目次
ジーンズを色落ちさせる方法を徹底解説
色落ちはジーンズの魅力の一つですが、自分だけのオリジナルな色落ちにしていくために、覚えておきたい3つのポイントがあります。それは「糊落とし」「履き込み」「洗濯」です。カッコいい色落ちを実現させるために、これらのポイントを紹介していきます。
しかし、「糊落とし」については、リジッドデニムのみ必要な工程で、ワンウォッシュデニムの場合は不要です。そこで、まずはジーンズの選び方からご紹介します。
(ダメージジーンズのメンズコーデについては以下の記事も参考にしてみてください)
ダメージジーンズのメンズコーデ!ダサ見えNG例〜おしゃれ着こなしテクまで解説!
出典:Slope[スロープ]
色落ちが楽しめるジーンズの選び方
色落ちを楽しむためには、まずデニムの種類を知る必要があります。ここでは「リジッドデニム」と「ワンウォッシュデニム」についてご紹介します。
リジッドデニム
リジッド(rigid)「堅くて曲がらない」と意味する通り、糊がついたゴワゴワしたジーンズのことです。生デニムとも言われ、多くのリジッドデニムには防縮加工がされていないので、洗濯することで縮みます。
そのため、糊落としや洗濯後に、「ウエストが小さくて入らない…」「思ってたシルエットと違う…」なんてことが起こることも。
また、縮んでサイズが変わることから、購入後すぐに裾上げしにくい点にも注意が必要です。リジッドデニムの裾上げタイミングについては後述します。
ワンウォッシュデニム
その名のとおり、一度洗われているジーンズのことです。通常売られているジーンズの多くは、一度洗われてから店頭に並びます。糊落としが済んでいるので、サイズとシルエットが出来た状態です。そのため、サイズが合わなくなるリスクもなく、糊落としを自分でする手間もありません。買ってすぐに履き込めるお手軽感が、ワンウォッシュデニムにはあります。
色落ちさせるならリジッドとワンウォッシュどっちがいいの?
自分好みのオリジナルジーンズ育てたいのなら、リジッドデニムがオススメです。一から色を落としていくので、その過程を楽しみながら、メリハリのある色落ちにすることができます。糊落としは手間とも言えますが、このひと手間が加わることで、自分だけのジーンズという愛着がわくものです。
洗うと縮むというリスクがあるので、初めてのジーンズにはワンウォシュデニムの方がオススメという意見もありますが、ワンウォッシュとリジットどちらの状態でも販売しているお店で、ワンウォシュで試着してから、リジットを購入すれば、糊落とし後のサイズ感やシルエットがわかります。
自分好みに色落ちしたオリジナルジーンズを育てるなら、リジッドデニムがオススメです。
色落ちジーンズの失敗しないサイズの選び方
ジャストサイズのものを選んだ方がよいでしょう。自分の体に合ったシワが生まれ、メリハリのあるヒゲやハチノスができるからです。デニムはサイズが多少キツくても、履き込むうちに生地が伸びます。そのため、ゆるめのサイズよりは、ややキツめかジャストフィットしたものを選ぶと失敗しにくいです。
リジッドデニムの場合は、糊落としの際に縮んでしまうので、普段履いているサイズより、ワンサイズ大きめを選びましょう。
しかし、ブランドごとに生地感のバラつきがある為、ショップの店員さんに相談するのが一番安心です。もしくは、メーカーの商品ページから縮みの目安を確認することができます。
(ダメージジーンズがダサいかどうかについては以下の記事も参考にしてみてください)
ダメージジーンズはダサい?女子が嫌いなNG例〜お洒落に見せる着こなし術を解説!
出典:Slope[スロープ]
色落ちさせる前のリジットデニムの糊落とし
リジッドデニムは糊が付いている状態です。この糊を落とすべきか、落とさないまま履き続けるべきかは、意見が別れるポイントだったりします。
糊を落とさず履き込んだ方が、シワがつきやすく、メリハリのある色落ちがしやすいというメリットがありますが、その反面、せっかくつけたシワが洗って縮んでしまうので、理想の位置から微妙にずれてしまうというデメリットもあります。
ここでは、「失敗しない」ことに焦点を当て、糊落としのタイミングとその方法、注意点をご紹介します。
リジッドデニムの糊落としのタイミング
糊落としのタイミングは、初めて履く前に行うとよいでしょう。理由は、やはり初めて洗ったタイミングでジーンズが縮んでしまうからです。
糊を落すまえに履き込んでしまうと、せっかくつけたシワが縮むことでズレてしまいます。
そうはいっても「がっつりシワをつけて、メリハリのある色落ちをさせたい!」という声もあるでしょう。続いては、メリハリのある色落ちを追求したい方にもオススメの、糊の落とし方をご紹介します。
リジッドデニムの糊落としの方法
糊落としの手順は、下記の通りです。
① リジッドデニムを裏返しにし、40度くらいのお湯に30分ほどつけ置きする
② お湯の量は、ジーンズがしっかりつかる程度
③ 糊が柔らかくなって取れてくるので、かるく押し洗いする
④ 糊の溶け出したお湯を捨てて、新しいお湯に替えてすすぐ
⑤ 3と4をもう一度繰り返す。
⑥ 脱水する
⑦ 干すときは裏返す
⑧ 自然乾燥(陰干し)
コツは『糊を落としすぎないこと』です。縮ませつつ、残った糊の効果でメリハリのあるシワがつくようにします。また、汚れはないので洗剤を使わなくても大丈夫です。
ジーンズを色落ちさせるには履きこむ事も重要
糊を落としたら、いよいよ履き下ろしです。縮んだ部分が自分の体型に合わせて伸びるので、自分だけのシルエットが作られていきます。履きこむと「ヒゲ」と呼ばれる擦れた跡ができて、ジーンズに立体感を持たせます。この擦れ跡をアタリといいます。このアタリは自分の動きに合わせて作られていくので、これがジーンズの表情として形作られていくのです。
ファーストウォッシュからセカンドウォッシュまでの履き込みがキモ
初めて洗濯してから、次の洗濯までにどれだけ体に馴染ませるかが重要です。このときについたシワが、ジーンズに馴染んで定着することで、色落ちのコントラストが決まります。
履きこむ際は、ただ歩くだけではなく、立ったり・座ったり・しゃがんだりヘビーな動作を繰り返して、自分の体の動きを、ジーンズにシワとして一本いっぽん刻んでいくイメージです。
セカンドウォッシュまでに、最低30回以上履きこむことが目安になります。
履きこむ際の注意点
履きこんでいると、汗や皮脂など様々な汚れがジーンズに付着していきます。つい、育ている最中だからという意識から、洗わずに履き込みがちですが、あまりにも洗濯をしないと、繊維が伸び切った状態で劣化が進み、デニムの寿命が縮むことにつながります。
また、良くも悪くも黄色っぽい仕上がりになることもあるので、汚れたときや汗をたくさんかいたときには、洗濯をするようにしましょう。
ジーンズを色落ちさせる際の洗濯について
ジーンズ愛好家ほど洗濯にこだわりが強い方が多く、インターネット上にも様々な情報で溢れています。ジーンズを絶対に洗わない、いわゆる「根性履き」が基本と言われていたことも過去にはありましたが、ここでは、長く履き続けられる、清潔感がある色落ちを目指し、洗剤の選び方から洗濯方法までを解説します。
ジーンズの洗濯頻度は「汚れたら」
頻度について賛否両論ありますが、ここでは「汚れたら洗う」ことをオススメします。洗う頻度が多くなると、ヒゲやハチノスができにくくなりますが、黄色っぽい仕上がりになることを防ぎ、清潔感をキープできます。
ジーンズは綿素材の生地なので、洗濯をしないと、汚れや匂いが気になりますし、繊維が伸びきることで劣化するので、生地が弱まり破れやくなります。せっかく育てた”相棒”なので、適度に洗うことで寿命を伸ばして、末長く付き合いたいですね。
洗濯前にジーンズの洗濯表示を確認しよう
基本は水洗いで大丈夫ですが、なかにはドライクリーニングが推奨されているジーパンもあるので、洗濯の前に必ず確認しましょう。
洗濯表示で確認するポイントは下記の2つです。
① 桶のマークは洗濯機でOK(左側の赤く塗られた箇所 上から3つまで)
② 桶のマークに手が入っているマークなら手洗い(左側の赤く塗られた箇所 上から4番目)
一番下にある桶マークにばつ印がついたものは、家庭で洗濯できないので、クリーニングが可能かどうか確認しましょう。
洗剤は何を使えばいいの?
ジーンズの洗剤選びを間違えると、色落ちを加速させてしまい、全体的にのっぺりとした色落ちになります。その原因となるのが「蛍光増白剤」と「漂白剤」の2つの成分です。この成分には、インディゴブルーを薄めてしまう作用があるため、洗剤を選ぶ際は「蛍光増白剤」と「漂白剤」が、含まれていない洗剤を選ぶことが重要です。
ジーンズ専用の洗剤であれば安心ですが、普通の家庭にある一般的な洗剤でも、上記の2つの成分が含まれていなければ問題なく使用できます。
スーパーやドラッグストアで販売されている、「アクロン」や「エマール」などのおしゃれ着洗剤であれば、他の衣類にも使用できつつ、ジーンズにも優しい洗剤なので、とても経済的です。
ジーンズの洗濯方法
洗濯方法は下記の通りです。
① ボタン・ジッパー部分を止める
② ジーンズを裏返して、洗濯ネットにいれる
③ 洗剤は漂白剤・蛍光剤の入っていないものを使用する
④ 手洗いコース
⑤ 干す前に洗濯でついたシワを伸ばす
⑥ 干すときは裏返し
⑦ 風通しのいい、日陰で干す
他の衣類と一緒に洗濯すると、インディゴの色が移ってしまう場合があるので、ある程度、色落ちするまでは、ジーンズ単独で洗うことで色移りを防げます。
ジーンズを色落ちさせる場合の裾上げのタイミング
ロールアップ前提でなければジーンズの裾上げが必要になります。リジッドデニムは洗濯すると縮むので、糊を落として縮ませてから裾上げを行うのが無難です。
注意点としては、一度の洗濯では縮みきらない場合があるということ。適正なサイズで直したつもりが、次の洗濯でさらに縮むこともありえます。
それを防ぐために、数回洗って、十分に縮ませてから裾上げをすることをオススメします。このタイミングであれば、縮みが落ち着いている為、裾上げを失敗するリスクが低いです。
実際に着用例からジーンズの色落ちの成果を見てみよう!
桃太郎ジーンズの色落ちレポート
桃太郎ジーンズは、岡山県にあるブランドです。色が濃いインディゴ染めにより、色落ちがハッキリと表れるのが特徴です。
まだ全く履かれていない状態で、濃い紺色ですね。
13ヶ月履きこんだ物がこちらです。擦れた色落ちがいい味出してますね。
A.P.Cのプチテーパードの色落ちレポート
A.P.C.のプチニュースタンダード。パキパキのデニムを履きまくって自分の味を出せるアイテムです。
新品の状態のリジッドデニムです。
2年以上履きこんだ物がこちらです。違うジーパンかと思ってしまうほど、カッコよく色落していますね。
職業別の色落ちレポート
左から、酒屋(3ヶ月)、居酒屋(6ヶ月)、漁師(9ヶ月)、左官(9ヶ月)です。屋外での仕事がメインの漁師さんや左官さんのジーパンは激しく色落ちしています。たくさん動いて擦らすことが、色落ちに大きく影響することがわかりますね。
ジーンズの色落ちが楽しめる生デニムのおすすめはコレ!
A.P.C プチスタンダード
フランスの人気ブランド「A P.C」はシルエットの美しさが特徴です。カジュアルで機能的な設計になっており、細身でシンプルなジーンズの定番と言えます。購入時は上品な雰囲気ですが、育ってくると荒々しく男らしさが出てくるのも、魅力のひとつです。
サイズ | W24~34 |
---|---|
カラー | インディゴブルー |
素材 | 綿 98%. ポリウレタン 2%. |
ウエスト | 24inch:63 25inch:66 26inch:69 27inch:72 28inch:74 29inch:76 30inch:78 31inch:80 32inch:83 33inch:85 34inch:88 |
原産国 | マカオ |
Denime 66 TYPE
Denime 66 TYPE
20,900円(税込)
「Denime(ドゥニーム)」は独自の染めや色落ちが特徴の日本ブランドです。濃い染めが施されているため、初心者でも履きこむだけで、自然と濃淡の激しい色落ちを楽しむことができます。
サイズ | W28~34 |
---|---|
カラー | インディゴブルー |
素材 | 綿100%・14.7oz |
ウエスト | 28inch:80 29inch:82.5 30inch:85 31inch:87.5 32inch:90 33inch:92.5 34inch:95 |
原産国 | 日本 |
WAREHOUSE Lot 1001XX
WAREHOUSE Lot 1001XX
23,100円(税込)
ウェアハウスは「ヴィンテージ古着の忠実な復刻」をテーマとする日本のブランドです。中でも「Lot 1001XX」はスタンダードなシルエットで、自然なブルーが出やすい生地が特徴です。
サイズ | W28~40 |
---|---|
カラー | インディゴ |
素材 | コットン100% |
ウエスト | 【Size28】76 【Size29】78 【Size30】80 【Size31】82 【Size32】84 【Size33】86 【Size34】88 【Size36】92 【Size38】96【Size40】100 |
原産国 | 日本 |
シュガーケン 1947モデル
シュガーケン 1947モデル
16,280円(税込)
シュガーケンの代表作「1947モデル」は、やや太めのシルエットでどんなスタイルにも合わせやすい、これぞスタンダードな一本です。
サイズ | W28~38 |
---|---|
カラー | インディゴ/ワンウォッシュ(421) |
素材 | コットン100% |
ウエスト | 28:77 29:78 30:82 31:85.5 32:86 33:89 34:91 36:94.5 38:100 |
原産国 | 日本 |
LEVI’S VINTAGE CLOTHING-505 1967モデル
LEVI’S VINTAGE CLOTHING-505 1967モデル
27,500円(税込)
国内外で人気を誇る「505」はリーバイスの定番モデルです。テーパードのきいた細身のシルエットが特徴で、ON OFF問わず着こなし次第で、どんな人でもスタイルをよく見せてくれるジーンズです。
サイズ | W28~38 |
---|---|
カラー | Rigid |
素材 | 綿100% |
ウエスト | W28:- W29:76 W30:78 W31:80 W32:82 W33:84 W34:86 W36:90 W38:- |
原産国 | トルコ |
(リーバイス505については以下の記事も参考にしてみてください)
リーバイス『505』ジーンズが熱い。501との違い〜季節別コーデ集など紹介
出典:Slope[スロープ]
RESOLUTE 710
リゾルトの710は細身のストレートで、コーデを選ばないキレイなシルエットが特徴です。王道な一本なので、初めて買うのにオススメできるジーパンです。
サイズ | W26~34 |
---|---|
カラー | インディゴ |
素材 | 100% コットン |
ウエスト | W26:64 W27:66 W28:68 W29:70 W30:72 W31:75 W32:77 W33:80 W34:83 |
原産国 | 日本 |
(リゾルトのデニムについては以下の記事も参考にしてみてください)
リゾルトのデニムが大評判。710・711・712のジーンズの特徴&コーデ例を紹介
出典:Slope[スロープ]
ユニクロ セルビッジレギュラーフィットジーンズ
本格的なセルビッジジーンズでありながら、ストレッチがきいている快適な履き心地のジーンズです。自分だけの色落ちを、お手頃な価格から始められるのでオススメです。
サイズ | W28~35 |
---|---|
カラー | 69 NAVY |
素材 | 100% 綿 |
ウエスト | W28:77 W29:79.5 W30:82 W31:84.5 W32:87 W33:89.5 W34:92 W35:94.5 |
原産国 | – |
桃太郎ジーンズ 出陣ナローテーパード
桃太郎ジーンズ 出陣ナローテーパード
24,200円(税込)
ポケットの二本線が特徴の桃太郎ジーンズは、非常に色が濃いデニムで濃淡がはっきりした色落ちを楽しむことができます。生地の強さも特徴的で、10年無償修理保証がついているなどメーカーの自信が伺えます。
サイズ | W28~36 |
---|---|
カラー | インディゴ |
素材 | Zimbabwe cotton100% |
ウエスト | 28in:75.5 29in:78 30in:80.5 31in:83 32in:85.5 33in:88 34in:90.5 36in:95.5 |
原産国 | 日本 |
(桃太郎ジーンズについては以下の記事も参考にしてみてください)
桃太郎ジーンズはダサい?【結論→むしろ高評価】色落ち具合やコーデ例などを紹介!
出典:Slope[スロープ]
ジーンズを色落ちさせて理想の1本を育てる
いかがでしたでしょうか。ここまでジーンズの育成方法をご紹介してきました。ジーンズの選び方や、糊の落とし方、洗濯の方法など、ジーンズをカッコよく色落ちさせるためには、多くの知識が必要ということがわかりましたね。
ジーンズの色落ちは奥が深く、絶対的な正解はないでしょう。自分にとって1番の方法を見つけるのも一つの楽しみですね。重要なことはジーンズを大事に育てて愛着を持つことです。この記事を参考にして、自分だけのオリジナルな1本を育ててみてください。