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ソイプロテインは男性に危険でデメリット多数って本当?
大豆から作られたソイプロテインは、男性にはよくないというイメージが定着していますが、決してそんなことはありません。牛乳から作られたホエイプロテインやカゼインプロテインは動物性のタンパク質、ソイプロテインは植物性のタンパク質に分類されますが、タンパク質としての違いはあまりないと言われています。
ではなぜ、「危険がある」「女性化する」「デメリットが多い」などと言われているのでしょうか?男性ホルモンのテストステロンへの影響や、理由、メリットを見ていきましょう。
ソイプロテインが男性にはデメリットが多いと言われる理由
ソイプロテインが、男性にはデメリットが多いと言われる理由として、男性ホルモンであるテストステロンが減少し、女性ホルモンが増えて女性化するという心配が挙げられます。実際はどうなのか、研究結果の論文などをもとに詳しく解説します。
(プロテインのデメリットについては以下の記事も参考にしてみてください)
プロテインにはデメリットも?過剰摂取による副作用の危険性を解説
出典:Slope[スロープ]
女性ホルモンが増える
ソイプロテインが、男性にはデメリットが多いと言われる理由として「テストステロンが減って女性ホルモンが増える」という認識があります。大豆イソフラボンが、女性ホルモンであるエストロゲンに似た働きをすることが関係しているからです。しかし、ソイプロテインを男性が摂取したからといって、男性機能に影響するということは今のところありません。
食品安全委員会の論文(P15、16)によると、男性が大豆イソフラボンを含む食品や飲料を4週間~1年摂取した場合でも、ホルモン系の数値自体には異常が見られませんでした。
3.5.3 男性n 男性が大豆イソフラボンを摂食した場合については、次に示すとおり、幾つかの報告がされており、血清ホルモン値の一部が変動したとされているが、臨床的に問題ないとされるものが多い。摂取量の数値は全てアグリコン換算値で示している。n●男性に豆腐、大豆イソフラボン含有錠剤、大豆タンパク飲料(40~119 ㎎/日)を4 週間~1 年摂取させた場合、ホルモン系の数値に影響がなかった。
引用元:https://www.fsc.go.jp/iken-bosyu/pc_daizuisofurabon170428.pdf
さらに、ソイプロテインを摂取したことによって、女性ホルモンの量が増えたという事実も研究では明らかになっていません。現状では、そのようなことはないと思ってよいでしょう。
その他、国立健康・栄養研究所の文献では、男女ともにイソフラボンを運動と組み合わせて摂取することで、骨粗鬆症になるリスクを減らしてくれるということがわかりました。男性の骨粗鬆症の発症には、男性ホルモンであるテストステロンの減少が大きく関わっているとのこと。骨の量を維持するためには、女性同様、エストロゲンが重要であると示しています。
運動と大豆イソフラボンの併用は雄性骨粗鬆症モデル動物の骨量減少をより効果的に抑制する
出典:国立健康・栄養研究所
ソイプロテインの男性へのメリット
ソイプロテインは、テストステロンへの影響など、デメリットが思ったより少ないということがわかりました。男性がイソフラボンを摂取してもホルモン系の数値に異常が出ないということもわかったのではないでしょうか。ここからは、気になるソイプロテインの男性へのメリットを紹介します。
育毛効果
ソイプロテインに限らずもともとプロテインには、育毛に結び付く要素があります。髪の毛を作るのに欠かせないタンパク質や、ビタミン・ミネラルなどの栄養素が含まれているからです。その他、ソイプロテインにはコラーゲンを生成する働きがあり、髪の毛にハリとツヤを与えてくれます。
しかし、ソイプロテインをたくさん摂れば育毛効果がアップするというわけではありません。決められた摂取量は守りつつ、規則正しい食生活をすることが大切です。摂取するタイミングとしては、筋トレの後や寝る前などがタンパク質の吸収率が上がるのでおすすめになります。
(プロテインの育毛効果については以下の記事も参考にしてみてください)
プロテインは髪の毛の育毛に効果的?実際に太くなり増えた体験談も!
出典:Slope[スロープ]