目次
競技に参加する人なら誰でも、自分の最大限の力を大会や試合で発揮したいものです。カーボローディング(カーボアップ)をおこなうと、体内にエネルギー源が満タン状態なので、持久力がアップし疲れにくくなりパフォーマンス力が高まるという良い効果があります。
また、カーボローディングで筋肉にグリコーゲンが蓄えられると、筋肉のサイズも増え張りもよくきれいにみえます。筋トレに励むボディビルやフィジークなどの筋肉美を競う人にも良い効果があるため、筋トレをしつつカーボローディングを取り入れる人が多いのです。
競技中にエネルギー不足にならないということは疲れにくくなるこということです。パフォーマンス力の低下を防ぐため、物理的に体への負担を軽減することになるので、ケガを防止することにもつながります。
カーボローディングのメリット・デメリット
パフォーマン力を高めることができるカーボローディング(カーボアップ)の、メリットとデメリットを紹介していきます。
メリット
カーボローディング(カーボアップ)をすることにより、より多くのエネルギー源が体内に貯蔵されているので、長時間疲れにくく、今まで頑張って積み重ねてきた力が発揮しやすくなります。これはカーボローディングの最大のメリットです。
自分の体作りとして取り入れる食材に気を使ったり、摂取量や栄養比率を考えたり、食事による体の変化や影響を感じながらボディメイクしていくことは、どの競技をするにしても役に立ちます。カーボローディングはトレーニングの一環ではありますが、その成果や結果が見た目の体つきや体重、そして競技の調子として感じられやすいので楽しんでできます。
厳しい筋トレなどのトレーニングに励む人たちにとって、万全のコンディションで当日を迎えられることが何よりも大切なことです。そして成績が伴うとより楽しくモチベーションアップにつながります。だからこそ競技のトレーニングも筋トレもカーボローディングも頑張れるのです。
デメリット
糖質には水分を細胞に引き込む性質があります。グリコーゲンと水分は1:3の割合で結合して細胞に吸収されるのです。カーボローディングで糖質300gを補給したとき、いっしょに水分900g貯めこんでしまうのです。体重にすると1.2kg増加することになります。体重増加で体が重く感じる可能性もありますし、体重制限のある競技では困ったことになりかねません。
またカーボローディングで普段よりも多く糖質を摂取することで、急激に筋肉内のグリコーゲンを増加させると、代謝が追い付かず内臓に負担がかかる可能性も考えられます。胃腸が丈夫ではない人には向かないということもあります。
カーボローディングをおこなうには、大会前ではなく事前に自分に合った糖質量を知るために試してみることが必要です。一時的なリバウンドを利用した古典法と比較的心身にストレスがかかりにくい主流となっている改良法があるので、自分に合った方法をみつけることが有効です。
(消費カロリーについては以下の記事も参考にしてみてください)
ランニングの消費カロリーを計算!他の運動との比較〜脂肪1kg落とす量まで解説!
出典:slope[スロープ]
カーボローディング(カーボアップ)のやり方
カーボローディング(カーボアップ)には従来からの古典法と、心身へのストレスを考慮した改良法があります。それぞれの進め方を紹介していきます。
一時的なリバウンドを利用した古典法
大会や試合の1週間前から始めます。1週間前~4日前は「低糖質食期」です。食事全体量の40%を糖質、減らした糖質分のカロリーは、高たんぱく、高脂肪食で補います。そして、疲労困ぱいするほどのハードな筋トレなどのトレーニングをして体内貯蔵グリコーゲンをできる限り消費させます。
3日前~当日は「高糖質食期」です。食事全体量の70~80%を糖質、低たんぱく、低脂肪食でカロリーは変わらないように調整します。「低糖質食期」に体内グリコーゲンはかなり消費しているので枯渇状態です。そこにエネルギー源の糖質をたくさん補給しているので、たっぷりと蓄えることができるのです。
普段と比較するとカーボローディングにより、筋肉中のグリコーゲンは2~3倍、肝臓には2倍蓄えることが可能になるといわれています。しかしながら、高糖質食を摂取することによる胃腸への負担や、代謝が追い付かない可能性もあり、精神的にもストレスを感じるであろう古典法は向き不向きがあり、事前に試す必要があります。
(低糖質、低脂質については以下の記事も参考にしてみてください)
【低糖質・低脂質】プロテインバーのおすすめはコレ!痩せた体験談も!
出典:slope[スロープ]
主流となっている比較的簡易的な改良法
古典法と同様に大会や試合の1週間前から開始し、この頃からコンディションを整える目的でそれまで追い込んできたハードなトレーニングを徐々に減少させて調整していきます。1週間前~4日前は通常のエネルギー比率の食事を摂ります。目安は、糖質50~60%、タンパク質10~15%、脂質25~30%です。このときは強度なトレーニングはおこないません。
3日前~当日は「高糖質食期」です。全体の70~80%を糖質、タンパク質15%以下、脂質15%以下の栄養比率が目安です。古典法と同じく、自分に合った糖質量を事前に算出しておく必要があります。1日に必要な総エネルギー量の70%として算出します。例えば成人男性2400kcal/日の場合、70%で1680kal/日、糖質量は1g=4kcalなので420gです。
元々古典法でおこなっていましたが、よりストレスを軽減しておこなえるように改良法が主流となってきました。どちらの方法が自分の体に合っているのか、パフォーマンス力を最大に高めてくれるのかを探り、自分に合ったカーボローディングをみつけてみてください。