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筋トレのウォーミングアップで効果倍増!種類&行う順番〜メニュー一覧を紹介!

2020年08月30日

筋トレ前にウォーミングアップは必要?いらない?といった疑問を持っている方も少なくないでしょう。今回は、ウォームアップの必要性〜メリット、ウォーミングアップの種類&行う順番、実際のメニュー、行い際の注意点まで詳しく解説していきます。

【監修】パーソナルトレーナー 野上鉄夫

健康運動指導士/NSCA-CPT/JATI-ATI/トレーニング指導歴34年/指導人数1万人以上/Twitterフォロワー数15万人/YouTubeチャンネル登録者数1.5万人/ブログPV300万PV以上

筋トレ前にウォーミングアップは必要?

そもそも筋トレ前にウォーミングアップは必要?いらない?と疑問に思っている方も少なくないでしょう。結論から言うと、どんなトレーニングでも最大限のパフォーマンスを出すために準備運動は必要です。それでは具体的に筋トレ前にウォーミングアップを行うメリットについて確認していきましょう。

筋トレ前にウォーミングアップをするメリット

前途した通り、どんなトレーニングでもウォーミングアップは必要になります。なぜ、ここまでウォーミングアップが重要視されているのか、具体的なメリットから確認していきましょう。

①パフォーマンスの向上

前途しましたが、筋トレ前にウォーミングアップを行うことはパフォーマンスを最大限発揮しやすくなるメリットがあります。

これは筋肉の温度が上昇することにより、動きがよくなるという人間の体の仕組みを利用したものです。実際にウォーミングアップをして筋肉を温めた状態で記録を測ったら、していない時と比べて4%以上も記録が向上したという論文の研究結果も多数出ています。

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野上 鉄夫

活動後増強と言って、アップの時点で少し強めの刺激を筋肉に入れると、数分後にパフォーマンスが向上する現象が起きます。充分なアップの後に少し強めの刺激を筋肉に与える事も時に有効なテクニックになります。

②精神状態の向上

大会の本番前など精神を研ぎ澄ませて集中する際にもウォーミングアップが効果的とも言われています。体だけでなく心の準備も整わなくては、いつも通りのパフォーマンスも出せなくなる可能性があるのです。

したがって、大会の本番やトレーニングの前に必ずウォーミングアップをすることにより「これから全力で動くぞ」という心と体の切り替えがしやすくなります。この精神状態の整えはウォーミングアップでなくても可能ですが、体の準備も一緒にできるのでコスパが抜群です。

③怪我の予防

筋トレ前のウォーミングアップには関節の可動域の拡大、筋断裂の耐久性UPの効果があり怪我の予防も期待できます。

可動域が十分でない状態で筋トレを行うと正しいフォームで動作ができない他、無理に筋肉を動かそうとしてしまうことにより怪我をしてしまうリスクが高まります。さらに、筋肉が温まっていない状態で筋トレを行うと、固まった筋肉を無理やり引き延ばそうとすることにより、筋断裂系の怪我をしてしまうリスクも高まるのです。

筋トレ前にウォーミングアップを行うメリットを理解できたところで、次は実際に行う準備運動の種類と行う順番について確認していきましょう。

筋トレ前のウォーミングアップの種類&行う順番

ウォーミングアップには『一般的ウォーミングアップ』と『専門的ウォーミングアップ』という種類があります。それぞれのやり方や効果、行う順番を理解することがウォーミングアップの効果を最大限引き出すポイントです。

それでは、一般的ウォーミングアップについてから詳しく解説していきます。

一般的ウォーミングアップ

一般的ウォーミングアップとはジョギングやストレッチなど、言葉通り世間一般でウォーミングアップと呼ばれるものに該当します。一般的ウォーミングアップの効果は筋肉の温度向上や、可動域の拡大です。

一般的ウォーミングアップでゆるやかに心拍数を高めて筋肉の温度を向上させ、可動域の拡大を行っておくことにより高パフォーマンスを出す準備が整います。

(ジョギングの始め方については以下の記事も参考にしてみてください)

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野上 鉄夫

スポーツの為に筋トレをしている方は、ジョギングの後にアジリティ系のトレーニングや、ジャンプ系のトレーニングを実施する事により、より筋肉の温度を高めると同時に練習全体の効率化を図れます。これらのトレーニングを筋トレの後に行うのは効果が薄れるばかりで無く、筋トレのアップ代わりにもならないので練習時間が無駄に長くなります。練習は全体的に効率良く実施していきましょう!

専門的ウォーミングアップ

専門的ウォーミングアップとは、実際に行う動作を軽負荷で行い体を慣らすことです。筋トレの場合は実際に行う種目を軽い負荷で行ったり、同じ部位の自重種目を専門的ウォーミングアップとして行います。

一般的ウォーミングアップで体全体の準備が整っても、ピンポイントで高負荷がかかる筋トレやスポーツでは細かな部位別に入念な準備をする必要があります。その際に、実際に行う動作を軽負荷で行う専門的ウォーミングアップが効果的です。

当たり前ですが、ここで行ったセット数はトレーニングのセット数には加算されませんので、勘違いしないようにしましょう。

(自重トレーニングメニュー20選については以下の記事も参考にしてみてください)

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野上 鉄夫

長すぎる休憩時間はせっかく温めた筋肉の温度を下げてしまします。かと言って短すぎると今度は疲労が回復せずパフォーマンスが上手く発揮されなくなります。筋トレのアップのインターバルは2分から3分位がお勧めです。

ウォーミングアップを行う順番

筋トレやスポーツの前にウォーミングアップを行う順番は下記の通りです。①②は一般的ウォーミングアップ、③は専門的ウォーミングアップに該当します。

①ジョギングなどの有酸素運動で心拍数と体温を上げる


②動的ストレッチで筋肉をぼくし、可動域も広げる


③実際に行う動作を軽負荷で数セット行う

この流れにあるストレッチを座って行ったり立ったまま行う方を多く見かけますが、せっかく①で温めた体温が冷えるのに加えて、じっくり筋肉を伸ばしすぎるとパフォーマンスが下がる可能性が出るので逆効果になってしまいます。


したがって、ウォーミングアップでのストレッチはラジオ体操のように動きながら行う『動的ストレッチ』をするようにしましょう。



(さらに詳しく知りたい方は、下記の動画を参考にしてください。)


筋トレ前はダイナミックストレッチが効果的

これまでの解説により筋トレ前にウォーミングアップを行うメリットや、ウォーミングアップの種類と行う順番について理解できたでしょう。そこで、実際にどんなウォーミングアップを行うのが効果的なのかメニューを知りたいという方も多いでしょう。

そこで今回は、有酸素運動〜ストレッチの効果を両方兼ね備えた『ダイナミックストレッチ』というウォーミングアップを紹介します。

筋トレ前のウォーミングアップにおすすめの『ダイナミックストレッチ』

ダイナミックストレッチとは有酸素運動〜ストレッチの効果を両方兼ね備えた『動的ストレッチ』の一種です。動的ストレッチでは、関節を回したり曲げたり伸ばしたりする動作を繰り返し行うことで関節の可動域を広げる他、有酸素運動としての効果も期待できます。

本来であれば、はじめに有酸素運動で心拍数を上げてからストレッチを行うのが効果的です。しかし、走ったりする環境がないという方や、時間がないという方も少なくないでしょう。そのような場合は様々なダイナミックストレッチを連続して行うことで、同時に心拍数も上げられるので短時間で最低限のウォーミングアップを済ますことができます。

ウォーミングアップはトレーニングが上半身・下半身それぞれに特化した日でも全身の筋肉に対して行う必要があります。上記動画を参考に筋トレの前に全身のダイナミックストレッチを行ってみましょう。

(動的ストレッチメニューについては以下の記事も参考にしてみてください)

筋トレ前のウォーミングアップの注意点

①専門的ウォーミングアップで筋肉を疲労させない

これまでの解説をしっかり読んでいただいた方は、ある程度は筋トレ前のウォーミングアップを一人で行えるようになっているでしょう。

そこで最後に、誰しもがしっかりとしたウォーミングアップの効果を得られるように筋トレ前に行うウォームアップの注意点について解説していきます。

専門的ウォーミングアップはあくまで準備運動なので、筋肉に疲労を感じる負荷では行わないようにしましょう。

例えば、ベンチプレスだと力まずに7〜10回上げられる程度の重量設定で2〜3セット行いましょう。ここで見栄を張って筋肉が疲労してしまう重量でウォームアップを行うと、メインセットで中途半端にしか追い込めなくなります。ゆっくり可動域が広がるのを意識しながら行えるほど余裕な負荷で行うようことが重要です。

(ベンチプレスのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)

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野上 鉄夫

具体的には最初のセットは20回扱える重量で10回程、次のセットでは15回扱える重量で10回程行えば最低限のアップになると思います。

②ウォーミングアップは部位で分類せず全身に行う

筋トレは部位を分けて行うことが普通だと思いますが、ウォーミングアップもそれに合わせて使う筋肉部位だけ行うということはやめましょう。筋トレもスポーツも体を動かす際にピンポイントの筋肉を動かしているように見えて、全身の筋肉を連動させて動かしています。

したがって、「ベンチプレスをやるから下半身のウォーミングアップはやらない」といったことはNGです。上半身の筋トレでも下半身の筋肉をうまく連動させることにより、高重量を持てたりと効率UPにつながるので、しっかり全身のウォーミングアップを行いましょう。

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野上 鉄夫

筋トレのアップで行う種目は、ベンチプレスやスクワットの様ないくつかの関節を同時に使用する多関節運動をチョイスすることがお勧めです。多関節運動は多くの筋肉を使用するので、他の種目のアップも兼ねる事が出来ます。したがってトレーニング時間全体の時短に繋がります。

③静的ストレッチは行わないこと

筋トレも含めて何か運動を開始する前に静的ストレッチを行っている方がほとんどですが、実はパフォーマンスを低下させるNG行為なのです。

静的ストレッチはゆっくり筋肉を伸ばしていくストレッチです。しかし、静的ストレッチで筋肉を伸ばしすぎてそのままになってしまうと、収縮がうまくできなくなってしまい筋トレの効果が落ちてしまいます。さらに、怪我予防の意味合いで行っている方も多いですが、論文の研究で意味がないという結果も出ているのです。

したがって、筋トレ前に筋肉をストレッチしたい場合は必ず『動的ストレッチ』を行うようにしてください。

(さらに詳しく知りたい方は、下記動画を参考にしてください。)

(静的ストレッチと動的との違いについては以下の記事も参考にしてみてください)

筋トレ前のウォーミングアップを徹底して効率をUP

筋トレ前にウォーミングアップを行う必要性やメリット、ウォーミングアップの種類や順番、実際のメニューについて詳しく解説してきました。ウォーミングアップは意味がないという声もよく耳にしますが、それは面倒くさいと思った人たちによる正当化なだけですので惑わされないようにしましょう。

筋トレやスポーツの前に自己流のウォーミングアップを用意して、高いパフォーマンスを常に出せるようにしましょう。