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ランニングで肩こりが起こる原因は?すぐに解消できる対処法〜予防策まで解説!

2020年10月28日

適度な運動やダイエットの一環として生活に取り入れる人も多いランニング。しかし、誤ったフォームでランニングを続けると肩こりなどの体の不調に繋がり、さらに悪化しれしまう恐れもあります。今回はランニングで肩こりが起こる理由と、その解消法について解説します。

【監修】パーソナルトレーナー Riku

法政大学スポーツ健康学部出身。パーソナルトレーナー兼ミラーフイットコンテンツディレクター。2021年6月にパーソナルトレーニングジム『SPICE GYM』を中目黒・恵比寿エリアにて開業予定。
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ランニングで肩こりが起こるのはなぜ?

適度なランニングには、ダイエット、生活習慣病の予防、ストレス発散、便通の改善や美肌効果などたくさんの効果があります。しかし、健康のためランニングに取り組みながら、肩こりに悩んでいる人が多数います。その理由は一体どこにあるのでしょうか。

ランニングで肩こりが起こる原因

肩こりとは一般的に、首のつけ根から肩や背中にかけ、張りや痛みを感じることを言います。肩周辺には多く筋肉がありますが、肩こりは首の後ろから肩と背中にかけてある僧帽筋という大きな筋肉が主に関係しています。肩こりは肩に痛みを感じるだけではなく、吐き気や頭痛などの症状を感じることもあり、症状が続く場合つらいものです。

一般的には緊張したり同じ姿勢での作業、猫背などの歪んだ姿勢、運動不足から引き起こります。ランニングはこれらの原因にあたらないように感じるでしょうが、ランニングでなぜ肩こりが起こるのか解説します。

ランニングのとき肩に力が入りすぎている

ランニングする際、肩に力が入りすぎていると肩こりの原因になります。ランニング中の腕振りは推進力が生まれるので重要とも言われていますが、腕を振ることを意識しすぎるあまり肩に力が入ってしまうことも。腕を振る意識も大切ですが、肩に力を入れずリラックスすることが大切です。

また、冬季間など気温の低いときは寒さから、無意識に肩に力が入る事があります。寒い日はネックウォーマーを使用するなど首回りの防寒対策もしっかりして、筋肉のこわばりを予防しリラックスさせることを心がけましょう。

ランニング中に下を向いている

ランニング中、視線を下に向けたままにするのも肩こりの原因の1つです。視線が下を向き頭が下がると猫背の姿勢になります。これが肩こりにつながります。

一般的に人間の頭の重さは、成人で体重の約10%ほどと言われ、猫背の姿勢になると5、6kgほどの重さの頭が体の中心から少し前に出てしまい角度のついた状態になります。支える角度が違うだけで、首への負担は何倍にもなり、猫背の姿勢は肩こりの原因になってしまうのです。

体幹のバランスが悪い

長い距離や時間ランニングする中で疲れてくると、姿勢が乱れることはないでしょうか。正しいフォームのランニングをするためには、体幹の筋肉に力を入れながら走る必要があります。その体幹の筋肉の左右、前後のバランスが悪いと、それを補うために他の筋肉に負担がかかり、肩こりや場合によっては腰痛などの症状になって現れます。

ランニング中のフォームが乱れている実感がある場合は、自分の体幹の筋肉のバランスが悪くないか一度確認しましょう。体幹の筋肉が弱いにも関わらず長時間や長距離のランニングをすることもフォームの乱れにつながります。距離を伸ばす前に、ランニングだけではなく体幹トレーニングを取り入れると肩こりなどの身体の不調を予防する事ができます。

(自宅でできる体幹トレーニングについては以下の記事も参考にしてみてください)

ランニングでの肩こりを解消する対処法

ランニングで肩こりが起きる原因を紹介しましたが、実際にランニングをする中で肩や首が痛い場合はどのように対処すれば症状は解消されるのでしょうか。

ランニング中は手をブラブラ

ランニング途中に肩に力が入っていると感じた場合は、走りながらだらんと両腕を下げ、手をぶらぶらさせてみましょう。こうすることで程よく肩の力が抜けリラックスできるので、ランニング中の肩こりを解消する事ができます。ベテランランナーも取り入れているリラックス方法です。

ランニングした後にストレッチをする

ランニングを楽しむためにもアフターケアは重要です。ストレッチをすることで次の日の筋肉の疲労を軽減したり怪我の予防にもなります。

ランニングは全身運動です。ふくらはぎや太ももなど足の筋肉を主に使うイメージがありますが、全身の筋肉を使っているので、足だけでなく全身の筋肉をストレッチする必要があります。特に肩こりが気になる場合は、首肩周りに走っている僧帽筋やそこに繋がる腰周り腕周りの筋肉を重点的にストレッチすることで肩こりの解消につながります。

(僧帽筋のストレッチのメニューについてはこちらも参考にしてみてください)

肩周りをあたためる

肩こりは温めること緩和することができます。肩は5〜6kgの頭を支えるため、他の部位よりも血行不良が起きやすい部位です。温めることで、血管を圧迫している筋肉がほぐれるため、血行も良くなり、痛みを緩和させることができます。

蒸しタオルやお風呂で首や肩をあたため、腕を回したり首すじを伸ばすストレッチをすると肩こり改善に効果を感じる事ができるでしょう。

しかし、温めが有効なのは慢性的な肩こりに限られます。普段は肩が凝らない人がランニングで急に肩が凝ってしまった場合は、急性肩こりといって炎症が起きている状態です。炎症は温めると逆効果ですので、氷嚢や冷湿布で冷やしてください。

ランニングでの肩こりは事前にも予防できる

これまでランニングが原因の肩こりを解消する対処法について紹介しました。そもそも、ランニングをする事で引き起こされる肩こりをは、どのようにすれば事前に予防できるのでしょうか。

日常生活から正しい姿勢を心がける

ランニングで肩こりが起きやすい原因の猫背のフォームは、普段の姿勢の癖が出やすいものです。デスクワークやスマホをみるときなど日常的に猫背になってはいないでしょうか。

日頃何気なくとっている姿勢ですが、同じ姿勢でいる時間が多いとその姿勢をとるのに楽なように筋肉は発達していきます。猫背でいる時間やが長いと、その姿勢が楽に感じるようになりますから、走る際も日頃とっている姿勢に自然となってしまいます。

デスクワークが多くても、日頃から姿勢良く体幹を使うような座り方をしていればそれだけで体幹の筋肉の強化にもつながります。走る時のフォームだけでなく普段の姿勢から心がけましょう。

(骨盤矯正・姿勢改善ができるトレーニング方法についてはこちらも参考にしてみてください)

ランニング前にもストレッチ、準備体操を

いきなり走り出すのではなく、ランニング前にもストレッチを兼ねた準備体操をする事で肩こりを予防する事ができます。ランニング前にはふくらはぎやお尻周りはもちろん、肩や腕も含め全身の血行をよくし筋肉をほぐす事で、リラックスした状態で走る事ができます。

そもそもランニングは肩こり解消に効果的

これまで、ランニングが原因の肩こりについて紹介してきましたが、そもそもランニングは肩こり解消やリラックス効果があると言われています。

腕振り動作は肩こり解消に効果的

ランニング時の腕を振る動作は、凝り固まった肩の筋肉をほぐす効果があります。ランニングで血行がよくなった状態で腕を振ると、肩をマッサージしているような効果が得られます。しかし、前述した通り腕を振ることを意識しすぎて力が入ってしまい肩こりの原因となる場合もありますので、腕振りはリラックスして行いましょう。

エンドルフィンのリラックス効果

人間はある程度の時間走っていると、脳からエンドルフィンという脳内物質が分泌されます。エンドルフィンは幸せホルモン、脳内麻薬とも言われ、疲労感などに対し麻痺させる効果を持っています。よく聞く「ランナーズハイ」という現象も、このエンドルフィンによるものです。

またエンドルフィンには筋肉をリラックスさせる作用、血管の拡張作用もあるのでランニングは肩こりにも効果があると言われます。

ランニングでの肩こりに関する体験談

ランニングと肩こりに関してどのような体験談が寄せられているのでしょうか。体験談についていくつか紹介します。

肩こり解消にはランニングが大事



こちらの方はハーフマラソンに参加するほどのランナー。大会が終わって走る頻度が減るとひどい肩こりを感じたようです。しかし、ランニングを再開したところ肩こりが解消。ランニングが肩こり解消に有効であることがよくわかる体験談です。

軽いランニング、ウォーキングでも効果あり



こちらの方は軽いウォーキングとランニングでも肩こりが解消されたとつぶやいています。長時間のランニングではなくても、ウォーキングやランニングという血行を促進し腕を振る運動をすることで肩周りの筋肉の緊張がほぐれたようです。

腕振り意識のし過ぎで肩が凝ってしまう



こちらは、ランニングで腕振りを意識し過ぎてしまったことで肩がこってしまった人の体験談です。ランニング中、肩こりを感じた際に肩甲骨を寄せると気持ちが良かったそう。ランニング中に肩が凝った場合は手をブラブラさせるリラックス法に加えて、肩甲骨周りの簡単なストレッチをすると効果的です。

ランニングでの肩こりは早めに原因を突き止めよう

今回は、ランニングで起きる肩こりの原因とその対処法について説明しました。肩こりは普段の生活が原因のものを含め、つらいものです。問題がどこにあるのか早めに知ることで肩こりの悪化を防ぎ、ランニング自体がつらいものからリラックスできるものに変わります。健康のためにも肩こりの原因を突き止め早期に解消し、継続してランニングを行いましょう。