレップを取り入れるコツ&注意点

いくつか内容が重複してしまいますが、パーシャルレップ法は簡単に見えて注意しなくてはいけない点が多々あります。今回は、よくある事例からまとめてパーシャルレップ法のコツ&注意点を解説していきます。

①目的を理解する

前途した通りパーシャルレップ法は、筋肥大・筋力UPの効果があまり得られません。しかし、パーシャルレップには最後の追い込み、神経系の強化といった特有の目的があるので、フルレンジでの筋トレ効率UPや、停滞期の打破に役立てましょう。

②フルレンジと並行して取り組む

パーシャルレップでは筋肥大・筋力UP効果は薄く、神経系のトレーニング効果が高いと解説しました。しかし、パーシャルレップ法で神経系だけ鍛えても筋トレをしている効果をあまり得ることができません。したがって、パーシャルレップ法単体とは考えずに、神経系の強化を活かしてフルレンジの強度を上げたり、フルレンジでのセットの最後に追い込みとして活用することが重要となります。

③フォームを崩さない

パーシャルレップ法は動作自体は少ないですが、高重量を使用して各種目で最も負荷の入るポジションで動作を行います。この際に限界を迎えていることから可動域が狭くてもフォームが崩れてしまいがちです。そうすると、関節や筋肉に大きな怪我を追ってしまうので、通常の筋トレフォームを維持できる範囲で行いましょう。・

パーシャルレップの実施動画









パーシャルレップ法で筋トレ効率を上げよう

パーシャルレップ法の特徴や効果、やり方など詳しく解説してきました。可動域が狭く効果が下がるように見えますが、しっかりとした目的・効果があることがわかったでしょう。気になった方はパーシャルレップ法について深く理解をして、普段の筋トレにといいれてみてください。