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10kmランニングは初心者でもできる?
ランニングをはじめたばかりの方や、これからランニングをはじめるという方にとって、ひとつの目標となるのが10kmです。初心者から抜け出して次のレベルに行くためにも、10kmはどうしてもクリアしてみたい壁です。
ここではそんな方のために、10kmランニングについての基本情報から、10km走りきるためのトレーニング、ランニングの正しいフォーム、初心者におすすめのシューズなどを紹介していきます。大会を目指す方はもちろんのこと、健康目的の方やダイエット目的の方も、ぜひ参考にしてみてください。
10kmランニングにかかる平均時間や消費カロリーは?
まずは10kmランニングがどれくらいなのかを知るために、10kmランニングにかかる時間や、ダイエット目的の方にとって気になる消費カロリーから見ていきましょう。
平均時間
10km走るのにかかる平均時間は『第18回新宿シティハーフマラソン・区民健康マラソン』の男子10kmと女子10kmの結果を参考にすると、およそ以下の通りです。
【全体の平均時間】55分59.7秒
【男子10km】53分48.3秒
【女子10km】59分43.1秒
男女で差があるため前後しますが、全体として見ると上級者は30分~40分、中級者は40分~50分、初級者は50分~60分、初心者は60分以上となります。
消費カロリー
国立健康・栄養研究所の『身体活動のメッツ(METs)表』と、消費カロリーを簡易的に算出することができる「消費カロリー(kcal)=メッツ×運動時間(時間)×体重(kg)×1.05」の式を参考に、それぞれのレベルの消費カロリーを計算するとおおよそ以下の通りになります(体重は60㎏で統一します。またあくまでおおよその数値です)。
【上級者】16.0×0.58(時間・35分)×60(kg)×1.05=584.6(kcal)
【中級者】12.3×0.75(時間・45分)×60(kg)×1.05=581.2(kcal)
【初級者】11.0×0.92(時間・55分)×60(kg)×1.05=637.6(kcal)
【初心者】9.8×1.08(時間・1時間5分)×60(kg)×1.05=635.0(kcal)
【平均】609.6(kcal)
この結果から10kmランニングすると、上級者、初級者に関係なくおおよ600kcal消費することが分かります。量やトッピングしてあるものにもよりますが、この消費カロリーはミートソースのスパゲッティや、ピザ、ドライカレーとほぼ同じくらいです。このことから10kmランニングはダイエット効果が期待できると考えられます。
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出典:Slope[スロープ]
10kmランニングを完走する為のトレーニング
10kmランニングをはじめたばかりの初心者にとってまず課題となるのが10kmを完走することです。上記の平均タイムからも分かる通り、10km走りきるためには約1時間走り続けなくてはいけません。そのためは、それに耐えられるだけの持久力と筋力が必要となります。
徐々に時間を伸ばしていく
はじめからいきなりぶっつけで10km走ったり1時間走り続けるのはとても大変です。初心者がいきなり無理をするとケガを起こしたり、辛さのあまりすぐに挫折してしまうおそれがあります。
最初は15分~20分で走るようにしましょう。それでもきついという方は5分でも大丈夫です。徐々に体を慣らしていきながら、少しずつ走れる時間を増やしていくことが大事です。
ゆっくりとしたペースで
はじめのうちはゆっくりとしたペースで走るように心がけましょう。まずはペースよりも長距離走ることが大切です。1km何分でといった目標は最初は捨てて、それよりもとにかく長い時間走れる持久力を付けることを意識してください。
ランニングとウォーキングを組み合わせたトレーニング
長距離走るためのトレーニングとして効果的なのが、ランニングとウォーキングを組み合わせたトレーニングです。例えば20分間走る場合、10分ランニングした後、10分ウォーキングを行ったり、ランニング5分とウォーキング5分を2回交互に行ったりして組み合わせていきます。
このようにすることによって、無理なく持久力を付けることができ、また長い時間運動し続ける力を付けることができます。またさらにここから徐々に全体の時間を伸ばしていったり、ウォーキングの時間や頻度を減らしたりしていけば、グラデーション的に1時間走り続けるようにすることができます。
筋トレ
長距離を走るためにはそれだけ筋力も必要となります。またケガの防止のためにも筋肉は必要です。週に2、3回、ランニングをしない日には筋トレをするようにしましょう。また筋トレは基礎代謝量の増加に繋がるため、ダイエット目的の方もぜひ取り入れてみてください。
ここでの筋トレは筋力を高めることが目的です。そのため筋持久力を向上させる低負荷・高回数ではなく、10回~15回できるくらいの高負荷・低回数なトレーニングをおすすめします。
10km完走するためにおすすめの筋トレは、脚力向上に効果的なスクワットや、安定した走りを作るために効果的な腹筋や腹斜筋などです。自重トレーニングも正しいやり方でやれば高負荷をかけることができるので、必ず事前に正しいやり方を身につけるようにしましょう。
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出典:Slope[スロープ]
体幹トレーニング
長距離走るためには体幹の強化も必要です。体幹がしっかりしていないと、走りのフォームが乱れたり、効率よく地面を蹴って前に進むことができません。長い時間安定して走るためにはランニングだけでなく、体幹トレーニングも欠かさず行うようにしましょう。
10kmランニングを完走する為の正しい走り方のフォーム
次にランニング時の正しいフォームについて紹介します。正しいランニングフォームで走れば、長距離を早く楽に走れることはもちろん、ケガのリスクを減らすこともできます。正しいフォームをマスターして、安全に10kmランニングを完走できるようにしましょう。
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出典:Slope[スロープ]
目線は前に頭は揺らさない
ランニング時は常に100m先を見ながら走るようにしましょう。長い距離を走って疲れてくるとどうしても目線が下に落ちてきがちですが、そういったときも遠くをみることを意識して走ることが大事です。
また頭はぴょんぴょんさせず、体全体も横に揺らすことなく体の軸を意識して安定した姿勢で走ると、きれいなフォームで走ることができます。
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足は体の真下に近い位置で着地
初心者によくありがちなのが、着地ポイントを自分の重心よりも前に出してしまう走り方です。自分の重心よりも前に足を着地させてしまうと、ブレーキがかかってしまい効率よく走ることができません。またブレーキのときに足に負担がかかってしまいます。
着地するポイントをなるべく体の真下に近いところに置くようにしましょう。このようにすればブレーキがかからず効率よく走ることができます。またしっかりとお腹やお尻の筋肉を使って走ることも安定した走りに繋がります。
さらに腕は前に大きく振らず、肘を後ろに引くように振ることで骨盤と連動し、スムーズに足を動かすことができます。
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股関節を使って走る
股関節を使って走ることも大事です。初心者によくありがちなひざ下だけを使った走りは、足の局所的な部分に強く負荷がかかってしまい、長距離を走る際にケガをしてしまうおそれがあります。また上手く足を回転させて走ることができません。
股関節をしっかりと使うためには、太ももを上げることが大切です。太ももを上げて走る意識をつけるために、姿勢を上にピンと伸ばした状態から、その場で太ももを上げる練習をするようにしましょう。
また短距離を速く走る練習をすることによって、自然と太ももが上がり股関節を使った走りをつくることができます。その意識の状態で長距離を走れば、股関節を使ったスムーズなランニングを身につけることに繋がります。
(動画で見たい方はこちら)
10kmランニングは毎日行ってもOK?最適な頻度は?
「10kmランニングは週に何回やればいいの」、「やればやるだけ効果があるの」といった疑問に答えるために、次に10kmランニングのベストな頻度について紹介します。ランニングは意外にもケガのしやすいスポーツです。頻度をきちんと守って安全に楽しくランニングするように心がけましょう。
ベストな頻度は週2~3回
10kmランニングのベストな頻度は週2~3回です。毎日10kmランニングを行えばそのぶん消費カロリーが増えてダイエット効果が期待できますが、その一方で負荷がかかり過ぎてケガしてしまう恐れがあります。また、超回復と呼ばれる、筋肉を休息させることによって筋力を向上させる時間を逃してしまいます。
適度な頻度で休みを入れるためにも、10kmランニングは週2~3回におさえることをおすすめします。
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出典:Slope[スロープ]
最初は週1回からでもOK
最初は週1回からはじめるようにしましょう。あまり長く休息を入れても超回復は期待できないのですが、最初のうちは効果を十分に得るよりも、続けることのほうが大事です。特に運動初心者の方やしばらく運動してこなかった方は、無理せず週1からはじめるようにしましょう。
そのうち10kmランニングに慣れてきて、しっかりとランニングが習慣化されてきたら、徐々に週2回、3回と増やしていってください。
10kmランニングを完走する為に買うべきシューズ
初心者の方が10kmランニングを完走するために買うべきシューズのポイントは以下の通りです。
・機能やサイズ重視で選ぶ
・つま先は1㎝ほど余裕があるもの
・かかとはフィットするもの
・足囲も自分の足にあったもの
・ソールが厚くクッション性が高いもの
・着地をしたときに安定性があるもの
・スムーズに重心が移動するもの
初心者の方こそシューズ選びは慎重に行うようにしましょう。初心者だからといって適当に安物のシューズを選んでしまうと関節をケガしてしまう恐れがあります。また初心者の方はシューズの軽さよりも安定性を重視して選びましょう。まだ走る力がない方が上級者用のシューズを選ぶと、負荷が強かったり、安定しない走りになったりしてケガをしてしまいます。
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出典:Slope[スロープ]
[ミズノ] ランニングシューズ ウエーブライダー 23
出典:楽天市場
出典:Amazon
ミズノの「ウエーブライダー23」は高い衝撃吸収性と安定性を有しており、着地したときの足への負荷を軽減してくれるランニングシューズです。足への負担が少ないぶん、走り慣れていない初心者の方や、マラソン中級者の方の大会以外の練習用シューズとしておすすめです。
また重心移動を非常に滑らかに行うことができるように設計されているのも魅力で、どなたでも走りやすいシューズとなっています。ミズノの「ウエーブライダー23」はカラーが全部で10種類あるため、自分のモチベーションが上がるデザインのシューズを選ぶこともできます。
Amazonレビュー★★★★★
ランニングシューズはアシックス、ナイキ、ミズノ、全て28センチを購入しています。このシューズも28センチでピッタリでした。
2Eといえどアシックスのクッショニングシューズよりも幅も長さも少し小さめです。ナイキのフィット感に近いです。インソールとタンが分厚いので、微妙なサイズ調整はインソールでできそうです。
クッショニングは言うこと無いのですが、びっくりしたのは体重がかかとから母子球に綺麗に抜けていくことです。そのおかげでするすると足が出ていきます。シンプルなシューズの構造なのにとても不思議な感覚です。
スピードあげて走るのは得意では無いですが、長い距離を気持ち良く走れるシューズです。
[NIKE] エア ズーム ペガサス 37
出典:楽天市場
出典:Amazon
NIKEの「エアズームペガサス37」はクッション性と反発性の高いランニングシューズで、大会出場を目的とした方からダイエット目的の方まで、幅広い方々におすすめのシューズです。前足部にあるAir Zoomユニットが反発性と安定性を高めており、ランニング初心者の方でもケガなくスムーズに走ることができます。
「エアズームペガサス37」も豊富なカラーバリエーションが揃っており、自分の好みのデザインを選ぶことができます。またここで紹介しているウィメンズ用のものだけでなく、メンズ用のものも豊富に揃っているので、気になった方はぜひチェックしてみてください。
Amazonレビュー★★★★★
靴底が厚くなってるデザインなので、毎日のジョギングは足の疲労感がたまらず、膝などの痛みは感じられません。ピンクを購入したのですが、ショッキングピンクなので気持ち的に元気が出ます!
10kmランニングの大会が手軽に参加できておすすめ!
10kmのマラソン大会は全国さまざまな場所で開催されています。また参加費も数千円で、初心者にも参加しやすい大会がたくさんあります。
マラソン大会をひとつの大きな目標にしてみましょう。目標があればそれだけモチベーションも上げることができます。また逆算して計画的にトレーニングメニューを組むことによって、効率よく効果的に自分を成長させることができます。
運動初心者の方やしばらく運動していない方は、トレーニング期間を十分に設けるためにも、期間に余裕を持って目標を立ててください。またいきなり10kmは厳しいという方は、それよりも短い3kmや5kmからはじめると、大会の雰囲気に慣れながら走る力をつけていくことができるのでおすすめです。
10kmランニングの壁を撃破して脱初心者へ!
いかがでしたか。10kmは脱初心者のためには欠かせない大きな壁です。しかししっかりと自分にあった初心者向きのシューズで、正しいフォームをマスターしながら、毎週こつこつと効果的なトレーニングをしていけば乗り越えられない壁ではありません。大会でも健康でもダイエットでも、具体的な目標を立てて計画的に取り組んでいきましょう。