白髪は抜くと増えるのは迷信!でもNG!ダメな理由〜原因&対策まで解説!

「白髪は抜くと増える」という話は実は迷信です。しかし、白髪を抜くのはいいことではありません。この記事では白髪を抜くのがダメな理由や白髪が生える原因、白髪対策やケアなどについて解説します。白髪のことを正しく理解し、少しでも増やさないようにしていきましょう。

監修 |美容師 横井拓徹
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Instagram(本垢)Instagram(芸能人ものまねヘアセット垢)美容師免許Amoute(アムティ)恵比寿店に勤務。21歳で専門学校卒業と同時にスタイリストデビュー。美容業界最速。学内ウィッグコンテストでは優勝。24歳で店長に就任。SNSを駆使し、メディアでも多岐にわたって活躍している。インスタグラムでは100人以上の芸能人ものまねセットを投稿し、話題性を呼んでいる。

目次

  1. 白髪は抜くと増えるって聞いたけどどうなの?
  2. 白髪は抜くと増えるのは迷信!でも抜くのはNG?
  3. 「白髪は抜くと増える」と言われるのはなぜ?
  4. 白髪を抜くのがダメな理由
  5. 白髪は何歳から生えるのが正常?
  6. 白髪が生える原因は?
  7. 髪色が付くメカニズムと白髪が生えてくる仕組み
  8. 加齢によるメラニン生産量の低下
  9. 遺伝
  10. 病気
  11. ストレス
  12. 生活習慣の乱れ
  13. 白髪が生えたらすべき適切な対策&予防策
  14. 白髪を切る
  15. 頭皮マッサージ
  16. 白髪の抑止に効果的な栄養を摂る
  17. 生活習慣の見直し
  18. カラーリング
  19. 白髪を活かした髪型に変える
  20. 白髪が生えたら買うべきアイテム
  21. Motto ボタニカラーシャンプー
  22. QUO ヘアバス esシャンプー
  23. 利尻昆布エキス配合 ふんわり仕上がるカラートリートメント
  24. BLACK UP GROWTH
  25. サロンドプロ ニオイのない白髪染めクリーム
  26. ROOT VANISH 白髪隠し 男女兼用
  27. 白髪が生えたら抜くのはやめよう!

生活習慣の乱れも、白髪が生える原因だと考えられています。生活習慣が乱れることによる髪の毛への悪影響として挙げられるのは「栄養が不足して髪の毛に行き届かなくなる」「活性酸素の増加による老化」といったものです。

偏食や睡眠不足、過度のダイエットで栄養が不足したり頭皮の血行が悪くなったりすると、髪の毛への栄養が充分に行き渡らず健康に育たなくなってしまいます。人間の体は生命活動の維持のため、栄養が不足した際は髪や爪などの栄養を削るようにできているのです。

そして喫煙や睡眠不足、偏った食事などにより増加する活性酸素は、人間の生命活動において重要な役割を担うミトコンドリアを損傷させると言われています。ミトコンドリアがダメージを受けると老化を引き起こし、白髪が生える原因となるのです。また、活性酸素が髪の毛に与える影響については以下のような研究が行われています。

活性酸素(ROS)による色素幹細胞システム制御の検討
放射線や紫外線によりROSが色素幹細胞システムに発生するかをROSによって産生されるDNA酸化物8-oxo-dGuoの量でモニターしたところ、ストレスの種類と相関性があることが明らかになった。さらに、マウスに抗酸化剤を投与したところ、放射線や紫外線による毛色の変化が抑制され、色素幹細胞の自己複製能がROSによって制御されていることが分かった。

活性酸素が発生することで色素幹細胞が酸化ストレスを受けると、色素幹細胞が持つ自己複製の機能が抑制されてしまうことが明らかになりました。色素幹細胞が自己複製できなくなると作られる色素細胞も減少していき、白髪が生えることにつながります。

ただ、上記の研究は活性酸素を紫外線や放射線といった外的ストレスで発生させて実験を行ったものです。喫煙や睡眠不足などの要因によって発生した活性酸素であっても色素幹細胞が同様の影響を受けるのか、まだ研究の余地があると言えるでしょう。

では、さまざまな原因により白髪が生えてしまったらどういった対策やケアをすれば良いのでしょうか?続いて、白髪が生えた際に行うべき対策と予防策について解説していきます。

(白髪を予防する食べ物については以下の記事も参考にしてみてください)

白髪を予防する食べ物はコレ!すぐに改善できる栄養素〜レシピまで紹介!

白髪が生えたらすべき適切な対策&予防策

「白髪をなんとか元に戻せないのか?」と考えている方もいるでしょうが、現時点では白髪を黒髪に戻すことは非常に困難です。そのため、白髪が生えてきたら「抜く」以外の対策やケアを行うか、白髪が今以上に増えないよう予防するしかありません。

ただ、白髪を黒髪に戻す方法を見つけようと努力している研究者もいます。岐阜大学で色素細胞について研究している青木講師は、以下のように述べました。

人間の髪の毛が白くなるのは,色素細胞がなくなってしまい,メラニンを生成できなくなるのが主な原因です。ただ,全部の髪が突然白髪に変わる人がいないことからも分かるように,一部の髪の毛が白くなったとしても,その隣には色素細胞を持つ黒い毛が存在します。そもそも色素細胞は,アメーバのように移動し,毛包や皮膚に定着する小さな細胞ですから,もしも黒髪から白髪に色素細胞が移動してくれたら,黒髪を取り戻すことも可能です。つまり,色素細胞をうまく制御できるようになれば,皮膚や髪の色を自由自在に操れるようになるかもしれないのです。

黒い髪が生えている限りはメラニン色素がゼロになったわけではありません。色素細胞をコントロールすることで、白髪に再び黒い色素を供給することも可能になると青木講師は語っています。

そこで重要になってくるのは、白髪を黒髪に戻す方法が確立するときまで適切な対策やケア、予防を続けていくことです。では、自分たちに実践できる白髪対策と予防策にはどういったものがあるのでしょうか?ここからは、具体的な白髪対策・予防策について解説します。

(白髪が生えたときの対策については以下の記事も参考にしてみてください)

白髪は予防すべき!未然に防ぐ方法〜数本生えた時の対策!確実に効くものを厳選!

白髪を切る

誰でも手軽にできる対策のひとつが、白髪を切ることです。まだ白髪が生え始めたばかりで、本数が少ない方はこちらの方法を取り入れると良いでしょう。白髪を切る際にも毛穴を多少刺激してしまうため、事前に頭皮マッサージでケアしておくのがおすすめです。また、頭皮マッサージの仕方についてはこの後紹介します。

頭皮マッサージをして血行を良くしたら、白髪を切っていきましょう。白髪を1本持ち上げ、刃先の細い眉バサミで根元のきわをカットします。健康な髪まで切ってしまうことのないよう、白髪をしっかりと持ち上げてくださいね。

頭皮マッサージ

頭皮マッサージも、白髪対策や予防におすすめのセルフケアのひとつです。定期的に美容室でヘッドスパの施術を受けるのも良いですね。頭皮の血行を良くして、髪の毛に栄養が行き渡りやすい環境を作りましょう。より効果的にマッサージを行うために、頭皮は清潔な状態にして行うことが大切です。

▼頭皮マッサージの手順

①両手の根元で襟足をつまむように5回揉む
②親指の腹で襟足~首の根元の筋を揉みほぐす
③肩をすくめて首を倒し、ゆっくりと首を回す
④指の腹を使って額周辺の生え際一帯をほぐす
⑤頭頂部も同様に指の腹でほぐしていく

白髪の抑止に効果的な栄養を摂る

白髪の抑止に効果的な栄養の摂取をすることも大切です。メラニン色素の生産を妨げる活性酸素の発生を抑える成分や、色素細胞の働きを高める栄養素を積極的に摂取しましょう。白髪の抑止に効果が期待できる栄養素は以下の通りです。

・ビタミンA(ほうれん草、トマト、人参など)
・ビタミンC(ブロッコリー、柑橘類など)
・ビタミンE(カボチャ、アボカド、ナッツ類など)
・たんぱく質(肉類、魚、卵、乳製品、大豆など)
・銅(魚介類、レバー、大豆、ナッツ類など)
・亜鉛(肉類、うなぎ、牡蠣など)

食材からの摂取が難しいようであれば、サプリの併用も検討してみてください。また、2011年に発表された以下の研究結果により、白髪の抑止に効果的とされる成分のひとつとして17型コラーゲンが加わりました。

東京医科歯科大学・難治疾患研究所・幹細胞医学分野の西村栄美教授らの研究グループは、北海道大学の清水宏教授ら、および前任地の金沢大学田所優子助教らとの共同研究で、17型コラーゲンが白髪と脱毛を抑えており、欠損すると毛包内の2種類の異なる幹細胞間での相互作用による幹細胞維持機構が破綻するため、白髪や脱毛を発症することを明らかにしました。
この研究は文部科学省科学研究費補助金・若手研究(S)、特定領域(細胞外環境)の他、複数の助成金の支援のもとでおこなわれたもので、その研究成果は、国際科学誌Cell Stem Cell(セルステムセル)に、2011年2月4日付で掲載発表されました。

西村教授の研究グループは長年白髪に関する研究を続けています。これまで「色素幹細胞の発見」「色素幹細胞の枯渇による白髪の発生」など、大きな成果を上げてきました。今回の研究についても、さらなる発展によって白髪の予防をはじめ再生医療やアンチエイジングへの応用などが期待されています。

2021年1月の現時点では、17型コラーゲンを食物などから直接的に摂取できるかどうかは明らかにされていません。ただ、コラーゲンの一種である以上、体内で作りだすためにはコラーゲンの素となるたんぱく質とビタミンCの摂取が必要だと言えます。食事の際はたんぱく質とビタミンCを合わせて摂取するよう意識してみましょう。