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ランニングでつく体力はスポーツ以外に役立つ?
ランニングをすると、筋力・持久力・柔軟性を合わせた基礎体力をつけることができます。しかし「ランニングで体力をつけても、スポーツをする機会がないから役立たない」と思い込んでいる方も多いのではないでしょうか?
実は、ランニングでつけた体力はスポーツ以外の日常生活においても役立つ場面があります。ランニングでつけた体力を日常生活でも役立てられると、ランニングを継続するモチベーションも高まるものです。ではまず、ランニングで体力をつけることで得られるスポーツ以外の面でのメリットを紹介していきます。
ランニングで体力をつけることで得られるメリット
ランニングをして体力をつけることには、日常生活のなかで体力を必要とする機会があまりない方でも「ランニングをしてみようかな」と思えるメリットがあります。では、スポーツ以外の面で具体的にどういったメリットがあるのか見ていきましょう。
疲れにくくなる
ランニングで体力をつけるメリットとしてまず挙げられるのは、疲れにくくなることです。体力がついていると心肺機能が効率良く働き、筋肉を使って身体を動かす際に多くの酸素を取り入れることができます。そのため「長時間歩く」「急いで走る」「重いものを運ぶ」といった日常生活でのシーンにおいても疲れにくくなるのです。
また、筋肉の柔軟性が高まると疲労からの回復も早まるとされています。「活動するとすぐ疲れを感じてしまう」「疲れがなかなか取れない」という方は、ランニングをして体力をつけると身体の大きな変化を感じることができるでしょう。
健康な状態を維持しやすくなる
健康な状態を維持しやすくなることも、ランニングをして体力をつけるメリットのひとつです。体力が向上すると、先ほど解説した筋力・持久力・柔軟性だけでなく「健康な状態を維持するための体力」である免疫力や温度調節機能の効果も高まります。そのため、風邪や流行りの感染症にかかりにくくなるといった健康面でのメリットも得られます。
活発に動くことができる
ランニングで体力をつけると、活発に動くことができるというメリットも得られます。体力が衰えている状態だと、身体を動かす意欲が湧きづらいものです。せっかくの休日でも「出かけていてもすぐ座りたくなる」「子どもと遊んでいると息切れしていまう」と活発に楽しめていない方もいるのではないでしょうか?
基礎体力の向上によって筋力や心肺機能、持久力が高まると活発に動いても疲労がたまりにくくなります。疲れを感じにくい身体になれば、日常生活にもハリが出てくるでしょう。
体力をつける為のランニングのやり方
ここからは、体力をつける目的で行うランニングの方法について解説していきます。ランニングの経験がない方でも取り組めるやり方を紹介しますので、自分に合ったペースでじっくりと体力をつけていきましょう。
①走るための身体づくりをする
ランニングの経験がない方は、まず走るための身体づくりから始めます。持久力に自信があっても、いきなり長距離のランニングから開始すると膝や腰を痛めかねません。初めの1ヶ月は走れる身体をつくるための準備期間だと捉えておくと良いでしょう。
初めの1ヶ月に行うメニューは、30分間のウォーキングです。まずは日常生活で歩く速さと同じペースでウォーキングを続け、慣れてきたら少しずつ歩くペースを上げていきます。頻度については「毎日続けないと」と躍起になりがちですが、身体の故障を防ぐためにも休みを挟みつつ週に3日行うのがおすすめです。
(ウォーキングのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)
ウォーキングの正しい歩き方!効果を高めるフォーム〜よくあるNG例まで解説!
出典:Slope[スロープ]
②ウォーキングとランニングを交互に行う
30分ウォーキングを難なくこなせるようになってきたら、2ヶ月目からはランニングを取り入れていきます。ただ、いきなり長時間のランニングをするわけではありません。まずは短時間のウォーキングとランニングを交互に行っていきましょう。具体的には「まずは5分ずつ交互に行い、慣れてきたらランニングを10分に延ばす」といったかたちになります。
ランニングに慣れるまでは、早歩き程度のゆっくりとしたペースで走りましょう。「速いペースのほうが体力がつきそう」と感じる方もいるでしょうが、持久力をつけて体力向上につなげるためにはゆっくりとしたペースで継続することが重要です。
③30分程度のランニングを継続する
2ヶ月目の間でランニングの時間が延びてくれば、ランニングを継続するために必要な持久力がついてきたと言えます。そこで3ヶ月目からは、30分程度のランニングを始めます。もちろん、いきなり30分間走り続ける必要はありません。限界がきたら30分のうちの残り時間はウォーキングをして、クールダウンにつなげると良いでしょう。
また、30分程度のランニングをする際にもペースを無理に早めるのは禁物です。人との会話が可能な程度のスピードを保ちながら、継続して走ることを目標にします。ゆっくりとしたペースであっても30分程度走り続けることができたら、持久力をはじめとする基礎体力がついたと理解しても構いません。
(30分ランニングのダイエット効果については以下の記事も参考にしてみてください)
30分ランニングでダイエット成功者続出!毎日走る?効果的な理由まで詳しく解説!
出典:Slope[スロープ]
④ランニング中にダッシュを取り入れる
30分程度のランニングが習慣化したら、成果を上げるためにダッシュを取り入れてみましょう。ランニング中にダッシュを行うと瞬発力の強化に加え、心拍数を一気に上げる追い込みもできるので心肺機能がより効果的に高まります。「100mダッシュしたら50mランニングをする」といったかたちで、ダッシュとランニングを2:1の割合で行うのがおすすめです。
ダッシュを取り入れる際のポイントとしては「ダッシュは全速力で走りきる」「ランニングはゆっくりめでダッシュの疲労を取る」といったことが挙げられます。
(ランニングの成果を上げる方法については以下の記事も参考にしてみてください)
ランニング・ジョギングの効果は違う?各メリット〜成果UPのやり方まで解説!
出典:Slope[スロープ]
体力を付ける目的でランニングをするコツ&注意点
続いて、体力をつけるために行うランニングのコツと注意点について解説します。より効果的に体力をつけられるよう、コツと注意点をしっかり押さえたうえでランニングを継続していきましょう。
メニューを厳しく設定しない
体力向上を目的としてランニングを行う際は、メニューを厳しく設定しないようにします。ランニングで体力をつけるには、まず継続することが重要です。しかし、目標とする時間などが自分のレベルに適していないためにランニングが続かないケースも少なくありません。「効果を早く得たいから」と無理をせず、自分に合ったメニューを組んでみましょう。
心拍数を測定しながら走る
心拍数を測定しながら走ることも、体力向上のためにランニングを行うコツのひとつです。適切な心拍数を保ちながら走ると、心肺機能を効果的に高めることができます。体力向上の一環として心肺機能を高めるには、体内に取り込む酸素量が最大になるときの心拍数の6割ほどの心拍数を維持しなければなりません。
この心肺機能を高めるのに適した心拍数は「0.6×(220-安静時の心拍数)+安静時の心拍数」という計算式で求めることが可能です。安静時の心拍数が60の場合は0.6×(220-60)+60=156で、心拍数を156に保ってランニングをすると心肺機能を高める効果が期待できます。
まずは計算式で求めた心拍数を保ちながら走り、何分継続してランニングできるかを把握しましょう。目標時間は、実際に継続して走ることができる時間より2、3分長めに設定するのがおすすめです。
(ランニング時の心拍数については以下の記事も参考にしてみてください)
有酸素運動は心拍数の意識で効果倍増!計算方法〜目的別の最適値まで解説!
出典:Slope[スロープ]
夜の時間帯に走る
体力向上のためのランニングのコツとしては、夜の時間帯に走ることも挙げられます。ランニングを継続して体力をつけるには、翌日に疲れを残さないことが大切です。そのため、ランニング後にリラックスした状態で睡眠ができ、回復しやすい夜の時間帯に走ると良いでしょう。
「夕食後1~2時間空けてから走る」「就寝の2~3時間前に帰宅する」というこの2点が、夜の時間帯のランニングのポイントです。また、ランニング後にはプロテインなどでタンパク質を摂取することで、筋肉に疲労感が残りにくくなります。
(ランニング後のプロテインについては以下の記事も参考にしてみてください)
ランニング後にプロテインを飲むメリットは?太る?正しい摂取方法まで解説!
出典:Slope[スロープ]
アプリなどで記録をとる
体力向上を目的としたランニングでは、アプリなどで記録をとっておくことも大切です。目標を設定し直す場合には過去の記録を正確に分析する必要があります。「平均で何分程度走ることができているか」「一定の速度を保って走れているか」などを記録から読み取り、新たな目標を決める際の判断材料にすると良いでしょう。
また、最近のアプリはマップと連動してランニングのルートを記録できたり、GPS機能を使って走る速度を計算できたりするものもあります。アプリを上手に活用して、楽しみながら記録を伸ばしていけると良いですね。
モチベーションを維持する
モチベーションを維持することも、体力をつけるためのランニングをするコツだと言えます。持久力を必要とするランニングを継続するのは、そう簡単ではありません。そのため、モチベーションを維持できるようにしておくことは非常に重要になります。SNSやブログなどを通じてランニング仲間を作り、モチベーションを維持している方がたくさんいます。
また、目標を達成した際には「欲しかったものを買う」「好きなものを食べる」など、自分へのご褒美をあげるのもひとつの手です。
(トレーニングでのモチベーション維持については以下の記事も参考にしてみてください)
筋トレのモチベーションUPはコレ!やる気をなくした際に絶対に継続できる方法を紹介!
出典:Slope[スロープ]
ランニングを習慣にして体力がついた実感を得た人の体験談
最後に、ランニングを習慣にして日常生活のなかで「体力がついた」と実感した方々の声を紹介します。実際には、日常のどういったシーンでランニングによる体力向上の効果を感じることができるのでしょうか?
体力が必要な仕事で実感
そういえば、この前のバイクのサーキット走行やドライビングスクールの走行、暑い中結構連続で走れた。今年は、ちゃんとランニングしてるんで、その成果を実感w やはりこういうのは継続してこそって感じですね。仕事の体力も付いてるかなぁw 仕事に負担が掛からない程度に続けていこー!
— 石原 恵治 (@voss714) September 12, 2012
こちらの方は仕事の効率が良くなり、ランニングによって仕事面で必要な体力も付いてきたことを実感しています。体力が必要な仕事をしていると、ランニングによる体力向上の効果を感じる機会も多いでしょう。
日常生活での疲れ方の違いで実感
ランニング再開して一ヶ月。2.4キロ減。数値上では思ったよりも減らないけど、日々の生活の疲れ方が全然違う。体力衰えていたのを実感している。あと自分にしかわからないレベルで痩せ始めて、服が着やすくなった。この間まで服が着にくかったという発言がもうデブなんだけど、着やすくなった。
— 古屋敷悠/森宇悠(ニセ科学) (@fullyashiki) August 21, 2018
こちらの方は減量目的でランニングを行っていますが、日常生活で疲れにくくなったと投稿しています。衰えていた体力がランニングをすることによって向上し、疲れ方が大きく変わったのですね。脂肪燃焼と同時に体力向上の効果を得られるのは、ランニングの大きな強みだと言えます。
だるさを感じないことで実感
ランニングと筋トレを習慣化させてから健康的になっていく実感がある。ダルさが全く無い。やっぱり人間て動いてなんぼな生き物なのかもしれない
— じゃがいも (@jagaximo) April 28, 2010
こちらは、ランニングを習慣化させて以降だるさをまったく感じなくなったという方の投稿になります。疲れにくくなったことで健康的になっている実感が湧いてきたとのこと。また、ランニングによる体力向上の効果を感じて、身体を動かすことの重要性にも気づくことができたのではないでしょうか?
ランニングを習慣にして体力をつけて日常生活を活性化!
ランニングでつけた体力は日常生活のさまざまな場面で効果を発揮します。「疲れやすい」「日常生活にハリがない」という方はぜひランニングを習慣づけ、日常生活を活性化させられる基礎体力を手に入れましょう。