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スクワットの効果がないと感じたら要注意!NGフォームや体に合った種類などを解説!

2020年12月08日

スクワットは筋トレのBIG3に数えられる代表種目です。効率的に下半身が鍛えられる一方、スクワットの効果がないと感じる声も少なくありません。今回はスクワットの種類と正しいフォームについて、効果がないNGフォーム、効果がないと感じる原因について説明します。

【監修】パーソナルトレーナー Riku

法政大学スポーツ健康学部出身。パーソナルトレーナー兼ミラーフイットコンテンツディレクター。2021年6月にパーソナルトレーニングジム『SPICE GYM』を中目黒・恵比寿エリアにて開業予定。
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スクワットの効果がないと感じる…。

スクワットはしゃがみ込む・立ち上がるという動作を繰り返すことにより、下半身の筋肉を鍛える筋トレです。スクワット時の姿勢を保つには背筋や腹筋など体幹の筋力も必要なため、高いトレーニング効果が期待できるといわれています。

しかし、スクワットを行ってもまったく効果を感じられないというトレーニーの声を聞きます。効果がないと感じるのは、現在行っているスクワットに何かしらの問題点がある証拠だといえるでしょう。

そこで今回はスクワットの効果がないと感じる原因について、フォームや種類、筋肉の使い方などの観点から詳しく説明します。ぜひ参考にしてみてください。

スクワットの効果がないのはフォームのせい?

スクワットは正しい姿勢で行うのが重要だといわれています。正しい姿勢で行わないと、鍛えたい筋肉に負荷がかからないため効果が表れにくくなります。また誤ったフォームで続けることで膝や腰を痛めたり、ふくらはぎの肉離れを起こしたりと負傷する可能性も高まります。まずは現在のスクワットのフォームが間違っていないか確認してみましょう。

腰が曲がっている【スクワットの効果がない理由】

スクワット時に腰が曲がってしまうのは、太もも裏のハムストリングスの強度と柔軟性の不足が原因だといわれています。腰が曲がったままのスクワットは、いずれ腰痛を引き起こしかねないので改善したいところです。

股関節を伸展する筋肉の強化、ハムストリングスの強化のために、ルーマニアンデッドリフトを行うことをおすすめします。

前傾姿勢のため重心が前よりになる【スクワットの効果がない理由】

前傾姿勢になるのは足の中心に重心位置が乗っていないと起こりやすく、腰が曲がってしまう原因につながります。姿勢を改善せずに続けていくと、腰の負担が大きくなるだけでお尻や太ももへの筋トレ効果が激減します。重心は足の中心に乗せるよう心がけましょう。

重心が後ろ寄りになる【スクワットの効果がない理由】

スクワット時にお尻を引いた姿勢を意識しすぎた結果、かかと重心になってしまい体勢が後ろ寄りになってしまうパターンが多く見られます。そのままだと後ろに倒れてしまう危険性があるため、重心は足の真ん中に乗せる意識を忘れないようにしたいものです。

かかとが浮いてしまう【スクワットの効果がない理由】

スクワット時にかかとが浮いてしまうのは、ふくらはぎの筋肉の硬さが原因だといわれています。スクワットを行う際はバーベルをかかとが浮かない程度の重量に変更してみましょう。他にもプレートをかかとに挟んでみる、リフティングシューズを履いてみることで一時的に対処可能です。

膝が内側に入る【スクワットの効果がない理由】

スクワット時に膝が内側に入るのは腿部外側の癒着や硬さ、股関節外転筋・外旋筋の弱化が原因といわれています。このままスクワットを続けると、膝関節の内側の安定性を保つ働きをする内側側副靭帯を痛めてしまう可能性があります。

まずはフォームローリングでの太ももの外側のマッサージ、アウターサイエクササイズ、貝エクササイズを行うことで対処してみましょう。

膝が極端に前に出る【スクワットの効果がない理由】

スクワットのスタイルやフォームには多少の個人差があると思います。しかし膝が極端に前に出すぎていると、ハムストリングスや大臀筋などの後側の筋肉をうまく使うことができないばかりか、膝関節に余計な負荷がかかり膝を痛めてしまう原因にもなりかねません。

スクワット時は後ろの椅子に腰掛けるようなイメージで動作を行うようにして、膝が極端に前に出ないよう気をつけてみましょう。

効果的なスクワットのために呼吸法も見直そう

スクワットをする場合の呼吸法は、「しゃがみ込むときに息を吸い、立ち上がるとき息を吐く」ように指導される場合が多いです。この方法は自重や軽重量など軽い負荷では有効ですが、高重量の負荷をかけて行うバーベルスクワットやデッドリフトには適しません。

「しゃがむときに息を吸い、立ち上がるとき息を吐く」呼吸では体幹の固定力が弱いため、腰が曲がってしまい怪我のリスクが増大します。高重量の負荷をかけるスクワットの場合、体の安定性を高めるために「ヴァルサルヴァ法」と呼ばれる息こらえを取り入れてみましょう。

ヴァルサルヴァ法は大きく息を吸って止め、体幹部・お腹に力を入れることで体幹の安定を図りますが、息をこらえるので血圧が上がりやすくなるのがデメリット。心血管系リスクを抱えた方は基本的に医師の指示に従うようにし、自己判断で行わないようにしましょう。

(ワイドスクワットについては以下の記事も参考にしてみてください)

正しいスクワットのやり方とフォーム

スクワットは動作だけ見るとしゃがみこんで立つだけの繰り返しに見えますが、大腿四頭筋、ハムストリングス、大臀筋、下腿三頭筋などの下半身の主な筋肉をいっぺんに鍛えられます。同時に腹筋や背筋などコアも効率よく鍛えられるので、ぜひ正しいフォームをマスターしてみてください。

▼スクワットのやり方
① 足を肩幅に開き足の中心に重心を乗せ直立する
② つま先と膝を30度外旋させ方向を一緒にする
③ バーベルを担いて手幅を狭くして胸を張る
④ 膝と股関節を曲げてしゃがみこむ
⑤ しゃがみこんだらまた直立姿勢に戻る

スクワットの回数の目安として、筋力アップを目指しているならば1〜6回、筋肥大を目指しているならば6〜12回、筋持久力アップが目標ならば15回から限界が来るぐらいの重量で設定してみてください。

▼スクワットのコツ&注意点
・重心を足の真ん中に置くことを意識する
・腰が曲がらないように股関節を使ってしゃがむ
・動作中は常につま先と膝の向きを一致させる

スクワットはベンチプレス、デッドリフトと並ぶ筋トレBIG3にも挙げられる王道トレーニングです。高い効果が期待できる反面、初心者は正しいフォームできっちりと行うのが難しいもの。王道だからこそ、基本を忠実にマスターするのが筋トレ効果を上げる近道です。

(スクワットの正しいやり方については以下の記事も参考にしてみてください。)

スクワットの効果がない場合は種類を見直してみよう

スクワットは種類によって負荷がかかる筋肉と負荷の度合いが変わります。スクワットの効果がないと感じるときは、現在行っているスクワットがどの筋肉群に対して効果があるのかをチェックし、鍛えたい部位に適切なトレーニングを選択しましょう。

次項から「ハイバースクワット」と「ローバースクワット」について詳しく説明します。「ハイバースクワット」、「ローバースクワット」はそれぞれ鍛えられる筋肉群が異なります。

ハイバースクワット

出典:https://note.com/fisherman_jp/n/ncdccd3d5a694

ハイバースクワットは首と肩の上にバーベルを置く感じで担ぎます。重心が立っているときと同じように真下にかかり、しゃがみ込むときはそのまま真下に座り込む姿勢になります。

ハイバースクワットの特徴として、真下に重心がかかるためスクワットの立つ・しゃがむ動作を繰り返しても重心が中心に保てることがあげられます。そのためローバースクワット時よりも上体を起こし胸を張った姿勢をキープしやすいです。

またハイバースクワットの場合、バーベルの重心と膝の位置が遠くなるため、股関節の可動域が狭くなり膝関節の可動域が大きくなります。この動きは前太ももに負荷がかかるため、大腿四頭筋を鍛えるのに適しています。

(ハイバースクワットについては以下の記事も参考にしてみてください。)

ローバースクワット

出典:http://changebodycomposition.blogspot.com/2019/03/blog-post.html

ローバースクワットは、肩甲骨や三角巾を使ってバーベルを支えるようにして担ぎます。ハイバースクワットよりもバーベルの位置が下側になるため、重心がより後ろ側にかかりやすいのが特徴です。

そのため、ローバスクワット時は後ろに転倒しないように前かがみ姿勢をキープすることが重要です。前傾姿勢を取ることで前側に重心がシフトし安定性が増すので、転倒やけがを回避できます。

またローバースクワットの場合、ハイバースクワットとは逆にバーベル重心と膝の位置が近づくため股関節の可動域が広く、膝関節の可動域が狭くなります。下半身の裏側の筋肉に負荷が強くかかるので、太もも裏のハムストリングス、お尻の大臀筋を鍛えるのにおすすめです。

(ローバースクワットについては以下の記事も参考にしてみてください。)

臀部と太もも裏が使えていないのも原因?

スクワットで効果が感じられないという方には、前太ももの大腿四頭筋はしっかり鍛えられているのに対し、太もも裏のハムストリングスとお尻の筋力不足な場合が見受けられます。これは体型の差やスクワットのフォームの癖によって筋肉が鍛えられない部位が出てきてしまうのが理由です。

効果的なスクワットを目指すならば、普段どのようにお尻と太ももを使っているのかチェックしてみましょう。もし筋力が不十分だと感じたら、お尻と太もも裏に効果のあるトレーニングをメニューに加えてみることをおすすめします。

スクワットとともに、デッドリフトやヒップスラスト、グルートブリッジなどの主にお尻を鍛えるメニューや、ルーマニアンデッドリフトやレッグカールなどの主にハムストリングスを鍛える筋トレを追加してみましょう。しっかりと下半身の基礎を固めれば今後のパフォーマンス向上が期待できます。

(臀部とハムストリングスの筋トレについては以下の記事も参考にしてみてください。)

スクワットの効果がないと感じるその他の要因

スクワットのフォームを見直したり、筋肉の使い方やトレーニングの種類をチェックしたりしても、まだスクワットの効果がないと感じるかもしれません。その場合は他に要因があるのかもしれません。陥りやすい原因について説明します。

動作を伸ばしきらないで次に移る

スクワットは回数をこなせばこなすだけ効果があると思うかもしれませんが、実はこれは間違いです。1回の動作をしっかりと確実に行うほうがもっと効果的に鍛えることができます。

回数をこなすことだけにコミットしてしまうと、ひとつひとつの動作がおろそかになる傾向に陥ります。伸ばすべきところで伸ばしきらないで次の動作に移ってしまえば、効果的に筋肉を鍛えることができません。さらに回数が多ければオーバーワークになる可能性もあります。

まずはひとつひとつの動作を正しいフォームで丁寧確実に行いましょう。スクワットの回数については、基本的に筋力アップのためには1~6回、筋肥大のためには6~12回、筋持久力アップのためには15回ぐらいから限界が来る重量を扱うようにするのがポイントです。

呼吸法を間違えている

バーベルスクワットなどの高い負荷をかけながら筋トレを行うときに特に気をつけたいのが「降ろすときに吸う、挙げるときに吐く」という呼吸法です。この呼吸法では腹横筋の下部のみが姿勢維持のために働くことになり、体幹の固定力が弱くなってしまい危険です。

高重量の負荷をかけながら行うスクワットの場合、息を止めて行うヴァルサルヴァ法で行いましょう。詳しいことは「スクワットの効果がないのはフォームのせい?」の項をご覧ください。

スクワットの停滞期に入っている

スクワットの効果がないと感じるのは、重量が思うように上がらずいつまでも負荷が変わらないなど、身体が負荷に慣れてしまったことに起因するのではないでしょうか。停滞期を避けるためにはスクワットに必要な筋肉をさらに鍛え、筋肉の柔軟性を高めることが必要です。

スクワットに臀部やハムストリングスの働きが大きいことは前述しました。臀部、ハムストリングスをさらにパワーアップさせるためにデッドリフト、ヒップスラスト等をトレーニングに組み込み、筋肉への刺激を増やして下半身の土台を強固にしましょう。

また体幹が鍛えられていないとスクワット時の姿勢保持がうまくできません。スクワット自体も体幹を鍛えるにはよいトレーニングといえますが、そこにドローイン、プランクなどのコアトレーニングも追加してみてはいかがでしょうか。

(体幹トレーニングについては以下の記事も参考にしてみてください。)

スクワットの効果がないと感じたらすぐに原因追究しよう

スクワットの効果がないと感じるとき、注意すべきフォームや原因についてお伝えしました。スクワットは下半身の筋肉を鍛えるために有効な方法ですが、間違ったフォームや方法のまま続けてしまうと逆効果になってしまいます。スクワットの効果が感じられないのは要注意シグナルと捉えて、トレーニングを効率的かつ効果的に行えるように早急に対処しましょう。