目次
ダンベルベントオーバーローのメリット
ダンベルベントオーバーローのやり方やポイントについて紹介しますが、まずはメリットについて解説します。通常のベントオーバーローとの違いに注目しながらメリットについて確認してみましょう。通常のベントオーバーローはバーを使うため、手首を固定する必要があります。
しかし、ダンベルベントオーバーローは手首は自然な角度の状態で、動作を行えるといったメリットがあります。また、バーは腹部に当たって引ききれないという問題もありますが、ダンベルを使う場合は心配する必要がありません。そのため、自然に動作が行えて可動域を広げたいといった方に、ダンベルベントオーバーローは向いているでしょう。
(ベントオーバーローイングについては以下の記事も参考にしてみてください)
ベントオーバーローイングやり方!広背筋に確実に効くコツをダンベル・バーベル別に解説
出典:Slope[スロープ]
ダンベルベントオーバーローで鍛えられる筋肉部位
ここからはダンベルベントオーバーローで鍛えられる筋肉部位について解説します。ダンベルベントオーバーローではどこが鍛えられるのかチェックしましょう。
広背筋
ダンベルベントオーバーローでメインとして鍛えられる筋肉部位は広背筋です。動作の軸が体の縦軸と一致しやすいため、効率よく広背筋を鍛えられます。ちなみに、広背筋とは上腕を前方・上方から引き寄せるといった作用のある筋肉部位です。
また、広背筋は背中にある大きな筋肉なので、後ろ姿をかっこよくしたいときに欠かせません。
(広背筋のトレーニングについては以下の記事も参考にしてみてください)
広背筋のチューブトレーニング7選!自宅で背中を効果的に鍛えるコツ解説
出典:Slope[スロープ]
僧帽筋
ダンベルベントオーバーローは広背筋だけではなく、僧帽筋も効果的に鍛えられます。僧帽筋は上部・中部・下部の3つに分けられますが、その中でも鍛えられるのは下部です。ちなみに、僧帽筋には肩甲骨を寄せる作用があります。
そのため、ダンベルベントオーバーローの動作の中で肩甲骨を動かすことで、僧帽筋に負荷がかけられます。
(僧帽筋のトレーニングについては以下の記事も参考にしてみてください)
僧帽筋の鍛え方!自重〜器具使用の筋トレメニュー&背中をデカくするコツを解説
出典:Slope[スロープ]
ダンベルベントオーバーローの正しいやり方
ダンベルベントオーバーローで筋肉を効果的に鍛えるためには、正しいやり方を知っておくことが重要です。ここからは正しいやり方について解説するので、筋トレをするときの参考にしてください。
スタートポジション
まずはスタートポジションをとります。ワイドスタンスとは相性が悪い種目なので、足幅は腰幅程度の狭めに設定しましょう。また、つま先は基本的にまっすぐ平行にそろえますが、多少外側に開いてもかまいません。
ダンベルを持つ手は基本的に肩幅程度になるように設定。ちなみに、手幅を広げると三角筋後部や背中の上部、狭めると広背筋(特に下部)に負荷がかかります。そのため、自分がメインとして鍛えたい部分に合わせて手幅を決めましょう。足幅、手幅を設定したら股関節を曲げて前かがみの姿勢になります。
体が45度以上倒れることを目安にしましょう。倒す角度が浅いと腰が反る運動になり、収縮感はあっても広背筋や僧帽筋に効かない意味のない動きになってしまいます。
ダンベルを上げる
スタートポジションを取ったら、ダンベルを持った手を引き上げます。このときにただ上げるのではなく、肩甲骨を寄せ下げながらお腹の方向に向かって引くことを意識しましょう。胸に向かって引くと僧帽筋上部や中部、三角筋後部に負荷が乗ってしまいます。そのため、広背筋や僧帽筋下部を鍛えるために、お腹に向かって上げるようにすることが大切です。
ダンベルを下げる
ダンベルを引き上げたら、下げてスタートポジションに戻ります。効果的に鍛えるためにも、動作をコントロールして行いましょう。
(ダンベルベントオーバーローを動画で見たい方はこちら)
ダンベルベントオーバーローのコツ&注意点
ダンベルベントオーバーローには行う際のコツや注意点もあります。コツや注意点を知らない状態で行うと筋肉に正しく効かないので、筋トレ間にしっかりと確認しましょう。
ダンベルを深く握る
ダンベルはしっかりと深く握るようにしましょう。指先だけで握ってしまうと途中で握力がきつくなるだけではなく、肩甲骨が動かしずらく窮屈な運動になってしまいます。ダンベルを深く握ることで握力が楽になり、肩甲骨もしっかりと動かすことが可能です。
ちなみに、ダンベルベントオーバーローには逆手で行うといった方法もあります。このやり方は肩甲骨を寄せやすくなるといったメリットがありますが、上腕二頭筋が疲れやすくなるというデメリットもあるやり方です。そのため、まずは低重量・逆手で肩甲骨を動かす感覚を掴む練習をするのもおすすめです。
肩甲骨を動かす
効率よく広背筋や僧帽筋を鍛えるためには、動作の中で肩甲骨を動かすことが重要です。ダンベルを上げるときは肩甲骨を寄せて下げることを意識しましょう。寄せられてない・下げられていない状態で動作を行うと、三角筋や腕が疲れやすくなってしまいます。
肩甲骨を正しく動かすためにも、最初はダンベルを上げ切ったところで一瞬止めて確認しながら行うようにするといいでしょう。
腰はニュートラルな状態
動作を行う中で腰が反ってしまうフォームはNGです。腰が反っている状態で行うと腕が固定されたまま広背筋が収縮し、反る方向に力がかかってしまいます。腰をニュートラルな状態に保つためには「腹圧を高めること」や「ハムストリングスや大殿筋の柔軟性・ストレングス」が必要です。
そのため、姿勢を保つことができない方はダンベルベントオーバーローと一緒に、デッドリフトやバックエクステンションなどの筋トレを行うようにするといいでしょう。
(バックエクステンションについては以下の記事も参考にしてみてください)
バックエクステンションの効果&やり方!姿勢が短期間で改善されるコツ&腰痛予防も!
出典:Slope[スロープ]
ダンベルベントオーバーローを行う際の重量設定
ダンベルベントオーバーローで正しく鍛えるためには、行う際の重量設定が大切です。筋トレ目的によってダンベルの重量を設定しましょう。筋力アップが目的でダンベルベントオーバーローを行う場合は1~6回、筋肥大のためなら6~12回、筋持久力アップのためなら15回以上で限界となる重量に設定します。
また、筋肥大に関しては限界まで行うことで、軽い重量の高回数でも同等の効果を得られます。無理に大きな重量にするのではなく、目的に合った重量を設定することが重要です。自分に合った重量に設定し、効率よく広背筋や僧帽筋を鍛えましょう。
ちなみに、重量を伸ばしたい場合は、デッドリフトなど基礎的なストレングス種目を平行して行ってみてください。
(デッドリフトについては以下の記事も参考にしてみてください)
ベントオーバーローイングやり方!広背筋に確実に効くコツをダンベル・バーベル別に解説
出典:Slope[スロープ]
ダンベルベントオーバーローのバリエーション
ダンベルベントオーバーローのやり方や注意点について解説しましたが、応用編が気になる方もいるのではないでしょうか。そこで、ここからはダンベルベントオーバーローのバリエーションとして、インクラインベントオーバーローを紹介します。さらに広背筋や僧帽筋を鍛えたいという方は参考にしてみてください。
インクラインベントオーバーロー
チェストサポートローイングとも呼ばれるインクラインベントオーバーローは、インクラインベンチを使用して動作を行う筋トレです。体幹がブレることがないので、ローイング動作に集中できるといったメリットがあります。
▼インクラインベントオーバーローのやり方
①ダンベルを持ってインクラインベンチに乗る
②インクラインベンチに胸を付ける
③ダンベルを引き上げる
④ダンベルを戻す
ダンベルベントオーバーローと同じように重量は筋トレ目的で設定します。筋力アップは1~6回、筋肥大は6~12回、筋持久力アップは15回で限界となる重量に設定しましょう。重量を無理に大きくするのではなく、正しいフォームで追い込むことが重要です。
▼インクラインベントオーバーローのコツ&注意点
・肩甲骨を動かしながら動作を行う
・ダンベルをしっかりと握る
インクラインベントオーバーローはベンチを傾けた状態で行いますが、水平にしたベンチで行う場合はシールロウと呼ばれる種目になります。こちらはベンチプレッサーの間で人気のある補助種目です。
その他のバリエーション
ダンベルベントオーバーローには、スミスマシンを使用するスミスマシンベントオーバーローや逆手のグリップで行うリバースグリップベントオーバーローもあります。通常のダンベルベントオーバーローとは違った筋トレを行いたい方はぜひ筋トレメニューに取り入れてみてください。
ダンベルベントオーバーローを取り入れて背中を強化
ダンベルベントオーバーローは効率よく広背筋と僧帽筋を鍛えられる筋トレメニューです。かっこいい背中をゲットしたい方は、ぜひトレーニングメニューにダンベルベントオーバーローを取り入れてみてください。ダンベルベントオーバーローで背中を強化しましょう。