ウォーキングの時間・距離は?短期間で効果を得る目安〜時間帯・消費カロリーについても!

ウォーキングダイエットにおいて脂肪燃焼が始まるのは20分以上からと一般的に言われていますが、実際のところはどうなのでしょうか。また、歩数やペースはどの程度が適切なのでしょうか。ウォーキングの適切な時間・距離や便利なアプリについても説明していきます。

監修 |パーソナルトレーナー Riku
instagramTwitterHPTRIGGER POINT Performance Therapy 認定トレーナー2ndpass認定トレーナーBODYBOSS認定トレーナー 法政大学スポーツ健康学部出身。パーソナルトレーナー兼ミラーフイットコンテンツディレクター。2021年6月にパーソナルトレーニングジム『SPICE GYM』を中目黒・恵比寿エリアにて開業予定。王様のブランチなどメディアにも複数出演。お客様のパートナーとして食事管理やトレーニングの指導はもちろんのこと日常生活や仕事での悩みなど身体&精神的な不調に関わることに対してサポート致します。

目次

  1. ウォーキングで効果を得る為の時間は20分以上は必須?
  2. ウォーキングに効果的な時間・距離の決め方
  3. 運動が苦手な人の場合
  4. 運動に対して特に苦手意識のない一般的な人の場合
  5. 運動が得意な人やウォーキング中・上級者の人の場合
  6. ウォーキングの時間・距離は消費カロリーから逆算!
  7. 1kg痩せるために必要な消費カロリー
  8. ウォーキングの消費カロリー計算方法
  9. 体重60kg・30分ウォーキングの消費カロリー計算例
  10. ウォーキングの効果を得るには時間帯も重要?
  11. ウォーキングの効果が出るまでにかかる期間は?
  12. ウォーキングの時間・距離を決める際のコツ&注意点
  13. 適切なウォーキングの時間・距離を決めるコツは?
  14. ウォーキングの時間・距離を決める際の注意点は?
  15. ウォーキングの時間・距離の計測はアプリがおすすめ!
  16. Google Fit-アクティビティトラッカー
  17. dヘルスケア
  18. 歩数計 Walker M7-M14
  19. ウォーキングの時間・距離は事前に設定しよう

ウォーキングで効果を得る為の時間は20分以上は必須?

「ウォーキングなどの有酸素運動は20分以上継続しないと意味がない」という定説を皆さんも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。実際こういった情報を聞いて、毎日まとまった時間を取らないといけないという敷居の高さを感じ、ウォーキングを続けることを挫折した人も少なくないでしょう。

しかし、これは現在の研究では否定されています。確かに、体脂肪の分解は運動開始後20分ごろから早まるのは本当の話ですが、実際には運動直後から脂肪は燃焼されており、3~5分程度以上の運動であれば十分にダイエット効果は期待できるようです。また数回に分けたトータルの時間でも、一度に同じ時間行うのと同等の脂肪燃焼効果があるといわれています。

つまり、重要なのは一度で長時間のウォーキングを行うことより、短時間でも毎日継続していくことです。では効率的にウォーキングで痩せるためには時間や距離はどのように決めればいいのでしょうか。ここからは様々な視点から解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

20分ウォーキングが健康&ダイエットに効果的!やり方〜痩せた人たちの体験談も!

ウォーキングに効果的な時間・距離の決め方

では、だいたいどれぐらいの距離をどの程度の時間ウォーキングすれば効果的に脂肪を燃焼させられるのでしょうか。もちろん、日頃からよく動いている人もいれば、普段はほぼ動くことがなく一念発起してウォーキングから少しずつ運動を始めるという人まで人それぞれですので一概には言えません。

ウォーキングダイエットは長期間継続して行うことが重要なので、無理して距離や時間を伸ばそうとして疲れてしまい、続かなくなっては元も子もありません。自分に合ったペースで無理なく続けていくことがダイエット成功の一番の近道です。

そこで、以下ではウォーキングに効果的な時間・距離を普段の運動経験などに合わせて説明していきます。

運動が苦手な人の場合

今まで部活などでスポーツ経験がなく運動は苦手だという人、体重が重く怪我の心配がある人は、初めは5~15分程度のウォーキングでも大丈夫です。何度も言うように、大事なのは継続して行うことなので徐々に自分のペースで伸ばしていけば問題ありません。

また通勤・通学の際、意識的に遠回りしてみたり階段を使うようにしたりするだけでも、ダイエット効果は上がります。一日の歩数を測ってみて、「明日は今日より一歩でも多く歩いてみよう」というモチベーションにするのもいいのではないでしょうか。

毎日地道に続けているうちに、だんだんと今までと同じことをやっていても疲れなくなってきます。そうなれば、少しづつ時間や距離を伸ばしたりペースを上げたりして強度を高めていきましょう。

運動に対して特に苦手意識のない一般的な人の場合

運動が苦手でも得意でもない一般的な人の場合、ウォーキング時間は20~30分が適切と言われています。距離はだいたい3km~5kmを目安にしましょう。もちろん、毎日の体調や気分次第で時間や距離を変えても構いませんが、なるべく短くても15分は歩くようにしましょう。

運動開始直後から脂肪の燃焼が始まるのは前述の通りですが、なるべく脂肪の燃焼が活発になり始める15分~20分程度はウォーキングするよう心掛けておきましょう。こちらも余裕が出てきたら、ペースを上げたり時間・距離を伸ばしたりして、ゲームのハイスコアを狙っていくような感覚で向上心を持ちながらウォーキングすると楽しくダイエットができます。

運動が得意な人やウォーキング中・上級者の人の場合

運動するのが好きで今までもよくしてきた人や、ウォーキングを既に習慣化している人であれば、30分~60分程度のウォーキングは既にそこまで苦ではなくなっているのではないでしょうか。自分のペースや疲れてくる時間・距離などももう掴んでいることでしょう。

ここまでくれば、あとは心拍数や歩く際の姿勢なども気にしてみましょう。日本人は猫背の人が大半を占めていますが、ウォーキングの際は身体に力が入らないようにしながらピンと背筋を伸ばして歩きます。頭や腰の位置がぶれてしまわないように注意しながら、足の裏全体を使って歩くように意識しましょう。

心拍数はしんど過ぎず楽過ぎず、ちょっと息が弾むくらいのペースがダイエットに有効とされています。心拍数計などをお持ちの人であれば、脂肪が燃焼されやすい適切な心拍数を求める計算式がありますので、次章の消費カロリーの計算式と一緒にご紹介します。

(ウォーキングの正しい姿勢については以下の記事も参考にしてみてください)

ウォーキングの正しい歩き方!効果を高めるフォーム〜よくあるNG例まで解説!

ウォーキングの時間・距離は消費カロリーから逆算!

ここからは、ウォーキングの時間や距離を消費カロリーから逆算する方法を説明します。ウォーキングをする人の目的の多くは痩せることですので、自身のダイエット目標から必要な消費カロリーを計算して、どの程度ウォーキングしないといけないのか逆算します。具体的な数字にすれば、目標も明確になりモチベーションにも繋がるので、ぜひ覚えてみましょう。

1kg痩せるために必要な消費カロリー

まず、脂肪は1gあたりおよそ9kcalと言われています。ですので単純計算であれば1kg(1000g)痩せるためには9000kcalを消費しないといけないことになります。


ただ、脂肪のうちの20%は水分など脂肪以外の成分で構成されていますので、9000kcalから20%を除いて7200kcalが脂肪を1kg減らすために必要な消費カロリーということになります。例えば一か月で1kg減らしたいのであれば、7200kcal÷30日=240kcalが一日あたりに必要な消費カロリーとなります。

ウォーキングの消費カロリー計算方法

次にウォーキングで消費することができるカロリーを計算していきます。消費カロリーの計算式は、運動強度(メッツ)×運動時間(h)×体重(kg)×1.05となっています。ちなみにメッツというのは運動強度の単位のことで、安静時を1とした場合と比較して、何倍のエネルギーを消費する身体活動なのかを測るものです。

ウォーキングのメッツは速度にもよりますがだいたい3~4ほどと言われていますので、上記の計算式に自信の数値を当てはめることで消費カロリーを求めることができます。

体重60kg・30分ウォーキングの消費カロリー計算例

例えば、体重60kgの人が30分のウォーキングを少しゆるめの3メッツで行う場合、3(メッツ)×0.5(h)×60(kg)×1.05=94.5kcalとなります。

少し運動強度を上げて4メッツとすると、消費カロリーは126kcalとなります。その場合、約1時間ほどのウォーキングを30日続けることで1kg分の脂肪を燃焼できるという計算になります。このように上記の計算式に自身の数値を代入して、目標の期間と痩せたい体重に照らし合わせて計画を立てていきましょう。

(ウォーキングの消費カロリーについては以下の記事も参考にしてみてください)

ウォーキングの消費カロリーは高い?計算方法〜他の運動との比較まで徹底解説!

ウォーキングの効果を得るには時間帯も重要?

ウォーキングでしっかり脂肪を燃焼させてダイエット効果を得るためには、時間帯も意識しないといけません。一番効率的に脂肪を燃焼させられる時間帯は、早朝から朝の時間帯になります。特に朝食前の時間にウォーキングをするのが効果的です。

朝食前の時間は前日の夕食から食事を長時間取っていない状態のため、血糖値が低くなっています。その状態で運動することにより、効率よく痩せることができるというわけです。また朝は体温が低いので代謝が鈍く、通常であればそのまま午前中を過ごすので代謝が活発になるまで時間がかかります。

しかし、朝にウォーキングを取り入れることにより早い時間から代謝が活発になり、通常よりも代謝が良い状態で午前中を過ごせるので痩せやすくなります。ただ注意してほしいのは、起床後30分以内にすぐに歩き始めてしまわないようにすること。起床後は寝汗により脱水症状に近い体調になっており、すぐに運動をすると血管に大きな負荷がかかってしまいます。

(ウォーキングの時間帯については以下の記事も参考にしてみてください)

ウォーキングは時間帯が重要!朝〜夜別の効果&やり方〜目的別に最適な時間帯も!

ウォーキングの効果が出るまでにかかる期間は?

ウォーキングには痩せる効果以外にも低血圧や血糖値の改善、心肺機能の強化といった様々な効能があります。また身体面以外にも気分転換やストレス発散といったメンタル面にも良い影響を及ぼしてくれます。よってウォーキングはダイエット目的で短期に行うものではなく、人生の習慣として日課にすることを目的に継続するのが良いでしょう。

とはいえ、やはりウォーキングを今から始めるという方のほとんどは痩せることが目的でしょう。となると、気になるのはダイレット効果が出始めるまでの期間ではないでしょうか。しかし、正直なところ上記の計算式でも紹介したようにウォーキングの消費カロリーはそこまで大きなものではありません。

また、それぞれのペースや代謝量など個人差があるので、一概にこれぐらいの期間で効果が出ると言えるものではないです。短期間ですごい効果を期待するのであれば他の運動の方が適しているでしょう。そういった点から、やはりウォーキングは期間を定めて行うよりも習慣として日常の一部にしてしまうのが一番ですね。

(ウォーキングの効果が出るまでの期間については以下の記事も参考にしてみてください)

ウォーキングの効果が出るまで期間は?短期間で成果を出すコツを解説!

ウォーキングの時間・距離を決める際のコツ&注意点

ここからはウォーキングの時間・距離を決めるにあたってのコツや注意点について挙げていきます。上手に目標を定めて効果的なウォーキングができるよう、以下のコツ&注意点を参考にしてみてくださいね。

適切なウォーキングの時間・距離を決めるコツは?

ウォーキングを行う際の上手な時間・距離のコツにはどのようなものがあるでしょうか。まず第一に、ウォーキングは継続することが最も重要なので、自身が辛くない程度の「ちょっと疲れる」ぐらいの歩数を目安にしましょう。心拍数も気にしながら、少し息が上がるくらいの運動量を保つのがコツです。

またウォーキングのためにまとまった時間が取れないという場合は、一日に何回かに分けてトータルで目標の時間・距離を歩くという形でも効果はあります。通勤・通学の際、自転車で駅まで行くところを徒歩に変えたりといった工夫次第で、生活のなかで歩数を稼ぐことは十分可能です。

ウォーキングは長期的に付き合っていくものです。こんな楽さで痩せられるのかなと思う程度の運動強度でも、継続していくうちにきちんと効果は出てきます。時間・距離を決めるのに最も重要なのは、「続けられるかどうか」です。それを最優先に、自分の生活スタイルや身体の疲れ具合などと照らし合わせて最適な時間・距離を探っていきましょう。

ウォーキングの時間・距離を決める際の注意点は?

ウォーキングはやり過ぎても逆効果です。慣れてきてたくさん歩けるようになっても、60分以上ウォーキングを行うのはやめておきましょう。60分以上の運動は、健康効果もあまりなくむしろ免疫機能が下がってしまうリスクがあるといわれているためです。そのうえ頑張り過ぎて疲労が残ってしまい翌日に影響が出ては、そのまま三日坊主になりかねません。

また同じように余裕が出てきたからといってあまりペースを上げすぎるのも良くありません。少し早歩きぐらいの心拍数が脂肪燃焼にとって効果的なため、早く歩き過ぎて心拍数が上がり過ぎてしまうと、せっかくウォーキングを頑張っても効率よく痩せられないということになりかねないのです。

こういったコツや注意点を踏まえて、楽しく気楽にウォーキングを続けていけるようにしましょう。では、次章ではウォーキングの際に時間や距離を手軽に測れるアプリをいくつか紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

ウォーキングの時間・距離の計測はアプリがおすすめ!

ウォーキングを行う際に役立つ計測アプリは、実際に探してみるとかなりの数になります。
その中から特に優秀なアプリを3つ挙げていきますので、自身に合う計測アプリ探しの参考にされてみてください。

Google Fit-アクティビティトラッカー

Googleが提供する、ウォーキング時のペースや時間・距離、心拍数といったデータを計測するアプリです。歩数や消費カロリーも算出することができ、歩行ルートや履歴も見ることができるためウォーキングのモチベーションを保つのに役立ちます。

また運動の強度に応じて、WHO(世界保健機構)とAHA(米国心臓協会)がGoogleが提供する、ウォーキング時のペースや時間・距離、心拍数といったデータを計測するアプリです。歩数や消費カロリーも算出することができ、歩行ルートや履歴も見ることができるためウォーキングのモチベーションを保つのに役立ちます。

また健康増進に役立つ、WHO(世界保健機構)とAHA(米国心臓協会)が定める「ハートポイント」と呼ばれるアクティビティ目標が記録されるため、専門家が推奨する運動量を目標にウォーキングを行うことができます。

Google Fit
Google Fit

dヘルスケア

目標の歩数を達成したり、日々の体重を記録したりするといった「健康ミッション」をクリアすることで、dポイントが抽選で受け取れるアプリです。歩数や心拍数、体重といったデータもしっかり記録してくれるため、ポイント抽選を抜きにしてもウォーキング用として優秀なアプリといえます。

他のヘルスケアアプリやAppleWatchと連携させることも可能です。痩せる目的だけでなく楽しくお得にウォーキングをしたいという方には最適なアプリですね。

‎dヘルスケア
dヘルスケア

歩数計 Walker M7-M14

シンプルながら様々なデータ計測機能がついた高機能アプリです。歩数や消費カロリー、心拍数といった基本的なデータ計測に加え、体脂肪や血圧も記録してくれるうえ、それらの週平均のデータも算出する優れもの。ルートのトラッキングもできるので、毎日のウォーキングログを見返しながら楽しくウォーキングができます。

余計な機能がなくシンプルにまとまっているので、電池の消耗が少なく見やすいというところも魅力です。しっかりとしたデータを取ってストイックにウォーキングで痩せたいという人向けのアプリですね。

歩数計 Walker M7-M14

ウォーキングの時間・距離は事前に設定しよう

ウォーキングの効果的な時間・距離や注意点などについて解説しました。これらを参考に、自身の目標の目安を事前に設定しておきましょう。ダイエット目的のウォーキングであれば、前述の消費カロリーから逆算する方法で決めるのが良いのではないでしょうか。

ウォーキングに取れる時間が決まっているということであれば、ペースを上げて心拍数を高めることによって限られた時間で脂肪の燃焼量を高めるよう調整しましょう。このように、ダイエット目標を定めてどれくらいの時間・距離を歩くか決めておくことで、目標に向かうモチベーションを維持することができます。

最後になりますが、ウォーキングは長期間継続して初めて効果が表れてくるもの。無理をし過ぎないように上手くモチベーションを維持しながら、楽しく気軽にウォーキングライフをエンジョイしてくださいね。