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ハイバースクワットとは?
ハイバースクワットとは、バーベルスクワットでのバーベルの担ぎ方の種類一つです。筋トレ初心者の方が何も教わらずにスクワット行うと、ハイバースクワットの形になることが多いので通常のスタイルと思っている方も多いでしょう。
バーベルスクワットには、ハイバースクワットの他に『ローバースクワット』というバーベルの担ぎ方が異なる種類もあります。そこで今回は、ハイバー・ローバーの違いについて詳しく解説していきます。
まずは、ハイバースクワット・ローバースクワットのフォームの違いについて確認していきましょう。
(ダンベル・バーベルの違いについては以下の記事も参考にしてみてください)
ダンベル・バーベルの違いは?どっちを使うべき?各特徴〜メリデメを解説!
出典:Slope[スロープ]
ハイバースクワット・ローバースクワットのフォームの違い
ハイバースクワットとローバースクワットの違いは主に担ぐ位置・姿勢に違いがあり、このことにより効果も変わってくるのです。
それでは、ハイバースクワットとローバースクワットでのバーベルを担ぐ位置から確認していきましょう。
担ぐ位置
ハイバースクワットとローバースクワットでは、バーベルを担ぐ位置が大きく異なります。ハイバースクワットでは首と肩の上にバーベルを置き、ローバースクワットでは肩甲骨と肩で支えていくイメージです。
この担ぐ位置の違いによって、次に解説する姿勢にも違いが生まれて鍛えられる部位などの筋トレ効果も異なってくるのです。それでは次に、ハイバースクワットとローバースクワットの姿勢の違いについて確認していきましょう。
姿勢の違い
先ほど解説したバーベルを担ぐ位置の違いによって、姿勢や上体を上げる際の軌道も変わってきます。
ハイバースクワットは首と肩の上にバーベルを『置く』という形で直立した際の重心と一致するので、しゃがんだり立ったりしても自然と重心を中心に保てます。しかし、ローバースクワットでは直立した際の重心よりも後ろでバーベルを支えるので、上下運動をする際に前屈みになって重心を中心に持っていく必要があるのです。
ローバースクワットの担ぎ方でハイバースクワット同様の運動をすると後ろに倒れてしまうので注意しましょう。
ハイバースクワット・ローバースクワットの効果の違い
ハイバースクワットとローバースクワットは、担ぐ位置や姿勢が変わることにより上体を上げる軌道も異なる為、負荷のかかる比重も変わってきます。
ハイバースクワットではバーベルの重心と膝の距離が遠くなる為、股関節の動きが狭くなり膝を軸に上下運動をするため大腿四頭筋(太もも前)に大きな負荷がかかります。反対にローバースクワットではバーベルの重心と膝の位置が近く、お尻を軸に上下運動をするため、体の背面のハムストリングス(太もも裏)や大殿筋(お尻)に大きな負荷がかかります。
このように担ぎ方によってスクワットで鍛えられる筋肉部位が変わってくるので、なんとなく行っていた方は意識してみましょう。
(ローバースクワットの効果&フォームについては以下の記事も参考にしてみてください)
ローバースクワットの効果&フォーム!初心者向けにハイバースクワットとの違いをに解説!
出典:Slope[スロープ]
ハイバースクワットの正しいやり方
ハイバースクワットとローバースクワットの違いが理解できたところで、早速ハイバースクワットのやり方について確認していきましょう。
①首の根本と肩の上にバーベルを置く【ハイバースクワットの正しいやり方】
前途した通りハイバースクワットとローバースクワットの大きな違いは、バーベルを担ぐ位置です。まずは、ラックからバーベルを下ろし、上記画像のように首の根本と肩の上にバーベルを置いて固定しましょう。手で少し支えれば落ちないといった位置が理想です。肩が痛い・首が痛いといった方は、バーベルにクッションをつけましょう。
その後は足幅は肩幅と同じか少し広めに取って、つま先と膝は20度ほど外に傾けて直立しましょう。これでスタートポジションのセッティングが完了です。
②直立した状態から真下にしゃがむ【ハイバースクワットの正しいやり方】
スタートポジションが決まったら、膝を少し前に出していく感覚で真下にしゃがみましょう。ハイバースクワットは前屈みにならないので、ローバースクワットのようにお尻から下げすぎると後ろに倒れてしまいます。バーベルとかかとを縦に結んで垂直になるように真下にしゃがむことがポイントです。その後は、切り返して動作を繰り返していきます。
ハイバースクワットは股関節の動きが小さく、膝関節を軸にしゃがむのでローバースクワットよりも深く沈めます。膝などに不調が無い方は、なるべく深くしゃがんでフルスクワットを行いましょう。
ハイバースクワットのNG例①極端に膝が前に出る
ハイバースクワットでは少し膝を前に出していくイメージで行うと、より大腿四頭筋(太もも前)に効かせることができます。しかし、上記画像のようにかかとが上がるほど極端に膝を前に出してしまうのはNGです。バランスが取れず高重量で行えない他、膝や足首などの大怪我にも繋がりかねないので注意しましょう。
ハイバースクワットのNG例②膝が内側に入る
スタートポジションでつま先と膝が外を向いているのにも関わらず、しゃがんで切り返す際に膝が内側に入ってしまうケースがよくあります。膝を内側に入れながら切り返すと楽に感じて回数も多くできますが、膝の大怪我に繋がってしまうので絶対にやめましょう。つま先と膝の方向はスタートから常に同じ方向を保つことがポイントです。
ハイバースクワットのNG例③前に屈んでローバースタイルになっている
ハイバースクワットの担ぎ方をしているのにも関わらず、上記画像のように前傾姿勢になってお尻を突き出して動作をするとバランスを崩してしまうのでNGです。バーベルを首の根本と肩に乗っけて、少し手で支えるだけで安定するように上半身は前屈みにしないようにしましょう。自然と斜めになるのは問題ありません。
さらに、意図的でなく前傾姿勢になっていると腰が曲がっている可能性が高いので要注意です。前傾と同時に腰が曲がったまま動作すると、腰が痛いといった悩みにも繋がるので鏡を見てフォームを確認しましょう。
ハイバースクワットの重量・回数・セット数など
ハイバースクワットの重量・回数・セット数は、筋トレを行う目的のよって変わります。今回は①筋力向上②筋肥大③筋持久力向上の3つの目的に分けて解説していきます。
まずは、筋力向上が目的の場合の重量・回数・セット数について確認していきましょう。
①筋力向上が目的の場合
筋力向上目的とは、スポーツなどで強い力を発揮したい、とにかく高重量を扱いたいといった場合です。
この場合は、6回ほど持ち上げられるかどうかの重量設定で2〜6セット行いましょう。筋力向上の場合1セットを高重量でフルパワーを出して行う必要があるので、5分ほどレストを長く取って回復をしてから次のセットに移ることがポイントです。「疲れが取れてしまう」と急いで次のセットにいく方がいますが、筋力向上が目的の場合はとにかく1セットの質を意識しましょう。
②筋肥大が目的の場合
筋肥大目的とは、とにかく下半身を太くしたいといった場合をいいます。
この場合は、ギリギリ10回ほど動作ができる高重量で3〜6セット行いましょう。筋肥大目的の場合は、重量を落とさない中で可能な限り回数やセットをこなして疲労を溜めることが重要です。レストは重量を落としすぎないでセットをこなせるように、1分ほどで調整しましょう。
③筋持久力向上が目的の場合
筋持久力向上目的とは、下半身を長時間使うスポーツや仕事での耐久性を上げたいといった場合です。
この場合は、20回ほど動作ができる重量で3セットを目安に行います。筋持久力を上げるには、短時間で筋肉を極限まで披露させることがポイントです。その為レストは、45秒以内と短く取ってセットをこなしましょう。高回数行う為に重量を下げすぎては筋肉への負荷が下がってしまうので、ギリギリ20回ほどできる重量で行うことをおすすめします。
ハイバースクワットを行う頻度
ハイバースクワットを行う頻度は、週2〜3回に収めるましょう。一般的には同じ部位を鍛える筋トレのセット数は週で15セットほどになるのが理想と言われています。そのため、並行してレッグプレスなども行っている場合は、合計して週20セット以内に収めることがポイントです。
(筋トレのセット数・回数の最適解については以下の記事も参考にしてみてください)
筋トレのセット数・回数の最適解はコレ!目標別に成長効率を上げるコツを解説!
出典:Slope[スロープ]
ハイバースクワット・ローバースクワットの不向き
ハイバースクワット・ローバースクワットには体の特徴によって向き・不向きが出てしまいます。どちらがいいといったことはなく、自分の体に合っているフォームを研究することがポイントです。今回は、ハイバースクワットの向き・不向きについて解説するので、自分の体の特徴と照らし合わせて確認してみましょう。
それでは、ハイバースクワットが向いている人の特徴から解説していきます。
ハイバースクワットが向いている人の特徴
体の特徴が『①上半身が長め②大腿が短め③下腿が長め』という方にはハイバースクワットがおすすめです。このような体の形状をしている場合に、お尻を突き出して前傾姿勢になるローバースクワットを行うと自然と重心が中心から外れてしまいます。
重心が外れてバランスを崩した状態でスクワットを行うと、膝や腰、股関節などにかなり大きな怪我を負ってしまう可能性が高くなるので注意が必要です。怪我のリスクを軽減し、効果を最大限引き出すために、自分の体の特徴に合った方法で行いましょう。
ハイバースクワットが向いていない人の特徴
『①上半身が短い②大腿が短い③下腿が長い』という身体の特徴を持った方は、特にこだわりが無ければローバースクワットにすることをおすすめします。この体の特徴を持っていると、自然と前傾姿勢でお尻を突き出したようなローバースクワットの姿勢になってしまうのです。
さらに、ハイバースクワットは股関節や足首の柔軟性が必要なので、柔軟性が無い場合は自然と前傾姿勢になって重心が外れてしまいます。このような方は無理をしてハーバースクワットをするメリットが特に無いので、すぐにローバースクワットに切り替えることをおすすめします。
ハイバースクワットに向いているシューズ
スクワットを行う際は、フットサルシューズのように靴裏が平で硬いシューズを選びましょう。ランニングシューズでスクワットを行っている方を見かけますが、クッション性があると動作をする際にグラついてしまうので危険です。さらに、靴裏が反っていたりすると自然に前傾姿勢になってしまったりと自分の体をうまく扱えなくなってしまいます。
足袋など専門シューズを購入するのがベストですが、フットサルシューズは価格が安くて質の良いものがたくさんあるので初心者の方にもおすすめです。
(フットサルシューズを購入したい方は、下記記事を参考にしてください。)
出典:Amazon
(ジョギングシューズのおすすめについては以下の記事も参考にしてみてください)
ジョギングシューズおすすめ20選!ランニングとの選び方の違いまで解説!
出典:Slope[スロープ]
ハイバースクワットをマスターして筋トレ効率アップ
ハイバースクワットとローバースクワットの違いや、ハイバースクワットのやり方、重量・回数・セット数・頻度、体の特徴による向き・不向きについて詳しく解説してきました。スクワットは筋トレの代表種目であることから、なんとなく行っていたという方も多かったででしょう。
ただ、解説してきた通りバーベルを担ぐ位置だけで効果もガラッと変わってきます。スクワットの効果を最大限得る為にも、ハイバー・ローバーの違いをしっかり理解しましょう。