ランニングは体に悪いって本当?【結論→長距離・ハイペースがNG】

過度な運動は老化、心筋梗塞、早死など体に悪いイメージがありませんか?今回は、マラソン、ジョギングは体に悪いか、ランニングの適度な運動方法、距離、時間帯、ペース配分について解説します。早朝マラソンなど健康維持や老化防止のランニング参考にしてみてください。 

監修 |パーソナルトレーナー Riku
instagramTwitterHPTRIGGER POINT Performance Therapy 認定トレーナー2ndpass認定トレーナーBODYBOSS認定トレーナー 法政大学スポーツ健康学部出身。パーソナルトレーナー兼ミラーフイットコンテンツディレクター。2021年6月にパーソナルトレーニングジム『SPICE GYM』を中目黒・恵比寿エリアにて開業予定。王様のブランチなどメディアにも複数出演。お客様のパートナーとして食事管理やトレーニングの指導はもちろんのこと日常生活や仕事での悩みなど身体&精神的な不調に関わることに対してサポート致します。

目次

  1. ランニングが体に悪いって話を聞いたけど本当?
  2. ランニングが体に悪いと言われる理由
  3. ランニングをすると老けるとも言われているけどなぜ?
  4. 早朝のランニングは体に悪いって本当?
  5. 体に悪い要素を排除したランニングのやり方
  6. 結論→ランニング自体が体に悪いとは言えない!

ランニングが体に悪いって話を聞いたけど本当?

マラソンやジョギングなど過激なトレーニングは、心筋梗塞、心臓や脳への健康リスクが高い、膝や足の痛み、ケガや老化など体に悪いイメージはありませんか。野外での気軽にできるランニングは日常的に取り入れたい運動習慣です。そのために体に悪い要素を排除し、気兼ねなく、安心してランニングに取り組むにはどうすればいいのでしょう。

有酸素運動で有名なテキサス州ダラスの医師ケネス・クーパーらのが最近発表された論文によると、非常識に感じる「過激な量」の運動をする人グループと健康的に「適度な運動をする」グループの人を比較すると死亡率はさほど変わらないと結論しています。しかし、「過激な運動」にあげられるマラソンやジョギングが制限なくできると思うのはまだ材料が足りません。

健康維持でマラソンやジョギングが体に悪いのでは、本末転倒です。ここでは、最近発表された研究結果からマラソンやジョギングなどハイペースでオーバーフローなランニング過激な運動が体に悪い要素を排除して、適切な走行ペース、距離、時間帯に注目、効率的にランニングする方法を解説します。ランニングで健康的でいつも若々しくいたいものです。

ランニングが体に悪いと言われる理由

ダラスのクーパーらの研究では、常に運動習慣がある心臓病疾患歴のない健康な男女2154人、平均年齢が50歳以上の人を対象に、運動歴の質問、トレッドミルによる運動テストやCTスキャンを実施しました。1週間の運動量が3,000~9,999 MET x分の範囲内の対象者を高度な運動量2088人、同値が10,000 MET x分以上の人を過激な運動量66人との分類です。

机上の数字とはいえ実際に行う運動の種類や強度によって距離や時間は異なりますが、1週間で10,000 MET x 分が「過激な運動量」と定義。「高度な運動量」を同じ計算式に当てはめた場合、1日あたりの平均走行距離は最低でも7.1キロのマラソンやジョギングになります。なおこの研究では、これらの運動量を平均で25年以上続けている人たちが対象です。

研究結果は高度な運動量と過激な運動量の対象者では、心血管の疾患率すべての原因より死亡率に大差はありません。約10年間の追跡調査でも「過激な運動量」グループに属する66人中に2人だけ死亡。心血管疾患が原因で死亡した人はいません。論文著者らは過激な量の運動は心血管疾病も、あらゆる原因の死亡率も押し上げる要因にはならないと結論しました。


ランニングをすると老けるとも言われているけどなぜ?

マラソンやジョギングは、見た目に老けることに注目しがちです。しかし、精内面からの影響も過度な運動でランニングを継続することが出来ず年齢のせいにしてしまうことで運動を止めて筋肉低下が老害を引き寄せる原因のひとつです。長時間の有酸素運動で、活性酸素が過剰生成され、血管、筋肉、骨、脳の細胞の酸化が老化現象弊害を引き起こします。

また細胞内にあるミトコンドリアの細胞器官が、運動不足だと機能低下し酸素を元にしたエネルギーを作れず老化を促進します。ミトコンドリアや血管や脳、骨など様々な細胞を活性化することで、ランニングによるランナーズハイやオーバートレーニングの体に悪い長距離走は避け、短時間の高強度なランニングでの有酸素運動をアンチエイジング効果を期待できます。

慶応義塾大学をはじめ様々な大学の研究によると、ウォーキングやスローペースなジョギングを20~30分程度走らないまでも少し息が上がるくらいの行うのがアンチエイジングに効果的。ランニングで短時間で心肺機能を鍛えて疲れづらくする工夫をすることが、ランニングで健康的に様々な細胞も包括し、老化、体に悪い影響を抑制することが秘訣だといえます。

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早朝のランニングは体に悪いって本当?

朝のランニングは、健康的で気持ちの良い時間帯としてトレーニングに励まれている人は多くいます。ところが早朝マラソンは体に悪い、逆に危険という意見もあります。しかし疑問に思うのは、早朝ランニングが体に悪い運動であればアスリートは朝トレーニングなどやらないはずです。短絡的に朝ランニングが悪いというのは極端な発想といえるのではないでしょうか。

今までは早朝ランニングが健康に効果的な理由として、早朝に走ることでランニング効果や体内時計がリセットし、ドーパミン分泌の影響で脳が活性化するといわれていました。しかし、実際は起き抜けにいきなり走ると、副交感神経から交換神経へ切り替えがうまくいかず睡眠中に水分が失われ脱水状態を起こすリスクが高い上、循環器系の病気の発症率も上がります。

そこで早朝マラソンをただの気休めでなく体に悪い条件をクリアにするための工夫しましょう。必ず、走行前に水分補給し、またジュースやフルーツを少量でも飲むことで低血糖予防になります。ウォーミングアップは重要。30分は時間を取ることがオススメです。また無理のない距離設定時間設定を意識し、正しいやり方で体に悪いイメージを払拭しましょう。

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体に悪い要素を排除したランニングのやり方

ダラスの医師ケネス・クーパーらの研究により1週間で30〜40km以上、時速12km以上でのランニングは健康を妨げ、心筋梗塞の危険、トレーニング不足の日常を送っている人とほぼ変わらない弊害をもたらすとの研究結果はわかりました。「短時間」で「強度な運動」を効率的に行う以外に、体に悪い影響を排除することができるか調べてみました。

ランニング前は、起床後脱水状態のまま走らず、必ず水分補給してBCAA必須アミノ酸飲料やサプリを積極的に摂取します。ケガや痛み予防にストレッチウォーミングアップをして、固くなった体を柔軟にほぐします。1週間に時速12km以下で走り、適正な走行時間は、30分~60分にしましょう。1時間を超える場合は水を少し飲むようにします。

またマラソンやジョギングに限らず、何かしら行動を始める前は面倒でイヤな気持ちになります。いやいやする行動は精神的負担からも体に悪い影響を与えてしまいます。頭でいろいろ考えず気合を入れて始めてしまえば、トレーニングに没頭してくるように気持ちが後からついてくることは覚えがあるでしょう。毎日続けることで習慣になります。

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結論→ランニング自体が体に悪いとは言えない!

マラソンやジョギングは水分補給、ウォーミングアップなど長距離・ハイペースにならないように意識することで、ランニングは体に悪い影響はなく効果的に成果をあげます。今後は安心してマラソンやジョギング、トレーニングに取り組みましょう。体に悪い要因を意識しすぎて運動量を減らすことなくマラソンやジョギングを継続していきましょう。

ただし、気を付けていただきたいのは、運動量による心血管の健康や死亡率に及ぼすリスクについての研究結果であり、非常に過激な運動によるパフォーマンス低下やケガの弊害などはなくなることではないということです。少しでも寿命を伸ばそうとして、人より多くの時間をかけたトレーニングをしたところで効果がでることではないことを念頭に置くことも必要です。

快適なランニングは、見た目と内面から両方意識することが大事です。機能的でクールなランニングウェアやシューズ、ランニング仲間との交流、音楽を聴きながら気持ちや感情を上げ、ランニングを継続していきましょう。今回はランニングによる早死にや体に悪いデメリット要素を工夫次第で改善、また効果的にランニングトレーニングする内容を紹介しました。