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ジョギング初心者のペースの平均は?
ジョギングの初心者にとって、走るペースは指標の一つとして重要です。一般的なジョギングのペースについて、各運動の強度を測る数値を設定している国立健康・栄養研究所の「身体活動のメッツ(METs)表」では、7METsという数値とされています。
それをペースに換算すると、1kmあたり8分前後となります。初心者の平均値は1kmあたり7分~9分前後が目安となるでしょう。
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出典:Slope[スロープ]
はじめはゆっくりとしたペースがおすすめ
上記は目安の一つではありますが、ジョギングのペースに決まりはありません。そのため、平均値にとらわれるよりは上記のペースを目安に、自分に最適なペースを走りながら見つけていくのが良いでしょう。
また、筋肉量や体重、普段から運動をしているかなど、人により最適なペースは異なります。同じペースで走っても、人によってあまり運動効果を感じられない人もいれば、しんどいと感じる人もいるでしょう。
慣れてくれば徐々に上げていくのが望ましいですが、最初から飛ばして速いペースで走るとすぐに体力を消耗してしまい、続けるのがつらくなってしまいます。まずは辛くならないよう無理はせずゆっくりとしたペースからはじめて、継続することを目標としましょう。
無理に距離を伸ばそうとしない
そして目標を立てる時は、距離よりも時間を設定するようにした方がおすすめです。距離を目標にしてしまうと、初めはあまり走ることができず、途中で挫折しやすくなります。
30分~60分程度のジョギングが無理なく行えるようになってきたら、「今日はいつもより少し長めにしてみよう」「今日は1時間半走ってみよう!」と、徐々に走る時間を増やしていけば距離も自然と伸びていきます。
走るのが苦痛にならないペースで定期的にジョギングを行い、習慣になるまで続けましょう。体がペース配分を覚えてきたら、その時はペースを上げることや時間を増やすことを考えていくのが無理なく次の段階に進むコツです。また、時間を測って記録をつけるようにすれば、成長度合いも把握できるのでモチベーションにもつながります。
ジョギングの目的別の最適なペース
先ほどは初心者向けのペースについて説明しました。では、ダイエットや健康増進など、ジョギングの目的別で考えると、どれくらいのペースで走るのが適切なのでしょうか?
ダイエットに最適なペース
ダイエットにおすすめのペースは、息が軽く弾むくらいの1kmあたり8分程度から始めて7分、6分と徐々にペースを上げていくものです。上記のペースで、脂肪が燃焼されるように最低でも20分以上、3km程度のジョギングを週3日行うことで、有酸素運動の効果を得られるでしょう。
走るためのエネルギー消費に使われるのは、糖と脂肪です。激しい運動では糖が消費される一方で、脂肪を燃焼するには、有酸素運動の方が効果が高いとされています。脂肪1kgを減らすのに必要なエネルギーは、約7200kcalです。一か月で7200÷30日=240kcalの計算となります。おおよその消費カロリーを算出する式は、体重(kg) X 走った距離(km)です。
目に見える効果が出るのは1~3か月後となるため、体脂肪を効率よく減らすためには、ペースも大事ですが、痩せやすい体質を作ることも重要です。より効果を高めたい人は、腹筋や背筋を使えるようランニングフォームも意識しながら行えば筋肉が増え、痩せやすくなります。短期間で痩せたい人は、並行して他の運動も取り入れるようにしましょう。
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健康・体力増進に最適なペース
体力増進におすすめのペースですが、1キロあたり6分以上の長めのジョギングで、月に200キロ以上走ることを目標とすると良いでしょう。ジョギングの健康面の効果は、基礎体力のアップと、心肺機能を高められることです。そして、基礎体力の大部分を占める持久力がつくと、普段の生活やスポーツ時にも疲れにくくなり、息切れせずに動けるようになります。
また、ジョギングの別の健康面のメリットとしては、精神的にも良い影響があることです。走ることによりセロトニンが分泌され、メンタルの安定につながります。街並みを眺めながら走るだけでも効果はありますが、自然の空気を吸いながら走ると気分もリフレッシュされるのでおすすめです。
他の指標として、心拍数も目安となります。健康・体力増進目的のジョギングは、最大心拍数(220-年齢)の60%~70%のペースで行うと良いでしょう。例えば30歳であれば220-30=190拍/分が最大心拍数となり、その60%~70%とすると、1分あたりで133~144拍程度の心拍数のジョギングをすれば、健康増進の効果が得られる計算です。
速いペースでのジョギングは逆効果?
初心者の人が速いペースで飛ばしてしまうと、息が続かず、すぐに苦しくなってしまいます。ジョギングは継続することが大事ですが「ジョギング=苦しい」と思うようになると精神的にもつらくなり、挫折してしまいかねません。初心者の人ほど体が覚えるまで、しっかりとペースを意識することが大切です。
それだけではなく、速いペースで走るとランニングフォームが崩れやすくなります。そうなると膝や腰に負荷がかかるので、怪我につながり危険です。崩れたランニングフォームを体が覚えてしまうと修正することは難しいため、初心者こそ綺麗なランニングフォームで走ることが大切です。
負荷がかかりすぎないよう、後述するLSDのようなゆっくりとしたペースで走るトレーニングをするのも良いでしょう。
ゆっくりなペースで長く走るジョギング『LSD』とは
LSDとは「Long Slow Distance」を略したもので「ゆっくりなペースで長く走る」トレーニングを指しています。LSDは心拍数にすると、120~130拍/分以下のゆっくりとしたペースが目安で、時間にして60分以上走ります。わかりやすく言うと、誰かと一緒にしゃべりながら走れる速さで、時速にすると7.5km~8.5kmを、1kmを7~8分で走る計算です。
このトレーニングはランニング走者に取り入れられることが多いのですが、負荷が少ないので、ジョギング初心者にもおすすめです。長い距離をゆっくりと走ることで、全身の持久力が高まります。
また、走っていると気がつかないうちにペースが上がってしまうので、意識的に歩幅やペースを落としましょう。長い距離のジョギングでは、ペースが速いと息が続きません。先ほども触れたように、ジョギング初心者の人は、出来るだけゆっくりと走ることを心がけ、ペースは上げずに徐々に走る量を増やしていくのが良いでしょう。
遅く長く走る『LSDトレーニング』の目的・効果は?正しいやり方〜体験談まで紹介
出典:Slope[スロープ]
ジョギングはダッシュを入れてペースを変えるのも効果的
ジョギングに慣れてきた人はより効果を高めるため、適度にダッシュを入れて、ペースにメリハリをつけるのもおすすめです。ここではダッシュの効果と、ペースの上げ方について見ていきましょう。
ダッシュの効果
ゆっくりとしたジョギングは、長時間走るためにはとても有効です。しかしその一方で、腰が落ちたフォームになりやすいとも言われています。
腰が落ちてしまうことで、ハムストリングスなどの腿の筋肉やお尻の筋肉に負荷がかかってしまい、時には腰痛の原因になってしまうこともあります。そこで、適度に速く走るダッシュを入れると腰の位置が変わるため、フォームの改善に効果的です。
ペースの上げ方
ペースの上げ方ですが、ジョギングの途中で100メートル程度の距離を軽く走れるようなペースで、ダッシュを入れてみましょう。普段と異なるペースで走ることで、普段使っていない筋肉も鍛えられます。エネルギーの消費量も増えるので、ダイエット時にもおすすめです。ぜひ慣れてきたら取り入れてみてください。
ジョギングをする際はペースを意識しよう
ジョギングをするにあたって、初心者のペースから状況や目的に応じた最適なペースについて紹介しました。ジョギングにおいては、習慣になるまで継続するため、そしてより効果を高めるためにもペースを把握することが大切です。ジョギングの際にはペースを意識して走るようにしましょう。