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筋肉痛が2日後に遅れてくるのは正常なの?
長らく運動をせずに過ごしてきて、久しぶりに運動を再開した際に筋肉痛が2日後以降に遅れてくると不安に思っている方もいるでしょう。なぜ不安に思うかというと、運動を頻繁に行っていた学生時代などでは運動後に遅くとも1日で筋肉痛がくる、もしくはこなかったという経験談をお持ちの方が多いからです。
このような経験談が多く実例としてある為、筋肉痛が運動をした2日後に遅れてくるのは、年齢が原因ではないかと言われています。そこで今回は、筋肉痛が運動した2日後にくる時間差について詳しく解説していきます。
筋肉痛が2日後に遅れてくる時間差の原因は年齢?
結論から言うと筋肉痛が2日後に遅れてくる時間差の原因が年齢と言うのは嘘で、各個人の推測でしかありません。なぜなら、運動をして1日後もしくはその日に筋肉痛がくる原因さえも研究で明確になっていないからです。
筋肉痛は運動をすることによって、筋肉が破壊(分解)される性質から痛みが出るのではと言われています。しかし、筋肉が破壊されることによって直接痛みの原因になっているかどうかはわかりません。筋肉痛が運動の2日後以降に遅れてくる事例も多々あることから、痛みは筋肉の破壊だけが原因なのではなく、痛みを伝える神経も関係しているのではと言われています。
これらのことから、筋肉痛が2日後に遅れてくる時間差は年齢ではなく筋肉や神経、それに関連する何かが不調であることが原因なのではないかと考えることができます。結論、これまでに分かっていることだけだと、筋肉痛が2日後に遅れてくる原因が年齢と言える証拠が少ないので、現状は嘘で噂に過ぎないと言えるのです。
(ランニングで筋肉痛になる部位については以下の記事も参考にしてみてください)
ランニングで筋肉痛になる部位は?原因〜予防&回復方法、継続判断まで解説!
出典:Slope[スロープ]
筋肉痛には2つの種類がある
筋肉痛が運動後すぐにくる方、2日以降に遅れてくる方がいますが性質の違う2種類の筋肉痛があるので、どちらかが正常といったわけでもありません。筋肉痛には①即発性筋痛②遅発性筋痛の2種類が存在し、特徴は下記の通りです。
①即発性筋痛:疲労物質の蓄積や、筋肉の破壊(分解)によって生じる痛み
②遅発性筋痛:破壊された筋肉を再合成する際に生じた炎症による痛み
運動後に起こる筋肉の超回復が完了するまでに48時間〜72時間かかると言われているので、②の種類の筋肉痛が生じている場合は、2日後以降に始まっても不自然ではありません。このことから、筋肉痛が2日以降に起こる方は、筋肉を回復させる機能が衰えてしまっていることが原因とも考えられます。
即発性筋痛が起こるケース
即発性筋痛が起こるケースは、短期間で爆発力のあるダッシュや重量挙げなど強度なトレーニングを行った場合です。したがって、世間一般的に筋肉痛と呼ばれるものは『遅発性筋痛』であることがわかるでしょう。強度がそこまで高くないトレーニングをしている場合は、運動の2日後などにじわじわ出てくる遅発性筋痛が起こるのが自然なのです。
運動して2日後に筋肉痛が残ってる場合、運動はNG?
運動した後に超回復が48時間〜72時間かけて行われるので、2日以上筋肉痛があっても不自然ではありません。筋肉痛は基本的に1週間以内で治ると考えてよく、1週間以上長引いて日常生活に支障をきたすほどであれば病院に受診してみると良いでしょう。筋肉痛ではなく肉離れといった治療が必要な怪我の可能性もあり、放置しておくと大怪我に繋がるリスクもあるので注意してください。
そこで、筋肉痛が残っていても運動を行っても良いの?という疑問を持っている方も多いでしょう。以降では、筋肉痛と運動の再開について解説していきます。
筋肉痛が残っていたら運動はNG?
結論から言うと筋肉痛が残っていても、運動をして構いません。しかし、筋肉を鍛えるのが目的の場合は、同じ筋肉部位を連続して行うと超回復の妨げとなってしまうので筋肉に関係なく休息を取りましょう。ランニングなど心肺機能を鍛えるトレーニングや、負荷が低いトレーニングによる軽い筋肉痛の場合は問題なく運動を継続しても構いません。
しかし、トレーニングはやればばやるだけ良いといったわけでなく、オーバーワークになってしまうと成長効率が落ちる可能性が高いので、適度に休息は取るようにしましょう。
(超回復について詳しく知りたい方は、下記記事を参考にしてください。)
筋肉部位別の『超回復』にかかる時間!筋トレ効UPの頻度・プログラムを解説!
出典:Slope[スロープ]
筋肉痛の予防&対策
それでは次に、筋肉痛の予防&対策について解説していきます。やはり筋肉痛は運動の妨げや、モチベーションが下がる原因ともなり得るので、できるだけ事前に防ぎたい、すぐに治したいと思う方がほとんどでしょう。
筋肉痛を事前に防ぐ方法と早く治す対策は、ほとんどやることは一緒です。事前に防ぐ予防をしていれば、筋肉痛になっても治りやすく、筋肉痛になってしまってからの対策を続ければ筋肉痛が起こりづらい体にもなります。
それでは早速、筋肉痛の予防&対策について確認していきましょう。
①マッサージ
筋肉痛になりやすい筋肉部位をマッサージするのは、予防と対策のどちらにも効果的です。痛みが出る箇所を手のひらや指でマッサージをして揉みほぐすだけなので、誰でも簡単にできます。さらに、フォームローラーというアイテムを使用して筋膜リリースを頻繁に行えば、筋肉痛が起きづらい体に仕上がっていくでしょう。
②アイシング
運動によって筋肉が分解されると熱を持ちます。この熱は筋肉が炎症を起こしている証拠なので、アイシングをして熱を冷まして炎症を抑える必要があるのです。アイシングは1セット15分〜20分ほどで行いましょう。連続で冷やしすぎると筋肉は固まってコリができてしまい、回復に悪影響を及ぼしてしまうので注意が必要です。
運動後の炎症を抑えることによって筋肉痛になる確率が少なくなり、筋肉痛になったとしても痛みの程度が弱く治りやすくなります。
③お風呂に入って血行促進
運動直後のアイシングが終わったら、筋肉を温めて血行を促進しましょう。血行が良くなることによって、筋肉の回復に必要な栄養素が行き渡りやすくなります。さらに、筋肉痛の原因にもなる疲労物質である乳酸の排出も促進されるようになり、疲労が溜まりにくく筋肉痛が起きづらい体になるのです。
次の日のコンディションを高めたい方は、シャワーで済まさずに湯船にお湯を溜めて入浴するようにしましょう。
筋トレはお風呂上がり・前どっちが効果的?各メリット・デメリット〜入り方まで解説!
出典:Slope[スロープ]
④睡眠
タンパク質など筋肉の回復に使用される物質は、体が動いていない睡眠中に活発化されるのでしっかり睡眠を取ることは重要です。筋肉痛を予防したり治りを早くすることに限らず。睡眠で体を休めることは、日常生活〜スポーツでのパフォーマンスを上げる効果があるので。最低でも1日6時間の睡眠時間を確保するようにしましょう。
⑤栄養摂取
筋肉の超回復を促進させる栄養素としては、タンパク質・ビタミンB群などが挙げられます。食事から全ての栄養素を摂取するのが理想ですが、仕事などで忙しい方は毎日自炊するのは難しいでしょう。その場合は、プロテインやサプリメントをうまく使用して適切なタイミング・量をしっかり摂取するようにしてください。
筋肉の超回復に必要な栄養素を日頃から摂取していると筋肉痛になりづらくなり、発症してもすぐに治るようになります。
(筋トレと食事のタイミングについて詳しく知りたい方は、下記記事を参考にしてください。)
筋トレのタイミングは食事の前?後?NG例〜筋トレ前中後の栄養摂取についても解説!
出典:Slope[スロープ]
2日後に筋肉痛がくるのは年齢が原因は嘘!
今回は、筋肉痛が運動をした2日後に遅れてくる原因や、筋肉痛の種類、筋肉痛が残っている際の運動継続の可否、筋肉痛の予防&対策まで幅広く解説してきました。全て読んで頂いた方はわかると思いますが、筋肉痛が2日後にくるのは年齢が原因というのは嘘で、ただの噂に過ぎません。年齢のせいにして諦めるのではなく、 意識をして行動をすれば事前に防ぐことも治りを早めることも十分できます。
筋肉痛に悩んでいる方はこの記事を参考にして予防&対策をしましょう。