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ナローベンチプレスのやり方!上腕三頭筋・大胸筋に確実に効かせるコツをプロが解説

2020年03月08日

この記事では、逞しい腕や胸板を手に入れたい方におすすめの筋トレ『ナローベンチプレス』のやり方について解説します。正確なフォームを押さえて効果的に上腕三頭筋や大胸筋を鍛えていきましょう。また、スミスマシンを使うやり方も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

【監修】パーソナルトレーナー ずーみー(泉風雅)

【所属】早稲田大学スポーツ科学部、早稲田大学バーベルクラブ、パーソナルトレーナー
【経歴】JOC日本ジュニアボディビル優勝、2018全日本学生ボディビル準優勝、関東学生ボディビル優勝(2年生時での優勝は30年ぶりの快挙)
【SNS】Twitter / YouTube

ナローベンチプレスは高負荷で二の腕を鍛えられる筋トレ

ナローベンチプレスは、通常よりも狭い幅でバーベルを握ってベンチプレスを行う筋トレです。この種目では二の腕を高負荷で鍛えることができるので「二の腕を太くしたい」という方はぜひ挑戦してみてください。では、まずナローベンチプレスで鍛えられる筋肉部位や得られる効果について解説していきます。

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ナローベンチプレスで鍛えられる筋肉部位、得られる効果

ナローベンチプレスで鍛えることができる筋肉部位は、以下の2つです。

・上腕三頭筋
・大胸筋

それではまず、上腕三頭筋がどういった筋肉なのか、そして上腕三頭筋を鍛えることでどのような効果が得られるのかについて確認していきましょう。

上腕三頭筋

出典:https://bukiya.net/blog/musclename/#i-3

ナローベンチプレスでは、肘関節を伸ばす動きや上腕を内転させる作用を持つ上腕三頭筋を効果的に鍛えることが可能です。上腕三頭筋は長頭・短頭(外側頭・内側頭)の2つの部位から成る腕の後ろ側の筋肉で、長頭が鍛えられると腕が太くなり、短頭が鍛えられると腕の形が整います。逞しく見栄えの良い二の腕を作るには上腕三頭筋の筋トレが欠かせません。

そして、狭めのグリップで動作を行うナローベンチプレスは、肘の曲げ伸ばしが自然と大きくなることで上腕三頭筋に高い負荷をかけられます。上腕三頭筋を鍛えると「腕が太くなる」「二の腕が引き締まる」といった効果が期待できるので、この種目は二の腕の筋肥大を狙う男性はもちろん、二の腕痩せをしたい女性にもおすすめのトレーニングだと言えるでしょう。

(上腕三頭筋の筋トレ&ストレッチメニューについては以下の記事も参考にしてみてください)

大胸筋

出典:https://bukiya.net/blog/musclename/#i

ナローベンチプレスでは、胸にある大胸筋にも負荷をかけて鍛えることができます。大胸筋は上部・内側・下部の3つで構成されており「前面に腕を押し出す」「前方で腕を閉じる」という動作を担う筋肉です。3つの部位のなかでも特に内側へ効果的に負荷をかけられるので、谷間が深くメリハリのきいた胸まわりを作り上げることが可能になります。

(大胸筋の筋トレについては以下の記事も参考にしてみてください)

ナローベンチプレスの効果的なやり方

ここからは、ナローベンチプレスの効果的なやり方を解説します。上腕三頭筋や大胸筋をしっかりと鍛えられるよう、正確な動作やフォームについて理解を深めておきましょう。

①ベンチに寝ころぶ

まずは、ベンチプレス台かパワーラックにセットしたベンチの上に寝ころびましょう。このとき、バーベルの真下に目か鼻が来るように寝ころぶ位置を調整してください。

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ずーみー(泉風雅)

純粋な上半身のストレングス(筋力)を鍛えるために、足を置く場所を頭側にあまり寄せないようにしましょう。

②バーベルをしっかりと握る

続いて、上の画像のようなフォームでしっかりとバーベルを握ります。グリップ幅はバーベルの81cmラインを目安にすると良いでしょう。

こちらの画像は通常のベンチプレスの正確なフォームです。ナローベンチプレスに比べて、グリップ幅が広めになっています。

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ずーみー(泉風雅)

バーベルの真ん中から二本目のライン(81cmライン)に小指より狭い程度のグリップ幅で行うベンチプレスから、ナローベンチプレスに分類されます。

③バーベルを下ろして真っすぐ上げる

肩甲骨を寄せて胸を張り、バーを下ろします。バーを下ろす位置はみぞおちより少し上のあたりで、肘がバーベルの真下に来る位置になるよう意識してみてください。そして、肩甲骨の少し下あたりに手が入る程度の自然なブリッジの姿勢で真っすぐ上げていきましょう。

この動作を「大胸筋の動きを抑えて、上腕三頭筋だけを鍛えたい」といった理由から、肩甲骨を開いたまま行う方もいるでしょう。しかし、肩甲骨を自然に動かすほうが強い動きになり、結果的に上腕三頭筋への刺激は大きくなります。この種目では大きなブリッジを作っても可動域が狭くなるだけで意味がないため、自然なブリッジの姿勢で行うようにしましょう。

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ずーみー(泉風雅)

トレーニングとして行うベンチプレスでは、バーベルを上げ下げする動きを垂直に行うと良いでしょう。

ナローベンチプレスのコツ&注意点

続いて、ナローベンチプレスを行う際のコツと注意点について解説します。ナローベンチプレスで効果をしっかりと得るためには、以下の2点を把握しておくことが重要です。

①手首の痛みはバーを変えて対処する
②肩甲骨を開いたままロックしない

それではまず、手首の痛みの対処について確認していきましょう。

①手首の痛みはバーを変えて対処する

ナローベンチプレスを行っていると、手首の痛みが生じる場合があります。これは画像のように手のひらでバーを握るような状態になっていることが原因です。このような握り方をすると手首が曲がったまま重さを支えなければならなくなり、手首を痛めてしまいます。

手首の痛みは手のひらの根元にバーを載せるようにすることで改善できますが、このサムレスグリップで動作を行うとバーが滑り落ちやすいため非常に危険です。この種目における手首の痛みに関しては、バーを手首への負担が軽くなるEZバーに変えて対処すると良いでしょう。

②肩甲骨を開いたままロックしない

動作の際に肩甲骨を開いたままロックしないことも、ナローベンチプレスのコツのひとつです。「上腕三頭筋を鍛えたいから」と上の画像のように肩甲骨を開いた状態でロックしてしまう方がいますが、その必要はありません。

グリップの幅が狭いこの種目では、自然に肘の曲げ伸ばしの動きが大きくなります。そのため、特に意識をしなくても上腕三頭筋に強力な負荷をかけることが可能です。

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ずーみー(泉風雅)

ナローベンチプレスを行う際には、以下のトレーニングも合わせて行うと良いでしょう。

・通常のベンチプレス
・上腕三頭筋のエクステンション種目(ライイングトライセプスエクステンションなど)

ナローベンチプレスの最適な重量・回数・セット数

ナローベンチプレスはウェイト種目なので、まず目的に合わせて重量・回数を設定しましょう。目的が筋力アップなら1~6回、筋肥大なら6~12回、筋持久力アップなら15回以上で限界となる重量を扱うのが最適です。ただ、筋肥大においては軽い重量でも高回数で限界まで行えば同等の効果を得ることができます。

また、上腕三頭筋を鍛えたいときは高重量・低回数で行い、大胸筋を鍛えたいときはレップ数を上げて仕事量を多くすると良いでしょう。ただ、この種目においては高重量を扱うことにこだわらず、通常のベンチプレスの平均重量よりも軽めに設定することをおすすめします。重量を上げることより、正確なフォームで限界まで追い込むことを意識してください。

最適なセット数や頻度は、筋トレの経験によって異なります。筋トレ初心者の方は週1回で3セット、上級者の方は週2回で6セット程度を目安に行うのがおすすめです。ただ、週に3回以上のトレーニングが効果的であるかどうかは明らかにされていないため、トレーニングのやりすぎには注意しましょう。

(ベンチプレスの平均重量については以下の記事も参考にしてみてください)

【応用編】スミスマシン・ナローベンチプレスの効果的なやり方&注意点

ここまで、通常のナローベンチプレスのやり方について解説してきました。続いて、応用編としてスミスマシンを使ったナローベンチプレスのやり方を紹介します。

スミスマシン・ナローベンチプレスのやり方&注意点

スミスマシン・ナローベンチプレスは、ある程度肩甲骨を外側に開いた状態でロックして行うこともできます。ただ、バランスを取る必要があるこの種目においては好ましい動作ではありません。また、軌道が決まっているスミスマシンでは力を出すことに集中できますが、フォームが崩れていてもバーベルが上がってしまうため怪我に注意が必要です。

▼スミスマシン・ナローベンチプレスのやり方

①ベンチに寝ころぶ
②肩幅より狭くバーベルを握る
③肩甲骨を寄せてバーベルを胸まで下ろす
④肘を伸ばして真っすぐバーベルを上げる

スミスマシンを使う場合も、通常のナローベンチプレスと同様に重量・回数・セット数を決めましょう。重量・回数についてはトレーニングの目的が筋力アップなら1~6回、筋肥大なら6~12回、筋持久力アップなら15回以上で限界となる重量を扱います。セット数については筋トレ初心者の方なら3セット×週1回、上級者の方なら6セット×週2回がおすすめです。

▼スミスマシン・ナローベンチプレスのコツ&注意点

・グリップ幅が狭すぎると手首に斜め方向の負荷がかかってしまうので注意する
三角筋に負荷がかかってしまう場合は、フォームの見直しをする

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ずーみー(泉風雅)

応用編としてダンベルを使ったナローベンチプレスを行うこともできますが、あまりおすすめはできません。ダンベルを使うのであれば、テイトプレスを行うほうが上腕三頭筋を狙いやすくなります。

ナローベンチプレスの効果を高める為のポイント

最後に、ナローベンチプレスの効果を高める為のポイントを紹介します。ナローベンチプレスの効果を十分に高めることができるよう、正確なフォームや動作のコツと併せて頭に入れておきましょう。

適切にたんぱく質を摂取する

ナローベンチプレスで得られる効果を高めるには、トレーニングを重ねるだけでなく適切にたんぱく質を摂取しなければなりません。1日のたんぱく質の摂取量の目安は、筋肥大目的のトレーニングなら体重1kgあたり2g、引き締め目的なら体重1kgあたり1~1.5gです。

体重が70kgの方を例に挙げると筋肥大目的の場合は1日で140g、引き締め目的の場合は1日で70~105gのたんぱく質の摂取が必要になります。また、1度の食事において吸収が可能なたんぱく質の量はおよそ30gとされているので、そのことも考慮したうえで食事の回数やメニューを決めるのがおすすめです。

(筋トレに必要なタンパク質の摂取量については以下の記事も参考にしてみてください)

ナローベンチプレスで大胸筋・上腕三頭筋をお得に鍛えよう

通常のベンチプレスより狭いグリップ幅で行うナローベンチプレスは、大胸筋と上腕三頭筋を合わせて鍛えることができるお得な筋トレです。逞しい腕や胸板を作りたい男性はもちろん、二の腕や胸周りを引き締めたい女性の方もぜひトレーニングメニューに取り入れてみてください。

(一緒に行うべきメニューについては以下の記事も参考にしてみてください)