脇を締めるという対策も大変有効です。初めは、少し締めすぎかな?と感じるほどの程度までしっかり脇を締めることを意識してみてください。注意なのは、脇を締めると肩をすくめるようなフォームになってしまい、先述した胸をしっかり張ることが困難になる点です。
この状態に陥らないよう、脇を締めると同時に肩の位置、胸の張り感を確認してみてください。こうすることで、重量をしっかり支えられる体の形を作り出すことが可能となります。
別のトレーニング種目を取り入れる
肩を傷めやすい癖を取るために有効なトレーニングを紹介します。まず、ベンチシュラッグは最も肩が下がった位置を見つけるのに適しています。ダンベルプルオーバーは、なめらかな動きをつかむのによいでしょう。また、肩を柔軟にするストレッチや、インナーマッスルを鍛えることもベンチプレスで肩が痛い場合の対策になります。
やはりベンチプレスをしたいという場合には、デクラインベンチで行うと痛くない人もいます。無理にベンチプレスを行うよりは良いですが、補助者と一緒に行うようにしましょう。
ダンベルプルオーバーのやり方!大胸筋・広背筋に効くコツ!胸郭拡張効果も!
出典:Slope[スロープ]
ベンチプレスで肩が痛い時はフォームから見直そう
ベンチプレスで肩が痛い場合の原因と対策は理解できたものの、実際のフォームをどう見直したら良いの?と疑問に思っている方もいるでしょう。そこでここからは、ベンチプレスで肩が痛い時の具体的なフォームについて分かりやすくまとめていきます。
①ベンチに寝転ぶ
まず、自分の体に合うよう調節したベンチプレス台、もしくはパワーラックに設置したベンチに仰向けで寝転びます。純粋に上半身の筋力を鍛えるために、足の置く場所を頭側に寄せすぎないようにしましょう。バーベルを握る際の手幅は、ボトムポジションで前の腕が床と垂直になるくらいが標準です。
この時、グリップを狭くしすぎると、上腕三頭筋への負担が大きくなります。逆に、広くしすぎると大胸筋への負担が大きくなり、肩の前部にかかる負担も増します。特に寝転んだ際の姿勢と、グリップの幅に着目して念入りにフォームを調整するようにしてください。
(ベンチプレスとグリップの幅については以下の記事も参考にしてみてください)
ナローベンチプレスのやり方!上腕三頭筋・大胸筋に確実に効かせるコツをプロが解説
出典:Slope[スロープ]
②バーベルを下ろす
次に、肩甲骨を体の内側に寄せるような意識で胸を張り、みぞおちより若干上のラインにバーベルを下します。このラインの目安は、自分の肘が開きすぎず、自然にバーベル真下に来ることです。大胸筋を大きく動かすには、この肩甲骨の動きがとても大切になってきます。
バーベルを下ろす際のフォームも、しっかり胸を開くように意識し、肘の位置も確認しながらしっかり肩甲骨を動かせるフォームに工夫していきましょう。
③バーベルを上げる
バーベルを上げる際のフォームは、ブリッジを作ることに注視しすぎず、肩甲骨の若干下部分に手のひらが入るほどの自然なブリッジを作るのが理想です。バーベルを上げる際にブリッジを作ることが先行すると、腰を反るフォームになってしまいます。このフォームは、パワーリフティング以外のトレーニングとしてはおすすめできません。
あくまで、筋トレの一環として行うトレーニング内でのベンチプレスでは、ブリッジを大きく作るのではなく、ベンチプレスを垂直に動かくようなフォームを意識しましょう。
(ベンチプレスとブリッチについては以下の記事も参考にしてみてください)
ベンチプレスのブリッジは必要?せこい?効果〜作り方&高くするコツを解説!
出典:Slope[スロープ]