チートデイのやり方を誤ると頑張りが無駄に!減量・ダイエットが成功する正しい知識を解説

ダイエット中の食事制限を中断し、好きなものを食べるチートデイ。食べることで減量を促す効果があるのですが、やり方を間違えるとこれまでの頑張りがムダになることも…。チートデイの正しいやり方について、頻度・摂取カロリー・成功談&失敗談を交えながら解説していきます。

監修 |パーソナルトレーナー Riku
instagramTwitterHPTRIGGER POINT Performance Therapy 認定トレーナー2ndpass認定トレーナーBODYBOSS認定トレーナー 法政大学スポーツ健康学部出身。パーソナルトレーナー兼ミラーフイットコンテンツディレクター。2021年6月にパーソナルトレーニングジム『SPICE GYM』を中目黒・恵比寿エリアにて開業予定。王様のブランチなどメディアにも複数出演。お客様のパートナーとして食事管理やトレーニングの指導はもちろんのこと日常生活や仕事での悩みなど身体&精神的な不調に関わることに対してサポート致します。

目次

  1. チートデイとは?効果は嘘?
  2. 減量中に停滞期が来る原因は?
  3. チートデイを行うメリット
  4. 1. ストレスが軽減される【チートデイを行うメリット】
  5. 2. 栄養バランスを整える【チートデイを行うメリット】
  6. 3. 代謝が良くなる【チートデイを行うメリット】
  7. 4. 減量を促す【チートデイを行うメリット】
  8. チートデイの正しいやり方【タイミング・頻度・カロリーなど】
  9. 効果があるのは停滞期【タイミング】
  10. 1~2週間に1日のみ行う【頻度・周期】
  11. チートデイ・摂取カロリーの計算方法【カロリー】
  12. 定番メニューのカロリー【カロリー】
  13. マイナスを補うメニューを!【食事内容】
  14. チートデイのよくある間違い&注意点
  15. 1. 頻度をあげてしまう【チートデイのよくある間違い&注意点】
  16. 2.アルコールを飲み過ぎてしまう【チートデイのよくある間違い&注意点】
  17. 3. 1度にドカ食いしてしまう【チートデイのよくある間違い&注意点】
  18. チートデイの成功談&失敗談
  19. チートデイの成功談
  20. チートデイの失敗談
  21. チートデイの正しい知識をつけて減量・ダイエット効果UP

チートデイとは?効果は嘘?

チートデイとは、ダイエットが順調に進まない停滞期に設ける「好きなものを我慢せずに食べる」日のことです。チート(Cheat)とは「騙す」「ズルをする」「反則する」という意味があり、ダイエット期間中にあえてたくさん食べることで脳を騙し、減量を促す効果があります。

ただし、脳が騙されるのは、正しい方法で行ったときのみ。間違った方法でチートデイを行うと、返って太ってしまう恐れもあります。そうならないためにも、ここでチートデイの正しい方法・ルールを学び、減量成功に向けてしっかり頑張っていきましょう。

(ケトジェニック×チートデイについては以下の記事も参考にしてみてください)

ケトジェニック×チートデイも効果ある?頻度などやり方〜NG例まで解説!

減量中に停滞期が来る原因は?

チートデイを行う前に、まずはダイエット中に訪れる「停滞期」の原因を知っておきましょう。停滞期とは、運動・筋トレ・食事制限などに励んで順調に減量していたのにも関わらず、ある時期を境に体重が減少しなくなる現象のことです。

これは脳が「脂肪が減り、身体が飢餓状態になっている」「これ以上痩せるのは危険」と察し、命を維持させようとする判断によって起こります。この現象をホメオスタシス機能、または恒常性維持機能といいます。

ホメオスタシス機能が働き始めると身体はカロリーをため込もうとするようになり、結果的に代謝が悪くなり減量しにくい身体になってしまうのです。これが停滞期の原因となっています。

チートデイを行うメリット

脳が飢餓状態になっているホメオスタシス機能を解除するには、チートデイを行うのが効果的です。チートデイを行ったら身体にどのようなメリットがあるのか、5つの要素に分けて解説していきます。

1. ストレスが軽減される【チートデイを行うメリット】

食べるのが大好きな人にとって、ダイエット期間中の食事制限は大きなストレスになります。ダイエットを成功させようと運動・筋トレに励んでも、ストレスが原因でモチベーションが下がってしまい、ダイエットを諦めてしまうケースが多々あるようです。

チートデイを設定すると「食べる」という幸せがストレスを軽減し、「たくさん食べたことだし、明日からまた頑張ろう」と気持ちがポジティブになります。そして「しばらく頑張ったら、またチートデイがくる」という楽しみができ、辛い運動・筋トレ・食事制限を乗り越えるための活力にもなるのです。

(筋トレのストレス解消効果については以下の記事も参考にしてみてください)

筋トレはストレス解消に効果的!論文を元に軽減できる理由〜体験談まで紹介!

2. 栄養バランスを整える【チートデイを行うメリット】

チートデイには「これを食べなければいけない」というルールはありません。むしろ、食事制限中に「食べてはいけない」といわれている食べ物を積極的に食べることを推奨します。

というのも、ダイエット中は糖質制限や炭水化物抜きメニューなど、低カロリーを意識した食生活を送る人が多く、その分の栄養素が不足した状態になっています。ダイエット中では食べられない食事を中心に取り、栄養バランスを整えることが脳を騙すコツといっても過言ではありません。

「せっかくここまで頑張ったんだから…」と低カロリー・低糖質な食事をお腹いっぱい食べた場合は、飢餓状態が解除できない恐れがあります。とはいえ、1度に食べ過ぎるのはNG。1日数回に分けてしっかりカロリーを摂取するようにしましょう。

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より身体に対して優しいチートデイを行うのならば、お米やそば、フルーツなどの炭水化物を中心に多く取ることをお勧めします。お菓子や加工食品などばかりを食べてしまうと栄養バランスが整わず、身体への負担や食欲の乱れにつながりやすくなります。

3. 代謝が良くなる【チートデイを行うメリット】

チートデイでお腹いっぱい食べた後は、一時的に体重が増加します。「せっかくの苦労が水の泡…」と嘆く人もいるかもしれませんが、チートデイは体重を増加させて脳を騙し、再び減量しやすい身体へと促すために行うものです。チートデイ後に体重が増えたら、それは成功への第一歩だと喜んでください。

停滞期は、飢餓状態になりつつある身体を脳が心配し、消費カロリーを抑えるよう身体に指令を出すことで始まります。指令を受けた身体はカロリーを溜め込むようになり、自然と代謝が落ちていきます。代謝が落ちた状態でダイエットを行っても減量はうまくはいきません。

チートデイを設定すると指令を中断させることができ、自然に通常の代謝に戻るようになります。もちろん、翌日からは運動や筋トレ、食事制限に励んで、次のチートデイに向けて頑張ってください。増えた分の体重はしっかりと落ちてくるはずです。

(基礎代謝を上げる筋トレについては以下の記事も参考にしてみてください)

基礎代謝を上げる筋トレ7選!鍛えるべき筋肉〜痩せやすくなるなどメリットまで解説

4. 減量を促す【チートデイを行うメリット】

飢餓状態になっている脳をリセットすると、代謝が良くなり、結果的に減量に繋がります。まずはチートデイで一時的にアップした体重が落ち、そこからまた体重を落とすことが可能です。しかし正しいやり方で行わなければ、減量ではなく増量を促すことになります。

チートデイを行うタイミングや頻度、摂取すべくカロリー数は個々で違うため、自分なりの正しいやり方を知っておかねばなりません。次章でチートデイの正しいやり方を解説しますので、まずは学び、それから実行に移してください。

チートデイの正しいやり方【タイミング・頻度・カロリーなど】

効果があるのは停滞期【タイミング】

チートデイを行うタイミングは、脳が「身体が飢餓状態にある」と判断し、停滞期に入った時期です。順調に減量している最中にチートデイを設けてもたいした効果は無く、むしろ太ってしまう恐れがあるので注意しましょう。

▼ チートデイを行うタイミングの目安

① 運動・筋トレ・食事制限に励む
② 体重・体脂肪率が減ってくる
③ 停滞期
④ 体脂肪率が25%以下の場合はチートデイを行う。25%以上の場合、引き続き運動・筋トレ・食事制限を行う

当然のことながら、体脂肪率が高ければ高いほど飢餓状態には入りにくい傾向にあります。飢餓状態になる目安は、体脂肪率が25%以下(女性は35%以下)になることです。体脂肪率が25%以上ある人は、まずは25%以下を目指して頑張りましょう。そして停滞期に入ったサインを受け取るためにも、体重・体脂肪率は毎日記録していくことをおすすめします。

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チートデイは、ダイエット中の停滞期で体重が落ちづらかったり、普段よりも体温が低い状態が数日間続いているタイミングで積極的に入れていく様にしましょう。

1~2週間に1日のみ行う【頻度・周期】

停滞期に入ったら、毎日がチートデイになる訳ではありません。チートデイは1~2週間に1日のみの設定にしてください。初めてチートデイを行う日に、次のチートデイを決めておくと目標設定&精神的な励みになります。

チートデイの予定を立てる時には、体脂肪率を基準にして考えましょう。体脂肪別のチートデイを行う頻度・周期は次のようになります。

・ 25%以上…チートデイ不要
・ 20~25%…2週間に1度
・ 15~20%…10日に1度
・ 10~15%…1週間に1度
・ 10%以下…3~6日に1度

お付き合いなどで外食する機会があるのならば、その日をチートデイに設定することをおすすめします。仲間と食べる楽しい食事会は、ストレスの軽減にも繋がります。せっかくならば大いに利用し、有意義なチートデイを過ごしてください。

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毎日をチートデイとするのはただの過食になるので注意しましょう。チートデイの日は、体重の推移をみながら決めて行う様にしてみてください。またチートデイを設ける周期は、10日〜2週間に1度に留め、多くても月に3回までとしておいた方が過食になり過ぎず適度にストレスの緩和にもなるのでオススメです。

チートデイ・摂取カロリーの計算方法【カロリー】

チートデイで重要なのは、しっかり食べることです。中途半端な量を食べても、脳は騙せません。チートデイに摂取すべきカロリー数は、自分の基礎代謝の3倍が目安になります。基礎代謝の数値が分からない人は、下の「年齢別・基礎代謝基準値」に現在の体重を掛けてみてください。【基礎代謝基準値×現在の体重】があなたの基礎代謝になります。

▼年齢別・男性の基礎代謝基準値

・ 18~29歳:24.0キロカロリー
・ 30~49歳:22.3キロカロリー
・ 50~69歳:21.5キロカロリー
(参照:厚生労働省「日本人の基礎代謝基準値 2015年度版」)

例えば、30代男性・体重70kgだった場合、【22.3×70kg=1,561キロカロリー】が1日の基礎代謝となりますので、チートデイでは【1,561×3=4,683キロカロリー】を摂取すべき目標に設定してください。

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チートデイに摂取すべきカロリーの計算に関しては、他にも「体重×40-45kcal」や「除脂肪体重×55kcal」など方法がたくさんあるので、自分に合うやり方で試してみてください。

定番メニューのカロリー【カロリー】

摂取すべきカロリー数が分かったら、食べ物のカロリーを調べてメニューを立ててみましょう。一例として定番メニューのカロリーをご紹介します。

▼定番メニューのカロリー

・白ご飯茶碗1杯(140g)…235キロカロリー
・食パン6枚切り1枚…177キロカロリー
・カツ丼…893キロカロリー
・牛丼…909キロカロリー
・かつカレー…957キロカロリー
(参照:タニタ「摂取カロリー早見表」)

基礎代謝の3倍のカロリーを摂取するのは、思った以上に大変なものです。しかし、これくらいすごいことをしないと脳は騙せません。これも減量を促すダイエットの一環と考え、1日数回に分けてしっかり摂取し、翌日からまた運動・筋トレ・食事制限に励みましょう。

マイナスを補うメニューを!【食事内容】

チートデイは「これを食べなければならない」というルールはありませんが、ダイエット中に不足しがちな栄養素や、栄養価が高い食べ物を積極的に摂取することをおすすめします。

糖質や炭水化物を控えめにしている人は、米・パン・パスタなどを中心に献立を考えてみましょう。食事制限を行っていない人は、筋トレの成果が出やすくなるタンパク質や、身体の調子を整えるビタミン・ミネラルなどを中心に摂取することを推奨します。栄養価の少ないスナック菓子やジャンクフードばかり食べないようにしましょう。

不足しがちな栄養素を摂ると飢餓状態が解除されやすくなり、栄養価が高いものを食べると免疫力が上がります。チートデイは「何でも食べていい日」であることには違いありませんが、「マイナスを補う」ことを意識しながらメニューを考えるようにしましょう。

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オススメは不足しがちな炭水化物を補うために「お米」「そば」「フルーツ」「オートミール」などを積極的に取る様にしてみましょう。また、ビタミンやミネラルを補給する観点からも「海藻類」や「野菜」も積極的に摂ってみてください。海藻類に多く含まれるマグネシウムは代謝全般に関わるため、ダイエットにおいて非常に重要です。

チートデイのよくある間違い&注意点

1. 頻度をあげてしまう【チートデイのよくある間違い&注意点】

チートデイには、適した頻度・周期があります。ついつい自分に甘えてしまってチートデイを増やしてみたり、予定外にチートデイを設けたりするのはNGです。減量したい気持ちよりも甘えが勝ってしまうと、ダイエットが失敗に終わる可能性が高くなってしまいます。

チートデイの目的は「一時的にたくさん食べて、飢餓状態を解除すること」であり、そのためには頻度やタイミングを重視しなければなりません。自分に甘えてしまわないよう、チートデイの翌日は運動・筋トレ・食事制限に励んで減量を促してください。停滞期前の努力を無駄にしないよう十分に気を付けましょう。

2.アルコールを飲み過ぎてしまう【チートデイのよくある間違い&注意点】

チートデイは何でも食べていい日ですが、飲酒は控えることをおすすめします。お酒を飲むと、アルコールを分解するのに酵素やビタミンが使われるため、代謝が落ちてしまいます。飲み過ぎるとアルコール分解に時間がかかってしまい、代謝が落ちた状態が続いてしまうのです。

お付き合いなどでどうしても飲まなければならないときは、適量にとどめておきましょう。くれぐれも二日酔いになる量は飲まないように気を付けてください。

▼お酒の適量とは

・ ビール…中ビン1本
・ ワイン…グラス2杯弱
・ 日本酒…1合
・ 酎ハイ…350ml
・ ウイスキー…シングル2杯
(参照:厚生労働省「基準飲酒量」「各酒類の1ドリンク」)

3. 1度にドカ食いしてしまう【チートデイのよくある間違い&注意点】

チートデイでは、丸1日かけて食事を行うようにします。朝にたくさん食べて昼夜は食事の量を控えたり、夜だけ暴飲暴食したり、1度にドカ食いするのはチートデイの正しいやり方とはいえません。1日3~4回に分けて食べるようにしましょう。

たくさん食べる自信が無い人は、チートデイは行わない方が良いでしょう。中途半端に食べても飢餓状態は解除できませんし、食べた分だけ体重が増える=リバウンドする恐れがあります。チートデイを行う前には自分が食べるべき量を計算し、メニューを考え、そのうえでやるべきか否かをじっくり考えてみましょう。

チートデイの成功談&失敗談

では、実際にチートデイを行った先輩方の体験談を見ていきましょう。成功した人、失敗した人、どちらの体験談も勉強になりますので、しっかり目を通してください。

チートデイの成功談

まずは成功例です。途中でチートデイを挟みながら、4カ月間で-10キロの減量に成功されました。ビフォーアフターの様子が良く分かります。成功の秘訣はストレスを溜めずに楽しみながらダイエットを行うことと、気分転換のためにチートデイを挟んだことのようです。

こちらも成功例です。体重を記録していたおかげで停滞期に入ったのがハッキリ分かり、そのタイミングでチートデイを取り入れられたようです。一時的に体重が増えたものの、しっかり減量していきチートデイ前よりも体重が減っているのが分かります。

チートデイの失敗談

こちらは失敗例です。チートデイ後に体重が増加傾向になっています。ご本人が言われているように、夜にドカ食いしてしまったのが原因かもしれません。

こちらも失敗例です。体重が減っていたことで気が緩み、いきなりチートデイを取り入れて食べ過ぎてしまったことで、元の体重に戻ってしまったようです。

このように、チートデイは正しいやり方で行えば結果が現れ、間違ったやり方をすると体重が増えてしまいます。タイミング・頻度・メニューなどをしっかり考え、間違った方法を取らないように気を付けながら行ってください。

チートデイの正しい知識をつけて減量・ダイエット効果UP

チートデイは、飢餓状態になっている脳を騙し、減量を促進させるダイエットの手法のひとつです。痩せやすくなるだけでなく、ストレスの軽減・代謝アップ・不足した栄養素の補充など、メリットがたくさんあります。

しかし、正しい方法で行わないとチートデイは失敗に終わり、体重もリバウンドしてしまいます。タイミングや注意点に気を付けて、楽しく停滞期を乗り越えてください。

(ダイエットについては以下の記事も参考にしてみてください)

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