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ビルダー飲みのメリット・デメリットを解説!飲み方のコツ&注意点も!

2021年05月10日

ビルダー飲みという、ボディビルダー特有の食事や栄養摂取方法についての特集です。EAAやクレアチン、グルタミンなどのサプリをピンポイントで、あるいはプロテインなどから摂取するビルダー飲みの正しい方法や、メリットとデメリットについても解説していきます。

【監修】パーソナルトレーナー Riku

法政大学スポーツ健康学部出身。パーソナルトレーナー兼ミラーフイットコンテンツディレクター。2021年6月にパーソナルトレーニングジム『SPICE GYM』を中目黒・恵比寿エリアにて開業予定。
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そもそもビルダー飲みとは?

ボディビルダーの間では、昔からビルダー飲みという摂取方法が知られています。これは特別に難しいことではありません。プロテインを代表する粉末状のサプリメントを、シェイカーなどで溶かさずに直接口にしてしまう方法のことです。粉のサプリをそのまま口にするので、後から水で流しこみます。

ビルダー飲みを、いつ・誰が・どこで行ったのかは全く判明していませんが、自然と広まっていきました。今回は、ビルダー飲みにスポットを当てて、そのメリット・デメリットを中心にしながら、コツや効果といった細かい内容を追っていきます。

ビルダー飲みのメリット

通常ならプロテインやEAA、グルタミンなどの粉状サプリは、シェイカーに入れて水に溶かして飲むのが正しい方法として紹介されています。それでもビルダー飲みが定着しているのには、それなりに理由やメリットもあるからです。では、ビルダー飲みをするメリットについて解説していきましょう。

いつでも簡単に摂取できる

ビルダー飲みの最大のメリットは、いつどこでもプロテインやサプリを摂取できることです。シチュエーションも条件も、まったく関係なく飲めます。プロテイン・グルタミン・クレアチンなどの粉状サプリと水があれば、他に必要な物はありません。

シェイカーなどを洗う必要がなくなる

ビルダー飲みをすればシェイカーなどの容器の必要がないので、後で洗う手間が省けます。飲み切ったプロテインのシェイカーを洗浄するのはやや面倒です。

シェイカーを使用すると底のほうに溶け切れず溜まったパウダーが固まって取れないことや、蓋に付属するゴムやパッキンを定期的に洗浄しなくてはなりません。その点、ビルダー飲みをマスターすれば、余計な洗い物をする必要がなくなるメリットが生まれます。

(シェイカーの取り扱いについては、以下の内容も参考にしてみてください)

時間効率がよい

ビルダー飲みができれば、時間短縮が可能です。通常のシェイカーを使った摂取方法では、いくつかの手順を経ていきます。プロテインやEAA、クレアチンなどのパウダーとシェイカーを用意したうえで、水や牛乳などと混ぜる行程があり、シェイカー自体のメンテナンスも必要です。

直にビルダー飲みしてしまえば、それらの行程が一切省けて、プロテインなどの栄養素の吸収率と早さが向上する印象を与えてくれます。その分だけ時間効率がよくなるからでしょう。

(プロテインの選び方については以下の記事も参考にしてみてください)

ビルダー飲みのデメリット

実は、ビルダー飲みについては、メリットよりもデメリットのほうが目立つ傾向があります。吸収率向上といった、筋トレをするのに直接的な効果が期待できるのではと思われがちですが、そうでもありません。では、具体的に、ビルダー飲みのデメリットについて解説していきましょう。

味がまずい

ビルダー飲みは、とにかくまずいというデメリットがあります。プロテインやBAAといったサプリは、水などと混ぜることで美味しく仕上がるよう作られています。直に粉を摂取するのは、濃すぎて美味しい飲み方ではありません。味が改良されて飲みやすいプロテインが増えているのですが、それを無視して、わざわざまずい飲み方をしていることになるのです。

むせやすく失敗する

ビルダー飲みは、慣れないと噴きだすというハプニングに見舞われてしまいます。大概の場合パウダーをうまく飲み込めなくて、むせってしまうからです。しかも状況によっては、掃除がしにくいという欠点もあります。プロテインは掃除機でもなかなか吸い取れず、水拭きすると溶けて床にこびりつくのでかなり面倒なのです。余計な手間をかけてしまう恐れがあります。

慣れないと時間がかかる

ビルダー飲みのメリットの中に、時間節約できるといいましたが、実際は時間がかかります。なぜなら、ビルダー飲みはいっきに飲み干すことができないため、粉を小分けにしながら飲むからです。

作る行程に手間はかかりますが、シェイカーに入れて水などで溶かして飲んだほうが、摂取については容易といえます。大量に口に含もうとしても限界があり、小分けにして水で流しこむことになり、結局時間も相応にかかるからです。

ビルダー飲みをする際のコツ&注意点

ボディビルダーの間では、効果的な吸収率向上と即効性を求めて、ビルダー飲みが一般化されてきました。では、ビルダー飲みをする際には、どのような手順で行えばよいのでしょうか?また、行う際の注意点はあるのでしょうか?ここでは、ビルダー飲みのコツと注意点について解説していきます。

正しいビルダー飲みのコツ

正しく効果的なビルダー飲みを成功させるコツには、とくに難しい内容などありません。まずは、十分な水をあらかじめ用意しておくことです。プロテインやBAA、クレアチン、グルタミンなどの粉状サプリを水なしで飲むことは、ほぼ不可能に近いでしょう。ましてや筋トレの途中で行うので、余計な時間をかけたくないはずです。

最初の準備を怠らないようにする

最初にしっかり準備しておくようにしましょう。また、サプリはいきなり大量を飲もうとせず、小分けにして口に入れることが大切です。この、小分けの分量については個人差や経験の度合いで差があります。基準としては、ワンスクープの半分以下なら成功しやすいです。小分けで口に含んだら、多めの水を含み口の中をすすぐようにゆっくりと飲むと成功します。

広い飲み口のシェイカーがベスト

水を入れる容器は、シェイカーやペットボトルを使うパターンが多いはずです。その際の容器は、できれば飲み口が広いほうが飲み下しやすい傾向があります。また500mlよりも1000mlの容量がある大きめサイズのほうが何かと便利です。

(シェイカーの選び方については以下の記事も参考にしてみてください)

ビルダー飲みの注意点

ビルダー飲みを行う際にはコツだけではなく、あらかじめ注意点も理解してから行うように心がけましょう。では、ビルダー飲みを習慣的に定着させるには、どのような点に注意を払えばよいのでしょうか?

味の保証はできない

本来、プロテインを代表としたサプリは、最初から水や牛乳などと希薄しながら飲むことで美味しく効果的に吸収率が高まるものです。ビルダー飲み自体が、扱い方に反していることを自覚しておかなければなりません。

比較的にビルダー飲みに適したものはプロテインやBAA、グルタミン、クレアチンです。ただし、中には味が強烈に酸っぱいものあるので、慣れないと喉にこびりついてむせってしまうでしょう。必ずしも美味しいという効果は期待できません。

栄養の吸収率が高まるわけではない

ビルダー飲みは億劫なタイプの人がどこかでやり始め、なぜか知られるようになった手法といえます。そのため、ビルダー飲みを行うことで、栄養素の吸収率向上や効果については、エビデンスなど実証されていません。ビルダー飲みをしたからといって、その分の吸収率の高まりなど期待をしないようにしましょう。あくまでもスタイルの1つでしかありません。

カロリーオーバーにならないよう気をつける

本格的なボディビルダーになれば、毎日の食事にも気を使います。平均すると1日6回はしている人が多いのです。とはいっても、やみくもに食事をしているわけではなく、メニューや量についてもコントロールされています。その上でのビルダー飲みも考慮したルーティーンをこなすのです。

経験値のない人が、見様見真似だけでビルダー飲みを続けると、カロリーオーバーしてしまう恐れがあります。

(効果的な筋肥大とサプリについては以下の記事も参考にしてみてください)

ビルダー飲みをしている一般人の口コミ

では、実際にビルダー飲みを経験している人たちは、どのような意見を述べているのでしょうか。ビルダー飲みを行っている人の口コミを紹介します。ただし、本格的なボディビルダーやアスリートの声ではなく、ごく一般的な人々の声を集めてみました。

味を気にしないこと



どのようなサプリでも、ビルダー飲みするのであれば、味については気にせず飲むようにしましょう。なぜなら、ビルダー飲みが美味しいと思っている人は少ないからです。

分量の加減が重要



ビルダー飲みをするのであれば1回分の粉の分量をどれくらいにするのか、コツをつかんで飲む必要があります。あまり多すぎるとむせてしまうので経験を重ねながら、自分に効果的な分量を感覚で見つけるしかありません。

スムーズに慣れてきたパターン



この人の場合は、おやつ代わりにプロテインをビルダー飲みしているパターンです。しかも、さじ加減も自分なりに調整しながら飲んでいることが分かります。

ビルダー飲みに向いているパターン



どういう経緯で始めたのかはわかりませんが、この人の場合、初めてのビルダー飲みは難なくこなせたことをつぶやいています。適量と準備が整っていれば、ビルダー飲みは成功します。

日常で飲み方を代えているパターン



その時の状況や、ケース・バイ・ケースで、水やその他の飲み物に溶かして飲むのもよいし、効率化を考えて、ビルダー飲みをするのもよいでしょう。メリットやデメリットを理解しつつ、自分なりなスタイルで、双方を楽しんでいるパターンです。

ビルダー飲みは正しい知識をつけてから行おう

一部のボディビルダーやアスリートの間では、習慣的にビルダー飲みが定着しています。一見すると、プロフェッショナルが行う効果的な方法で、栄養の吸収率が高まるのかと思われがちです。しかし、ビルダー飲みには科学的な根拠は一切ありません。先述したように、多くの場合はむせってしまいます。行う際は、正しい準備と手順を忘れないようにしてください。