目次
2万以上のデータを根拠にした重量の換算方法
海外のストレングスレベルというWEBサイトでは、これまでに行われたチェストプレスやベンチプレスのデータを年齢や性別、体重などさまざまな条件によって分析しています。
例えば、チェストプレスの場合はこれまでに2万6千回以上行われたデータがあります。そしてそのデータでは体重70kgの初心者の男性であれば、31kgがMAX重量の平均となっているのです。一方でベンチプレスは200万回以上のデータによって、体重70kgの初心者の男性のMAX重量の平均は43kgとなっているのがわかっています。
そしてすべての体重の数字を含めても平均のMAX重量はチェストプレスが33kgで、ベンチプレスが46kgとやはりベンチプレスの方が重い重量を扱える傾向にあることがわかります。割合としては約40%なので、換算する場合はこの数字を目安にすると良いでしょう。
エリートレベルはチェストプレスの方がMAX重量が高い傾向
初心者の場合、今説明したようにベンチプレスの方が約40%近く重い重量を扱える傾向にあります。しかし、上級者よりもさらに上のエリートレベルになると逆にベンチプレスよりもチェストプレスの方が重い重量を扱える傾向にあるのです。
例えば、上級者のすべての体重の男性におけるMAX重量の平均は、チェストプレスとベンチプレスのどっちも131kgとなっています。そしてエリートレベルになるとチェストプレスが176kgで、ベンチプレスが167kgと逆転しているのです。
このようにチェストプレスとベンチプレスのMAX重量はレベルが上がるにつれて差がなくなり、エリートレベルになってくるとチェストプレスが逆転するようになってきます。趣味で筋トレをしている人がエリートレベルになることはあまりありませんが、徐々にチェストプレスの重量が高くなってくる傾向は覚えておいても良いでしょう。
チェストプレスとベンチプレスを両方行う際の順番
大胸筋を鍛える日にはベンチプレスとチェストプレスのどっちも行いたいけど、どっちを最初にやればいいのか悩んでいる人もいるでしょう。そんなときはベンチプレスを最初に行うのをおすすめします。
換算方法のところで紹介したように、エリートレベル以外の方は基本的にベンチプレスの方が重い重量を扱えます。そのメリットを最大限に活かすためには、重量がまだ扱える力が残っている序盤でベンチプレスを行う必要があるのです。
また先にチェストプレスで筋肉を追い込んでしまうと、ベンチプレスの特徴である不安定さに耐えられずにフォームを崩してしまうこともあります。フォームが崩れると怪我などの原因にもなるので、安全面から見てもやはり順番はベンチプレスを先にすることをおすすめします。
チェストプレスとベンチプレスの正しいやり方
それでは次にチェストプレスとベンチプレスの正しいやり方を解説します。それぞれのメニューでのコツや注意点も紹介するので、併せてチェックしてください。
チェストプレス
最初にチェストプレスのやり方から説明します。チェストプレスを行うマシンはシートやハンドルを調節できるようになっています。まずは自分の身長や腕の長さなどに合わせて調節してから行うようにしましょう。
▼チェストプレスのやり方
①マシンに座って、ハンドルを握る
②ハンドルを前方に向かって押し出す
③ゆっくりとハンドルを戻す
このメニューでは筋トレの目的に合わせて負荷を調節します。筋力アップなら1回から6回、筋肥大なら6回から12回、筋持久力アップなら15回以上で限界が来る負荷が適切です。ちなみに筋肥大が目的なら限界まで行うことで軽い重量でも同等の効果を期待できます。セット数については初心者は週1回3セット、上級者は週2回6セットを目安に行うと良いでしょう。
▼チェストプレスのコツ&注意点
・シートの高さは脇が60度になるところを目安にする
・ハンドルは大胸筋が軽くストレッチされる場所に調節
・肩甲骨を内側に寄せながらハンドルを降ろす
チェストプレスは軌道が決まっているため、間違ったフォームでも動作を力さえ出せば動作を行えます。しかし、筋トレの効果は筋肉に刺激を強く与えられる正しいフォームで行った場合にのみ得られるのです。そのため軌道が固定されているからと甘く考えず、常に正しいフォームを意識して取り組んでください。
(チェストプレスのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)
チェストプレスのやり方!大胸筋に効くコツ〜平均重量、ベンチプレスとの違いも解説
出典:Slope[スロープ]
ベンチプレス
それでは次にベンチプレスのやり方を解説します。ベンチプレスはBIG3に入る最もベーシックなメニューの1つです。まだ取り組んだことがない人はここで正しいフォームや動作のポイントを確認しておきましょう。
▼ベンチプレスのやり方
①ベンチに仰向きに寝る
②バーベルをラックアウトして、降ろす
③バーベルを元の位置まで挙げる
このメニューも筋トレの目的に合わせて負荷を調節します。筋力アップなら1回から6回、筋肥大なら6回から12回、筋持久力アップなら15回以上で限界が来る負荷が適切です。ちなみに筋肥大が目的なら限界まで行うことで軽い重量でも同等の効果を期待できます。セット数については初心者は週1回3セット、上級者は週2回6セットを目安に行うと良いでしょう。
▼ベンチプレスのコツ&注意点
・肩甲骨を寄せながらバーベルを降ろす
・みぞおちの少し上のラインに向かって降ろす
・バーベルを挙げる時に肩甲骨を外に出し過ぎない
ベンチプレスは大胸筋の王道メニューですが、どのレベルの人も重量に意識が向いてしまいがちです。扱う重量も大切ですが、先ほども解説したように最も大事なのは正しいフォームを守った上で追い込むことです。無理に重量を増やして怪我をしないように注意しながら取り組みましょう。
(ベンチプレスのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)
ベンチプレスのやり方!正しいフォーム&効果UPのコツ!初心者向けに回数・重量なども徹底解説!
出典:Slope[スロープ]