ボディメイク

フリーウェイトとマシントレーニングの違いとは?各メリット・デメリットなど徹底解説!

2020年09月24日

今回は筋トレ初心者に向けてフリーウェイトとマシントレーニングの違いやメリット・デメリットを徹底解説。また、初めてのフリーウェイトは怪我しそうで怖いと思っている人やマシントレーニングだけでいいと思っている人に向けて、基本的な情報や効果的な使い方を紹介します。

【監修】パーソナルトレーナー Riku

法政大学スポーツ健康学部出身。パーソナルトレーナー兼ミラーフイットコンテンツディレクター。2021年6月にパーソナルトレーニングジム『SPICE GYM』を中目黒・恵比寿エリアにて開業予定。
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フリーウェイトとマシントレーニングの違いはわかる?

筋トレやダイエット目的でウエイトトレーニングをはじめようと思っている人も多いのではないでしょうか。ウエイトトレーニングは大きく分けて「フリーウェイト」と「マシントレーニング」の2種類が存在します。

これから、それぞれの特徴やメリット・デメリットを解説。初心者はどちらか一方というより両方の特性を知って使い分けることで、より大きな効果が期待できます。

まず、トレーニングをはじめる前にしっかりと基礎知識を叩きこんで、憧れボディに近づきましょう。

フリーウェイトとは?

ダンベルやバーベルを使用しながら、支えがない状態でウェイト(負荷)を持って行うトレーニングのことをフリーウェイトと呼びます。

例えばダンベルの上下運動の場合、ダンベルを持った腕を鍛えながら、バランスを取るために腹筋や背筋、脚の筋肉も使用しています。鍛えたい部分と同時に体幹やインナーマッスルも一緒に鍛えることができるのです。

支えのない不安定な状態でトレーニングを行うことで体全体を鍛えることができる上、軌道が定まっていないので自由度が高く、様々なバリエーションのトレーニングを行うことでいろんな箇所の筋肉を刺激することができます。

フリーウェイトのメリット・デメリット

ここではフリーウェイトのメリット・デメリットについて紹介していきます。どのような効果があり、どのようなことに気を付けなければならないのか、筋トレを行う前にしっかり確認しておきましょう。

メリット①【鍛えたい部位以外の筋肉にも効果がある】

支えのない状態で筋トレを行うフリーウェイトは、不安定な状態になりがち。それを自分自身の体幹や下半身、インナーマッスルを使って支えるため、鍛えたい部位以外の筋肉にも効果があります。

ダンベルやバーベルが1セットあれば、腕や肩、お腹や背中、胸やお尻、ふくらはぎなど、鍛えたい部位だけではなく同時に全身の筋トレにも効果が期待できます。

筋トレとしてはもちろん、全身の筋肉やインナーマッスルを刺激するためダイエットをはじめたい人にもフリーウェイトはおすすめです。

メリット②【自由度が高い】

フリーウェイトはダンベルやバーベルを使って行う筋トレなので、自分自身で軌道を決めることができるため自由度が高く、様々な箇所の筋肉に刺激を与えることができます。

また、ウェイトも自由に変えることができ、同じような筋トレでも重さを軽くしてスピードを上げたり、重たくして回数は減らしながらも刺激を強める、というような使い分けが可能。そうすることで筋トレのメニューが自然と増え、筋肉に新たな刺激を与えて筋肉を大きくしたり、筋トレのマンネリ化を防いだりすることができます。

ジムにはフリーウェイトエリアがあり、自由度が高いトレーニング故にごつい筋肉を持った筋トレ上級者がたくさんいてはじめは怖いと感じるかもしれません。しかし占領したりダラダラしたりしないという最低限のマナーさえ守れば温かい目で見守ってくれる人や優しい人が多いので、怖がらずに入っていきましょう。

メリット③【場所を選ばずリーズナブル】

ダンベルやバーベルがあればできるフリーウェイトは、専用のマシンやそれを置くスペースを必要とせず、自宅でも取り組むことができます。

自宅で行う場合は高価なマシンを購入する必要もなく、筋肉のレベルによってはいきなりダンベルやバーベルを使わずにペットボトルに水を入れて使用する人もいます。

デメリット①【怪我をするリスクが上がる】

フリーウェイトは軌道を自分自身で決められる自由さがある反面、可動域を無理に超えたり、フォームが崩れたりすることが起こりえます。支えがない分どうしても軌道が安定せず、体や筋肉に余計な負荷がかかってしまい怪我の元になることもあります。

特に重たいウェイトや追い込みをかける際にフォームを崩したり過度な刺激を与えることがあるので、ウェイトを補助する人をつけたり、サポーターを使用したり、慣れるまでは無理なウェイトで行わないなどの工夫が必要です。

デメリット②【正しい知識を必要とする】

初心者が知識がないままフリーウェイトで負荷のかかる筋トレをした場合、筋肉に損傷ができたり怪我をしたりする可能性があります。まずは、負荷が少なくても正しいフォームで無理なく行う習慣を身につけましょう。

鍛えたい筋肉をどうやって刺激したら効果的なのか、正しいフォームとはどのようなものなのか、しっかり頭と体に染み込ませることが大切です。

ジムに通っている人はトレーナーの方についてもらったり指導してもらったり、自宅で行う場合は無理な負荷をかけないなど、まずは徹底的に正しい知識やフォームを身につけることを意識していきましょう。

マシントレーニングとは?

マシントレーニングとは、その名の通りマシンを使ったトレーニングのこと。軌道が決まっており、鍛えたい筋肉をピンポイントに刺激することができます。

軌道が決まっているため正しいフォームでやりやすく、ウェイトの調整がスムーズに行え、安全性が高いところが特徴です。

鍛えたい部位をイメージしながら筋トレしやすく、マシンの種類も豊富なので狙った部位を重点的に鍛えることができ、初心者でも取り組みやすいのがマシントレーニングです。

(ジムにあるマシンの種類&使い方については以下の記事も参考にしてみてください)

マシントレーニングのメリット・デメリット

マシントレーニングを行う際のメリット・デメリットを紹介していきます。マシントレーニングならではの特性をしっかり把握した上で、正しく効果的な筋トレを行っていきましょう。

メリット①【難易度が低くて安全性が高い】

マシントレーニングは軌道が定まっているマシンを使用するので、正しいフォームを身につけやすく初心者でも取り組みやすいトレーニングです。

また、背もたれなどに体を固定して行えるので安定性が高く、決まった軌道を動かすだけなので無理に可動域を超える心配もなく安全性も高くなっています。

メリット②【特定の筋肉をピンポイントに鍛えられる】

フリーウェイトはきつくなってくると無意識に大きな筋肉を使用することで、鍛えたい筋肉から刺激が逃げてしまうことが多々あります。しかしマシントレーニングなら、軌道が決まっているため狙った筋肉をピンポイントで鍛えることが可能です。

安定した姿勢でトレーニングを行えるため、安全に限界まで追い込むことができることもメリットのひとつです。

メリット③【ウェイトの調節が簡単】

マシンのウェイト調節はピンひとつでできるものも多く、スムーズに簡単にすることが可能。フリーウェイトに比べて細かいウェイト調節もできるので、ウォームアップやクールダウン、または最大負荷をかけたい場合などにとても便利です。

デメリット①【全身を鍛える場合は多くのメニューが必要】

狙った筋肉をピンポイントで鍛えられるということは、それ以外の筋肉を鍛えにくいということ。従って、全身をバランス良く鍛えたい場合は多くのメニューをこなす必要があります。

自宅でやろうにもマシンは高価なものが多く、基本的に数多くのマシンが揃っているジムに通う必要があり、マシンが充実していないジムでは思ったようなトレーニングができない可能性も。

一定数の時間と費用が必要なので、ジムに通う場合はマシンの充実度を事前にチェックしておきましょう。

デメリット②【使う筋肉が限定的】

マシントレーニングは安定性や安全性が高いため、体を安定させる際に使う筋肉への刺激は少なくなってしまいます。軌道が決まっているため狙った筋肉へピンポイントで刺激を与えてくれますが、その他の筋繊維の動員数は低くなってしまいます。

競技スポーツのフィジカルトレーニングの一環として取り入れる場合は、マシントレーニングよりもフリーウェイトを重視する人が多いようです。

フリーウェイトとマシントレーニングの向き不向き

ここからは、フリーウェイトとマシントレーニングの向き不向きを解説していきます。あなたが筋トレをするための目的やなりたい体に照らし合わせて、参考にしてください。

フリーウェイトの向き不向き

〇 効率的に全身の筋肉を鍛えたい

鍛えたい部位の他に支える力も必要なフリーウェイトは、一度のトレーニングで全身の筋肉にも刺激を与えることができ、短時間で全身の筋肉を鍛えることができます。


〇 スポーツパフォーマンスを向上させたい

決まった軌道がないフリーウェイトは、スポーツパフォーマンスを向上させることに向いています。より実戦に近い動きや様々な角度からの刺激が使える筋肉を育ててくれるのです。

〇 ダイエット

全身運動でもあるフリーウェイトは筋力向上のほかにも脂肪燃焼の効果も期待できるため、ダイエットしたい人にもおすすめ。広い場所や大きな器具を必要としないため、自宅で行うことも可能です。

× 筋肥大には時間がかかる

フリーウェイトで筋肥大を目指すのはフォームの正確さや安定感、ウェイトの調節などから、上級者ではない限りどうしても時間がかかってしまいます。特定の筋肉を大きくしたい場合は、マシントレーニングの方がおすすめです。

マシントレーニングの向き不向き

○ 筋トレ初心者
これから筋トレをはじめようとする人は、正しいフォームを会得しやすくウェイト調整が簡単で安全性の高いマシントレーニングからはじめる方が向いています。もちろんフリーウェイトからはじめてもいいですが、その際は怪我の元にならないよう無理のないウェイトからはじめましょう。

〇 特定の部位を集中的に鍛えたい

軌道が定まっているマシントレーニングは、特定の部位を集中的に鍛えたいときにもってこいです。ウォームアップにもウェイトの入れ替えにも短い時間で済むため、効率的に特定の部位を鍛えられます。

〇 筋肉を大きくしたい

ピンポイントで特定の筋肉を大きくするならマシントレーニングの方が向いています。安定性が高いので追い込みをかけやすく、筋肉を大きくしたい人におすすめです。

× 時間があまりとれない人

マシントレーニングはピンポイントの筋肉を鍛えるため、全身を鍛えようとすると様々な種類のメニューをこなさなければなりません。また、マシントレーニングは基本的にジムで行うことが多くなるので、ジム通いにあまり時間がとれない人はまずフリーウェイトで基礎筋力を上げることをおすすめします。

フリーウェイトとマシントレーニングをやる順番は?

「フリーウェイトとマシントレーニング、どっちからはじめればいいの?」という疑問を持っている人も多いでしょう。どちらからはじめるのが効果的なのか、やる順番はどうなのか、筋トレレベルに合わせて解説していきます。

初心者

筋トレ初心者はマシントレーニングを行ってからフリーウェイトをすることをおすすめします。フリーウェイトはマシントレーニングに比べて怪我をするリスクが上がってしまうので、まずはマシントレーニングで正しいフォームを身につけ、正しく筋肉を刺激していきましょう。

ジムに通う前にある程度の筋力をつけたい場合や初めてフリーウェイトを行う場合は、まず負荷の少ない器具を使って、無理せず怪我のリスクをできるだけ減らして行いましょう。

(筋トレ初心者のメニューの組み方については以下の記事も参考にしてみてください)

中~上級者

筋トレに慣れた中~上級者は、フリーウェイトを行ってからマシントレーニングすることをおすすめします。フリーウェイトで鍛えたい部位や全身の筋肉を刺激し、足りないと感じたところをマシントレーニングによってピンポイントで鍛えましょう。

マシントレーニングは筋肥大に期待ができます。中~上級者ならではの知識を活用し、フリーウェイトでは足りない部位を刺激しつつも様々なメニューが選べるマシントレーニングで、より効果的に筋肉を育てることが可能です。

フリーウェイトとマシントレーニングの違いを理解しておこう!

フリーウェイトとマシントレーニングの違いは理解できたでしょうか。どちらが優れているということではなくどちらも効果的な筋トレです。初心者はしっかりと違いや特徴を把握した上でフリーウェイトとマシントレーニングを行うことで、より一層効果的な筋トレに。自分の体と相談しながらコツコツ積み重ねて、憧れボディを手に入れてください。