ボールクランチとは?
ボールクランチとは、バランスボールに乗って行うクランチです。クランチは仰向けから体の上部を持ち上げる定番の腹筋トレーニングになります。
ボールクランチでは普通のクランチと同じくしっかり腹筋を鍛えられるのはもちろん、腹筋の可動域をより大きく動かすことも可能です。また、ボールを使うことで普通のクランチが難しい人でも行いやすいエクササイズになっています。
ボールクランチで鍛えられる筋肉&効果
ボールクランチではどのような効果が得られるのでしょうか?ここではボールクランチで鍛えられる筋肉とその効果を紹介します。
ボールクランチで鍛えられる筋肉
ボールクランチで鍛えられる筋肉は腹筋群です。腹筋群には腹直筋・外腹斜筋・内腹斜筋・腹横筋があります。腹筋は肋骨と骨盤の間にある筋肉で、背骨を前に丸めたり後ろにそらせたりする機能を持っています。
腹筋は外見的にも重要です。腹筋でウエストを引き締めると筋肥大を目指している人は他の大胸筋などの筋肉がより際立ち、ダイエット目的の人も引き締まります。ウエストに余計な脂肪がなくなり筋肉が付けば、他の運動をする際にも支障が出ません。
ボールクランチの効果
バランスボールを利用したボールクランチで得られるメリットは2つあります。まず挙げられるのは広い可動域で鍛えられること、そしてバランスボールの反動がクランチの補助になることです。
ボールクランチの可動域は背中を後ろに反らした状態から前に背骨を曲げる状態までになります。通常のクランチでは仰向けから前に持ち上げる動きまでですが、ボールクランチではバランスボールの曲面に体を合わせて後ろに大きく反らした状態が加わっています。通常のクランチに比べてボールクランチなら倍近くの広い可動域での筋トレになるのです。
ボールクランチでバランスボールの反動がクランチの補助になるというのは、ボールの持つ反動力が関係しています。ボールに腰や背中をつけてクランチを行うとボールの反動力が補助になり、体を前に押し出しやすいです。普段運動をしないような人でもボールの補助があればクランチを簡単に始められるでしょう。
ボールクランチの正しいやり方
ボールクランチは正しいやり方で行わなければ効果が半減してしまう可能性があります。ここではボールクランチの正しいやり方を解説するので、参考にしてみてください。用意するバランスボールの大きさは一般的なもので直径65cmですが、小柄な女性などトレーニングを行いにくい場合は直径55cm程度の小さめなものを選ぶと扱いやすくなります。
▼ボールクランチのやり方
①ボールに座りベンチに足を置く
②手の甲を頭に向けて重ねる
③お腹をへこめる
④お腹をへこませた状態で体を反らす
⑤ゆっくり体を前に持ち上げて背骨を曲げる
⑥腹筋が自然に止まる程度のところまで上げる
⑦手順④~⑥を繰り返す
ボールクランチのセット数や回数の目安は目的によって変わります。ダイエットや体を引き締める目的の場合は1セット20回程度を目安に行うと良いでしょう。
ボールクランチは筋肉が緊張する時間が短く、負荷は強くありません。筋肥大目的の場合は通常のボールクランチでは負荷が足りないため、ダンベルやロープを利用して負荷を高め、1セット12~15回程度に設定しましょう。
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出典:Slope[スロープ]
ボールクランチのコツ&注意点
ボールクランチではバランスボールを利用することで、背中を前に曲げる力と後ろに反らす力を両方鍛えることができます。ここではボールクランチをさらに効果的に行うためのコツや注意点を紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
ベンチに足をかけてボールに座る
まず、ボールに座った状態で足をベンチにかけることがひとつのポイントです。体を前に起こす時に腸腰筋など他の筋肉が連動してしまうのを防ぎ、腹筋の力だけでクランチを行えるようになります。そうすることによってより強く腹筋に負荷を集中させることができるでしょう。
バランスボールに腰を乗せると補助する力が弱くなり、背中に近い位置を乗せるほどサポート力は上がります。ボールクランチを行いながら、自分に合った位置を見つけてみましょう。
手の甲を頭の方に向ける
ボールクランチを行う時は頭に手を置き、首に負担がかからないように気を付けましょう。また、手の甲を頭の側に向けて軽く重ねるようにすると筋トレ効果を高めることが可能です。手の甲を体の方に向けて頭で重ねることで背中の僧帽筋が開くため、腹筋に力が入りやすくなります。
ドローインを取り入れる
ボールクランチを行う時にお腹をへこませるドローインという呼吸法を取り入れるのもおすすめです。腹筋をより収縮させながらスロートレーニングを行えます。体を後ろに反らしている時に腹筋を収縮させ、前に曲げるときに引き締めるように行うのがコツです。
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出典:Slope[スロープ]
ボールをバランスよく活用する
ボールクランチの大きな特徴はバランスボールを活用することですが、ボールの持つ作用をバランス良く活かすためにはコツをつかむ必要があります。
ボールクランチではボールの持つ反発力とサポート力を適度に利用すると初心者でも行いやすいです。ただし、反動に頼りすぎて腰を反らすなどの動作を行うと、腹筋を鍛える効果が薄まったり腰を痛めてしまうリスクがあるため、注意しましょう。
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出典:Slope[スロープ]
ボールクランチのバリエーション
ボールクランチにはさまざまなバリエーション種目があります。目的や特に鍛えたい筋肉に合わせて取り入れると、より効果的な筋トレができるでしょう。
ウェイテッドボールクランチ
ウェイテッドボールクランチはダンベルやロープなどで重量を加えて行うボールクランチです。通常のボールクランチよりも負荷を強くかけられるためボディメイク目的の人に向いています。
▼ ウェイテッドボールクランチのやり方
①ロープハンドルを取り付ける
②バランスボールのやや下方に座る
③ロープハンドルを両手で持ち胸の手前でセット
④ゆっくり体を前に曲げる
⑤体を後ろへ反らす
⑥手順④と⑤を繰り返す
ウェイテッドボールクランチの回数・セット数の目安は12回~15回程度です。通常のボールクランチよりも高負荷のため回数は少なめに設定します。
▼ウェイテッドボールクランチのコツ&注意点
・顎はしっかり引く
・座る位置が高すぎると負荷をかけにくくなる
通常のボールクランチと同じく腹筋群を鍛えられるトレーニングです。負荷が強いため、引き締めよりも筋肥大に向いています。左右にひねるような動きを取り入れると外腹斜筋も合わせて鍛えることができるためおすすめです。
サイドクランチ
サイドクランチは体を横向きに行うボールクランチのバリエーションです。ダイエットや引き締め目的で脇腹のたるみを落としたり、お腹周りのくびれを作りたい人におすすめの筋トレになっています。
▼サイドクランチのやり方
①壁などに足をかけて滑らないようにする
②ボールを体の横に置いて支える
③脇腹など鍛えたい場所を手で持つ
④体を足の方へ縮める
⑤ボールの方に体を反らす
⑥④と⑤を繰り返す
サイドクランチは左右それぞれ1セット10回~15回を3セットが目安です。
▼サイドクランチのコツ&注意点
・胸を張り背中が丸まらない状態で行う
・脇腹を引き締め、腰を起点にする
・下半身を固定し、上半身だけが動くように意識する
・首だけで起き上がろうとしない
サイドクランチは特に腹斜筋を鍛えられるトレーニングです。脇腹を締め、腰から上を曲げ伸ばしをするように行いましょう。
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出典:Slope[スロープ]
ツイストクランチ
ツイストクランチは仰向けの状態から体を左右にひねるような動きを交互に取り入れたボールクランチのバリエーションのひとつです。ボディメイクにもお腹周りの引き締めダイエットにも向いています。
▼ツイストクランチのやり方
①ボールの中心に腰が来るように調節する
②足で体を支えながら仰向けになる
③両手を耳の横につけて肘を広げる
④体を斜めにねじりながら体を起こす
⑤ゆっくり仰向けに戻る
⑥左右交互に④と⑤を繰り返す
ツイストクランチの目安は1セット10回を3セットです。慣れてきたら少しずつセット数を増やしていきましょう。
▼ツイストクランチのコツ&注意点
・腹筋を活用しつつ限界まで体をひねる
・深呼吸しながらゆっくり行う
・腹筋や脇腹を意識してストレッチさせる
・腰をボールから離さない
ツイストクランチでは腹筋群の中でも特にお腹の真ん中の腹直筋と、脇腹の腹斜筋を鍛えることができます。それによってウエストの引き締め効果、くびれを手に入れられる筋トレです。
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出典:Slope[スロープ]
ボールクランチで効率よく腹筋を強化
ボールクランチは初心者でも手軽に始められる筋トレです。ボールの曲線を利用した背中を反らす動きによって、通常のクランチ以上に広い可動域でお腹周りの筋肉を鍛えることができます。バリエーション種目もうまく取り入れながら、ボールクランチで効率よく腹筋を強化しましょう。