PNFストレッチとは?メカニズム&効果〜メニュー別のやり方を解説!

PNFストレッチは肩関節、股関節、足首などの柔軟性を向上させたり、血行を良くして肩こり・腰痛を改善したりする効果があります。今回はそんなPNFストレッチのメカニズム、様々な種類があるセルフPNFストレッチのメニュー、更に体験談について紹介していきます。

監修 |パーソナルトレーナー Riku
instagramTwitterHPTRIGGER POINT Performance Therapy 認定トレーナー2ndpass認定トレーナーBODYBOSS認定トレーナー 法政大学スポーツ健康学部出身。パーソナルトレーナー兼ミラーフイットコンテンツディレクター。2021年6月にパーソナルトレーニングジム『SPICE GYM』を中目黒・恵比寿エリアにて開業予定。王様のブランチなどメディアにも複数出演。お客様のパートナーとして食事管理やトレーニングの指導はもちろんのこと日常生活や仕事での悩みなど身体&精神的な不調に関わることに対してサポート致します。

目次

  1. PNFストレッチとは?
  2. PNFストレッチのメカニズム&効果
  3. 柔軟性の向上
  4. 肩こり・腰痛の改善
  5. スポーツのパフォーマンス向上
  6. ダイエット効果
  7. 冷え性の改善
  8. PNFストレッチのメニュー&やり方
  9. PNFストレッチヨガ
  10. 手首のPNFストレッチ
  11. タオルふくらはぎPNFストレッチ
  12. ゴムチューブPMFストレッチ
  13. 肩・手首・肘のPMFストレッチ
  14. PNFストレッチをする際のコツ&注意点
  15. 軽い準備運動
  16. 力を抜いて行う
  17. 過度に抵抗を掛けない
  18. 2人用は専門家に付き添ってもらう
  19. PNFストレッチを行った人の体験談
  20. PNFストレッチで体を整えよう

PNFストレッチとは?

PNFとはProprioceptive Neuromuscular Facilitationの略で、日本語に訳すと固有受容性神経筋促通法と言います。PNFストレッチは身体の感覚受容器を刺激し、脳神経と筋肉の結びつきを活性化するトレーニングのことです。

元々は1940年にアメリカで脳障害のリハビリ用に開発されましたが、現在は脳障害のリバビリ用に留まらず、スポーツの現場でアスリートのコンディショニングや、身体のメンテナンスのために取り入れられています。

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PNFストレッチのメカニズム&効果

椅子に座ったまま居眠りしている時に頭がガクッとなると元に戻します。これは筋肉が急に伸びた際に腱器官から「これ以上伸びると危険」という信号が発せられることで起こる現象です。この反応を伸張反射と言います。

PNFストレッチはこの伸張反射を利用して行うトレーニングです。PNFストレッチは筋肉に刺激を与えて収縮させた後、収縮した筋肉をストレッチによって伸展させます。これを繰り返すことで脳神経と筋肉の結びつきを活性化することが可能です。

そんなPNFストレッチには様々な効果が期待出来ます。続いてはPNFのメリットについて見ていきましょう。

柔軟性の向上

筋肉には一度収縮させてから力を抜くことで伸しやすくなるという性質があります。そのためPNFストレッチを行うことによって柔軟性が上がり、日常生活のあらゆる動作の反応がよくなります。

肩こり・腰痛の改善

血行が悪いと乳酸などの疲労物質が蓄積され、これが神経を刺激し、肩こり、腰痛を引き起こします。PNFストレッチによって血流・神経の流れが良くなるため、肩こり、腰痛の改善も期待出来ます。

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(肩こりを解消できる筋トレについては以下の記事も参考にしてみてください)

【肩こりは筋トレで解決】短期間で解消出来るメニュー〜治った体験談も!

スポーツのパフォーマンス向上

PNFストレッチの最大の特徴は運動系の神経が促進されるところです。脳の情報処理が早くなり、イメージした動きがスムーズになります。また柔軟性が上がって怪我をしにくくなるためスポーツ競技のパフォーマンスの向上が期待出来ます。

ダイエット効果

基礎代謝が低下していると運動してもなかなか痩せません。しかしPNFストレッチによって血流・神経の流れが良くなって細胞の代謝が活性化するので、体脂肪を燃焼させることが出来、ダイエット効果が期待出来ます。

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(基礎代謝を上げる筋トレについては以下の記事も参考にしてみてください)

基礎代謝を上げる筋トレ7選!鍛えるべき筋肉〜痩せやすくなるなどメリットまで解説

冷え性の改善

冷え性は筋肉の量が少ないこと、ストレスによって自律神経が乱れていることと共に基礎代謝が低下していることが原因で起こります。PNFストレッチによって基礎代謝が良くなるので冷え性を改善します。

PNFストレッチのメニュー&やり方

PNFストレッチは基本的に専門的な知識を持った人に付き添ってもらって行いますが、セルフで出来るものもあります。セルフで行うものはコツ&注意点があるので要チェックです。それではセルフで出来るPNFストレッチのメニュー&やり方についてご覧ください。

PNFストレッチヨガ

PNFストレッチヨガは、股関節の柔軟性を高める効果があります。また骨盤周りのゆがみが気になる方にもおすすめです。

▼PNFストレッチヨガのやり方
①仰向けになる
②脚を上に向かって押し上げ、手で足首を押える
③何秒かやった後、リラックスし、同じ動作を行う

▼PNFストレッチヨガのコツ&注意点
・お腹を締め、太ももを意識してください

(ヨガラグのおすすめについては以下の記事も参考にしてみてください)

ヨガラグおすすめ15選!使うメリット&選び方〜滑らないおしゃれ商品を厳選!

手首のPNFストレッチ

このPNFストレッチは手首の可動域を向上させることが出来ます。手首が柔らかくなることで、手首の怪我防止にもつながります。

▼手首のPNFストレッチのやり方
① 右手の手のひらを前に向けて腕を伸す
② 右手を左手で軽く押え、ストレッチさせる
③ 右手は押しかえし、左手は押える
④ 5秒やった後にリラックスする

▼手首のPNFストレッチのコツ&注意点
・③の時には押し合いっこをするようにしてください
・両手で3セットずつやりましょう

タオルふくらはぎPNFストレッチ

タオルふくらはぎPNFストレッチは、下半身の血液を上半身に押し戻す役割を担い、「第二の心臓」と呼ばれる、ふくらはぎの可動域を広げ、冷え性やむくみを解消するマッサージです。

▼タオルふくらはぎPNFストレッチのやり方
① 座って片足を伸し、つま先にタオルを掛ける
② タオルを引き寄せ、つま先は奥に倒す
③ 力を抜いて戻す
④ 10回ぐらい行った後、力抜く
⑤ タオルを引き寄せ、つま先を倒さずにストレッチ
⑥ ①~⑤を何度か繰り返す

▼タオルふくらはぎPNFストレッチのコツ&注意点
・なるべく膝を伸してください
・伸す時には猫背にならずに姿勢をよくしましょう
・股関節や腿裏、膝裏が痛む方はやらない方がいいです

(ふくらはぎのストレッチメニューについては以下の記事も参考にしてみてください)

ふくらはぎのストレッチメニュー!固い筋肉を短期間でほぐすコツを大公開

ゴムチューブPMFストレッチ

ゴムチューブを使ったPNFストレッチはパワーの源である大臀筋、ハムストリングの疲労を取り除き、股関節の可動域を向上し、更に膝の調子を改善することが出来ます。

▼ゴムチューブPMFストレッチのやり方
①ゴムチューブを柱に縛り付ける
②仰向けになり、ゴムチューブを右足首にかける
③ゴムチューブを5秒間引っ張ってストレッチ
④柱から身体を離して更にストレッチ
⑤膝を曲げた状態で引っ張りストレッチ
⑥左足首で②~⑤と同じ動作をやる

▼ゴムチューブPMFストレッチのコツ&注意点
・②の時には両足の膝を伸すようにしてください
・③ではハムストリングとお尻の筋肉で引っ張ってください
・⑤は太ももが同じ位置になるように手を使いましょう
・ウォーミングアップの後にやってください

肩・手首・肘のPMFストレッチ

前半のPNFストレッチは肩・手首・肘の可動域を向上させることが出来ます。可動域を向上させることで肩・手首・肘の怪我予防になります。スポーツをやっている人は試合前のウォーミングアップにおすすめです。

▼肩・手首・肘のPMFストレッチのやり方
①右手を斜め右上に上げ、斜め左下に下げる
②右手を斜め左上に上げ、右下に下げる
③左手でも①と②と同じ動作を行う
④右手を挙げ、外側にひねり、内側にもひねる
⑤右手を内側にひねり、外側にもひねる
⑥左手を挙げ、④と⑤と同じ動作を行う

▼肩・手首・肘ののPMFストレッチの注意点&コツ
・①は親指から上げるようにしましょう
・②は小指から上げるようにしてください
・回数は10回ずつやりましょう

PNFストレッチをする際のコツ&注意点

PNFストレッチは様々なメリットがありますが、やり方を誤ると効果が薄れ、身体を痛める可能性があります。ここからはPMFストレッチのコツ&注意点について紹介します。PNFストレッチのコツ&注意点をチェックし、適切に行ってください。

軽い準備運動

まずPNFマッサージの前にマッサージしたい筋肉を軽い準備運動によって温めてください。筋肉を温めてからの方が痛めにくく、PNFマッサージの効果が出やすいです。

力を抜いて行う

PNFマッサージは「抵抗→脱力」の繰り返しという動きが出て来ますが、脱力が上手くいかないと効果が薄れます。脱力が上手くいかない人は左手を強く握りしめ、息を止め、10秒経ったら「はぁっ!」とお腹の空気を吐出し、全身脱力する練習をしてみましょう。

過度に抵抗を掛けない

手やタオル、ゴムチューブで押えるPNFストレッチがありますが、過度に抵抗を掛けないようにしましょう。力一杯にやると筋肉や関節を痛める可能性があります。無理がない程度に行ってください。

2人用は専門家に付き添ってもらう

PNFストレッチは軽いものなら1人でも出来ますが、本格的なもの、2人以上でやるものは専門家に付き添ってもらいましょう。2人以上のものを自己流でやると怪我をする恐れがあります。自己流でやらないようにしてください。

PNFストレッチを行った人の体験談

若者はもちろんのことアラフォー男性からもPNFストレッチによって柔軟性が向上したという声が挙っています。PNFストレッチは老若男女問わず効果覿面です。それではPNFストレッチを体験した人による体験談をご覧ください。

男性

40代

バトミントン部に所属していた学生の頃には身体が柔軟で立体前屈も軽々出来ましたが、アラフォーになってから身体が固くなり、立体前屈が出来なくなってしまいました。

しかしPNFストレッチを知って試したところ身体が柔らかくなり立体前屈で手が床に着くようになりました。身体がすぐに柔らかくなるのでおすすめです。

高校生(女子)

10代

身体の硬い私がPNFストレッチによって人生で初めて開脚前屈で肘を床に着けることが出来ました。痛みも苦しみもなく充実したストレッチでした。

身体が硬いと思っている人はぜひPNFストレッチを行ってみてください。今までの自分とは思えないほど簡単に効果を得ることができると思います。

高校生(男子)

10代

自分は野球をやっているのですが、股関節が硬いことが悩みでした。何か良いストレッチ法がないか探してみたところPNFストレッチが良いという情報を見つけました。早速、PNFストレッチをやってみると股関節の柔軟性が増しました。

PNFストレッチで体を整えよう

PNFストレッチは柔軟性と血行が向上することで、むくみ、肩こり、腰痛を改善し、怪我防止になるなど良いことづくめです。紹介したセルフで出来るPNFストレッチのメニュー&やり方をチェックし、PNFストレッチを試してみてください。