ベータアラニンの効果とは？運動能力UP・疲労回復など？エビデンスを解説

ベータアラニンとはアミノ酸の一種です。鶏肉などの食品の中にも含まれていて、体内では脳や筋肉に多く存在するカルシノンと呼ばれるペプチドの材料となります。詳しくは後ほど紹介しますが、パフォーマンス向上に役立つため海外ではスポーツ選手やトレーニーなどがよく活用しています。

ところが日本では2019年までベータアラニンを食品として使用できませんでした。そのため2019年までは国産のベータアラニンサプリはなかったのですが、国産のサプリが登場してからは徐々に日本国内でも認知度が高まってきています。そして今では本格的なトレーニーなどだけでなく、ダイエット目的で筋トレをしている人などが取り入れるケースも増えています。

それでは最初にそんなベータアラニンには具体的にどのような効果が期待できるのか、詳しく見ていきましょう。

ベータアラニンに期待できる主な効果は以下の4つあります。

・レップ数、トレーニングボリュームの増加
・除脂肪体重の増加
・アンチエイジング
・高齢者の肉体的運動能力の向上

それでは1つずつ論文などのエビデンスを参考に詳しく解説していきます。

ウエイトトレーニングなどの運動中に乳酸が作られる過程で筋肉のpH値が酸性に傾きます。筋肉のpH値が酸性に傾いてしまうとサプリメントの人気ブランドDNSのサイトの以下の文章の通り、筋疲労の原因となる可能性があります。

ベータアラニンは先ほども解説したように筋肉の中におけるカルシノンの材料となります。実際、ベータアラニンを経口摂取すると筋肉中のカルシノンの濃度が高まるのです。そしてこのカルシノンは筋肉のpH値が酸性に傾くのを抑制する作用を持っています。

つまりベータアラニンを摂取し、カルシノン濃度を高めると運動中に筋肉中が酸性に傾いて筋収縮の悪化してしまうのを防ぐと考えられているのです。その結果、より長い時間筋肉を収縮させ続けてレップ数や合計のトレーニングボリュームの増加が期待できます。ちなみに筋収縮の悪化を防ぐことでスポーツにおけるパフォーマンスの向上も期待できるのです。

ベータアラニンには除脂肪体重、つまり脂肪以外の筋肉などを増加させる効果も期待できます。ボディビルダーであり、トレーナーでもある山本義徳氏の記事にも以下のような記載があります。

筋肉などが増えた一方で脂肪燃焼できているのはスポーツ選手はもちろん、ダイエット目的の一般のトレーニーにも魅力的な結果だと言えます。

ベータアラニンには女性に嬉しいアンチエイジング効果も期待されています。なぜならベータアラニンには老化の原因となるフリーラジカルを中和する働きがあるからです。また老化を防ぐことで身体の免疫機能が改善されるとも考えられています。ちなみにタウリンと同時に摂取することで糖化を防ぎ、寿命を延ばす効果が期待されたりもします。

脂肪を減らして外見を変えるだけのダイエットだけでなく、同時に身体の内面も磨きたい方には嬉しい効果となるでしょう。

（アンチエイジングについては以下の記事も参考にしてみてください）

ベータアラニンは高齢者の肉体的運動能力を向上させる効果もあります。株式会社ヘルシーナビの発行しているPDFに記載されていますが、運動をしていない高齢者に90日間ベータアラニンを飲んでもらった実験があります。この実験では90日後に疲労閾値が28.6％向上したのです。

また同じように運動をしていない高齢者に28日間ベータアラニンを摂取してもらう他の実験でも、運動時間が長くなったなどの結果が出ています。このようにベータアラニンには本格的なトレーニングをするスポーツ選手やトレーニーだけでなく、高齢者にも良い効果をもたらしてくれるのです。

それでは次にベータアラニンの効果を実感した人の口コミを紹介します。実際に利用した人たちの感想が気になる方はチェックしてみてください。

通常、筋トレでは筋肉が疲労するのでセット数を重ねるにつれて、こなせるレップ数は減っていきます。しかし、既に解説したようにベータアラニンには疲労によって筋肉が酸性傾くのを抑制して、筋収縮が悪化するのを防ぎます。そのためこの方のようにベータアラニンを摂取することで、セット数をこなしてもレップ数が減り辛くなることもあるのです。

この方はベータアラニンによるレップ数の増加を経験しています。さらにレップ数が増えている一方で、疲れがたまっている気がしないというベータアラニンによる疲労回復・軽減効果の体感もありました。

（筋トレ後の疲労回復については以下の記事も参考にしてみてください）

こちらの方はベータアラニンと並行してアルギニンとシトルリンも摂取しているのですが、それによって明らかにパフォーマンスが向上したのを体感しています。このような疲れてやめたい感覚が減るのは、カロリーを多く消費したいダイエット目的のトレーニーにも魅力的な効果と言えますね。

ベータアラニンは摂取すると人によって、ベータアラニンフラッシュと呼ばれる肌がピリピリするような現象が起こることがあります。健康などには全く影響のない現象なのですが、この方のようにそのピリピリ感がきっかけで筋トレに対しての集中力が高まることはよくあります。

実際、そのような体感を目的として筋トレ前のプレワークアウトサプリにベータアラニンが使われることもあるほどです。

（ベータアラニンフラッシュについては以下の記事も参考にしてみてください）

こちらの方ははベータアラニンをシトルリンと組み合わせて摂取することでパンプを経験しています。シトルリンも筋トレ前に摂取するのが一般的なので、この2つの組み合わせをプレワークアウトとして飲むのも良いアイデアと言えるでしょう。

先ほどの口コミでもあったベータアラニンフラッシュによるピリピリ感でやる気が出るのを体感しています。もちろん、ピリピリ感はあってもドーピングではありませんので、心配する必要はありません。

ベータアラニンにはここまで紹介したようにさまざまな効果が期待できます。ただ、中にはベータアラニンの副作用が気になっている人もいるでしょう。しかし、ベータアラニンは国内でも製造・販売が許可されているからもわかる通り、普通に飲む分には安全性の高いサプリなのです。

スポーツ栄養に関しての最大の組織の1つである国際スポーツ栄養学会もベータアラニンは効能がある根拠が多く、かつ安全であるサプリとして分類しています。そのため普通に使用する分には副作用は心配する必要はありません。ただし、他のサプリと同様に過剰摂取すると以下のような副作用が起こる可能性があります。

・異常感覚
・タウリン濃度の低下
・胃のむかつき、便秘、吐き気、腹痛、嘔吐及び失神など

効果を早く、そして多く得ようとして過剰摂取しても上のような副作用が起こるだけなので注意してください。

（ベータアラニンの副作用については以下の記事も参考にしてみてください）

安全性の高いベータアラニンは過剰摂取すると副作用が起こる可能性があります。そこで気になるのは安全で効果的な摂取量です。ベータアラニンの摂取量と運動のパフォーマンスの高さの関係性を調べた分析では、1日に3.2～6.4gを約1～3か月継続して摂取すると効果が見られたとしています。

摂取タイミングとしては食事と一緒のタイミングで摂ると筋肉中のカルシノンの濃度を高めやすいのでおすすめです。疲労回復を狙って寝る前に飲むのも良いでしょう。

またベータアラニンのピリピリ感で集中力を高めたいという人は筋トレ前にプレワークアウトとして飲むのも良い選択です。ただ、ベータアラニンのピリピリ感が苦手な人は少量を複数回に分けて飲むと軽減できるので試してみてください。

それでは最後にベータアラニンの人気サプリを紹介します。ベータアラニンの効果に魅力を感じた方は早速購入して、筋トレのパフォーマンスアップを狙いましょう。

今回解説したようにベータアラニンには筋肥大を目的としたトレーニーやより良いパフォーマンスを目指すにスポーツ選手などに嬉しい効果がたくさんあるサプリです。もちろん、ダイエット目的で筋トレをしている人にも向いているので、興味がある方はこれを機にベータアラニンを普段摂るサプリとしてぜひ取り入れてみてください。