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チンパンジーが小柄なのに筋肉マッチョで凄い！
動物園にいけば必ずと言っていいほどチンパンジーに会えますよね。そんなチンパンジーにはリンゴやバナナを食べ、穏やかに過ごしている印象があります。また、木登りが早く、跳躍力があり、側転やバク中なども軽々こなし、とても身軽なことでも有名ですね。
そんなチンパンジーですが、実はとてもマッチョです。体毛が体を覆い、見た目ではよくわかりませんが、彼らの筋肉は人間よりもはるかに発達しており凄いです。とても筋肉質な体をしており、「ムキムキ」この言葉がよく似合います。
日頃から筋トレを行い体を鍛えている人でも、あのような筋力を持った肉体を手に入れることは難しいでしょう。今回は、そんなチンパンジーの筋肉について紹介していきます。
（ゴリラがムキムキな理由については以下の記事も参考にしてみてください）
ゴリラの筋肉は草食なのになぜデカい？ムキムキな理由〜筋力や画像集まで紹介！
出典：Slope[スロープ]
チンパンジーが筋肉質の理由
マッチョで筋肉質な体をもつチンパンジーですが、なぜここまで筋肉質なのでしょうか？人間のように普段から筋トレをして体を鍛えているのでしょうか？いいえ、違います。彼らが筋肉質である理由を、生活環境と進化の過程、2つの視点から考えていきましょう。
生活環境によるもの
動物園で見る限り、筋肉はさほど必要ないようにも感じます。しかし、チンパンジーの多くは野生で暮らしています。そのため、野生で暮らすチンパンジーの生活環境が、筋肉質である理由を教えてくれます。
一般的にチンパンジーは木の上で生活をしています。そのため、木を登ったり、枝にぶら下がったりして、木々の間を移動します。移動中は枝をしっかり掴んでいないと落ちてしまうため、握力が必要となります。また、枝をつかんだ状態で体全身を振り子のように振るわけですから、腕回りの筋肉も発達していなければなりません。
彼らは果実を主食としているため、高い木になる果実を採るためには、木を登らなくては食事にすらありつくことはできません。チンパンジーにとって、木を登り、枝をつかみ、木々の間を移動することは、人間でいう歩くと同じであり、生きていくうえで必要最低限の能力となります。
こうした生活環境で生きていくためにも、チンパンジーには筋力が必要不可欠であり、筋肉質な肉体になったといえます。
進化の過程によるもの
チンパンジーと人間の先祖が、もともと同じであることはすでに知られています。そのため、チンパンジーと人間では、DNAが95%以上も一致しているといわれています。なぜそこまで人間に近いのに、人間とは筋肉の質が大きく異なるのでしょうか？その原因は進化の過程の違いにあります。
人間視点の話になりますが、人間の脳はチンパンジーに比べかなり発達しています。脳の活動には多くのエネルギーが必要となります。全体のエネルギー消費量の20％にもなるといわれているほどです。それだけ脳にエネルギーを供給しなければならないわけですから、消費のバランスをとるために人間の筋肉は衰退したと考える意見があります。
チンパンジーは脳を発達させる進化を遂げなかったため、その分、筋肉にエネルギーを回すことができ筋力を減らす必要がなく、筋肉質な体になったといえます。
チンパンジーが筋肉だけでなく筋力も高い
チンパンジーの筋肉はものすごく発達していますが、筋力も非常に高いという特徴があります。ここでは、チンパンジーの筋力がどれほど高いのか、具体的な数値を含め紹介していきます。
握力は人間の数倍にも
チンパンジーの握力は200Kgはあるといわれています。成人男性の平均握力が50kgにも満たないことを考えると、すさまじい筋力であると言えます。人間の握力のギネス記録（192kg）でやっとチンパンジーの平均に届くかどうかといったところです。チンパンジー程の握力があれば、リンゴを握りつぶすことなど容易です。
（りんごをつぶすための握力については以下の記事も参考にしてみてください）
りんごを握力で潰すには何キロ必要？簡単に潰すコツ＆鍛え方を解説！
出典：Slope[スロープ]
握力だけじゃない
握力だけでなく、そのほかの部位も発達しております。脚力に関しては、ジャンプをすれば4mほどの高さまで跳ぶことが出きます。腕力に関しては、自分と同じ重さまたはそれ以上のものを空中に放り投げることだってできてしまいます。人間には到底できません。
ある説では、チンパンジーの筋力は人間の4倍ほどの強さがあるといいます。チンパンジーの木登りが軽快で身体能力が高いことも、この力を考えれば納得がいきます。
どうして筋力が高い？
200kgを超える握力や、4mもの高さまでジャンプできる跳躍力を持つチンパンジー。ではなぜ、これほどまでに人間よりも高い筋力を発揮できるのでしょうか。
筋力が高い理由は、筋繊維の長さが関連しています。筋肉は筋繊維によって構成されており、筋力は筋繊維の収縮によって発揮されます。チンパンジーの長さは人間の倍はあるといわれており、それにより筋繊維の収縮量が増え、筋力が増大します。このため、人間よりも高い筋力をもつことができます。
チンパンジーの筋肉も凄く性格も狂暴
穏やか印象のあるチンパンジーですが、以外にも、その性格には狂暴な一面があります。1968年アメリカで公開され、いくつかシリーズ化されている「猿の惑星」という映画では、サルが人間を殴るといった暴力的なシーンがあります。その狂暴な性格は、映画の世界だけの話ではありません。いくつか事例が報告されています。
海外のある動物園では、同じ檻の中で暮らすチンパンジーが、他のチンパンジーを「キーキー」言いながら威嚇し、追いかけまわす事例がありました。また、彼らは縄張り意識が強く、争うこともあります。戦いに敗れ、逃げ遅れたものは共食いされてしまうこともあり、子供が食べられてしまう事例までもあります。
人間の世界では考えられないほど、狂暴な一面を持ち合わせております。
チンパンジーの筋肉が見れる画像集
ここでチンパンジーの筋肉を画像で紹介します。
ここに載っているほとんどのチンパンジーは、無毛症によって毛が抜け落ちてしまいました。毛が抜けていることで、彼らの筋肉の凄さを見ることができます。
チンパンジーの筋肉について理解すると面白い！
これまで、チンパンジーの筋肉について触れてきましたがいかがでしたか。人間とはかけ離れた筋肉を持っている彼らですが、生きていくうえで欠かせないものとなっています。我々がその強さを身近に感じることはありませんが、とてつもない怪力の持ち主であることは忘れないようにしましょう。
チンパンジーのような筋力を手に入れることは出来ませんが、日々筋トレを行い鍛錬することで、彼らに近づけるかもしれません。
