『BCAAで太る』は嘘!ただ、飲み方次第では脂肪増量の可能性もあり!

筋トレや運動と併用することで筋肉をつけやすくする効果が話題となっているBCAA。では、筋トレしない日や運動しない日にBCAAを飲んだら太るのでしょうか。太ると言われる理由や、BCAAをより効果的にダイエットに取り入れる方法を説明します。

監修 |パーソナルトレーナー Riku
instagramTwitterHPTRIGGER POINT Performance Therapy 認定トレーナー2ndpass認定トレーナーBODYBOSS認定トレーナー 法政大学スポーツ健康学部出身。パーソナルトレーナー兼ミラーフイットコンテンツディレクター。2021年6月にパーソナルトレーニングジム『SPICE GYM』を中目黒・恵比寿エリアにて開業予定。王様のブランチなどメディアにも複数出演。お客様のパートナーとして食事管理やトレーニングの指導はもちろんのこと日常生活や仕事での悩みなど身体&精神的な不調に関わることに対してサポート致します。

目次

  1. 『BCAAで太る』という噂は嘘!
  2. BCAAの気になる効果
  3. 筋トレしないとどうなる?BCAAで本当に太るの?
  4. BCAAで太ると言われる原因
  5. 太る原因と食事制限について
  6. BCAAをダイエットに取り入れるべき理由
  7. 取り入れ方によってはBCAAで太る!
  8. BCAAで太ることのない正しい飲み方
  9. 筋トレなどの運動と併用することが最も効果的
  10. 筋トレや運動をしない場合は?
  11. BCAAを摂取するときの注意点
  12. その他、BCAAに関する記事もチェック
  13. BCAAとプロテインを併用したい場合
  14. BCAAは作り置きできるのか?
  15. BCAAは正しく摂取すれば太ることはない!

『BCAAで太る』という噂は嘘!

BCAAとは3つの必須アミノ酸で構成されている成分のことで、飲むと身体に様々な効果をもたらすとされています。

メンタリスト「DaiGo」がこのBCAAについて気になる発言をしていました。DaiGoが実体験や論文をもとに「体脂肪操作の化学」を説明しているyoutube動画の中で、「BCAAは意味がない。むしろ太ると言われている。」ということを言っています。ダイエットのために飲もうと思っていた方には衝撃の発言ですね。果たして本当なのでしょうか。

BCAAの気になる効果

BCAAは筋細胞の主成分であることから、筋肉を合成しやすくしたり、筋肉の分解を防いだりする働きがあります。この理由から、スポーツや筋トレの際によく取り入れられています。ダイエットをするために筋トレをしている方にとっては、BCAAはより効果的に筋肉をつけることができるためメリットの多い栄養素と言えますね。

その他にも、筋肉へのダメージを減らし筋肉痛を抑える効果や、脳や筋肉の疲労を回復しやすくする効果もあります。

(BCAAの効果については下記の記事も参考にしてみてください。)

BCAAの効果は?筋肉痛・疲労回復〜筋肥大に?過剰摂取で副作用にも注意が必要

筋トレしないとどうなる?BCAAで本当に太るの?

では、筋トレしない日や運動しない日にBCAAを摂取すると、DaiGoが言っているように太るのでしょうか。

BCAAの基本成分には脂質や炭水化物等の肥満の原因となる物質が過剰に含まれているわけではありません。ですので、BCAAを飲んで運動しなかったとしても「太る可能性は低い」と言えるでしょう。

更に、BCAAには成長ホルモンの分泌を促す効果があるとも言われています。成長ホルモンは脂肪を燃焼させる働きを持っているため、BCAAを摂取することによりダイエットに繋がると言えます。では、どうしてBCAAで太ると言われるのか次の項目で説明します。

(筋トレの方法については下記の記事も参考にしてみてください。)

【ダンベルの僧帽筋トレメニュー】初心者でも効かせられるやり方まで解説!

BCAAで太ると言われる原因

先の項目で説明したようにBCAAにはダイエットに効くさまざまな効果があり、太る可能性は低いです。BCAAで太ると言われる理由について、太るメカニズムとBCAAの関係の観点から確認していきましょう。

太る原因と食事制限について

そもそも、どうして人は太るのかというと、1番の原因は1日の代謝エネルギー量を上回ったカロリーを摂取しているからです。少ししか食べていなくても全く動いていなかったり、たくさん動いていてもそれ以上に食べたりしていると太ってしまいます。

では、摂取カロリーを減らすために食事制限をすれば良いのでしょうか。実は、食事制限をするだけだと、リバウンドしたり、痩せにくい体質になってしまったりする可能性があるのです。ここでBCAAが重要な役割を果たします。

BCAAをダイエットに取り入れるべき理由

ダイエットするためには、基礎代謝の上昇が鍵となります。基礎代謝が上がると消費エネルギーも多くなり、痩せることに繋がるからです。

基礎代謝を上げるためには筋肉が必要です。ダイエットのために食事の制限をしていると、必要なエネルギーが足りなくなります。エネルギーが足りないと、身体は筋肉を分解することでエネルギーを作り出そうとするため、筋肉が減り、基礎代謝が下がってしまいます。

そこで役立つのがBCAAです。先の項目でも説明した通り、BCAAには筋肉の減少を抑える働きがあるため、BCAAを摂取することにより基礎代謝を保つ効果が期待できます。また、食事制限などでエネルギー量が減少している場合は、BCAAを摂取してアミノ酸を補うことが大切です。

(BCAAの筋肉を保つ効果については下記の論文も参考にしてみてください。)

運動回復における分枝鎖アミノ酸補給と運動誘発性筋肉損傷:無作為化臨床試験のメタ分析

取り入れ方によってはBCAAで太る!

ここまでダイエットに効果的な理由を説明してきましたが、実はほとんどのBCAAサプリには人工甘味料が使われています。人工甘味料は、摂取しすぎると更に甘いものを欲したり、食欲を増進させたりすると言われています。そのため、BCAAサプリの摂りすぎによって余計に食べる量を増やしてしまい、太る原因となってしまうのです。

また、BCAAには1gあたり4kcalが含まれています。BCAAだけのカロリーであれば気にする程の摂取にはなりませんが、日常生活ではBCAA以外にも食べ物や飲み物から多くのカロリーを摂取しています。

先に説明したように、太る原因は、消費カロリーを上回った量のカロリーを摂取することです。既にたくさんのカロリーを摂取しているにも関わらず、更にBCAAを飲んでしまうと摂取カロリーが消費カロリーを上回り太る可能性があります。では、太ることを回避してダイエットに効果的に取り入れるにはどのようにしたらよいのでしょうか。

BCAAで太ることのない正しい飲み方

太らずにより良い効果を得るようにするには、BCAAを正しい方法で飲む必要があります。どのような方法で飲めば良いのか、効果的な方法と注意点を説明します。

筋トレなどの運動と併用することが最も効果的

先の項目でも説明した通り、筋トレ等と一緒にBCAAを摂取することで筋肉がつきやすく、基礎代謝の上昇につながります。結果、痩せやすい体質になり、ダイエットにとても良い影響を与えます。

筋トレや運動と併用する場合のBCAAの摂取タイミングとしては、運動の約30分前と運動中、運動後30分以内が望ましいです。

血中BCAA濃度の変動を調べた実験により、BCAAは摂取してから30分後に1番効果が高くなることがわかっています。また、運動中も筋肉にエネルギーを補給した方がより効果がアップします。運動後は、疲労回復や損傷した筋肉を修復する効果が期待できます。摂取量は2,000mgを目安にしましょう。

(実験の詳細ついては下記リンクを参照してください。)

BCAAはいつどれくらい摂取すればいいの?|大塚製薬

筋トレや運動をしない場合は?

筋トレや運動をしない日は起床時の摂取がおすすめです。睡眠中はアミノ酸を消費しているだけで補うことはできていません。そのため起床時は栄養素が不足している状態です。朝1番にBCAAを補うことで筋肉の分解を防ぎ、基礎代謝をキープできます。

筋肉の分解は1日を通して起こっているため、1日の中で何回かに分けて摂取するのもおすすめです。食事でもBACCは摂取できるので、食事とは別のタイミングで摂取しましょう。

ダイエット中は、バランス良く栄養を取り入れることが不可欠です。BCAAだけでは栄養素は十分ではないため、プロテインや食事と併用してしっかりとアミノ酸を補給しましょう。

BCAAを摂取するときの注意点

まずは、過剰摂取しないということが大切です。BCAAを過剰摂取すると肝臓や腎臓に負担をかけてしまう可能性があります。人工甘味料の摂りすぎは、先の項目で説明した通り食欲を増進させる働きがありますので注意しましょう。さらに、1度に大量に摂取すると下痢を引き起こす可能性があるため、初めての方は一気に飲まず、少しずつ飲んで様子をみましょう。

BCAAには覚醒の効果があるとされているので、夜間や寝る前の摂取は控えましょう。睡眠ホルモンがうまく分泌されず、眠りにくくなる可能性があります。

BCAAがダイエットに与える効果について紹介しましたが、BCAAを飲んだだけで痩せる、というわけではありません。BCAAをうまく活用することで、筋肉を減らしにくくし、より効果的にダイエットをすることができます。

その他、BCAAに関する記事もチェック

BCAAには様々な効果があり、正しく取り入れればたくさんのメリットがあることが分かりました。BCAAの理解をさらに深めるために、ぜひ下記もチェックしてみてください。

BCAAとプロテインを併用したい場合

筋肉を作るために良い効果を発揮するものとして、BCAAの他にプロテインがあげられます。ダイエットや筋トレをしている方は、プロテインも摂取したいと思う方もいるのではないでしょうか。どちらも身体にとって良いものですが、飲み方には注意が必要です。

BCAAとプロテインを時間をまったくあけずに飲んでしまうと、お互いの吸収を阻害してしまいます。また、飲むタイミングによっても飲み方を工夫することで更に効果を高めることができますよ。

(BCAAとプロテインの併用については下記の記事も参考にしてみてください。)

BCAAを飲むタイミングはいつ?朝・寝る前はNG?摂取量〜休みの日についても

BCAAは作り置きできるのか?

先の項目でBCAAを筋トレの最中や前後で摂取すると良いと説明しましたが、その都度作っていては手間がかかります。先に作っておいて、好きなタイミングで飲みたいという方もいるのではないでしょうか。

BCAAは作りおきが可能です。先に作ると、短い時間でBCAAが劣化してしまうということはありません。ただし、作った後どのように保存するかによって成分を保つことができる目安は変わってきます。冷蔵なのか、常温なのかによっても扱う際の注意点が変わってきますので確認しておきましょう。

また、併用されやすいプロテインの作り置きはできませんので気を付けてください。

(BCAAの作り置きの方法については下記の記事も参考にしてみてください。)

BCAAは作り置きOK!常温・冷蔵庫どっちも大丈夫?劣化する時間についても解説

BCAAは正しく摂取すれば太ることはない!

BCAAの摂取によって私たちの身体に必要な栄養素を補うことができますが、間違った方法で摂取してしまうと太る可能性もあります。ダイエットのつもりで飲んでいたのに逆に太ってしまうことがないように、ぜひBCAAを正しく活用してください。理想のボディメイクに役立てていただけたらうれしいです。