筋肥大しない原因はコレ。筋トレしても大きくならないNG点&対策を解説!

【パーソナルトレーナー監修】筋肥大には筋トレと同じくらいかそれ以上に休養も必要です。ただ遺伝子的に筋肉の発達が遅い人もいます。またタバコが原因で肥大しないと考える人もいますが、直接的な関係はなく他の原因が考えられるでしょう。本記事では筋肥大しない原因と対策について詳しく解説していきます。

監修 |パーソナルトレーナー 高津 諭
トレーニング指導歴年 大阪・兵庫を中心に活動する「食べて、鍛えて、整えて」豊かな人生を創造するパーソナルトレーニングを提供しています。 業界のパイオニアとして専門誌にも取り上げられたこともあり、...
トレーニング指導歴22年 大阪・兵庫を中心に活動する「食べて、鍛えて、整えて」豊かな人生を創造するパーソナルトレーニングを提供しています。 業界のパイオニアとして専門誌にも取り上げられたこともあり、現在、全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会のマスタートレーナーとして、またJOTスポーツトレーナー学院の校長として後進の育成、指導にも尽力している■HPブログTwitter

目次

  1. 筋トレを継続しているのに筋肥大しない…。
  2. いくら頑張っても筋肥大しない原因
  3. ①トレーニングばかり行っている
  4. ②栄養が少ない
  5. ③筋肉が負荷に慣れてしまった
  6. ④遺伝子的に発達しづらい
  7. 筋肥大しない場合にすべきこと
  8. ①筋トレメニューの見直し
  9. ②一度しっかり休養をとる
  10. ③栄養の摂取量を増やす
  11. 筋トレを継続しても筋肥大しない場合は原因がある!

筋トレを継続しているのに筋肥大しない…。

筋トレを休まず行っているのに全然筋肥大しない、あるいは最初より筋肉の発達が遅いと感じているトレーニーは多くいます。そんな時に見直してほしいのが、休養と栄養です。筋肉の発達にはトレーニング以上に休養と栄養が大切になってきます。むしろトレーニングばかりでは筋肉が分解され続けているため、筋肥大を難しくしている要因です。

以下で筋肥大しない原因についてさらに詳しく解説していきます。

(筋肥大については以下の記事も参考にしてみてください)

筋肥大とは?メカニズム・トレーニング方法・食事・サプリ・期間など徹底解説!

いくら頑張っても筋肥大しない原因

筋肉は負荷を与えた分だけ肥大すると思っている人はいますが、現実的には違います。むしろ負荷を与え続けていると、筋肉は分解されるだけで全く肥大してくれません。筋肥大が起こらない原因は他にもありますが、以下で考えられる原因を挙げました。

①トレーニングばかり行っている

まず最初に考えられる原因はトレーニング・休養・栄養のバランスです。筋肥大にはこの3つのバランスが重要になってきます。筋肥大が起こるプロセスは、トレーニングで筋肉に発達しろというシグナルを送り、肥大に必要な材料を栄養として蓄え、休養で合成を行います。こう見ると筋トレが重要だと思いがちですがそうではありません。

前述したトレーニングのシグナルには、合成と同時に分解も含まれています。筋肥大のためには合成が上回らなければいけません。しかしトレーニングばかりではどうしても合成が上回ることはないのです。そこで休養の出番。

休養をしっかりとることで分解を抑えることができ、結果的に合成が上回ります。あとは合成に必要な材料を栄養として補給してあげることで筋肥大に繋がっていくでしょう。

高津 諭

パーソナルトレーナー

休養は筋肉に対してだけでなく、脳神経系や関節に対しても必要になります。 できればおかしくなってから休養をとるよりあらかじめこの期間は休む、と決めてからとると良いでしょう。 具体的には3ヶ月1度2週間トレーニングから離れるということを決めておくというようなことです。

(筋トレの休息日の重要性については以下の記事も参考にしてみてください)

筋トレは休息日が大切!日数〜プロテインの必要性・食事など過ごし方まで解説!

②栄養が少ない

トレーニングを続けていると、一定のところで筋肥大が止まってしまうことがあります。それは体重やトレーニング量に対しての栄養の足りなさが原因です。筋トレを行って身体が大きくなってくると、その分必要な栄養素も増えます。つまり今までと同じでは足りないのです。

特にタンパク質は最も重要で、最低でも一日に体重×2gは摂取したいところ。実際には筋肉量や年齢、体重で細かく変わりますが、基本的にはこれだけの量を摂取するよう心がけましょう。

おすすめのタンパク質の摂り方は下記の通りです。

・起床時にプロテイン一杯
・朝食
・昼食
・トレーニング前後に一杯
・夕食
・就寝前にプロテイン一杯

摂り方はプロテインだけでももちろん構いません。1回にまとめて摂取しても良いのですが、できれば複数回に分けて飲むのが好ましいです。

高津 諭

パーソナルトレーナー

筋肥大=タンパク質という考え方が一般的ですが、それ以上に重要なのが総エネルギー。活動の燃料でもあり合成のための燃料をしっかりとる必要があります。 日本人におススメのエネルギー源といえば米。男性ですと1日3合は最低食べたいものです。 その上でプロテインを活用すると良いでしょう

③筋肉が負荷に慣れてしまった

筋肥大しない原因の一つとして、筋肉がトレーニングの負荷に慣れてしまったというのも考えられます。トレーニング=高重量というイメージを持っている人はいますが、高負荷のトレーニングばかりでは筋肉がその刺激に慣れてしまい、発達しづらくなります。そこで定期的にメニューの変更が必要です。

最近の研究では高負荷だけでなく低負荷でも筋肥大することが分かってきました。もちろん低負荷ばかりではある程度のところで肥大が止まってしまいますが、高負荷を行った次回のトレーニングでは低負荷で行うといった方法が可能です。

ベンチプレスなど重いものを持ち上げるロマンはありますが、軽い重量で行うのも筋肥大には重要な要素になります。

高津 諭

パーソナルトレーナー

筋肥大に影響するのは、もちろんウェイトの使用重量もそうですが、長期的にみたら、ボリュームが最重要ファクターになります。重量の伸びはトレーニングキャリアが長くなるほど緩やかになります。使用重量の伸び率が悪くなってきてからは、ボリュームを増やす工夫をしていきましょう。 ボリュームを増やす方法は、セット数を追加する、種目を新たに加えるというものがあります。また、メインセットは強度を優先し5-8回の重さでやり、サブセットとして20回〜30回の低負荷高回数のセットを1.2セット追加する方法もおススメです。

④遺伝子的に発達しづらい

筋肉も遺伝子的に発達しづらい人はいます。トレーニング・休養・栄養の部分がしっかりできているのに、中々発達しないと感じている人は、遺伝子レベルで筋肉が付きづらい体質の可能性を考えましょう。また特定の部位だけ発達しづらい人も、遺伝子が原因の可能性があります。

実際に日本ボディビルでトップレベルに有名な小沼敏雄選手も、上腕三頭筋だけは遺伝的にどんなに頑張っても発達せず、弱点のままでした。トップレベルの選手でも遺伝子には勝てません。

しかしそれでも全く発達しないということはなく、地元の大会に出れるくらいには鍛えられます。つまり世間的にマッチョと呼ばれる域には誰でも到達できるのです。それ以外で全身変わらないのであればやはり①の要因が大きいでしょう。

高津 諭

パーソナルトレーナー

遺伝的要因で成果が出ないというのはある意味やり切った人が感じること。すぐに素質がないと諦めるのは早計です。 日本チャンピオンのボディビルダーが遺伝子検査では特別有利な遺伝子を持っていなかったというような話も聞きます。 遺伝3割、環境7割というように、仮に遺伝的に不利でも残りの7割の部分をやりきってみることが大切です

筋肥大しない場合にすべきこと

筋肥大しない場合にしたいことは筋トレメニューの見直し、一度しっかり休養をとる、栄養の摂取量を増やすです。特にしっかり覚えてもらいたいのが休養の重要性。トレーニングと休養の面白い実験もあるので一緒にご紹介します。

①筋トレメニューの見直し

筋トレを行っていて筋肥大しないと感じてきたら、まず筋トレメニューを見直してみましょう。筋肉は毎回同じ刺激を与えられると、次第に慣れてしまいます。ストレスに強くなってしまうのです。そのため定期的なメニューの見直しが必要になります。

メニューの見直しというと難しく感じるかもしれませんが、負荷を変える(重さ)、新しい種目を一つ追加するなどで十分です。その際毎回ガラッと変えるのは大変なので、週ごとにメニューを決めておくのがオススメ。

メニューを2種類決めておいて、それを1週間ごとに交代で行っていくとスムーズです。さらに言うなら低負荷・中負荷・高負荷のメニューを組んで、毎回ループするのが良いでしょう。

(筋トレメニューについては以下の記事も参考にしてみてください。)

胸の筋肉の名前&作用!画像付きで解説!部位別の筋トレメニューも!

②一度しっかり休養をとる

筋肥大にはトレーニング以上に休養が重要です。もしあなたが毎週トレーニングを行っていて筋肥大しないと感じてきたら、一度まとまった休養をとってみましょう。まとまった休養というのは2週間~3週間程度トレーニングをしないという意味です。

そんなに筋トレ休んで大丈夫?と感じてしまうかもしれませんが安心してください。むしろ休養前より後の方が、その後筋肥大しやすくなっているでしょう。実際に休養とトレーニングに関しての面白い実験があります。

これはマッスルメモリー(筋肉の記憶)の実験です。まずトレーニングをしていた人に7週間休養をとってもらいました。その後同じように7週間トレーニングをしてもらった結果、元以上に筋肥大が起こりました。14週間筋トレを続けていたら起こらなかった変化です。つまりこれだけ休養は必須だということが分かりますね。

高津 諭

パーソナルトレーナー

休養が大切ということでトレーニング頻度を一日おきがよいと言われますが、一回のトレーニングの強度や量、ご本人の回復力により一概にいえません。最初から休むという発想ではなくやりながら変えていき、今の自分に最適な休養とトレーニングの頻度を見つけていきましょう。やり過ぎもよくありませんが、根本的に不足している場合もあります。

(筋トレ休養日については以下の記事も参考にしてみてください)

筋トレは休養日の過ごし方が成長の鍵!食事・運動など正しい休息の取り方で効果倍増!

③栄養の摂取量を増やす

筋肥大にはさまざまな栄養も欠かせません。トレーニングを続けているということは、その分筋肉量も増えています。つまり今までと同じように栄養を摂取していたのでは足りないのです。特に必須ビタミンやタンパク質は足りなくなる傾向にあるので注意したいところ。

全てを食事で補うのは厳しいので、プロテインやサプリメントを利用するのも一つの手です。よくサプリメントやプロテインを薬だと思っている人もいますが、栄養補助食品と呼ばれる食品の1種なのでトレーニングをしない人にも需要があります。

人間普段の生活でも必要な栄養を摂れている人はほとんどいないでしょう。そんなときにサプリメントやプロテインで摂取することで、無駄なく効率的に栄養を補うことができるのです。

高津 諭

パーソナルトレーナー

食べたものが身体でしっかり生かされるかどうかは、ご自身の胃腸力にかかっています。 胃調力を高める為に今すぐできることは、スマホを見ながら食事をしない、つまりながら食いをやめ、しっかりよく噛んで食べることです。それが習慣となれば胃腸の働きもよくなり効率よく栄養素を利用できるようになるでしょう

(効果的なプロテインの摂取方法については以下の記事も参考にしてみてください)

プロテインは牛乳or水どっちが効果的?各メリット〜目的別の使い分けを解説!

筋トレを継続しても筋肥大しない場合は原因がある!

筋トレをどんなに頑張っていても筋肥大しない場合は何らかの原因があります。特に休養や栄養の部分はトレーニング以上に重要です。筋トレをしないと不安に感じてしまう人もいるかもしれませんが、休養も筋トレの一部と考えて思い切って休んでみましょう。仕事と一緒で筋肉も働きすぎには要注意ですね。