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心拍数を意識したランニング『心拍トレーニング』とは?
心拍トレーニングとは、心拍数を計り、それを目安に有酸素運動を行うことを言います。これをすることにより、普段のジョギングなどの有酸素運動を効果的に行うことができるのです。しかし、心拍数は個人により大きく異なるので自分の心拍数はどのくらいなのかを知る必要があります。その自分に合った心拍数のトレーニングを算出する計算方法について紹介します。
(ウォーキングと心拍数との関係については以下の記事も参考にしてみてください)
ウォーキングは心拍数調整で効果倍増!計算方法〜目的別の最適値を解説!
出典:Slope[スロープ]
ランニング時の心拍数の計算方法&目的別の最適値
ここでは、ランニング時の心拍数の計算方法、目的別の最適値について紹介します。これを知ることでマラソンに向けてのランニングやジョギングを行うときの目安にすることができます。もちろんダイエットにも有効です。しかしまずは、安静時心拍数と最大心拍数について説明します。特に最大心拍数は重要なので、しっかり理解しましょう。
安静時心拍数
安静時心拍数とは、何もせずにじっとしている時の心拍数を指します。今この記事を読んでいる皆さんが、横になっていたり、リビングで見ていたりしている状態であれば、その心拍数は安静時心拍数と言えます。一般的な安静時心拍数は一分間に60~80程度と言われています。安静時心拍数はのちに出てくるのできちんと計測をしましょう。
最大心拍数
最大心拍数とは、その人にとって一番早いときの心拍数のことをいいます。例えば思い切り全力でランニングをしたとします。そのときに一番心拍数が高かった部分が最大心拍数であるといえます。前述したように、最大心拍数は心拍数トレーニングにおいて一番重要です。次にその算出方法について紹介します。
計算方法
最大心拍数は計算で求めることができます。それは「220-年齢(歳)」です。例えば50歳である場合、220‐50=170(最大心拍数)となります。これ以外にも「このペースで10分間も走れない」という程度で2~3分走り、1分休みを挟んで計3回行うことでも計測できます。
心拍数は個人差がある
心拍数は個人によって差が生じます。例えばAの最大心拍数が200、対してBは180であるとしましょう。この2人が全く同じ心拍数の150で走っていたとすると、最大心拍数が200であるAの方が楽であることがわかります。このように、最大心拍数によって同じ心拍数であっても個人によって全然違ってきます。
目的別の目安
最大心拍数のどの程度の心拍数で運動をするといいかについては目的別に目安があります。自身の運動の目的にあわせて参考にしてみてください。
●体力の増強や生活習慣の矯正:50~60%(ウォーキングやLSDなど)
●脂肪の燃焼や持久力の底上げ:60~70%(LSDやジョギングなど)
●有酸素運動や持久力のアップ:70~80%(ジョギングやペース走など)
●筋力や運動能力のアップ:80~90%(インターバルやレペティション)
●瞬発能力のアップ:90~100%(インターバル、タイムトライアルなど)
ランニングの心拍数からわかる『LT値』とは?
心拍数からLT値を算出する方法を紹介しましょう。詳しくは後述しますが、LT値とは「乳酸性作業閾値」のことを言います。このLT値はトレーニングにより高くすることもできます。具体的には、LT値を計算してその数値を維持し、下がったり上がったりすることがないように、維持しながらランニングをしなければなりません。それではLT値について見ていきましょう。
LT値とは
LT値とは乳酸性作業閾値というものであり、血中の乳酸濃度が増加し、それが2mmol/lを超えた段階のことを言います。このLT値を高めることにはメリットがあります。例えば、マラソンであれば長時間継続して走れるようになります。さらに、普段のトレーニングの強度も上げることができるのです。そんなLT値の算出方法を見てみましょう。
LT値の計算方法
LT値の計算方法は「(最大心拍数−安静時心拍数)×0.75+安静時心拍数」で求めることができます。これに当てはめて自分のLT値を知り、普段のダイエットの際の有酸素運動やマラソンの練習などに活用していきましょう。そしてトレーニングをし、このLT値を高めていきましょう。
LT値を活用したトレーニング
LT値を意識したトレーニングとして考えられるのは、ペース走です。このトレーニングがLT値を意識したものとして最も適しています。特に普段マラソンの練習をしている人におすすめです。これをもとに、自身のトレーニングにどんどんLT値を活用していきましょう。
ランニングなどにも応用しよう!
LT値を取り入れたトレーニングはマラソン選手にも有用です。さらには、ダイエットのために有酸素運動を取り入れている方にもおすすめです。普段からこのLT値を意識してトレーニングを取り組むことが重要でしょう。
ランニングの心拍数からわかる『VO2MAX値』とは?
VO2MAX値とは「最大酸素摂取量」といい、1分間で体内に取り込める酸素量の最大値のことをいいます。酸素は人体にとって欠かすことができません。特にエネルギー生成において重要な位置にあるといえるでしょう。これを意識することにより、普段のトレーニングをより効率的に行うことができます。それではさっそく見ていきましょう。
VO2MAX値とは
VO2MAX値とは、前述したとおり最大酸素摂取量のことをいいます。酸素はエネルギーを生成するうえで大切な物質です。つまり、酸素を多く取り込めば取り込むほど、より多くのエネルギー量が生成されます。VO2MAX値はマラソンランナーの人たちにとっては非常に重要な数値であります。ダイエットをしている人にもおすすめです。
VO2MAX値の計算方法
VO2MAX値の計算方法は「15×最大心拍数/安静時心拍数」で求めることができます。一般的なVO2MAX値の数値については、30代の男性だと平均数値が40mlとされています。ではスポーツ選手はどの程度なのでしょうか。プロのマラソンランナーであれば80mlを超えるとされています。それでは、このVO2MAX値をあげるにはどうすればよいのでしょうか。
VO2MAX値を活用したトレーニング
VO2MAX値を利用したトレーニングを紹介します。それは高強度のトレーニングに取り組むことです。例えば、インターバルやペース走がそれに該当します。これによりVO2MAX値を増やすことができます。しかし高強度のトレーニングは疲れるので、ジョギングなどの低強度のトレーニングを行いましょう。特に最初はジョギングと織り交ぜるほうが良いでしょう。
(ランニングとジョギングとの違いについては以下の記事も参考にしてみてください)
ランニング・ジョギングの違いは?どっちが痩せる?効果〜使い分けまで解説!
出典:Slope[スロープ]
ランニング時に心拍数を意識したトレーニングで得られるメリット
心拍数を意識したトレーニングはどのような効果をもたらすのでしょうか。そして、心拍数トレーニングによってどのようなデメリットが生じうるのでしょうか。それぞれメリット、デメリットに分けて説明します。実際に比較してみて心拍数トレーニングはよいのか悪いのか判断しましょう。
メリット
目標を明確にし、効率的にトレーニングができることです。心拍数トレーニングが一般的になる前はランニングやジョギングなどの有酸素運動をしている時、疲労感や倦怠感などの感覚でしか推測できませんでした。しかし現在ではその感覚を心拍数という数値で具体化することができるようになっています。
これにより、マラソンの練習やダイエットの運動も効果的に行うことができるのです。
デメリット
心拍数トレーニングにおいてデメリットは特にありません。あるとすれば、その計算方法が少々面倒であることだけです。これをいかにめんどくさがらず、きっちり計算して普段のジョギングなどの有酸素運動に取り入れるかで効果は違ってくるのです。ひめんどくさがらずに計算し、心拍数トレーニングを取り入れてみてください。
(有酸素運動での心拍数については以下の記事も参考にしてみてください)
有酸素運動は心拍数の意識で効果倍増!計算方法〜目的別の最適値まで解説!
出典:Slope[スロープ]
ランニング中に心拍数を計測できるスマートウォッチを購入!
ここではランニングなどの有酸素運動時にも自分の心拍数を測定することができるスマートウォッチについて紹介します。スマートウォッチを初めて購入する場合、何を買えばいいのかわからないでしょう。ここではおすすめのスマートウォッチを紹介します。
1.Xiaomi Mi Band5
まずはXiaomi Mi Band5です。バッテリーはなんと最大20日間と長持ちであり、防水対策も万全で、値段も安価でありますので、ジョギングやランニングを始めたばかりの初心者の方にお勧めです。ほかにも、携帯と同期しておけば、通知もこのスマートウォッチで返信することができます。おすすめです。
2.Apple Watch
Apple Watchは確かに値段が張りますが機能もその分充実しています。予算に余裕があればApple Watchがおすすめです。心拍数の計測はもちろん、お財布ケータイとしても持ち歩くことができます。
(ランニング時の服装&持ち物については以下の記事も参考にしてみてください)
【メンズ】ランニングの服装&持ち物!季節・天候別にウェアコーデ集を紹介!
出典:Slope[スロープ]
ランニングは心拍数などの細かな数値への意識が目標達成の鍵!
ランニングであまり心拍数などの数値を気にしていなかった人も多いのではないでしょうか。心拍数などの数値をみてランニングを行うと、数値がいまいち上がらないときもあるでしょう。しかし、最初はあまり気にせずに毎日ランニングを続けられるように頑張りましょう。心拍数トレーニングを試してみてくださいね。