玄米が筋トレに効果的な理由は?栄養素別のメリット〜食べる際の注意点まで解説

筋トレのパフォーマンスを上げるために、食事はとても大切ですよね。ダイエットや減量などに効果があると注目されている玄米ですが、筋トレにも効果的であるということを知っていますか?筋トレに効果のある玄米の栄養素、そして食べ方や食べる量、注意点をご紹介します。

監修 |パーソナルトレーナー Riku
instagramTwitterHPTRIGGER POINT Performance Therapy 認定トレーナー2ndpass認定トレーナーBODYBOSS認定トレーナー 法政大学スポーツ健康学部出身。パーソナルトレーナー兼ミラーフイットコンテンツディレクター。2021年6月にパーソナルトレーニングジム『SPICE GYM』を中目黒・恵比寿エリアにて開業予定。王様のブランチなどメディアにも複数出演。お客様のパートナーとして食事管理やトレーニングの指導はもちろんのこと日常生活や仕事での悩みなど身体&精神的な不調に関わることに対してサポート致します。

目次

  1. 筋トレをするなら白米ではなく玄米にすべき?
  2. 玄米の栄養素と筋トレへの効果
  3. タンパク質
  4. ビタミン
  5. 食物繊維
  6. マグネシウム
  7. 筋トレをするなら全食を玄米にすべき?
  8. 筋トレのために玄米を食べる際の注意点
  9. 玄米を研いで残留農薬を除去する
  10. 炊飯前に浸水させる
  11. よく噛んで食べる
  12. 玄米だけでは全ての栄養素をとることはできない
  13. 筋トレの効果を引き出すなら玄米を取り入れよう!

筋トレをするなら白米ではなく玄米にすべき?

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筋トレをする上で、食事は大切な要素です。その主食ともいえる白米ですが、同じ炭水化物・同じ穀物でありながら、白米よりもより筋トレに効果的な食べ物があります。それが玄米です。

玄米というと脂肪燃焼を求めてダイエットや減量をしている方、健康志向の方が食べているというイメージかもしれません。それはなぜかというと、玄米には多くの栄養素が含まれているからです。玄米にはタンパク質、ビタミン、食物繊維、マグネシウムなど多くの栄養素が白米よりも多く含まれています。

そしてこれらの栄養素がダイエットや減量だけでなく、筋トレにも効果があると言われています。筋肉を作る上で大切なタンパク質に加え、その他の栄養素も筋肉をつけるサポートをする効果があります。毎日食べる白米を玄米に変えることでより多くの栄養素を摂取することができます。

(筋トレと白米との関係については以下の記事も参考にしてみてください)

筋トレ中こそ白米を食べるべき?摂取量〜玄米・雑穀米との使い分けまで解説!

玄米の栄養素と筋トレへの効果

出典:https://kawashima-ya.jp/contents/?p=11086

筋トレをする方にとって、食事には白米よりも玄米を取り入れる方が効果的であるということをお伝えしました。しかしネットや雑誌で紹介されている多くは、玄米はダイエットや減量に効果的であると掲載されています。また筋トレ向けの方にはオートミールやサツマイモなどの紹介が多いため、ここでは玄米が筋トレに与える効果を解説していきます。

タンパク質

筋トレをする方にとって最も注目されている栄養素がタンパク質です。このタンパク質は白米よりも玄米に多く含まれています。ご飯お茶碗1杯(150g)に含まれるタンパク質の量は、白米は3.75g、玄米は4.2gです。1杯の量で考えると違いは少ないと感じますが、1日3食毎日とる食事の中の白米を玄米に変えることで、変化は徐々に大きくなっていきます。

この玄米に多く含まれるタンパク質が筋トレに及ぼす効果は一体何でしょうか。筋トレをしている方はご存知かと思いますが、タンパク質は筋肉の材料となる栄養素です。筋トレをすることによって筋肉を壊し、タンパク質を吸収することで筋肉を合成していきます。そのため筋トレにはタンパク質が大切です。

筋トレには最も重要ともいえるタンパク質が、白米よりも玄米に多く含まれていることから、筋トレをしている方にとって玄米を取り入れることは非常に効果的です。

(筋トレに必要なタンパク質の摂取量については以下の記事も参考にしてみてください)

筋トレに必要なタンパク質の摂取量は?タイミング〜効果の高い食材まで紹介!

ビタミン

2つ目の重要な栄養素はビタミンです。ビタミンにも多くの種類がありますが、特にビタミンB群が非常に多く含まれています。白米と比べてもビタミンB1は8倍、B2は1.5倍、B6は10.6倍も含まれいてます。このビタミンB群は白米では取り除かれてしまう糠の部分に含まれている栄養素のため、白米よりも玄米の方が多く含まれています。

ビタミンB群が含まれていると、筋トレへに大きな影響を及ぼします。ビタミンB1とB2は糖質や脂質をエネルギーに変える働きがあります。摂取した脂質をエネルギーに変える働きがあるため、脂質が蓄積されて脂肪になってしまうのを防ぐことができます。筋トレには脂肪を減らすことも大切なことですよね。

また特に筋トレに効果がある栄養素がビタミンB6です。白米に比べて10倍以上含まれているB6は、タンパク質を合成する働きがあるため、食品の中のタンパク質をエネルギーに変えたり、筋肉を作るときに助ける役割があります。そのため、筋トレをしている方でタンパク質を多く摂取している方は、より多く取るべき栄養素になります。

(筋トレとビタミンとの関係については以下の記事も参考にしてみてください)

筋トレにビタミンはプロテイン同等に重要!筋肉への効果〜摂取量などまで解説!

食物繊維

3つ目の重要な栄養素は食物繊維です。ダイエットや減量している人が玄米を食べるのは、食物繊維を取り入れるためと言われています。玄米には、白米に比べて4.66倍の食物繊維が含まれています。そして水溶性と不溶性の両方の食物繊維が含まれていて、水溶性食物繊維は血糖値の上昇の抑制、不溶性食物繊維は便通を整える効果があります。

食物繊維は主菜や副菜などおかずで摂取することが多い栄養素です。筋トレに対して直接的な効果ではありませんが、筋トレにはバランスのとれた食事が大切です。タンパク質など偏った食生活になりががちですが、主食である玄米で食物繊維が多く取れることで偏りを抑えることができます。

マグネシウム

4つ目の栄養素はマグネシウムです。玄米には白米に比ベて7倍のマグネシウムが含まれています。マグネシウムはタンパク質の合成に効果がある栄養素ですが、日本人はその摂取が不足していると言われています。

マグネシウムは筋トレをする上で非常に重要な栄養素です。マグネシウムには運動をしてエネルギーを産み出す際に必要な、エネルギー代謝という機能に必要になります。つまり筋トレで筋肉を使っている際に多くのエネルギーが必要なときにマグネシウムが利用されているのです。

マグネシウムはエネルギーを消費に役立つため、脂肪燃焼にもつながります。また筋肉のダメージの回復にも効果があるため、筋トレにはマグネシウムの栄養素が重要であることが言えます。

(筋トレとマグネシウムとの関係については以下の記事も参考にしてみてください)

マグネシウムが筋肉の発達に効果的?必要な摂取量・タイミングなどを解説

筋トレをするなら全食を玄米にすべき?

出典:https://kawashima-ya.jp/contents/?p=11086

玄米にたくさんの栄養素が含まれていて、筋トレに効果がある要素が多くあることを紹介しました。では実際に白米を玄米に変更する場合、朝昼晩の3食全てを玄米にする必要があるのでしょうか。

結論としては、3食全て玄米に変更した方が効果が大きいと言えます。白米に比べて玄米の方が栄養素が多く含まれていることは明らかでした。しかし玄米は白米に比べて価格も高く、味も癖があるものが多いです。突然全食を玄米にすることが難しい方は、白米と半分の割合で炊くこともおすすめです。

栄養素の高い玄米を取り入れるために全食玄米に変える、もしくは白米に混ぜて玄米を取り入れることで筋トレにも効果があります。筋トレと同時に脂肪を燃焼する効果もあるため、筋トレ+脂肪燃焼を求める方はぜひ全食玄米に変えてみましょう。

筋トレのために玄米を食べる際の注意点

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筋トレをする方にとって、玄米を食べることが効果的であることをお伝えしましたが、玄米を食べる際にいくつか注意すべき点があります。玄米はダイエットや減量に効果的であることから多くの情報が出ていますが、ここで改めて確認した上で正しく玄米を食べましょう。

玄米を研いで残留農薬を除去する

玄米は白米と違って糠がついている状態です。この糠の部分に農薬が残っている場合があります。白米の場合は精米されているため残留農薬の心配はありませんが、玄米は精米されていないため、残留農薬を取り除く作業が必要です。そのためしっかりお米を研いで農薬を除去することが必要です。お米を研ぐことで残留農薬を7%除去できます。

それでも残留農薬が気になる方は、「有機JASマーク」がついた玄米の中から「農薬未使用」の物を選ぶことをオススメします。

炊飯前に浸水させる

玄米にはアプシジン酸やフィチン酸が含まれていて、どちらもわずかな毒性があります。アプシジン酸にはエネルギー生成に関わるミトコンドリアを傷つける可能性があること、フィチン酸にはカルシウム・鉄分・亜鉛などの必須ミネラルの吸収を阻害する可能性があると言われています。

どちらも身体への安全性は証明されていますが、アプシジン酸とフィチン酸は炊飯する前に玄米を浸水させることでその毒性を減少させることができます。目安として夏場は半日、冬場は1日ほど浸水させると毒性が減少します。家庭で玄米を炊く時は炊飯前にしっかり浸水をしましょう。

よく噛んで食べる

玄米を食べるときに大切なことはよく噛むということです。玄米は白米と違い皮がついている状態なので、よく噛まなければ消化ができません。よく噛んで消化しやすい形にして食べるようにすることが大切です。

また玄米には多くの栄養素が含まれているとお伝えしましたが、よく噛まなければこの栄養素を無駄にしてしまうことになるのです。それだけではなく、玄米はよく噛まなければ栄養素を体外に排出してしまうという問題もあります。

ダイエットや減量で玄米を始めた人がよくお腹を下してしまうのはこれが原因だと言われています。栄養素をしっかり吸収して筋トレに効果を与えるために、よく噛んで食べるようにしましょう。

玄米だけでは全ての栄養素をとることはできない

お伝えしているように、玄米には多くの栄養素が含まれています。しかしながら玄米だけを食べていれば良いというわけではありません。筋トレに必要な栄養は玄米だけでとることはできません。偏った食事になることで、筋トレの効果を弱めてしまう可能性もあります。

筋トレをしていると脂質を抑えて脂肪を減らそうとする方もいますが、筋肉を増やすには偏った食事はNGです。玄米だけで栄養素を取ろうとせず、バランスの取れた食事を心がけましょう。

筋トレの効果を高めるためにも、玄米を取り入れて改めて他の食事にも目を向けてみると良いでしょう。筋トレに必要なタンパク質をおかずで取り入れることで、玄米に含まれるビタミンやマグネシウムがタンパク質合成に役に立ちます。筋トレをする上で玄米を取り入れると効果が高まるとお伝えしましたが、玄米だけに偏らないように気をつけてください。

筋トレの効果を引き出すなら玄米を取り入れよう!

出典:https://common-fitness.com/foods/2804/

玄米の栄養素や筋トレにおける効果、そして食べる際の注意点をお伝えしました。玄米はダイエットや減量、脂肪燃焼というイメージが多くありますが、筋トレにも効果的であるということがわかりますね。ぜひ玄米を取り入れて、筋トレの効果を高めていきましょう。