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カーボローディング(カーボアップ)とは?
スポーツ選手やアスリートが、1.5~2時間以上続く競技(試合)で必要なエネルギーを体内に蓄えるための食事調整法です。実に緻密に計算されていて、競技時間から逆算してエネルギーをできる限り貯め込みます。それは、人間のエネルギー貯蔵量のピークを競技時間開始に合わせていくという、人体の仕組みを上手く利用したボディメイクなのです。
カーボローディング(カーボアップ)は、エネルギーを体内に貯蔵することで持久力がアップするので、長時間パフォーマンスを発揮したい人、筋トレやダイエットでボディメイクに励む人の体作りの一環として取り入れられています。その仕組みや効果、やり方、適した食材、メリット、デメリットなどを紹介していきます。
(カーボについては以下の記事も参考にしてみてください)
カーボサイクルダイエットの効果が凄い!やり方&食事例〜体験談まで紹介!
出典:slope[スロープ]
カーボローディングの仕組み・効果
カーボローディング(カーボアップ)はトレーニングと食事の仕方によって、パフォーマンス力を高めるものですが、体に栄養素や運動がどのように作用して影響するのか、仕組みやその効果を解説していきます。
カーボローディングの意味
カーボアップと言われるカーボローディングは、エネルギーを体内に貯めるためには欠かせない方法です。カーボとはカーボハイドレートのことで、炭素と水素と酸素からなる炭水化物のことです。カーボアップとは炭水化物の量を増やすことで、ローディングとは貯蔵するを意味します。正式には「カーボハイドレート ローディング」なのです。
カーボローディングの仕組み
体内に取り込んだ糖質は、有酸素運動における呼吸で体内に取り込まれた酸素と結合して、血中グルコースになってエネルギーとして巡ります。残った分が、筋肉や肝臓にグリコーゲンとして蓄えられるのです。つまり、より多くのグリコーゲン貯蔵ができればエネルギー源がたくさん蓄えられ、必要な時に使える持久力となります。
これがカーボローディング(カーボアップ)、つまりエネルギー体内貯蔵の仕組みです。ではどうしたらより多くのグリコーゲン貯蔵ができるのでしょうか。
一時的なリバウンドを利用
あらかじめ糖質摂取を制限し、さらに筋トレなどのハードなトレーニングをして貯蔵されているグリコーゲンをエネルギー源として消費することで、低下させておきます。その後に高糖質食に切り替えると、エネルギー源が枯渇しているので、合成酵素がより多くのエネルギー源を確保しておこうと活性化します。つまり一時的なリバウンドによって貯蔵量を上げるのです。
結果として、この食事法をしたときは普段の状態の2~3倍のグリコーゲンが蓄えられるといわれています。糖質の量や筋トレなどのトレーニング量の調整で、エネルギー源の体内貯蔵MAXを、発揮したいパフォーマンスの日に合わせていくということなのです。生物学的根拠に基づいた、体内エネルギー貯蔵の仕組みを実に上手く利用した高度な食事調整方法なのです。
しかしながら、この方法は非常に慎重に食べるものや運動量の緻密な管理が必要で、エネルギー切れ、ハンガーノック、体調不良、胃腸障害などの恐れもあります。
現在の主流のカーボローディング
市民ランナーなどに簡易的方法が広まっています。現在、主流な方法で糖質制限はせず徐々に筋トレなどの運動量を減らしていき、体内貯蔵しているグリコーゲンを温存しておくのです。本番3日前から高糖質食に切り替えエネルギー源を貯蓄していきます。糖質制限のストレスや、エネルギー源の枯渇状態から一気に貯蔵するという体への負担がないところが利点です。
しかしながら、ただ単に前日までに炭水化物を普段より多めに摂るといった単純なものではありません。1日に必要な総エネルギー量を、男性、女性、体型、運動量により定め、その70%として算出した糖質量を摂取する必要があります。算出量よりも多く摂ると摂り過ぎで太ることになります。意味ないことにならないよう摂取量を守って高糖質食を摂ることが必須です。
また、一時的なリバウンドを利用したカーボローディング(カーボアップ)の時ほどの貯蔵はできず、普段貯蔵できる分の最大限の量にとどまります。
ダイエット
カーボローディング(カーボアップ)がダイエット効果もあるというのはどのような仕組みからなるのでしょうか。普段から糖質だけではなく、脂質エネルギーも使うようにすることがダイエットの大切なポイントです。それは脂質エネルギーを効果的に使えるダイエット向きの体にしておかなくてはならないということです。
体内にグリコーゲン貯蔵が多いと、エネルギーは優先的に脂質ではなくグリコーゲンを使うようにできています。逆にグリコーゲンが少ないと体はエネルギー源を他に求めるので、脂肪を効果的に燃焼できるのです。これが、ダイエットには有酸素運動と糖質制限をする理由なのです。
ダイエットの糖質制限中に、体重がなかなか減少しない停滞期に陥ることがあります。これは体が飢餓状態と感じてエネルギー消費を抑えるからなのです。この時に効果的なのがチートデイです。チートデイはダイエット中にあえて摂取カロリーを増やす日を設けることで「今日だけは普通に食べても良い日」として気持ちも楽になり、飢餓状態となっている体も潤います。
(ダイエットについては以下の記事も参考にしてみてください)
安井友梨の食事テク!糖質制限なし『食べまくりダイエット』が話題に!
出典:slope[スロープ]