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有酸素運動

ランニング速度の決め方!ダイエット・心肺機能UPなど目的別の最適値を解説!

2020年10月26日

ランニングは、走る速度によって得られる効果が違います。そこで、ランニングの目的別に最適値のランニング速度を決める方法を解説します。さらに初心者でも取り組みやすいランニングの速度や、LSDというトレーニング法についてもあわせて見ていきましょう。

【監修】パーソナルトレーナー Riku

法政大学スポーツ健康学部出身。パーソナルトレーナー兼ミラーフイットコンテンツディレクター。2021年6月にパーソナルトレーニングジム『SPICE GYM』を中目黒・恵比寿エリアにて開業予定。
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そもそも『ランニング』と呼べる速度は?

5分以内で1kmを走る速度で走る場合、ランニングと呼べます。トレーニング方法には、ランニングのほかにもジョギングやウォーキングがありますが、どれくらい速度が違うのか比較してみましょう。

・ウォーキング(普通の速さ):1kmを15分程度で歩く
・ウォーキング(早歩き):1kmを12分程度で歩く
・ウォーキング(競歩に近い早歩き):1kmを8分程度で歩く
・ジョギング:1kmを5分から10分程度で走る
・ランニング:1kmを5分以内で走る

歩く場合はどちらかの足が地面に常についていますが、走る場合は両足が地面から同時に離れる瞬間があります。そのため、足をつくときにかかる負担が歩く場合よりも大きく、筋肉に負荷がかかりやすいのです。その結果、筋肉が発達しやすくなります。

ジョギングでは、軽い感覚で楽な速度で走ります。しゃべる余裕がある程度の運動強度で行うもので、心肺機能の向上や脂肪燃焼効果が期待できます。健康づくりや準備運動の一環として取り組むイメージですね。

それに対してランニングでは、きついと感じる速度で走ります。息がはずんだり息切れがしたりする程度の運動強度で行うもので、心肺機能の向上などに加えて筋力をupする効果がより高くなる走り方です。

ランニング初心者の走る速度の目安

ランニング初心者が走る速度の目安は、8分から10分程度で1kmを走る速度です。時速で言うと6kmから7km程度です。おしゃべりをしながらでも十分走れるくらいのイメージで走ると、ちょうどいい速度になります。

ランニング初心者がいきなり速すぎる速度で走ると、ケガをしたりトレーニングをすぐに諦めてしまったりする原因になります。まずはジョギング程度の速度から始めて、体を慣らしていくことが大切なんですね。

ゆっくりのペースで長い時間継続して走れるようになったら、ランニングに移行することが可能です。目安は、60分以上走れるようになることです。

(スロージョギングについては以下の記事も参考にしてみてください)

ランニングの目的別の最適な速度

ランニングには、目的別に最適な速度があります。ダイエットがしたい・健康づくりに役立てたいなど、人によってランニングの目的がありますよね。目的に合う速度で行わなければ期待する効果が得られないため、モチベーションも上がりません。そこで、ランニングの目的別に最適な速度を確認しましょう。

ダイエット

身体を動かして消費される平均的なエネルギー量は、【消費エネルギー(kcal)=エクササイズの強度(Mets)×体重(kg)×運動時間×1.05】で計算します。Mets(メッツ)とは、安静時を1として運動によって何倍のエネルギーが消費できるかを表した数字です。

体重70kgの人が10分間ランニングをした場合について消費エネルギーを比較すると、時速時速8kmの時は102kcal、時速11.3kmの時は135kcalです。スピードを上げても、消費エネルギーはあまり変わりません。ダイエット目的でランニングをする場合、そこまでスピードを上げる必要はありません。



脂肪を効率よく燃焼させるためには20分以上走り続けることが重要なので、速く走ることよりも長く走ることを意識しましょう。ダイエットを目的としたランニングは、時速7kmから9km程度のゆっくりとしたランニングがおすすめですが、時速3kmから6kmのスロージョギングでも十分に効果が期待できます。


心肺機能向上

心肺機能を向上させるには、息が上がるくらいのスピードで走ることが必要です。運動強度が強いランニングでなければ息が上がらないので、Metsが高い速度で走りましょう。

時速8kmのランニングは8.3Mets、時速11.3kmのランニングは11Metsで、スピードが速いほど運動強度は上がります。心肺機能を向上させるには、時速10km以上のランニングが効果的です。

健康

健康づくりを目的とする場合は、ダイエットの場合と同じく速く走って体に負荷をかけるよりも長く走り続けられることが重要です。そのため、時速7kmから9km程度のゆっくりとしたランニングが向いています。時速3kmから6kmのスロージョギングでも十分に効果は期待できますので、体力に合わせて走るペースを設定しましょう。

ランニングの速度を上げるには『LSD』が効果的

LSDとは

「LSD」とは、ロング・スロー・ディスタンスを省略した言葉で、長時間ゆっくり走る走り方です。長い時間走るので、心肺機能が高まります。マラソンに必要な筋肉の有酸素能力を高める効果なども得られることでマラソンに向いた体質へと変化していくので、将来的にマラソンにチャレンジしたい人にもおすすめの方法です。

「LSD」は有酸素運動に分類されるため、脂肪を燃焼させる効果も得られるのでダイエット効果もあります。負荷が少ないトレーニング方法なので、一緒に走る人と会話を楽しんだり、音楽を聴きながら走ったりすることも可能です。


楽しみがあると、トレーニングも続けやすいですのでおすすめ。無理をして嫌になるのではなく、楽しめる範囲で続けることが大切です。

(有酸素運動については以下の記事も参考にしてみてください)


LSDのやり方

「LSD」は、8分から10分程度で1kmを走る速度で60分以上走り続ける方法です。初めてトレーニングを行う際にはいきなり60分を目指すのではなく、まずは40分程度から始めて体を慣らします。慣れてきたら走る時間を延ばしましょう。

負荷がかかりにくいトレーニング法ではありますが、体に負担がかからないわけではありません。トレーニングの前後にはしっかりストレッチをして、水分補給に気を付けながらトレーニングを行います。正しいフォームで走ることや、走る時間を決めて初めから終わりまで同じペースで走り続けることも、LSDの効果を高めるために必要です。

ランニング速度の計測はアプリがおすすめ

ランニング速度の計測をするには、アプリがおすすめです。アプリを利用すると、走った距離・コース・タイム・ペース・消費カロリーなどがわかります。アプリがあると、いつどのようにランニングをしたのかすぐに確認できるので、トレーニングを振り返るためにも効果的です。では、おすすめのアプリを2種類ご紹介します。

Nike Run Club(ナイキランクラブ)

出典:https://www.nike.com/jp/nrc-app

Nike Run Clubは初心者から競技ランナーまで幅広くサポートできる無料のアプリで、距離・ペース・心拍数・ルート・高低差などランの内容を記録してくれます。音声ガイドが踏査視されていてアドバイスを聞くことも可能です。

パーソナライズド コーチングプランという機能を使えば、ランニングの目標やレベルに合わせたプランを設定できます。目標を達成するとトロフィーがもらえますし、ランをシェアして友達と競い合う機能もあるので、モチベーションアップにも効果的です。Google Fitと連動することで、ランニングの同期と心拍数のデータの記録もできます。

Runkeeper(ランキーパー)

出典:https://runkeeper.com/cms/ja/

Runkeeperを利用すると、携帯端末をパーソナルトレーナーとして役立てることができます。基本は無料で利用できますが一部課金ありのアプリで、距離・ペース・タイム・消費カロリーなど詳細な統計を表示できます。心拍数の測定も可能です。

進捗状況が確認できてコーチングも受けられ、目標に対する達成度の測定もできます。音楽を聴きながら走ったり友達と共有したりすることも可能なので、楽しみながらランニングができます。GPS対応時計があればアプリと情報を共有して走行を追跡できるので、端末を家に置いたままランニングをすることもできて便利です。

目的別の速度など正しい知識を付けてランニング効果を引き出そう

ダイエットがしたい、心肺機能を高めたい、マラソンに挑戦したいなど、ランニングをする人は何らかの目的を持って走っています。目的を達成してモチベーションを高めるためには、目的別の速度など正しい知識をつけてランニングに取り組むことが大切です。ランニングの効果を最大限引き出すためにも、身につけた知識を生かしてぜひ目標を達成しましょう。