ボディメイク

筋トレ

筋トレに必要なタンパク質の摂取量は?タイミング〜効果の高い食材まで紹介!

2020年11月30日

筋トレをして筋肉をつけるには、タンパク質の摂取が欠かせません。そこで、筋トレをする人に必要な1日のタンパク質の量や摂取するタイミング、タンパク質を含むおすすめの食材・コンビニ商品を紹介します。毎日の食事や間食に取り入れて、タンパク質をしっかり補給しましょう。

【監修】パーソナルトレーナー Riku

法政大学スポーツ健康学部出身。パーソナルトレーナー兼ミラーフイットコンテンツディレクター。2021年6月にパーソナルトレーニングジム『SPICE GYM』を中目黒・恵比寿エリアにて開業予定。
instagram / Twitter / HP

筋トレに必要なタンパク質の摂取量を理解している?

体は激しい筋トレで分解された筋肉をタンパク質を使って、トレーニング前より強い筋肉へと修復しようとします。その際にタンパク質が不足していると筋肉を修復できず筋力は低下してしまうでしょう。

ではタンパク質はたくさん摂るほどよいのでしょうか。タンパク質を過剰に摂取すると余分なタンパク質は脂肪として体内に蓄えられ、体脂肪の増加を招きます。また、肝臓や腎臓に大きな負担をかけ内臓疲労などの原因になる可能性もあります。つまり1日にどのくらいのタンパク質を摂取すればよいのかを理解しておくことが重要なのです。

筋トレ民に必要な1日のタンパク質の摂取量

筋トレをしている人は1日に何グラムのタンパク質を摂取するとよいのかみていきましょう。

タンパク質の摂取量の基準

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、タンパク質の1日あたりの推奨摂取量を以下としています。

・男性:15~64歳 65g、65歳以上 60g

・女性:15~17歳 55g、18歳以上 50g

上記は年齢を基準に1日に必要なタンパク質の摂取量を定めていますが、個人の体格・体重・活動量によっても摂取量は異なります。

筋トレをする人の1日のタンパク質の摂取量

一般的に筋トレなどの運動を習慣とする人は、1kgあたり1.2~2.0gが1日に必要なタンパク質の摂取量の目安といわれています。例えば体重が60Kgの人の場合、72~120gが1日の摂取量の目安ということですね。

具体的には週数回程度の軽い筋トレを行う人は体重1kgあたり1.2~1.5gが目安、強度の高い筋トレをしている人は1kgあたり2.0gが目安とされています。ちなみに運動をしていない人は、1kgあたり0.8g程度を目安とするとよいでしょう。

タンパク質の不足が招く症状

タンパク質の摂取量が不足すると、主に以下のような症状が現れます。

●筋肉量の減少
●肌のハリ・ツヤの低下
●髪のパサつきや薄毛
●集中力・思考力の低下

タンパク質は筋肉・臓器・肌・髪・爪・骨などをつくるほか、酵素やホルモン、免疫体をつくる材料にも使われる栄養素です。筋肉をつくる材料であるタンパク質が不足していては、熱心に筋トレをしても筋肉を大きくできないでしょう。トレーニングで追い込んでも思うように筋肉がつかない人は、たんぱく質の不足が原因の可能性があります。

筋トレの効果を上げるタンパク質の摂取タイミング

筋トレの効果を上げるには、筋トレ後45分間以内のタンパク質の摂取がおすすめです。この時間帯は激しいトレーニングで傷ついた筋肉を修復しようと、体の栄養吸収力が高まります。そのタイミングでタンパク質を摂取すると効率よくタンパク質が体内に吸収され、筋線維の回復を速められるでしょう。

筋トレ前の摂取はどうでしょう。筋トレ前に食事を摂るのはよくありませんが、空腹のまま筋トレを行うのもおすすめしません。空腹で筋トレをすると体は不足するエネルギーを筋肉中のタンパク質を分解して賄おうとします。これでは筋トレの効果を上げられませんね。空腹時は筋トレ前に糖質を含んだプロテインなどで、軽く栄養を補給するとよいでしょう。

起床後や就寝前も

他には起床後の水分・栄養素が不足しているタイミングでタンパク質をたっぷり含む朝食を摂ったり、就寝の30分~1時間ほど前にプロテインを飲んだりするのもおすすめです。就寝中に分泌される成長ホルモンには筋肉量を増やす働きがあり、寝る前にプロテインを飲むと筋肉量をアップするのに効果的でしょう。

筋トレ前後におすすめのタンパク質を含む食材

ここでは、筋トレ前後の食事や間食などにおすすめのタンパク質を豊富に含む食材を紹介します。なお、各食材のタンパク質の含有量は、文部科学省の食品成分データベースを使用し算出しています。

食品成分データベース

出典:文部科学省

納豆

納豆はタンパク質の他に体をつくる主成分であるカルシウムやビタミン、ミネラルをバランスよく含んでいます。発酵食品であることから、栄養素の消化吸収が早いという特徴もあります。

●タンパク質の含有量
納豆100g:16.5g
納豆1パック(45g):7.4g

牛乳

牛乳に多く含まれるホエイプロテインは体内への吸収が速いことに加え、筋トレ後の筋肉の合成を促す作用があります。さらに骨を強くするラクトフェリンと呼ばれるたんぱく質も牛乳から摂取できます。脂質が気になる場合は無脂肪牛乳がおすすめです。

●タンパク質の含有量
牛乳100g:3.3g
1パック(200ml):6.8g
※牛乳の質量は1mlあたり約1.03g

チーズ

チーズは種類によってタンパク質の含有量が異なります。スーパーなどで目にするスライスチーズやブロックタイプのチーズの多くはプロセスチーズです。チーズは1日のエネルギー消費量が2500kcal程度の人で20gが目安といわれています。過剰な摂取は塩分や脂質の摂りすぎになるため注意しましょう。

●タンパク質の含有量(プロセスチーズ)
チーズ100g:22.7g
スライスチーズ1枚(約18g):4.1g

(チーズを使ったレシピについては以下の記事も参考にしてみてください)

ツナ

いろいろな料理に手軽に使えるツナ缶は、食事に取り入れやすい食材です。余分な油を含まない水煮タイプがおすすめです。

●タンパク質の含有量
ツナ(まぐろ水煮)100g:18.3g

ツナ缶の内容量は70gが一般的ですが、油または水などの漬け汁を含んだ重量です。実際に食べる部分の重量は50g程度であり、1缶あたり9.2g程度のタンパク質を含みます。

タンパク質は20種類のアミノ酸から構成されています。そのうち9種類は体内で合成できず、食材から摂取する必要のある必須アミノ酸です。必須アミノ酸が1種類でも不足すると健康の維持が難しくなります。卵はこの9種の必須アミノ酸をバランスよく含む良質なタンパク質からできています。


●タンパク質の含有量
卵1個(50g):6.2g

牛もも肉

牛もも肉に多い赤身の部分は、体内でのタンパク質の合成に必要なミネラルを豊富に含んでいます。


●タンパク質の含有量
牛もも肉(赤肉)100g:21.3g

豚もも肉

豚肉はタンパク質に加え筋肉の合成を促すビタミンB群を豊富に含んでいます。筋トレをする人には、脂肪が少なく低カロリーの豚もも肉がおすすめです。

●タンパク質の含有量
豚もも肉(赤肉)100g:22.1g

(豚肉のレシピについては以下の記事も参考にしてみてください)

鶏むね肉

鶏むね肉は鶏肉の中でも高タンパクで低脂質な部位であり、価格が安いことも魅力です。むね肉は皮なしを選ぶと、脂質を抑えられます。

●タンパク質の含有量
鶏むね肉(皮付き)100g:21.3g
鶏むね肉(皮なし)100g:23.3g

鶏ささみ

鶏むね肉よりよりさらに脂質の少ない部位がささみです。

●タンパク質の含有量
鶏ささみ100g:23.9g

さけ

さけは白身魚の一種であり、タンパク質の含有量は白身魚の中でも上位にランクインする食材です。さけの鮮やかな色合いはアスタキサンチンによるもので、アスタキサンチンのもつ抗酸化力はトレーニング中の活性酸素の発生を抑え疲労回復を早める効果があります。

●タンパク質の含有量
さけ100g:21.7g
切り身1切れ(70g):15.2g

かつお

かつおは冷凍技術の発達により1年中食べられるようになり、比較的手頃な値段で購入できます。肉ばかりに栄養が偏らないよう良質なタンパク質を含む魚も食事に取り入れたいですね。

●タンパク質の含有量
かつお100g:25.8g
かつおの刺身3切れ(60g):15.5g

豆乳

豆乳に含まれる大豆タンパク質は時間をかけて体に吸収されることから、腹持ちが良いのが特徴です。低カロリーでコレステロールゼロの豆乳はダイエット中の人にもおすすめです。

●タンパク質の含有量
豆乳100g:3.6g
1パック(200ml):7.6g
※豆乳の質量は1mlあたり約1.05g

木綿豆腐

豆乳から水分や油分を取り除いてつくられたのが木綿豆腐です。1/3丁ほどでゆでたまご1個分くらいのタンパク質を摂取できます。

●タンパク質の含有量
木綿豆腐100g:7.0g 
木綿豆腐1丁(300g):21.0g

するめいか

するめいかには良質なタンパク質に加え、疲労回復効果のあるタウリンが豊富に含まれています。筋トレをする人の中には、間食に噛みごたえのあるあたりめを選ぶ人もいるようです。

●タンパク質の含有量
するめ生100g:17.9g 
するめ加工品100g:69.2g

いわし丸干し

スーパーなどで安く手に入るいわしの丸干しは、豊富なタンパク質と一緒に丈夫な骨づくりに必要なカルシウム・ビタミンDも補給できる食材です。

●タンパク質の含有量
いわし丸干し(まいわし)100g:32.8g

筋トレ前後におすすめのタンパク質を含むコンビニ商品

コンビニで買える商品を活用すると、筋トレ前後に簡単にタンパク質を摂取できます。コンビニ商品を上手く利用して、筋トレの効果をアップさせましょう。

プロテインドリンク

出典:https://item.rakuten.co.jp/kamizato/10000122/

コンビニで売られているドリンクタイプのプロテインは、シェイカーの必要がなくそのまま飲めて便利です。常温で保存可能な商品が多く、どこへでも持ち歩けます。豊富な味が用意されており、プロテインが苦手な人でもおいしく飲めますね。

●栄養成分(サバス MILK PROTEN脂肪0/ココア風味/200ml)
エネルギー 102kcal
タンパク質 15.0g
脂質 0g
炭水化物 10.6g
食塩相当量 0.24
カルシウム 447mg
ビタミンB6 0.65mg


プロテインバー

出典:https://www.morinaga.co.jp/products/detail.php?id=PRD2018-02-0014

コンパクトで常温保存が可能なプロテインバーは携帯しやすく、プロテインを手軽に補給できるコンビニ商品です。かばんやオフィスの引き出しの中などに常備しておけますね。糖質を抑えながらタンパク質のほかビタミンなどの栄養素も補給できるので、筋トレ後の栄養補給やおやつにもおすすめです。

●栄養成分(inバープロテインベイクドビター/1本)
エネルギー 199kcal
タンパク質 16.2g
脂質 10.7g
炭水化物 12.8g(糖質6.0g/食物繊維6.8g)
食塩相当量 0.10g~0.51g
ナイアシン 2.9~18.7mg
パントテン酸 1.3~6.5mg
ビタミンB1 0.22~1.32mg
ビタミンB2 0.31~1.54mg
ビタミンB6 0.19~1.32mg
ビタミンB12 0.3~2.6μg
葉酸 15~252μg

サラダチキン

出典:https://7premium.jp/product/search/detail?id=1082

鶏むね肉を加工したサラダチキンは高タンパク・低カロリー・低脂質の優れた加工食品です。トレーニング後にコンビニでおにぎりやサラダなどを買うときに、タンパク質源としてサラダチキンをプラスするとよいでしょう。

●栄養成分(糖質0gのサラダチキン プレーン/100gあたり)
エネルギー 114kcal
タンパク質 24.1g
脂質 1.2~2.5g
炭水化物 0g
糖質 0g
食物繊維 0g
食塩相当量 1.1g

ゆでたまご

出典:https://7premium.jp/product/search/detail?id=3806

ゆでたまごには良質なタンパク質がおよそ6g含まれており、2個食べると10g以上のタンパク質を摂れます。糖質が少なく腹持ちがよいので、間食にもおすすめです。

●栄養成分(1個あたり)
エネルギー 65kcal
タンパク質 5.8g
脂質 4.3g
炭水化物 0.7g(糖質 0.6g/食物繊維 0.1g)
食塩相当量 0.6g

ギリシャヨーグルト

出典:https://www.morinagamilk.co.jp/products/yoghurt/partheno/1015.html

ギリシャヨーグルトは一般的なヨーグルトよりタンパク質を多く含んでいます。甘みのあるタイプやフルーツソース入りなどのギリシャヨーグルトもありますが、カロリーを抑えたい人はプレーンタイプや低脂肪あるいは脂肪ゼロといったタイプを選ぶとよいでしょう。

●栄養成分(パルテノプレーン 砂糖不使用/100gあたり)
エネルギー 100kcal
タンパク質 9.9g
脂質 4.8g
炭水化物 4.2g
食塩相当量 0,08g
カルシウム 100mg

筋トレをするならタンパク質の摂取量を理解すべき!

筋トレに励んでも必要な量のタンパク質を摂取していないと、思うようなトレーニングの効果を得られません。筋トレの効果を上げるには、タンパク質の摂取量やいつ摂るかにも気を配りましょう。