筋トレ後に発熱する…原因は?風邪orやりすぎの判断基準〜予防策まで解説!

筋トレ後に熱くて眠れないことや、だるさや寒気を伴う発熱で「風邪かも」と心配になりませんか。筋トレ後の発熱は、筋トレのやりすぎ(オーバーワーク)による炎症や免疫力低下が原因の場合があります。今回は筋トレ後に発熱する原因と予防策をわかりやすく解説します。

監修 |パーソナルトレーナー 高津 諭
トレーニング指導歴年 大阪・兵庫を中心に活動する「食べて、鍛えて、整えて」豊かな人生を創造するパーソナルトレーニングを提供しています。 業界のパイオニアとして専門誌にも取り上げられたこともあり、...
トレーニング指導歴22年 大阪・兵庫を中心に活動する「食べて、鍛えて、整えて」豊かな人生を創造するパーソナルトレーニングを提供しています。 業界のパイオニアとして専門誌にも取り上げられたこともあり、現在、全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会のマスタートレーナーとして、またJOTスポーツトレーナー学院の校長として後進の育成、指導にも尽力している■HPブログTwitter

目次

  1. 筋トレすると発熱することが多い…。
  2. 筋トレをして発熱する理由
  3. エネルギー代謝による発熱
  4. 筋肉を修復する際の炎症反応による発熱
  5. 免疫力の低下による発熱
  6. 筋トレでの発熱はオーバートレーニング症候群かも?
  7. オーバートレーニング症候群とは
  8. オーバートレーニング症候群の判断基準
  9. 筋トレでの発熱・風邪の症状を防ぐ予防策
  10. 十分な休息をとる
  11. バランスのよい食生活をする
  12. 人ごみを避ける
  13. 筋トレでの発熱は当然のことだけど注意も必要

オーバートレーニング症候群に陥ると、主に次のような症状があらわれます。

・疲れやすい
・全身がだるい
・筋肉痛が長く続く
・寝つきが悪い、夜中に何度も目が覚める
・食欲不振、体重の減少
・集中力の低下、イライラ
・安静時の心拍数、血圧の上昇

オーバートレーニング症候群の初期は、ハードな筋トレについていけない程度で日常生活に影響が出るほどではありません。徐々に症状が進むと軽いトレーニングでもつらいと感じるようになり、全身倦怠感・食欲不振・睡眠障害などの症状が出てきます。更にひどくなると現れるのが、うつ病に似た精神異常の症状です。

一般的にまじめな人やトレーニングに熱心な人ほどオーバートレーニング症候群に陥りやすいとされています。疲労感のあるときは筋トレを休むなどして疲れを貯めないことが大切です。

オーバートレーニング症候群の判断基準

オーバートレーニング症候群の判断基準の一つに、心拍数や血圧の変化が挙げられます。特に起床時の心拍数の増加は、以下のようにオーバートレーニングの早期発見において有効とされています。

起床時の心拍数と、疲労症状との関連性は非常に強く、疲労症状の高まりと平行して、起床時の心拍数が増加すると言われております。起床時の心拍数の急激な増加(10拍/分以上の増加)はオーバートレーニング症候群を早期発見する上で有効な指標と考えられます。

食欲がない・体がだるいなど「オーバートレーニング症候群かも」と思うときは、心拍数や血圧をチェックしてみましょう。貧血・感染症などの疾病以外で以下のような変化があると、オーバートレーニング症候群が疑われます。

・起床時の心拍数の増加
・安静時の血圧の上昇
・運動後の安静血圧への回復のおくれ

日頃から自分の起床時の心拍数や運動後の血圧などを把握しておくと、オーバートレーニングの早期発見に役立つでしょう。オーバートレーニング症候群が重症化すると回復までに長い期間が必要です。体がだるいなどの症状に加え、心拍数や血圧に変化のあるときは医師への相談も検討しましょう。

筋トレでの発熱・風邪の症状を防ぐ予防策

筋トレ後に起こる発熱や風邪への予防策をみていきましょう。

十分な休息をとる

筋トレでの発熱の予防には十分な休息をとることが必要です。頭痛がする・喉痛いなど体調が悪いときは無理せず休みましょう。一般的に筋トレ(レジスタンス運動)は以下の運動頻度が推奨されています。

筋肉には疲労からの回復の時間が必要です。レジスタンス運動は標的の筋肉に負荷を集中する運動ですから、その筋肉に十分な回復期間としてトレーニング間隔をあける必要があります。毎日行うのではなく、2-3日に一回程度、週あたり2-3回行うくらいの運動頻度が推奨されます。

また筋肉はトレーニング後の24~48時間のタイミングで十分な休養と適切な栄養を摂ることで、トレーニング前より強い筋肉へと生まれ変わります。いわゆる超回復と呼ばれるメカニズムです。超回復を待ってから次の筋トレを行う方が筋力アップには効果的といえます。

筋トレ後に休養をとりリラックスして過ごすことで、免疫力の回復を早める効果も期待できます。好きな音楽を聴くあるいは38~40度程度のぬるめのお湯で入浴するなど、筋トレの後はのんびり過ごすのがおすすめです。

(筋トレの休息日の重要性については以下の記事も参考にしてみてください)

筋トレは休息日が大切!日数〜プロテインの必要性・食事など過ごし方まで解説!

バランスのよい食生活をする

栄養バランスのよい食生活をして、筋トレでの発熱や風邪への感染を防ぎましょう。免疫力を高める効果のあるビタミンA・C・D、グルタミンなどは、日頃から意識して摂るとよい栄養素です。手軽なサプリメントを活用するのもよいでしょう。

特に筋トレ後の体は、エネルギーの消耗、筋肉へのダメージなどにより非常に疲弊しています。筋トレ中に失ったエネルギーや栄養素をしっかり補給することも、予防策として重要です。トレーニング後はタンパク質・炭水化物・アミノ酸・ミネラルといった栄養素をなるべく早く補給し、早期の疲労回復を心がけましょう。

(筋トレ×食事については以下の記事も参考にしてみてください)

【筋トレ×食事】効果UPの食べ物〜筋肉の発達が停滞するNG例など徹底解説

人ごみを避ける

筋トレをした後は一時的に免疫力が下がり、風邪などのウィルスに感染しやすくなります。通常、免疫力は筋トレ後2時間で最低値に達し、24時間後に元のレベルまで戻るとされています。免疫力の低下する筋トレ後は人ごみを避けたりマスクを着用したりして、風邪への感染を予防しましょう。こまめな手洗い・うがいも予防に効果的です。

(免疫力が上がる筋トレについては以下の記事も参考にしてみてください)

【コロナ撃退】筋トレで免疫力アップ!逆に低下するNG例〜上がるコツまで解説!

筋トレでの発熱は当然のことだけど注意も必要