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有酸素運動

有酸素運動の時間は20分以上必須?やりすぎは太る?時間帯・筋トレとの時間配分まで解説

2020年09月27日

有酸素運動は、体力作りやダイエットに効果的です。そんな有酸素運動ですが、具体的にどのくらいの時間行えばよいのか気になっている方も多いのではないでしょうか。有酸素運動で効果が出やすい時間の目安や、筋トレとの時間配分について、有酸素運動に関する論文から紹介します。

【監修】パーソナルトレーナー Riku

法政大学スポーツ健康学部出身。パーソナルトレーナー兼ミラーフイットコンテンツディレクター。2021年6月にパーソナルトレーニングジム『SPICE GYM』を中目黒・恵比寿エリアにて開業予定。
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有酸素運動の効果を得るための時間は?

ランニングや水泳などの有酸素運動では、運動を続けるエネルギーを作り出す際に酸素を体内に取り込んで脂肪を消費します。

有酸素運動は強い負荷を体にかけて行う筋トレよりもカロリー消費は少ないですが、皮下脂肪や内臓脂肪などの減量に特に効果があると言われています。有酸素運動で効果を得るにはどれくらいの時間や頻度で行えばよいのでしょうか?

(有酸素運動の効果が出るのはいつからかについては以下の記事も参考にしてみてください)

有酸素運動の効果が出る時間の目安は?

よく「有酸素運動は一回につき20分は続けないと脂肪が燃焼しない」と言われていますが、実際にはどれくらいの時間行うと効果が出るのでしょうか?有酸素運動の目的がダイエットの場合と、体力作りの場合に分けて解説します。

ダイエット目的で有酸素運動をする場合

有酸素運動の目的がダイエットの場合、一回のトレーニングを20分以上行うのではなく1日のトレーニング時間が合計で20分以上になるようにするとよいでしょう。

有酸素運動を開始したときから体内では少しずつと糖質脂肪の消費が始まっています。「有酸素運動は20分以上続けないと効果が出ない」と言われていますが、実際には有酸素運動を開始したときから体内では少しずつ糖質と脂肪の消費が始まっています。そのため有酸素運動は一度に20分以上行わなくてはいけないというわけではありません。

また一回5分〜10分程度の有酸素運動を、1日に数回行うことで脂肪が減ったという研究結果も発表されています。1日の中で空いている時間にこまめに有酸素運動を行うことでもダイエット効果は十分に期待できるでしょう。

(有酸素運動で痩せる仕組み&やり方については以下の記事も参考にしてみてください)

体力向上目的で有酸素運動をする場合

有酸素運動の目的が体力作りの場合は、自分のできるペースから始め、少しずつ時間を増やして最終的には30分ほど行うのが理想的です。

いきなり初日から有酸素運動を30分も行うのは難しいので、最初は5分、10分から始めてみましょう。体力作りで何より重要なのは毎日続けることです。自分にあったペースで慣らし、15分、20分と増やしていきましょう。

長く時間が取れない場合は、運動のテンポを早くしていくことでトレーニングの強度を調整できます。

有酸素運動にかける時間はやりすぎは太る?

さまざまな効果が期待できる有酸素運動ですが、実はやり過ぎてしまうとせっかくダイエットに成功してもリバウンドしてしまう可能性があります。

きつめの有酸素運動を毎日続けると、体が負荷に慣れていき体内の脂肪が消費されにくくなります。このままでは運動をしても脂肪が消費されにくく、逆に少しの食事で脂肪を溜め込みやすい体質になってしまい逆効果です。

有酸素運動を継続して行うのはいいですが、しっかりと体を休め2〜3日に一度の頻度で行うことをおすすめします。もし毎日行いたい場合には運動の強度を少し緩めましょう。

有酸素運動に効果的な心拍数×時間の関係性

ジョギングなどの有酸素運動を行う際に基準となる運動の負荷ですが、なんとなく設定するのではなく自分の最大心拍数をもとに設定するのがおすすめの方法です。

最大心拍数は「220-自分の年齢」で割り出します。運動を始めたばかりの人は運動時の心拍数が最大心拍数の60%になるようにトレーニングをはじめてみるとよいでしょう。慣れてきたら最大心拍数の80%を目安に行います。

ほどよい負荷を保ちながら10分〜20分ほど有酸素運動を継続することで、脂肪の消費効率がよくなります。心拍数はスマートウォッチやランニング用の心拍数測定器を活用すると、トレーニングを進めやすくなり便利です。

有酸素運動を行う最適な時間帯は?

有酸素運動は適切な時間に合わせて行うことで、より早く効果が出やすくなります。1日の中でも最適な時間帯を朝、昼、夜に分けて紹介します。

朝食と昼食のあいだの時間

午前中にトレーニングを行うなら朝食と昼食の間の時間帯がおすすめです。この時間帯に有酸素運動を行うことで交感神経のはたらきが活発になります。交感神経が活発にはたらくと体の動きがよくなり、ダイエットに重要なカロリー消費量や基礎代謝が上昇します。

反対に、朝起きてすぐの運動は控えましょう。起床直後は交感神経のはたらきが弱く、激しい運動をすると体に負担がかかってしまいます。また、激しい空腹時や食後すぐの運動も体の不調を引き起こす恐れがありおすすめできません。

朝食後30分後以降の時間帯を目安に有酸素運動を行いましょう。

昼休みの時間

昼間も交感神経が活発にはたらいているので有酸素運動におすすめの時間帯です。仕事がある人は職場の昼休みの時間をトレーニングに活用しましょう。昼食前後の時間に軽いストレッチやウォーキングを少しするだけでもカロリーが消費されて脂肪が燃焼します。

ただ、食事の前後にあまり激しい運動をすると体に負担をかけてしまうので、あくまでも軽めの運動を意識してください。

昼休みに有酸素運動を行うとダイエット効果だけでなく、昼食後の眠気覚まし効果も期待できます。スッキリした気分で午後の業務に打ち込めるのでぜひ実践してみてください。

夜はシャワー後の時間

夜は交感神経に変わって副交感神経が活発になってくる時間帯のため、運動にはあまり向きません。ただ、軽くシャワーを浴びることで眠っている交感神経が刺激されるので、夜に運動を行うならシャワーを浴びてからにするとよいでしょう。

寝る前にあまり激しい運動を行ってしまうと、交感神経が活性化しすぎて寝つきが悪くなる恐れがあるので、夜の運動は夕食後少し経ってからの時間にするのがおすすめです。夕飯で摂ったカロリーも消費できますし、程よい疲労感が得られるので寝つきもよくなります。

有酸素運動と筋トレを行う場合の時間配分

有酸素運動と筋トレを並行して行いたい場合には、目的に合わせて順番や時間配分を変えると効果が出やすくなります。

ここではダイエット目的のとき・筋肉の強化目的のとき・体力アップ目的のときの3パターンごとに、効果的な有酸素運動と筋トレの時間配分について紹介します。

ダイエット目的の場合

目的がダイエットの場合は先にカロリー消費の多い筋トレを行い、その後に有酸素運動をするのが効果的です。ある研究によれば、有酸素運動よりも筋トレを先に行う方が脂肪の燃焼に効果があるという結果も出ています。

筋肉を鍛えると消費カロリーが増えるうえ、体から成長ホルモンが分泌されます。成長ホルモンは筋肉を強化するとともに脂肪を分解しやすくするため、先に行うと有酸素運動による脂肪燃焼効果がUP。また、筋トレ後数日は負荷をかけた筋肉を回復させるためにカロリーの消費も増えます。

▼おすすめの時間配分
・筋トレ 20分
・有酸素運動30分

トレーニングを行う前には、準備運動を5分ほど行っておきましょう。体の準備運動ができていない状態で筋トレや有酸素運動を行ってしまうと、怪我や故障につながる可能性があります。ランニングの際に、上り階段を駆け上がる運動をするとカロリー消費効果が期待できます。

筋肉の強化目的の場合

目的が筋力UPの場合は有酸素運動は軽めに行うか、筋トレと有酸素運動は別の日に行うほうがよいでしょう。

筋肉を鍛えた後に有酸素運動を長時間行ってしまうと、筋トレで得た筋肉の肥大効果が薄れてしまいます。筋肉を大きくしたい場合には、筋トレをする日に有酸素運動を行うのは控えましょう。

どうしても有酸素運動と筋トレを同日に行いたい場合には、有酸素運動は無理のない程度にしてください。

体力UP目的の場合

目的が体力UPの場合には、有酸素運動を先に行うのがおすすめです。

有酸素運動を行うことで、肺がたくさんの酸素を取り込むため心肺機能の強化が期待できます。心肺機能がしっかりしていると運動時により多くの酸素を取り入れられるようになり、体力・持久力が向上します。体力強化が目的の場合は有酸素運動に力を入れ、筋トレは軽いトレーニングを行いましょう。

▼おすすめの時間配分
・有酸素運動  30分
・筋トレ    30分

自分の体力の状態に合わせて少しずつ運動の量や強度を増やしていきましょう。有酸素運動は少しきつめの強度で行うと効果的です。

有酸素運動にかける時間の目安を理解しておこう

有酸素運動をする際の時間の目安や頻度、注意点について紹介してきました。有酸素運動は怪我や脱水症状を起こしやすいので、運動を始める前のストレッチとこまめな水分補給を心がけてください。気温の高い夏場はジムやプールを利用するのもおすすめです。安全に気を配って楽しく有酸素運動を続けていきましょう。